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予防接種について
トピック
令和3年11月26日付けでヒトパピローマウイルス感染症の予防接種の積極的勧奨の差控えが終了となりました。
詳細は以下のホームページを参照ください。
目次
1 予防接種の概要
2 定期の予防接種に関する特記事項
(1) ポリオ
(2) 麻しん(はしか)
(3) 風しん
(4) 日本脳炎
(5) BCG
(6) インフルエンザ
(7) 新型コロナウイルス感染症
3 定期の予防接種以外のワクチンで防げる病気(VPD)について
(1) 任意の予防接種について
(2) 帯状疱疹について
4 予防接種に関する相談について
5 関連リンク
1 予防接種の概要
予防接種は、疾病への感染予防、発病の防止、症状の軽減、病気のまん延の防止などを目的として、予防接種法に基づいて行われています。
現在、予防接種法で定められている定期の予防接種は、以下のとおりです。
定期の予防接種の実施主体は市町村ですので、接種方法等の詳細はお住まいの市町村へお尋ねください。
A類 |
ジフテリア、百日せき、急性灰白髄炎(ポリオ)、麻しん、風しん、日本脳炎、破傷風、結核 、Hib感染症、小児の肺炎球菌感染症、ヒトパピローマウイルス感染症、水痘、B型肝炎、ロタウイルス感染症 |
---|---|
B類 | 季節性インフルエンザ 、高齢者の肺炎球菌感染症、新型コロナウイルス感染症 |
定期の予防接種には、接種を行う年齢が定められています。対象者や方法は次表のとおりです。
対象疾病 | ワクチン | 対象者 | 標準的な接種期間 | 回 数 | 間 隔 | 接種量 | 方 法 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ジフテリア |
沈降精製百日せきジフテリア破傷風不活化ポリオヘモフィルスb型混合ワクチン(DPT-IPV-Hib) | 1期 生後2月から生後90月に至るまでの間にある者 |
1期初回:生後2月から生後7月に至るまで開始し、20日から56日までの間隔をおく | 3回 | 20日以上 | 0.5ml | 皮下又は筋肉内 |
1期追加:初回接種終了後から6月から18月までの間隔をおく | 1回 | 1期初回接種(3回)終了後、6月以上 | 0.5ml | ||||
ジフテリア 百日せき 破傷風 急性灰白髄炎(ポリオ) |
沈降精製百日せきジフテリア破傷風不活化ポリオ混合ワクチン(DPT-IPV)又は 沈降精製百日せきジフテリア破傷風混合ワクチン(DPT)又は 不活化ポリオワクチン(IPV) |
1期 |
1期初回:生後2月に達した時から生後12月に達するまでの期間 | 3回 | 20日以上 | 0.5ml | 皮下 |
1期追加:1期初回接種(3回)終了後12月に達した時から18月に達するまでの間隔をおく | 1回 | 1期初回接種(3回)終了後、6月以上 | 0.5ml | ||||
沈降ジフテリア破傷風混合ワクチン(DT) | 2期 11歳以上13歳未満の者 |
11歳に達した時から12歳に達するまでの期間 | 1回 | - | 0.1ml | ||
麻しん 風しん |
乾燥弱毒生麻しん風しん(MR)混合ワクチン、乾燥弱毒生麻しんワクチン又は乾燥弱毒生風しんワクチン | 1期 生後12月から生後24月に至るまでの間にある者 |
(1歳児) | 1回 | - | 0.5ml | 皮下 |
2期 5歳以上7歳未満の者であって、小学校就学の始期に達する日の1年前の日から当該始期に達する日の前日までの間にある者 |
(幼稚園等の年長児) | 1回 | - | 0.5ml | |||
風しん(※) | 乾燥弱毒生麻しん風しん(MR)混合ワクチン又は乾燥弱毒生風しんワクチン | 5期 昭和37(1962)年4月2日から昭和54年4月1日の間に生まれた男性 |
- | 1回 | - | 0.5ml | 皮下 |
日本脳炎 | 乾燥細胞培養日本脳炎ワクチン | 1期初回 生後6月から生後90月に至るまでの間にある者 |
3歳に達した時から4歳に達するまでの期間 | 2回 | 6日以上 | (3歳以上) 各0.5ml (3歳未満) 各0.25ml |
皮下 |
1期追加 生後6月から生後90月に至るまでの間にある者 |
4歳に達した時から5歳に達するまでの期間 | 1回 | 1期初回接種終了後6月以上 | (3歳以上) 0.5ml (3歳未満) 0.25ml |
|||
2期 9歳以上13歳未満の者 |
9歳に達した時から10歳に達するまでの期間 | 1回 | - | 0.5ml | |||
結核 | BCGワクチン | 生後1歳に至るまでの間にある者 | 生後5月に達した時から生後8月に達するまでの期間 | 1回 | - | 所定のスポイトで滴下 | 経皮 |
Hib感染症 | 乾燥へモフィルスb型ワクチン | 初回接種の開始時に生後2月から生後7月に至るまでの間にある者 | 初回 生後12月に至るまで |
3回 | 27日(医師が必要と認めるときは20日)以上 | 各0.5ml | 皮下 |
追加 初回接種終了後、7月以上 ただし、生後12月までに3回の初回接種を終了せずに生後12月以降に追加接種を行う場合は、初回接種終了後27日(医師が必要と認めるときは20日)以上の間隔をおいて1回 |
1回 | - | |||||
初回接種の開始時に生後7月から生後12月に至るまでの間にある者 | 初回 生後12月に至るまで |
2回 | 27日(医師が必要と認めるときは20日)以上 | ||||
追加 初回接種終了後、7月以上 ただし、生後12月までに2回の初回接種を完了せずに生後12月以降に追加接種を行う場合は、初回接種終了後27日(医師が必要と認めるときは20日)以上の間隔をおいて1回 |
1回 | - | |||||
初回接種の開始時に生後12月から生後60月に至るまでの間にある者 | - | 1回 | - | ||||
小児の肺炎球菌感染症 |
沈降20価肺炎球菌結合型ワクチン
(沈降15価肺炎球菌結合型ワクチン) |
初回接種の開始時に生後2月から生後7月に至るまでの間にある者 | 初回 生後24月に至るまで ただし、2回目の接種が生後12月を超えた場合、3回目の接種は行わない |
3回 | 27日以上 | 各0.5ml |
筋肉内または皮下
|
追加 初回接種終了後、60日以上の間隔をおいて、生後12月に至った日以降において1回 |
1回 | - | |||||
初回接種の開始時に生後7月から生後12月に至るまでの間にある者 | 初回 生後24月に至るまで |
2回 | 27日以上 | ||||
追加 初回接種終了後、60日以上の間隔をおいて、生後12月に至った日以降において1回 |
1回 | - | |||||
初回接種の開始時に生後12月から生後24月に至るまでの間にある者 | - | 2回 | 60日以上 | ||||
初回接種の開始時に生後24月から生後60月に至るまでの間にある者 | - | 1回 | - | ||||
ヒトパピローマウイルス感染症 | 組換え沈降2価ヒトパピローマウイルス様粒子ワクチン | 12歳となる日の属する年度の初日から16歳となる日の属する年度の末日までの間にある女子 | 13歳となる日の属する年度の初日から末日まで | 3回 | 2回目:1回目の接種から1月以上 3回目:1回目の接種から5月以上、かつ2回目の接種から2月半以上 |
各0.5ml |
筋肉内 |
組換え沈降4価ヒトパピローマウイルス様粒子ワクチン | 13歳となる日の属する年度の初日から末日まで | 3回 | 2回目:1回目の接種から1月以上 3回目:2回目の接種から3月以上 |
||||
組換え沈降9価ヒトパピローマウイルス様粒子ワクチン | 13歳となる日の属する年度の初日から末日まで |
2回 (1回目の接種を15歳になるまでに受ける者) |
5月以上 | ||||
3回 (1回目の接種を15歳になってから受ける者) |
2回目:1回目の接種から1月以上 3回目:2回目の接種から3月以上 |
||||||
水痘 | 乾燥弱毒生水痘ワクチン | 生後12月から生後36月に至るまでの間にある者 | 1回目 生後12月から15月に至るまで 2回目 1回目接種終了後6月から12月に至るまでの間隔をおいて1回 |
2回 | 3月以上 | 各0.5ml | 皮下 |
B型肝炎 | 組替え沈降B型肝炎ワクチン | 1歳に至るまでの間にある者 | 生後2月に至った時から生後9月に至るまでの期間 | 2回 | 27日以上 | 各0.25ml | 皮下 |
1回 | 第1回目の接種から139日以上 | ||||||
ロタウイルス感染症 | 5価経口弱毒生ロタウイルスワクチン(ロタテック) | 出生6週0日後から32週0日後まで | 初回接種が出生14週6日後まで | 3回 | 2回目:1回目接種から27日以上 3回目:2回目の接種から27日以上 | 2ml | 経口 |
経口弱毒生ヒトロタウイルスワクチン(ロタリックス) | 出生6週0日後から24週0日後まで | 初回接種が出生14週6日後まで | 2回 | 27日以上 | 1.5ml | 経口 |
対象疾病 | ワクチン | 対象者 | 回数 | 接種量 | 方法 |
---|---|---|---|---|---|
季節性インフルエンザ | インフルエンザHAワクチン | ・65歳以上の者 ・60歳以上65歳未満の者であって、心臓、腎臓若しくは呼吸器の機能の障害又はヒト免疫不全ウイルスにより免疫の機能に障害を有する者 |
(毎年度) 1回 |
0.5ml | 皮下 |
高齢者の肺炎球菌感染症 | 23価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチン |
|
1回 | 0.5ml | 筋肉内又は皮下 |
新型コロナウイルス感染症 |
・mRNAワクチン(ファイザー社、モデルナ社、第一三共社、Meiji Seikaファルマ社) ・組換えタンパクワクチン(武田薬品工業社) |
・65歳以上の者 ・60歳以上65歳未満の者であって、心臓、腎臓若しくは呼吸器の機能の障害又はヒト免疫不全ウイルスにより免疫の機能に障害を有する者 |
1回 | ワクチンの種類により異なる | 筋肉内 |
2 定期の予防接種に関する特記事項
(1) ポリオ
不活化ポリオワクチンの導入
急性灰白髄炎(ポリオ)の予防接種は、経口生ポリオワクチンが使用されてきましたが、平成24年9月1日から不活化ポリオワクチンに切り替えられました。
○不活化ポリオワクチンの接種方法など
■接種方法が変わります。
生ポリオワクチンは経口接種(口から飲む)でしたが、不活化ポリオワクチンは皮下接種 (皮下に注射)です。
■4回(初回3回、追加1回)の接種が必要です。
生ポリオワクチンは、2回接種でしたが、不活化ポリオワクチンは、4回の接種が必要です。
海外や国内で任意接種として既に不活化ポリオワクチンを1~3回接種されている方については、不足分の接種を受けることができます。
■初回接種は生後3か月から12か月の間に受けましょう。
標準的な初回接種の接種年齢は、生後3か月から12か月です。
生後90月(7歳6か月)に至るまでの間であれば、過去に生ポリオワクチンの接種を受けそびれた方も、不活化ポリオワクチンの定期接種を受けていただくことが可能です。
■不活化ポリオワクチン導入前(平成24年8月末までに)に、1回目の生ポリオワクチンを接種した方は、2回目以降は不活化ポリオワクチンの接種を受けることになります。
生ポリオワクチンを1回接種した方は、平成24年9月以降に不活化ポリオワクチンを3回接種することになります。
生ポリオワクチンを2回接種した方は、不活化ポリオワクチンの接種は不要です。
■さらに、平成24年11月に、4種混合ワクチン(DPT-IPV)が導入されました。
平成24年11月1日に、ジフテリア・百日せき・破傷風・不活化ポリオの4種混合ワクチン(DPT-IPV)が導入されました。
ポリオとジフテリア、百日せき、破傷風について、同時に予防接種を行う場合は、沈降精製百日せきジフテリア破傷風不活化ポリオ混合ワクチン(4種混合ワクチン、DPT-IPV)を注射します。
ただし、単独の不活化ポリオワクチンで接種を開始した場合は、原則として、途中から4種混合ワクチンに切り替えることなく、単独の不活化ポリオワクチンを接種してください。(ジフテリア、百日せき、破傷風の予防接種は、3種混合ワクチン(DPT)を使用)
(2) 麻しん(はしか)
麻しんは、麻しんウイルスによる急性の感染症です。麻しんウイルスの感染経路は、空気感染、飛沫感染、接触感染で、その感染力は非常に強く、免疫を持っていない人が感染するとほぼ100%発症すると言われています。
一般的な経過では、感染後10日~12日経って発熱(38度前後)とともに咳、鼻水、くしゃみ、結膜の充血などの症状を示し、その後に高熱(39.5度以上)とともに発疹が現れます。患者の一部は肺炎や神経系の症状を合併し、まれに死亡したり、後遺症を残すなど重篤化する場合があります。
麻しんは感染力が強く、空気感染もするので、手洗い、マスクのみで予防はできません。麻しんの予防接種が最も有効な予防法といえます。
麻しんワクチンの効果は非常に高く、各社の接種試験成績によると、麻しんワクチン接種により被接種者の約95%以上が免疫を獲得すると言われています。また、2回の接種を受けることで1回の接種では免疫が付かなかった方の多くに免疫をつけることができます。
接種の詳細については、お住まいの市町村へ問合せください。
◇全国の麻しん流行状況(国立感染症研究所)
◇愛知県の麻しん流行状況(愛知県衛生研究所)
◇麻しん・風しんの予防接種方法(愛知県衛生研究所)
定期接種の対象者だけではなく、医療・教育関係者や海外渡航を計画している成人も、麻しんの罹患歴がなく、2回の予防接種歴が明らかでない場合は予防接種を検討してください。(自費負担)
(3) 風しん
風しんは、風しんウイルスによって引き起こされる急性の風しんウイルスによっておこる急性の発疹性感染症で、風しんへの免疫がない集団において、1人の風しん患者から5~7人にうつす強い感染力を有します。風しんウイルスの感染経路は、飛沫感染で、ヒトからヒトへ感染が伝播します。
症状は不顕性感染(感染症状を示さない)から、重篤な合併症併発まで幅広く、特に成人で発症した場合、高熱や発疹が長く続いたり、関節痛を認めるなど、小児より重症化することがあります。また、脳炎や血小板減少性紫斑病を合併するなど、入院加療を要することもあるため、決して軽視はできない疾患です。
また、風しんに対する免疫が不十分な妊娠20週頃までの妊婦が風しんウイルスに感染すると、先天性風しん症候群の子どもが生まれてくる可能性が高くなります。
そのため、愛知県では妊娠を希望する女性及びその配偶者などの同居者に対して、風しん抗体検査を実施しています。詳しくはこちらのページを確認してください。(事前の申請が必要となります。)
なお、昭和37年4月2日から昭和54年4月1日生まれの男性の方は、市町村において抗体検査及び定期の予防接種を実施しておりますので、こちらのページ(厚生労働省)に掲載されている「風しん抗体検査・予防接種の実施自治体一覧」を御確認いただき、お住まいの市町村連絡先へお問い合わせください。
■関連情報
●「風疹流行および先天性風疹症候群の発生抑制に関する緊急提言」(国立感染症研究所)
◇風しんについて(厚生労働省)
◇感染症の話 (国立感染症研究所)
●風しん
◇麻しん・風しんの予防接種方法(愛知県衛生研究所)
(4) 日本脳炎
日本脳炎の定期予防接種については、接種後に重い病気になった事例があったことをきっかけに、平成17年5月より積極的勧奨を差し控えていました。このため、平成7~18年度に生まれた方は平成17年~21年度に日本脳炎の予防接種の機会を逃していることがありますので、お住まいの市町村の案内にしたがって接種を行ってください。
日本脳炎の定期予防接種については、厚生労働省や国立感染症研究所のホームページに掲載されています。
(5) 結核
乳幼児が結核にかかると粟粒結核や髄膜炎のような重症な結核になりやすいです。
BCG接種をすると、結核発病の恐れが半分以下になり、結核の重症化の防止に有効と言われています。
結核については、(公財)結核予防会結核研究所、愛知の結核のホームページに掲載されています。
(6) インフルエンザ
インフルエンザについては、65歳以上の方及び60歳以上65歳未満で心疾患等のある方を対象として、平成13年11月7日から法に基づく予防接種となりました。
インフルエンザの予防接種については下記のページをご覧ください。
(7)新型コロナウイルス感染症
新型コロナによって重症化する割合は、65歳以上で高く、重症化しやすいこの年代の方及びこの年代に近く一定の基礎疾患を有する方を対象に、定期接種を実施しています。
3 定期の予防接種以外のワクチンで防げる病気(VPD)について
(1) 任意の予防接種
予防接種には、定期の予防接種の他に、流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)帯状疱疹等の任意の予防接種があります。いずれも、その疾病を予防したり、重症化を防ぐために有効な予防接種です。接種を希望される場合は、お近くの医療機関又はかかりつけ医にお尋ねください。
(2) 帯状疱疹
一度水ぼうそうにかかると、治った後も体内にウイルスが潜伏し、過労やストレス等で免疫力が低下したことをきっかけにウイルスが再び活性化して、帯状疱疹を発症します。
帯状疱疹に関する詳細やワクチンの情報については以下のページを参照ください。
◇帯状疱疹について
4 予防接種に関する相談について
予防接種について何か分からないことがありましたら、どうぞ問合せください。
保健室:電話0562-43-0500 内線4041
e-mail : hoken_center@mx.achmc.pref.aichi.jp
◇愛知県予防接種センターのページへ