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病害虫図鑑 キク半身萎凋病

ページID:0273696 掲載日:2020年4月1日更新 印刷ページ表示

1 病原菌 
 学名 Verticillium dahliae Klebahn (糸状菌 不完全菌類)

2 被害の様子
 症状は株全体に現れる。初めは株全体が生育不良となり、やがて下葉の先端などに黄褐色の不規則な病斑を生じる。病勢が進むと、中位葉まで黄化し、葉縁が褐変してしおれる。このような葉の症状は茎の片側でみられ、下葉から順に上位の葉に進み、草丈の8割の高さまで枯れることがある。枯れた葉の多くは落ちないで、そのまま茎に付いている。多発時には生育不良株が連続して現れ、株全体が萎凋、枯死する。

3 病原菌の生態
 罹病茎葉組織に形成された微小菌核が土壌中で越年し、伝染源となる。根から植物体に侵入し、維管束を褐変させる。親株が罹病している場合、罹病茎中に菌糸の形で生存しており、罹病親株から挿した苗で伝染する。
 ナス、トマト、ピーマン、フキ、ブドウなどを侵し、極めて多犯性である。

4 発生しやすい条件
・土壌が湿潤状態であると発病しやすい。
・根が傷むと発病が助長される。
・地温22~26℃のときに発生しやすく、18℃以下の低温、30℃以上の高温では発病しにくい。
・連作を行うと、発病は年々増加する。

5  防除対策
・挿し芽を行う親株は、健全なものを用いる。
・無病畑で栽培し、連作を避ける。
・被害株は、早期に抜き取り適切に処分する。
・土壌消毒後は有機物などを投入し、微生物相の回復に努める。

キク半身萎凋病