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病害虫図鑑 モモ灰星病

ページID:0336019 掲載日:2021年4月1日更新 印刷ページ表示

1 病原菌
 学名 Monilinia fructicola (Winter) Honey (糸状菌 子のう菌類)

2 被害の様子
 花器、果実、枝梢および花梗に発病する。花器が発病すると、最終的には花器全体が侵されて暗褐色、軟腐状の「花腐れ」となる。多湿条件下では、軟腐した花器の表面に灰褐色の分生胞子ができる。
 成熟果には、収穫の2~3週間前から発生する。はじめ淡褐色、水浸状、円形の病斑を生ずる。少し凹んで、表皮がもろくなる。病斑は早ければ2、3日で果実全面に及び、灰色の粉(胞子)をふく。胞子は平面的にできるのでなく、直径1mmたらずの小さな球が無数に集まっている。収穫後1~2日の輸送期間中に発病することも多い。枝では花腐れなどから進展した楕円状、暗褐色の病斑を生じる。

3 病原菌の生態

病原菌の生態
 

4 発生しやすい条件        
・花腐れの発生が多いと果実でも多発しやすい。
・花腐れの発生は開花期間中の降雨に影響される。
・本病原菌の生育適温は20~25℃で、降水量、降雨日数が多いと多発する。

5 防除対策

<その年最初の伝染源を少なくするために>
・前年の発病果を畑周辺に放置しない。
・前年収穫中に発病果の着いていた枝を元から切り取って処分する。

<収穫期近くになってからの二次感染を少なくするために>
・病果を見つけたら直ちに処分する。
・病果をさわった手のまま、発病していない果実をさわらない。

 

花腐れ症状  モモ灰星病発病果
      花腐れ症状                    発病果(成熟果)