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2026年知事年頭所感(1月5日)
知事年頭所感
新年あけましておめでとうございます。
年頭にあたり、県民の皆様にご挨拶を申し上げます。
昨年は、7月に世界トップレベルのグローバルアリーナ「IGアリーナ」がグランドオープンしたほか、「ジブリパーク」が開園から3周年を、国内最大のスタートアップ支援拠点「STATION Ai」がグランドオープンから1周年を迎えました。
また、テクノロジーの祭典「TechGALA Japan 2025」、愛知万博20周年記念事業「愛・地球博20祭」、国際芸術祭「あいち2025」など、数々の魅力あふれるイベントを開催し、国内外の多くの皆様に、愛知の「美」-良さ、素晴らしさ、調和-を感じていただいた1年となりました。
さて、今年2026年は午年です。
毎年、干支にちなんだ書き初めを行っていますが、今年は「萬馬奔騰(ばんばほんとう)」と書かせていただきました。
この「萬馬奔騰」は、中国・明代の作家である凌濛初が著した短編小説集「初刻拍案驚奇」に登場する表現です。「奔」には勢いよく走る、「騰」には高く飛び跳ねるという意味があり、無数の馬が勢いよく駆け巡る様子を表しています。
今年は、「ジブリパーク」や「STATION Ai」を始め、これまで積み上げてきた愛知の力と、「IGアリーナ」など新たに加わった力を原動力に、愛知が勢いよく更なる飛躍を遂げるよう、様々なプロジェクトを着実に前進させてまいります。
そして、日本一を誇る産業力を一層強化し、次代の愛知を担う「人づくり」にも全力を注ぐことで、愛知の総合力を一層高めながら、「萬馬奔騰」のごとく、力強く駆け抜ける1年にしてまいります。
【アジア・アジアパラ競技大会】
今年はいよいよ、ここ愛知・名古屋で、アジア・アジアパラ競技大会が開催されます。
アジア競技大会は、スポーツを通じてアジアの人々が尊敬や友情により結びつき、アジア地域の親善及び平和に寄与する、アジア最大の平和とスポーツの祭典です。また、アジアパラ競技大会は、障がいへの理解促進や、障がいのある方の社会参加の促進に大きな役割を果たし、多様性を尊重し合う共生社会の実現に貢献する、パラスポーツの総合競技大会です。
アジアを代表する選手の皆様、そして、世界中の多くの観客の皆様をお迎えし、大会を大いに盛り上げるとともに、両大会の開催が、この地域にとって素晴らしい機会であったと後世に語り継がれる大会となるよう、引き続き、名古屋市や組織委員会はもちろん、国や関係自治体と緊密に連携し、開催機運を一層高めながら、全力で取り組んでまいります。
【ジブリパーク】
ジブリパークでは、昨年12月に「ジブリの大倉庫」の企画展示「ジブリのなりきり名場面展」を開園後初めてリニューアルし、全14コーナーのうち7コーナーを入れ替えました。
また、愛・地球博記念公園北口広場にある「ロタンダ 風ヶ丘」のカフェテリアでは、昨年11月に、映画『紅の豚』に登場する飛行艇「サボイアS-21」の造形物が設置され、ジブリパークのチケットが無くても楽しめる、新たな人気スポットとなっています。
今年も、多くの皆様に何度も訪れていただき、大いに楽しんでいただけるよう、ジブリパークのある愛知の魅力向上にしっかりと取り組んでまいります。
【STATION Ai・スタートアップ支援】
グランドオープンから1周年を迎えたSTATION Aiでは、現在、スタートアップ約620社、パートナー企業約360社が会員となっており、これまでに1,400件を超える多彩なイベントが開催されるなど、イノベーション創出の輪が着実に広がっています。
今年も、海外のスタートアップ支援機関等との連携プログラムの実施やビジネスコンテストの開催など、取組を更に充実させるとともに、スタートアップと企業のマッチングを促進し、オープンイノベーションの創出に向けた取組を精力的に展開してまいります。
さらに、昨年に続き、今月27日から3日間、全世界のスタートアップや事業会社、投資家等が集うテクノロジーの祭典「TechGALA Japan 2026」を開催します。
多彩な企画を通じてこの地域と世界を繋ぎ、ここ愛知・名古屋をイノベーションの「聖地」として、そして世界に類例のないクリエイティブな都市へと発展・拡大させ、日本の成長・発展を力強くリードしてまいります。
【IGアリーナ】
昨年7月に大相撲名古屋場所をこけら落としとしてグランドオープンした世界トップレベルのグローバルアリーナ「IGアリーナ」では、NBAロサンゼルス・レイカーズ所属の八村塁選手によるバスケットボールキャンプ「BLACK SAMURAI 2025」や、井上尚弥選手の防衛戦を含む「BOXINGトリプル世界タイトルマッチ」、名古屋ダイヤモンドドルフィンズのホームゲーム、「ISUグランプリファイナル国際フィギュアスケート競技大会愛知・名古屋2025」など、数々のスポーツイベントが開催されました。
また、シンガーソングライターの「AI」や、海外アーティストの「STING」など、国内外の著名なアーティストによるコンサートも続々と開催され、熱気に包まれました。
今年は、アジア・アジアパラ競技大会の熱戦が繰り広げられるほか、2月に開催される、東京ガールズコレクションと連携した「TGC in あいち・なごや 2026」など、年間を通じてビッグイベントが次々と開催されます。
世界最高峰のスポーツ・エンターテインメントを続々と愛知に呼び込み、国内外からの集客に繋げてまいります。
【休み方改革】
「あいち県民の日」と「あいちウィーク」の制度創設から3年目となった昨年は、県内全市町村の公立学校及び私立学校の88.4%で「県民の日学校ホリデー」を実施したほか、「ラーケーションの日」や「愛知県休み方改革マイスター企業認定制度」など、愛知独自の「休み方改革」の更なる推進に向け、着実に取組を進めました。
また、昨年7月には、県内企業等を対象に「勤務間インターバル制度普及促進フォーラム」を開催したほか、今月からは、知事部局の職員を対象に「フレックスタイム制」を導入するなど、引き続き、従業員の健康維持や人材確保、生産性の向上にも繋がる働きやすい環境づくりを進めてまいります。
今年も、経済界、労働界、教育界の皆様と一丸となって、「休み方改革」プロジェクトを一層推進し、愛知発の「休み方改革」の輪が国民運動として全国に広がっていくよう、全力で取り組んでまいります。
【少子化対策】
少子化対策は、国家の存続に関わる喫緊の課題です。
昨年は、AIマッチングシステムを活用したオンライン型の「あいち結婚サポートセンター(あいマリ)」の開設から1年が経過し、現在、登録者数は3,000人を超え、累計で2,887組をマッチングし、16組が成婚に至るなど、着実に成果を上げています。
また、大規模婚活イベントの開催や、男性育児休業取得を促進する中小企業等への支援、子ども・子育てに関する総合計画「愛知県こども計画 はぐみんプラン2029」の策定など、様々な取組を進めてまいりました。
さらに、昨年10月から、県独自の補助制度を拡充し、3歳未満児の保育料無料化・軽減の対象を、第三子から第二子以降に拡大しました。
今年も、子育て家庭の負担軽減を図りながら、安心して子どもを生み、育てられる社会の実現に向け、少子化対策に一層力を注いでまいります。
【リニア大交流圏の形成】
リニア中央新幹線の開業により、首都圏から中京圏に及ぶ人口5,000万人、GDP292兆円の「リニア大交流圏」が形成されます。
そのインパクトを最大限に活かすため、引き続き、名古屋駅のスーパーターミナル化や鉄道ネットワークの充実・強化、広域道路ネットワークの整備、港湾の機能強化など、社会インフラの整備を着実に進めてまいります。
また、昨年2月に開港20周年を迎えた中部国際空港では、2027年度の代替滑走路の供用開始に向け、工事が着実に進められています。引き続き、中部国際空港の機能強化にもしっかりと取り組んでまいります。
【イノベーション創出・産業首都あいち】
昨年12月に策定した「あいち経済労働ビジョン2026-2030」に基づき、自動車産業の次世代自動車・モビリティ産業への進化を後押しするとともに、今後、飛躍的な成長が見込まれる航空宇宙産業、ロボット産業、観光関連産業、さらには、デジタル関連産業などを戦略的に振興していくことで、地域経済の持続的な成長を実現してまいります。
その一環として、次世代バッテリーの研究開発・製造拠点の形成、自動運転の高度化や社会実装に向けた取組を進めるとともに、人やモノの移動に境界がない新しいモビリティ社会を目指す「あいちモビリティイノベーションプロジェクト」を推進し、ドローンや空飛ぶクルマの社会実装に向けた取組を加速してまいります。
さらに、スポーツや農業、デジタルヘルス、環境など、愛知独自のイノベーションプロジェクトの取組を積極的に展開していくとともに、愛知の産業・経済を支える中小・小規模企業や商店街の振興にも全力で取り組んでまいります。
【農林水産業の振興】
農林水産業の分野では、引き続き、担い手確保、生産基盤の強化、県産農林水産物のブランド力強化などの取組を着実に進め、愛知の農林水産業の競争力強化に力を注いでまいります。
また、生産現場における様々な課題の解決に向け、スタートアップ等の革新的な技術やアイデアを活用しながら、愛知発のイノベーション創出に向けた取組を積極的に進めてまいります。
【人が輝くあいち】
昨年4月、県立中高一貫校の第一次導入校4校(明和、津島、半田、刈谷)が開校し、「フレキシブルハイスクール」や「夜間中学」も開校しました。
今年4月には、第二次導入校7校(豊田西、西尾、時習館、愛知総合工科、日進、美和、衣台)が開校します。引き続き、多様な学びのニーズに対応した魅力ある学校づくりを進め、愛知の教育を一層充実させてまいります。
また、特別支援教育については、2027年4月の開校を目指し、豊田市内に「西三河北部地区新設特別支援学校」、名古屋市天白区内に「名古屋東部地区新設特別支援学校」の整備を進めています。
さらに、「いなざわ特別支援学校」と「小牧特別支援学校」の2校についても、今年4月の供用開始に向けて校舎の増築を進め、特別支援教育の更なる充実を図ってまいります。
産業人材の確保・育成の分野では、今年12月、そして2027年11月にAichi Sky Expoをメイン会場として5年連続で開催する「技能五輪全国大会・全国アビリンピック」や、2028年11月に愛知で開催する「技能五輪国際大会」の成功に向けて、着実に準備を進めてまいります。
さらに、時代に即した「高度なものづくり人材」を育成するため、愛知県立高等専門学校の設置に向けた準備を進めてまいります。
また、カスタマーハラスメントのない社会の実現に向け、昨年10月に施行した「愛知県カスタマーハラスメント防止条例」を柱に、すべての人が安心して生き生きと働ける環境づくりを進めてまいります。
そして、あいち男女共同参画プランを改定し、あらゆる分野における女性の活躍促進等に全力で取り組むほか、医療・福祉の充実などにも一層力を注ぎ、子ども・若者・女性・高齢者・障害のある方など、「すべての人が輝き、活躍する愛知」を実現してまいります。
【観光あいち・魅力発信】
「ジブリパークのある愛知」をディスティネーションブランドとして、愛知の魅力ある観光資源をPRするとともに、外国人旅行者向けの多彩な観光コンテンツを造成していくことで、国内外から更なる誘客を図ってまいります。
また、大河ドラマ「豊臣兄弟!」の放送を最大限に活かし、武将のふるさと愛知を全国に向けてしっかりとPRするとともに、「あいちの歴史観光」を大いに盛り上げてまいります。
さらに、2027年5月に愛知・名古屋で開催される「第60回アジア開発銀行年次総会」の成功に向け、開催地PRや機運醸成に地域一丸となって取り組み、大きな経済波及効果や、国際的知名度・都市ブランドの一層の向上、当地域とアジア各国の経済的な結びつきの強化に繋げてまいります。
【文化・スポーツの振興】
文化やスポーツの振興を通じて、地域活性化に繋げる取組にも引き続き力を注いでまいります。
愛知芸術文化センターにおいては、民間のノウハウや創意工夫を最大限活用し、更なる魅力や賑わいを創出するため、建物管理と芸術劇場の運営にコンセッション方式を導入し、2027年4月からの運営開始に向けて準備を進めてまいります。
スポーツ分野においては、官民連携による「あいちスポーツイノベーションプロジェクト」を推進し、新たなビジネスチャンスの創出やスポーツの成長産業化、スポーツを通じた地域活性化に取り組んでまいります。
また、今年5月には、FIA世界ラリー選手権「ラリージャパン2026」が愛知・岐阜で開催される予定です。
日本を代表するモータースポーツの中心地として、当地域を世界に大きくアピールする大会となるよう取り組んでまいります。
【安全・安心なあいち】
もちろん、「安全・安心なあいち」の実現も重要な取組です。
引き続き、大規模災害時に県内全域の災害応急活動を後方支援する「愛知県基幹的広域防災拠点」の整備や、住宅・建築物の耐震化、河川・海岸堤防の整備など、防災対策を着実に進めてまいります。
また、愛知県の昨年の交通事故死者数は7年連続で全国ワースト1位を回避できたものの、依然として多くの尊い命が失われています。悲惨な交通事故による犠牲者を1人でも減らせるよう、引き続き、関係機関一丸となり、交通安全施策に全力で取り組んでまいります。さらに、警察署の建替え整備を着実に進めるなど、安全なまちづくりを推進してまいります。
【カーボンニュートラル・環境首都あいち】
「あいち地球温暖化防止戦略2030」に基づき、「脱炭素プロジェクトの創出・支援」や、「ゼロエミッション自動車の普及」、「EV等の充電インフラの整備」、「水素社会の構築」などの取組を進め、「カーボンニュートラルあいち」の実現を目指してまいります。
脱炭素プロジェクトでは、廃食油等から製造する持続可能な航空燃料「SAF」の当地域におけるサプライチェーン構築や、「ペロブスカイト太陽電池」の普及拡大に向け、企業の皆様や市町村等と一体となって、様々な取組を進めてまいります。
また、水素・アンモニアの社会実装に向けては、私が会長を務める「中部圏水素・アンモニア社会実装推進会議」を中心に、需要と供給が一体となったサプライチェーン構築や普及啓発等に取り組むとともに、2030年度までに燃料電池商用車7,000台を県内に導入するという野心的な目標の達成に向け、取組を加速してまいります。
さらに、全国に先駆けて、流域一体で再生可能エネルギーの創出やエネルギーの省力化などに取り組む「矢作川・豊川カーボンニュートラルプロジェクト」についても、地域と連携し、しっかりと取組を進めてまいります。
【東三河の振興】
引き続き、「東三河振興ビジョン2030」に基づき、東三河県庁を軸に、市町村、広域連合、経済団体等と連携して、産業・農業の振興、魅力の創造・発信、社会インフラの整備、地域の将来を担う人づくりなどに全力で取り組み、輝き続ける東三河の実現を目指してまいります。
【おわりに】
「ジブリパーク」や「STATION Ai」、「IGアリーナ」を軸に、「愛知・名古屋アジア・アジアパラ競技大会」を大きな起爆剤として、こうした様々な取組を力強く進め、世界中からたくさんの人と最先端の技術・サービスを呼び込み、愛知を更なる成長に導く、ダイバーシティ(多様性)に富んだ「世界と大交流する愛知」を創り上げてまいります。
これからも、すべての県民の皆様が豊かさを実感できる「日本一住みやすい愛知」、すべての人が輝き、未来へ輝く「進化する愛知」の実現を目指し、全力で取り組んでまいります。
今年1年が、県民の皆様にとりまして素晴らしい1年となり、笑顔で毎日を送ることができますよう、心からご祈念申し上げ、新年の挨拶といたします。