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病害虫図鑑 キク萎凋病

ページID:0273694 掲載日:2020年4月1日更新 印刷ページ表示

1 病原菌 
 学名 Fusarium oxysporum Schlechtendahl:Fries (糸状菌 不完全菌類)

2 被害の様子
 株全体に症状が現れる。罹病株は、軽度のときは葉のわずかな黄化と萎凋を生じ、進行すると半枯れから全身の萎凋症状を示し、最終的には枯死に至る。罹病株上部の茎の導管部や葉柄の通道組織に褐変がみられる。根は褐色に腐敗する。

3 病原菌の生態
 罹病植物の根や茎葉の残さとともに土壌中に混和され、多くは厚壁胞子の形で長期にわたり生存する。土壌中に存在する病原菌が根から侵入することで感染が成立する。夏季の山上げ先で感染し、本ぽに持ち込まれて汚染が拡大することもある。
 品種間に罹病性の差異が認められる。
 露地栽培では6~10月、ハウス栽培では3~11月に発生する。

4 発生しやすい条件
・連作すると発生しやすい。
・窒素肥料を過用すると被害が増大する傾向がある。

5  防除対策
・前年発病した株を親株とせず、健全株から冬至芽を採取する。
・発病株は、根のまわりの土とともに早期に抜き取り、適切に処分する。

キク萎凋病