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知の拠点あいち重点研究プロジェクトV期「小型レーザーピーニング技術に関する産業ワークショップ」の参加者を募集します

ページID:0610383 掲載日:2025年10月15日更新 印刷ページ表示
9 産業と技術革新の基盤をつくろう

知の拠点あいち重点研究プロジェクトV期「小型レーザーピーニング技術に関する産業ワークショップ」の参加者を募集します

 愛知県と公益財団法人科学技術交流財団では、大学などの研究成果を活用したオープンイノベーションにより、県内産業が直面する技術課題の解決を目指す共同研究プロジェクト「知の拠点あいち重点研究プロジェクト※1V期」を、本年6月にスタートしました。

 この度、本プロジェクトに採択された「3D構造物の自動レーザーピーニング技術※2の開発と応用展開」(研究代表:公益財団法人名古屋産業科学研究所 佐野雄二(さの ゆうじ)研究員)について、主に県内の事業者の皆様を対象に、本技術の概要と今後の計画を御紹介するワークショップを開催します。

 ワークショップでは、レーザーピーニングの産業利用を進める新東工業株式会社、材料強度と残留応力※3研究で高い評価を得る東京都市大学の秋田貢一(あきた こういち)教授、疲労研究の第一人者である埼玉工業大学の政木清孝(まさき きよたか)教授に御講演いただきます。
 さらに、小型可搬式レーザーピーニング装置を使ったデモンストレーションも行いますので、事前に御相談いただければ、持参された試験片に実際の処理を行うことも可能です。

 多くの皆様の御参加をお待ちしています。

1 日時

 2025年11月17日(月曜日)
 午後1時30分から午後4時40分まで(受付開始:午後1時)

2 場所

 愛知県技術開発交流センター 2階 研修室1
 刈谷市恩田町一丁目157番地1(産業技術センター内)
 電話:0566-45-5981 (技術開発交流センター)
 FAX :0566-22-8033
 https://www.aichi-inst.jp/kouryu/access/

3 内容

時間

内容

13時30分

~13時35分

主催者挨拶

(公財)科学技術交流財団
知の拠点重点研究プロジェクト統括部 研究統括 
小野木 克明(おのぎ かつあき)

13時35分

〜13時45分

「知の拠点あいち重点研究プロジェクト」の紹介

(公財)科学技術交流財団
知の拠点重点研究プロジェクト統括部 事業統括
 中川 幸臣(なかがわ ゆきおみ)

13時45分

~14時15分

 

演題1 「小型レーザーピーニング技術・装置の紹介、および今後の計画」

(公財)名古屋産業科学研究所 研究員/
大阪大学産業科学研究所 特任教授  
 佐野 雄二(さの ゆうじ)

 疲労き裂の発生を抑制し材料疲労強度を向上させる方法として、レーザーピーニング(Laser Peening、以下LP)処理が近年注目され、原子力分野や航空宇宙分野で適用・実用化されています。現在は、大型で高出力の短パルスレーザーを使用していますが、簡便・迅速かつ安価にLP処理を行うことが可能な技術へのニーズが高まっています。今回、小型のLP装置を開発したため、LP技術の原理から小型LP装置の開発経緯、更には今後の計画について紹介します。

14時15分~14時45分

演題2 「新東工業の表面処理技術の紹介、および「知の拠点あいち重点研究プロジェクト」への期待」

新東工業株式会社 参与 
加賀 秀明(かが ひであき) 氏

 LPは世界的にも扱うメーカーが少ないのが実状で、従来からあるショットピーニング(以下「SP」)とLPの特性と対象材料・使用目的に応じた最適な加工条件の提案・加工、その効果の測定・検証が求められています。

 新東工業株式会社はSP加工技術に加え、LP加工技術の適用領域拡大をめざし、高出力のLP装置を2023年6月より導入し、LPの試作加工、受託加工を開始しました。今回は、新東工業所有のLP装置の概要と特徴、LP処理による疲労強度の結果などについて紹介します。

14時45分~15時10分

演題3 「構造材料の強度と残留応力」 

東京都市大学 教授
秋田 貢一 (あきた こういち)氏

 残留応力は機械構造物の強度に大きく影響するため、その評価は極めて重要です。そこで、残留応力の測定技術として広く用いられている10線応力測定法の原理を概説します。この10線応力測定と測定原理は同じですが、測定プローブとして実験室10線のかわりに中性子線や放射光10線といったいわゆる量子ビームを用いると、実験室10線では測定が不可能な材料深部や微小領域の残留応力測定が可能になります。
 本講演では、これらの残留応力測定技術の特徴を述べるとともに、それらを利用したLP処理材における研究例を紹介します。

15時10分~15時35分

演題4 「LP処理による疲労特性の改善」

埼玉工業大学 教授
政木 清孝(まさき きよたか) 氏

 LP処理は、金属部材表面近傍に高い圧縮残留応力を付与し、機械構造部材の疲労特性を改善する表面改質技術として知られています。なかでも新たに開発された小型可搬式LP技術は、産業用ロボットハンド先端に直接把持できるため、様々な産業分野への展開が期待されます。
 本講演では、従来の大型設備を利用した場合と、小型可搬式設備を利用した場合のLP処理について、ステンレス鋼、アルミニウム合金、浸炭鋼、積層造形材などを例に挙げて疲労特性改善効果を紹介します。

15時35分~15時45分

休憩

15時45分~16時15分

実演 「小型LP装置デモンストレーション」

(公財)名古屋産業科学研究所 研究員
大阪大学産業科学研究所 特任教授
佐野 雄二

 小型LP装置を会場に設置し、装置の概要をご紹介します。その後、実際にテストピースへのLP処理を実演し、ポータブル型X線残留応力測定装置を用いて、その場で効果をご覧いただきます。

16時15分~16時25分

演題5 「「知の拠点あいち」におけるLP処理のデモンストレーションおよび試作・試験について」

(公財)名古屋産業科学研究所 研究員
水田 好雄(みずた よしお)

 本ワークショップに御参加いただいた皆様には、御希望に応じて、小型LP装置による評価処理を2025年12月末まで「知の拠点あいち」の実験室にて御利用いただけます。ここでは、申込み方法や実施手順につきまして説明します。

16時25分~16時40分

質疑応答 

全発表者

 本ワークショップの発表者が参加者の御質問にお答えします。

4 対象者

 レーザーピーニング技術に御関心のある技術者、研究者、学生の皆様をはじめ、幅広い方々に御参加いただけます。

5 定員

 50名(申込先着順)

6 参加費

 無料

7 申込方法 

 以下のURLまたは二次元コードからWebページにアクセスし、「ワークショップ参加申込みフォーム」の申込フォームに御記入ください。
 申込後に確認メールを送信します。

 URL:https://lp3d-workshop.peatix.com/view    あ

8 申込期限

 2025年11月13日(木曜日)
 申込期限前でも定員になり次第締め切ります。

9 共催

 愛知県、公益財団法人科学技術交流財団、公益財団法人名古屋産業科学研究所

10 問合せ先

 ・ワークショップ全般に関すること
  公益財団法人科学技術交流財団 知の拠点重点研究プロジェクト統括部
  担当 中川、内田、新庄
  TEL 0561ー76-8370

 ・講演内容に関すること
  公益財団法人名古屋産業科学研究所 中部TLO
  担当 藤川
  TEL 052-783-3580

 ちらし [PDFファイル/652KB]

【用語説明】

※1  知の拠点あいち重点研究プロジェクト
 付加価値の高いモノづくりを支援する研究開発拠点「知の拠点あいち」を中核に大学等の研究シーズを活用したオープンイノベーションにより、県内主要産業が有する課題を解決し、新技術の開発・実用化や新たなサービスの提供を目指す産学行政の共同研究開発プロジェクト。2011年度から2015年度まで「重点研究プロジェクト1期」、2016年度から2018年度まで「重点研究プロジェクト2期」、2019年度から2021年度まで「重点研究プロジェクト3期」、2022年度から2024年度まで「重点研究プロジェクト4期」を実施し、2025年度6月から「重点研究プロジェクトV期」を実施している。

 https://www.astf-kha.jp/project/
「知の拠点あいち重点研究プロジェクトV期」の概要

目的

愛知県の主要産業が抱える技術的課題の解決を目指し、産学行政が連携して研究開発を推進。生成AIやビッグデータ等のデジタル技術を活用し、革新的イノベーションの創出と脱炭素社会の実現に貢献。

研究枠

(1)実用枠
実施期間:4年間(2025~2028年度)
目  標:製品化・実用化

(2)挑戦枠
実施期間:2年間(2025~2026年度)
目  標:技術確立の目途以上

(3)国際枠
実施期間:予備研究1年間(2025年度)
     本格研究3年間(2026~2028年度)
目  標:技術確立の目途以上

研究分野

・マニュファクチャリング(次世代モビリティ、ロボット等)
・ヘルスケア(介護・医療機器、感染症対策等)
・アグリ・フィッシュ(スマート農業・漁業、発酵技術等)
・カーボンニュートラル(水素、バイオ燃料、CO₂除去等)

研究テーマ数及び参画機関数

・研究テーマ数:計26件
・参画機関数:99機関(35大学、10研究開発機関、54社)(2025 年9月時点)

分野・テーマ

〔マニュファクチャリング分野〕11テーマ
・「次世代航空機向け熱可塑複合材大型部品の高速成形技術の開発」
・「次世代自動車の熱マネージメント革新/省エネ・小型・静音熱輸送デバイスの事業化」
・「半導体製造を高度化する微細加工用レーザ加工装置」
・「工作機械・機器の破壊的革新による大型部品製造の省エネ・省スペース・省人化」
・「サーキュラーエコノミーを志向した航空宇宙用超軽量実装部材の開発」
・「精密研磨やナノ材料を支える高効率分級装置の開発」
・「多様な人と交通スケールを繋ぐ歩車・広狭混在型デジタルツイン基盤技術の開発」
・「機械加工装置/工場のDX化を加速する多目的最適化支援システムの開発」
「3D構造物の自動レーザーピーニング技術の開発と応用展開」
・「ナノ細孔材料触媒の超臨界プラズマ製造装置の開発」
・「マルチマテリアル部材の接合・解体の一連技術の開発と接合予測AIシステムの構築」

 

※2  レーザーピーニング
  短いパルスのレーザーを金属表面に当て、圧縮残留応力を与えることで金属の疲労寿命を延ばし、軽量化にも役立つ先進的な表面処理技術。レーザー衝撃ピーニング(LSP)とも呼ばれる。

※3 残留応力
  残留応力とは外部からの力(荷重)が作用していない状態でも、材料内部に存在している
応力(内力)を指す。加工や熱処理などによって材料内部の原子配列に不均一なひずみが生じ、そのひずみを維持しようとする内部的な力として現れる。

このページに関する問合せ先

愛知県経済産業局産業部産業科学技術課
科学技術グループ
担当:城山、吉富、松崎
電話:052-954-6351
メール:san-kagi@pref.aichi.lg.jp

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