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病害虫図鑑 イチジク灰色かび病

ページID:0272976 掲載日:2020年4月1日更新 印刷ページ表示

1 病原菌
 学名 Botrytis cinerea Persoon(糸状菌 不完全菌類)
 
2 被害の様子
 主に果実に発生し、開口部付近に褐色水浸状のややくぼんだ病斑を生じ、その表面に灰色のかびが密生し、軟化腐敗して落果する。
 葉では大形の茶褐色、円形病斑を生じ、その中央部の褐変組織上に灰色のかびを生じる。後に病斑部は破れて穴があく。
 
3 病原菌の生態
 胞子と菌核を形成する。菌糸の生育適温は 20 ℃付近で、菌核の形で土壌中で越冬し、菌糸でも被害果実、被害葉で越冬して伝染源となる。発病後は病斑上に形成された胞子の飛散により二次伝染する。
 本菌は多数の野菜、果樹、花き類を侵す。
 
4 発生しやすい条件
 本病の発生には湿度の影響が大きく、施設栽培では3~4月頃、曇雨天が続き、換気不良で多湿になると多発する。
 
5 防除対策
 発病果を早期に発見して園外に持ち出し、土中深くに埋めるなどして伝染源にならないようにする。
 
6 参考文献
 岸國平編(1998)『日本植物病害大事典』全国農村教育協会.

イチジク灰色かび病写真