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病害虫図鑑 イネ縞葉枯病

ページID:0271727 掲載日:2020年4月1日更新 印刷ページ表示

1 病原ウイルス
 学名 Rice stripe virus (RSV)

2 被害の様子
 葉および葉鞘に黄緑色または黄白色の縞状の病斑を生じる。発病株は生育が不良となり、分けつが少なくなり、その後枯れる。分けつ期に最も発病しやすいが、箱育苗が多くなってから、後期感染も多くなっている。
 本田初期に発生すると、新葉が細くなって巻いたまま垂れ下がって枯れ上がり、その症状から「ゆうれい病」と呼ばれる。後期感染では、黄緑色の条斑を生じ、出穂が異常となって出すくみ症状を呈する。 

3 病原ウイルスの生態
 病原ウイルスは糸状粒子で、ヒメトビウンカなどによって永続的に伝搬される。
 ヒメトビウンカのウイルス獲得は、老齢幼虫及び成虫によって起こり、経卵伝染するため、越冬前の保毒虫率が高いと、次年度の発生が多くなる傾向がある。 

4 発生しやすい条件
・ヒメトビウンカの発生量と保毒虫率が本病の発生と大きく関わっており、特に地域の保毒虫率が10%を越えると発病株が多くなる。ヒメトビウンカにとって麦が好適な寄主であるため、過去の発生は麦作の増減と大きく関わっている。しかし、本病の抵抗性品種の導入が発病を抑制している。 

5 防除対策
・窒素の多用を避ける。
・常発地では抵抗性品種を作付ける。
・罹病性品種を作付ける場合は、育苗箱施薬にヒメトビウンカに効果の高い薬剤を選定する。 

縞葉枯病被害株

縞葉枯病被害株