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病害虫図鑑 ホウレンソウ炭疽病

ページID:0273411 掲載日:2020年4月1日更新 印刷ページ表示

1 病原菌  
 学名 Colletotrichum spinaciae Ellis et Halsted(糸状菌 不完全菌類)

2 被害の様子
 葉と茎に発生する。最初、葉に生じた水浸状で円形の小斑点が直径2~10mmにまでしだいに拡大し、灰色~淡黄色の輪郭のはっきりした病斑となる。病斑は互いに融合して不規則・大形の同心輪紋になり、病斑上に小さな黒粒点(分生子層)を密生する。その後、病斑部は腐敗し、乾くともろくなって破れる。茎では地際の片側に淡褐色のへこんだ病斑をつくる。発病は外葉に多く見られる。

3 病原菌の生態
 病原菌は主として菌糸でホウレンソウに寄生したまま越年するか、種子に菌糸が付着して種子伝染する。越年した菌糸は分生胞子をつくって伝染する。分生胞子は無色、新月形、13~40×3~5μm、生育適温は24~29℃である。

4 発生しやすい条件
・過繁茂、密植、土壌の過湿、多肥は発病を助長する。
・発生が多い時期は晩秋と春で、4~5月の被害が大きい。
・梅雨の6月下旬~7月中旬頃にも発生する。
・秋は9月中旬頃から発生し、秋雨とともに増加する。
・散水方式の灌水は発生を助長する。

5 防除対策
・雨よけ栽培。
・輪作する。
・間引きを徹底し、過繁茂を避け、風通しをよくする。
・肥料の施用を控えめにする。

ホウレンソウ炭疽病