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病害虫図鑑 モンシロチョウ(キャベツ)

ページID:0273389 掲載日:2020年4月1日更新 印刷ページ表示

学名:Pieris rapae crucivora Boisduval

1 形態
  成虫:体長約20mm、翅開帳50~60mm。翅色は白で前翅端と前翅中央に部に黒色の斑紋がある。
  蛹:体長20mm程度で繭は作らない。色は背景色によって緑、褐色などになる。
  幼虫:5齢を経過すると体長約30mmとなる。体色は孵化直後一時黄色だが、まもなく緑色となる。
  卵:長さ1mm、直径約0.15mmの橙黄色の徳利形。主に葉裏に点々と産み付けられる。

2 被害の様子
 キャベツ、カリフラワー、ダイコンなどの葉を幼虫が食害するが、キャベツを最も好む。加害は春から秋まで起こるが、特に春~初夏及び10~11月の秋季に被害がでやすい。幼虫は生長するにつれて、葉脈だけ残して暴食するようになる。この被害の様子はヨトウムシの被害に似る。幼苗期には、中心部の葉を食害されて生育が止まり、枯死することがある。

3 生態
・アブラナ科植物に寄生する。関東以西では5~6回/年発生する。春から秋にかけて連続して発生する。春から初夏の時期の卵期間は3~5日、幼虫期間は9~11日、蛹期間は5~10日である。
・10月頃になると終齢幼虫は樹幹や家屋の塀などの風の当たらないところに移り、蛹化して越冬するが、暖地では冬季にもキャベツで幼虫が見られる。

4 発生しやすい条件
・平地では4~6月に発生量が最も多くなり、夏季には、寄主植物の減少、高温障害、アオムシコマユバチ、顆粒病ウイルス等の天敵の影響で激減するが、秋季には再び多くなる。
・前年の秋期に降水量が少ないと春期(4月~5月)の幼虫生息密度は高くなる傾向がある。

5 防除対策
・各虫態とも殺虫剤に対して比較的弱いので(特に若齢)、薬剤により容易に防除できる。

モンシロチョウ幼虫

モンシロチョウ幼虫