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病害虫図鑑 ツマグロヨコバイ

ページID:0271748 掲載日:2020年4月1日更新 印刷ページ表示

学名 Nephotettix cincticeps  Uhler

1 形態
 雄成虫は体色が黄緑色で前翅の先端が黒色であるところからこの名前が付いている。雌成虫は全体が黄緑色で先端は黄褐色をしており体長は約6mmで雄よりやや大きい
 卵は長さ約1mmのバナナ型をしている。孵化したばかりの幼虫は、淡黄色であるが生育が進むにつれ褐色がかってくる。

2 被害の様子
 イネへの直接の吸汁害と、萎縮病やわい化病の病原ウイルスや黄萎病の病原ファイトプラズマを媒介する。
 直接吸汁害は主に東日本で起こりやすいと言われているが、本県の早期栽培の登熟期に多発するケースもあり、密度が高い場合は出穂期前の防除が必要である。
 本種によって媒介される萎縮病は、近年発生が減少しており、本県でも10年以上ほとんど発生していない。これは箱育苗が主力となったためで、直播栽培の面積が増加すると本病の発生が増加すると考えられる。

3 生態
 土着のヨコバイで、4齢幼虫でイネ科雑草内で越冬しており、年5世代程度である。 

4 防除対策
・薬剤防除として、箱施薬による防除と本田防除を行う。
・箱施薬剤に本種に対して効果の低い薬剤を選定した場合は、本田防除薬剤の中に本種に効果のある薬剤を使用する。
・高温期に出穂期となる早期栽培では、出穂期の直接の吸汁害を防ぐため、気をつける必要がある。
・直播栽培では、生育初期の除草対策をすることが、本種の増殖を防ぐとともに、萎縮病の発生を未然に防ぐ方法の1つである。

ツマグロヨコバイ