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病害虫図鑑 ニンジン黒葉枯病

ページID:0334562 掲載日:2021年4月1日更新 印刷ページ表示

1 病原菌
 学名 Alternaria dauci (Kühn)Groves et Skolko(糸状菌 不完全菌)

2 被害の様子
 葉、葉柄、茎に発生する。はじめ下葉に褐色~黒褐色の不正形の小斑点を生じ、その葉はやや黄化する。病斑は次第に大きくなり、多数生じた場合には互いに融合し、大型病斑となる。発病葉は蒼白色となって葉縁は上に巻き、縮んで枯れる。葉柄に発病した場合は、ややくぼんだ病斑をつくる。湿度が高い時には、病斑上に黒色でビロード状のかび(分生胞子)を生じる。

3 病原菌の生態
 菌糸や分生胞子が被害植物や種子に付いて伝染する。種子伝染すると苗の立枯れを起こす場合もある。分生胞子は淡黒褐色、棍棒状、長さ×幅は38.5~119.0μm×11.9~25.9μmで4~13の横隔膜と0~12の縦隔膜がある。分生胞子は主に夜つくられ、日中晴天時に飛散する。

4 発生しやすい条件
・根の太りが旺盛になる発芽60~90日後頃に最も発生しやすい。
・28℃内外で晴天と曇雨天が交互にあるようなときに発生しやすい。
・発生には25~30℃、多湿が適し、9~10月に発生しやすい。
・肥切れになると発生しやすい。

5 防除対策
・ほ場の排水対策を図る。
・連作を避ける。
・無病の種子を使用する。
・夏まきで9月に雨が多い年は多発しやすいので、薬剤による予防に努める。
・肥料切れにならないよう、肥培管理を行う。

黒葉枯病

黒葉枯病