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病害虫図鑑 メロンつる枯病

ページID:0273331 掲載日:2020年4月1日更新 印刷ページ表示

1 病原菌
 学名 Didymella bryoniae (Auerswald) Rehm (糸状菌 子のう菌類)

2 被害の様子
 茎、葉、果実に発病するが、茎では地際部や節部で発生が多く見られる。発病初期の茎では、褐色や緑褐色や灰褐色を呈し、ヤニを出す。表層部だけを侵すことが多く、維管束まで及ぶことは少ない。葉では主に葉縁や葉柄が侵され、くさび形もしくは円形に褐変し、破れやすくなる。病斑部は後に表面が乾燥し、0.1mm~0.2mmの小黒点(柄子殻または偽子のう殻)が多数形成される。
 
3 病原菌の生態
 被害残さとともに土壌中で、柄子殻または偽子のう殻の形で越冬する。水湿や温度などの生育条件がそろうと、内部に柄子殻は分生子を形成し、偽子のう殻は子のうを内蔵し、その中に子のう胞子を形成する。分生子や子のう胞子が水滴や雨水とともに飛散してメロンに寄生する。柄子殻は色が薄く、軟らかそうに見え、偽子のう殻は黒色で柄子殻より硬そうに見える。また、分生子が種子に付着し、種子伝染することもある。生育適温は20℃~25℃。キュウリやカボチャなど他のウリ科植物も侵す。

4 発生しやすい条件 
・株元から被害が拡大しやすいので、かん水が直接株元にかかる場合。
・多湿時。

5  防除対策
・健全株から採取した種子を使用する。汚染が疑われる場合は、種子消毒を行う。
・罹病株は適切に処分し、残さがほ場に残らないようにする。
・支柱などの資材は消毒を行う。
・かん水の水が地際部にかからないようにし、多湿にならないよう適切な水管理を行う。

メロンつる枯病の小黒点

メロンつる枯病の小黒点

柄子殻とそこから出る柄胞子

柄子殻とそこから出る柄胞子