ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現在地 ホーム > 科学技術の推進 > 「知の拠点あいち重点研究プロジェクトV期」の研究成果をCES - The Most Powerful Tech Event in the Worldに出展します!

本文

「知の拠点あいち重点研究プロジェクトV期」の研究成果をCES - The Most Powerful Tech Event in the Worldに出展します!

ページID:0620045 掲載日:2025年12月22日更新 印刷ページ表示
9 産業と技術革新の基盤をつくろう

「知の拠点あいち重点研究プロジェクトV期」の研究成果をCES-The Most Powerful Tech Event in the Worldに出展します!

 愛知県及び公益財団法人科学技術交流財団は、大学等の研究シーズを活用したオープンイノベーションにより、県内産業が抱える主要な技術課題の解決を目指す、産学行政連携の研究開発プロジェクト「知の拠点あいち重点研究プロジェクトV期※1」を今年度から実施しています。

 この度、本プロジェクトに採択された「サーキュラーエコノミー※2を志向した航空宇宙用超軽量実装部材の開発」について、革新的な研究成果が得られましたので、本成果の国際的な発信と、グローバル市場における実用化パートナーの探索を目的に、CES2026に出展します。

 会場では、試作品等の展示・説明のほか、実物に触れていただく浮遊デモや動画による技術解説を通じて、研究成果を直感的・視覚的に分かりやすく説明します。

1  CES2026の開催概要

 名  称:CES2026
 開催期間:2026年1月6日(火曜日)から9日(金曜日)まで
 開催時間:午前10時から午後4時まで
 場  所:Las Vegas(ネバダ州)
 主  催:CTA(Consumer Technology Association)|米国民生技術協会

2 出展概要

 出展者 :株式会社ソラマテリアル
 出展場所:Venetian Expo, Level 1, Hall G, Eureka Park
 展示内容:空気に浮くほど軽い革新的な超軽量機能性素材及び関連技術を展示する。宇宙・航空機・地上モビリティといった幅広い領域での応用可能性を有しており、本展示では実物サンプルの体験展示と動画・資料を通じて、その性能と可能性を訴求する。

3 研究成果

 これまで、株式会社ソラマテリアルでは密度わずか 0.0005〜0.01 g/cm³という「空気に浮くほど軽い」超軽量機能材料を開発し、電磁波シールド・吸収、断熱、吸音など多様な高機能性を付与してきました。これらの技術は、航空宇宙やモビリティ、通信機器など幅広い分野での応用可能性を有する基盤技術として確立されています。あ

 

 

 

 今回の重点研究プロジェクトでは、こうした従来技術をさらに進化させ、航空宇宙用途に対応する高い難燃性を付与することに成功しました。難燃化により安全性が大幅に向上し、従来同等以上の機能特性を維持しながら、実環境での信頼性を確保しています。また、サーキュラーエコノミーに対応したリサイクル技術の開発にも取り組み、再利用可能な持続可能素材としての基盤を構築しました。

 今回の展示では、難燃化を実現した超軽量素材の実物サンプルを用意し、浮遊デモによる「空気より軽い」特性を体感いただけます。さらに、技術背景や応用可能性については、パネルや動画を通じて分かりやすく紹介します。

 この革新的な材料技術の実用化により、国内外をターゲットとして、以下のような多様な応用展開が期待されています。

  • 航空機:断熱材として使用することで機体を約1トン軽量化 → 航続距離の延伸・CO₂排出削減
  • 宇宙機器:衛星・探査機の電磁波対策・熱制御材料 → 打上げコストやエネルギー消費の大幅低減
  • 自動車:車室内の吸音・断熱材 → 快適性の向上と燃費の改善
  • 通信機器:電磁干渉(EMC)対策材 → IoT・電子機器の安全性と信号品質の向上

 これらの特長をふまえ、本素材は「地上」「空」「宇宙」のすべてのモビリティ領域において、次世代の軽量化と機能性を同時に実現する革新的プラットフォーム材料として位置づけられます。​

4 展示内容

 CESは毎年1月に米国ラスベガスで開催され、世界中の先進技術・スタートアップ・大手企業・投資家・メディアが集結するグローバルプラットフォーム、世界最大級のテクノロジー見本市として知られています。

 本展示では、来場者の皆様に「空気よりも軽い」という素材の特性を直感的にご体験いただけるよう、実物サンプルを中心とした展示構成を用意しています。

 素材に実際に触れていただくことで、圧倒的な軽さと柔軟性を実感していただけるとともに、その技術背景や応用可能性についても、映像・パネル等を通じてわかりやすく紹介いたします。

 展示ブースでは、以下の構成を予定しています。

  • 実物展示:浮遊デモを含むサンプル体験コーナー
  • パネル展示:技術の概要や応用分野ごとの解説、関係機関との取り組みなどの紹介

 「マテリアルでソラを身近に」というビジョンのもと、超軽量で高機能な新素材が切り開く宇宙・空の新時代を、ぜひ会場でご覧ください。

5 問合せ先

 ・研究テーマ、または出展内容に関すること
  株式会社ソラマテリアル
  担 当:大里
  電話:070-1451-3842
  メール:contact@sora-materials.com

 ・重点研究プロジェクトに関すること
  公益財団法人科学技術交流財団 知の拠点重点研究プロジェクト統括部
  担 当:佐野、吉田、安藤
  電話:0561-76-8370
  メール:juten@astf.or.jp

【用語説明】

※1  知の拠点あいち重点研究プロジェクトV期

目的

愛知県の主要産業が抱える技術的課題の解決を目指し、産学行政が連携して研究開発を推進。生成AIやビッグデータ等のデジタル技術を活用し、革新的イノベーションの創出と脱炭素社会の実現に貢献。

研究枠

(1)実用枠
実施期間:4年間(2025~2028年度)
目  標:製品化・実用化

(2)挑戦枠
実施期間:2年間(2025~2026年度)
目  標:技術確立の目途以上

(3)国際枠
実施期間:予備研究1年間(2025年度)
     本格研究3年間(2026~2028年度)
目  標:技術確立の目途以上

研究分野

・マニュファクチャリング(次世代モビリティ、ロボット等)
・ヘルスケア(介護・医療機器、感染症対策等)
・アグリ・フィッシュ(スマート農業・漁業、発酵技術等)
・カーボンニュートラル(水素、バイオ燃料、CO₂除去等)

研究テーマ数及び参画機関数

・研究テーマ数:計26件
・参画機関数:99機関(35大学、10研究開発機関、54社)

※2  サーキュラーエコノミー
     サーキュラーエコノミー(循環経済)とは、製品や資源を可能な限り長く、効率的に使い続け、廃棄物を最小限に抑えながら、価値を最大化する持続可能な経済システムのこと。

※3 「サーキュラーエコノミー※2を志向した航空宇宙用超軽量実装部材の開発」​

 
研究リーダー 名古屋大学 助教 上野(うえの) 智永(ともなが) 氏
事業化リーダー 株式会社ソラマテリアル 代表取締役 大里(おおさと) 智樹(ともき) 氏
内容 超軽量材料を活用した航空宇宙用広帯域電磁波遮蔽吸収材料及び吸音・断熱材料の開発
参画機関

〔大学〕
 名古屋大学、東北大学、中部大学
〔企業〕
 株式会社ソラマテリアル、株式会社名城ナノカーボン

 

このページに関する問合せ先

愛知県経済産業局産業部産業科学技術課
科学技術グループ
担当:城山、吉富、松崎
電話:052-954-6351
メール:san-kagi@pref.aichi.lg.jp