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病害虫図鑑 フタオビコヤガ

ページID:0271726 掲載日:2020年4月1日更新 印刷ページ表示

学名 Naranga aenescens Moore

1 形態
 成虫は体長約10mm、開翅長約20~25mmの黄褐色の蛾で、前翅に褐色の2本の斜めの帯があり、これが名前の由来となっている。卵は0.2~0.4mmの饅頭型であり、幼虫は緑色のやや細長く、シャクトリムシのように歩きイネアオムシとも呼ばれる。
 同様な被害を与えるシロマダラメイガ(シマメイレイ)があるが、体色及び腹脚の数が違うので見分けができる。

2 被害の様子 
 移植直後に加害されると、イネドロオイムシに似たかすり状の被害となり、著しく生育が遅れることがある。幼虫は齢が進むと分散するため、一株に被害が集中することはなくなるが、イネの葉が不規則にかじられる被害となる。
 山沿いの水田で集中的な被害がみられることが多い。

3 生態
 愛知県では年4~5回の発生が普通であり、蛹で越冬し4月下旬頃から成虫が現れる。成虫は夜間活動し、イネの葉表の葉脈に沿って数十卵をまとめて産み付ける。

4 発生しやすい条件
 多湿を好むため、山沿いや堤防沿い、集落周辺などの風通しの悪い水田での発生が多い傾向がある。

フタオビコヤガ成虫

フタオビコヤガ成虫

フタオビコヤガ幼虫

フタオビコヤガ幼虫

フタオビコヤガによる食害フタオビコヤガによる食害

フタオビコヤガによる食害