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病害虫図鑑 タマナギンウワバ(野菜共通)

ページID:0272993 掲載日:2020年4月1日更新 印刷ページ表示

1 学名
  Autographa nigrisigna (Walker)

2 形態
幼虫:終齢幼虫の体長は、40mm程度。頭部は1齢幼虫は黒色。2齢幼虫以降は淡黄緑色。胴部は淡緑色。個体によっては縦の白い条斑が現れる。多くのヤガ類は腹脚が4対であるが、キンウワバ亜科の本種は前方2対の腹脚が退化し、2対である。幼虫を刺激すると頭胸部を持ち上げ、威嚇するような姿勢をとる。
成虫:体長約18mm。開張34~40mm程度で、暗褐色で翅中央に銀色の小紋がある。

3 被害の様子
 若齢幼虫は表皮を残すように葉肉のみ食害するため、葉裏に白い被害痕が点々と現れる。3齢幼虫以降は中肋や太い葉脈を残して食害し、葉に小孔を生じる。卵は一粒ずつ産みつけられるので、集団での食害はない。主として外葉を食害する。植物体が小さいときに食害されたり、多発生したりした際は被害が大きい。多発生の時はモンシロチョウの被害に似る。

4 生態
 雑食性の害虫。アブラナ科野菜の主要害虫であるが、ニンジン、セリ、ゴボウ、ダイズ、サツマイモ、レタスなどにも発生する。春と秋に発生するが、春の発生はごく少量で秋の発生が最も多い。幼虫は12月に入っても見られ、越冬は蛹で行われる。

5 発生しやすい条件
  どこにでも発生するが、山間部や高冷地で多発生することがある。

6 防除対策
・若齢幼虫による外葉の食害痕に注意し、防除する。
・薬剤防除を行う際は、外葉の葉裏までよく薬液が付着するように散布する。

幼虫(幼虫の腹脚は2対)

幼虫(幼虫の腹脚は2対)

成虫(翅中央に銀色の小紋がある)

成虫(翅中央に銀色の小紋がある)

幼虫と被害葉

幼虫と被害葉