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第3章 公設試験研究機関との連携事例

1.事例調査結果の傾向・分析

(1)調査の概要

 全国の企業が公設試験研究機関と連携した事例について、ヒアリング調査したもの。

(2)連携した動機や経緯、きっかけ

 企業の研究者と公設研究機関の研究者同士が知り合いであったり、技術研究会や技術相談等を通じ連携以前から継続的に交流があったケースが多くみられる。公設試験研究機関側からアプローチしたことをきっかけとする連携もあるが、その際も平素より付き合いがある企業に打診することが多く、連携が数十年に亘る例もある。

(3)連携しての効果

 公的機関と連携することでそのブランド力の活用が可能となり、企業自体や開発製品の対外的信用度が上がった、といった効果を指摘する意見が多くみられる。助成金、補助金や中小企業向けファンドの適用、特許取得等の公的な評価につながる例も多い。中小企業が自社で賄うことができない設備を活用できる点も評価されている。
 「あまり効果がなかった」と回答する企業においては、現段階では目立った成果が得られていなくても今後の展開に期待しているとの意見がみられる。

(4)連携して最も成果があがったこと

 実用化、製品化に成功した、という意見が目立っている。公的機関の実証試験で得たデータは対外的な信頼性が高く、開発技術に関連する賞の受賞や特許、実用新案の取得等につながったという意見も多い。
 記者発表等メディア向けの情報発信、更には顧客の新規開拓に対する効果も一部の企業からは特に高く評価されている。

(5)連携に際して、最も困難だったこと

 民間と公的機関の立場の違いが事業を推進する上でハードルとなったとする意見が多い。企業では最終的に求める成果が製品化や事業化であるのに対し、研究機関では論文や学会での発表であるため、情報漏えいや特許の権利問題が発生した例もある。「プロジェクトの期間が短すぎたり、逆に開発に時間がかかりすぎたりして企業側の時間に対するニーズと合わなかった」「書類手続きが煩雑すぎる」といった意見も多くみられる。
 一方で、「関係は極めて良好である」「本当によくやってくれたと思います」といった肯定的な意見も散見される。

(6)連携するメリット・デメリット

 連携するメリットについては、「自社にはない設備や機器を使用できる」が最も多く、次いで「専門分野に長けた人からの指導、アドバイスが受けられる」が多くみられる。また、「公的機関との連携により、対外的信用効果が得られる」「公的機関なので頼りやすく、気兼ねなく利用できる」などの意見も目立っている。そのほか、「研究開発にかかる労力、費用の負担軽減」を挙げる企業もある。
 一方でデメリットについては、「時間がかかる」など、企業側と研究機関側のスピード感の違いに関する回答が最も多く、次いで「書類作成など事務手続きが煩雑」との意見が多くみられる。また、「情報やデータの機密保持が困難」との意見も目立っている。そのほか、「企業側と研究機関側の思いのずれ」を挙げる企業も複数みられる。

(7)連携時のアドバイス

 「企業が目指すもの、目的をはっきり示すこと」「実施する試験内容や役割分担を明確にすること」などの意見が最も多くみられる。また、「多くの意見を聞く」「常に連携を取って意思の疎通を図る」などコミュニケーションに関するアドバイスが多い。そのほかでは、「のちにトラブルとならないよう事前に守秘義務について取り交わしておく」「本業が安定していること」との意見もみられる。

(8)連携で行政に対して望む支援

 最も要望が多い内容は「書類作成など手続きの簡素化」に関するものである。また、「研究開発資金への支援」「製品化や販売拡大への支援」への要望の意見も多い。そのほか、「研究機関の設備の充実」「長期的・継続的バックアップ」「(官民や異業種企業を繋ぐ)コーディネーター的人材・機関の育成」を挙げる企業も複数みられる。

2.事例掲載企業 及び 3.事例の紹介

問合せ

愛知県 産業労働部 産業振興課
繊維・窯業・生活産業グループ
電話052-954-6341
E-mail: sangyoshinko@pref.aichi.lg.jp