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病害虫図鑑 キュウリべと病

ページID:0273207 掲載日:2020年4月1日更新 印刷ページ表示

1 病原菌
 学名 Pseudoperonospora cubensis (Berkeley et Curtis) Rostowzew (糸状菌 卵菌類)

2 被害の様子
 葉のみに発病する。ふつう下葉から発生し、次第に上葉に広がる。初め淡黄色で、境界のはっきりしない小さな斑点を生じ、後に拡大して淡褐色に変わり、葉脈に囲まれた多角形の病斑となる。多湿条件では葉の裏に暗褐色のかびを生ずる(斑点細菌病には見られない)。激しく発生して下葉が全部枯れ、先端の新葉だけが残ったような場合は、収量が著しく低下し、また曲がり果が多くなる。生長点に発生すると防除は困難になる。
 
3 病原菌の生態
 被害葉の病斑上にできた分生胞子は、風などで飛ばされ、キュウリの葉に到達し、ここに湿気があると発芽して遊走子を生じる。さらに遊走子から菌糸を生じ、気孔から侵入し、葉の組織内に菌糸が広がり発病する。新たな病斑から次々に胞子が飛散し、周辺にまん延する。
  伝染源:べと病菌の越年については、まだ明らかにされていない。
  寄主:べと病菌 Pseudoperonospora cubensisはメロン、カボチャ等にも発病するが、キュウリ菌はカボチャを侵さないなど、それぞれ寄生性に差がある。

4 発生しやすい条件
・気温20~24℃、多湿条件で多発する。
・肥料切れや草勢が弱ったときにも発生しやすい。
・密植すると発生しやすくなる。

5 防除対策
・密植を避け、通風・透光をよくする。
・過湿を避ける。→排水をよくする。かん水・通路散水は温度の上がる午前中に行う。
・ハウス内の湿度を下げる。→葉に結露のある場合は、暖房・送風で乾かす等。
・肥料切れ、なり疲れさせない。→適正な肥培・栽培管理。
・予防散布を心がける。

発病葉(葉表)

発病葉(葉表)

発病葉(葉裏)

発病葉(葉裏)