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病害虫図鑑 ネギさび病

ページID:0273400 掲載日:2020年4月1日更新 印刷ページ表示

1 病原菌
 学名 Puccinia allii (de Candolle) Rudolphi(糸状菌/担子菌)

2 被害の様子
 紡錘形あるいは楕円形で橙黄色のやや隆起した小型の斑点を生じ、表皮が破れ橙黄色粉状の夏胞子を飛散する。晩秋には橙黄色病斑に接して黒褐色の斑点(冬胞子層)を生ずる。発病が甚だしい場合には、全面橙黄色の斑点を生じ、葉が黄白色に変色し、さらに枯死する。春季から秋季まで発生するが、夏季は高温のため発生が少なくなる。

3 病原菌の生態
 被害植物体上で夏胞子、冬胞子の状態で越年し、翌春夏胞子を飛散して伝染する。伝染の中心となる夏胞子の発芽は9~18℃で良好、24℃以上では不良となる。潜伏期間は約10日である。夏季は発病枯死葉の病斑上あるいは山間地の病葉上の夏胞子で越夏すると思われる。タマネギ、ニンニク、ニラ、ラッキョウ、アサツキ等にも寄生する(菌の系統により寄生性に違いがある。)

4 発生しやすい条件
・春期と秋期が比較的低温で降雨が多い場合に多発しやすい。
・前年の秋期における発病が多く、冬期の気温が平年に比して高めに経過したときは、春期における初発生時期が早く、発生量も多くなる傾向にある。
・気温が17~23℃の時胞子飛散量が増加し、蔓延が激しくなる。
・本病の病原菌の越夏については不明な点多く、秋期発生を早期に予察することは困難であるが、夏期の気温が低く初発生時期が早いと発生量は多くなる傾向にある。また、10月の平均気温が高い場合には11~12月の発生量が多くなる。
・肥料切れして生育が衰えると発病しやすい。

5 防除対策
・適切な肥培管理を行う。発生がひどくなってからでは、薬剤が効きにくいので、初発時に薬剤防除してまん延をくい止める。
・病勢が急な時は治療効果の期待できる剤を用いるが、連用は避ける。
・収穫残しの発病株、被害残渣を除去し、土中深く埋める等適切に処分する。

ネギさび病

ネギさび病