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令和元年度 活動報告

平成31年度・令和元年度普及・公開事業の紹介

公益財団法人瀬戸市文化振興財団へ遺物の貸出をおこないました

 総務調査課の城ヶ谷です。                 三の丸一帯             

 8月30日公益財団法人瀬戸市文化振興財団埋蔵文化財センターへ遺物の貸出をおこないました。貸出遺物は名古屋市名古屋城三の丸(なごやじょうさんのまる)遺跡から出土した陶磁器です。

 名古屋城三の丸一帯は現在官庁街となっていますが、江戸時代には尾張藩重臣の屋敷が整然と建ち並ぶ屋敷地でした。庁舎の新築や建て替えなどにより、これまで約20ヶ所で発掘調査がおこなわれました。

 今回貸し出した遺物は武家屋敷から出土した食器を主体とした陶磁器類で、江戸時代の上級武士の武家屋敷での生活がよくわかる資料です。ただ、江戸時代になると陶磁器も大量生産が可能になり、特殊なものを除いて、武家屋敷と町屋で使用されるものに大          現在の名古屋城三の丸付近                         差は無くなってきます。そんな中で、武家屋敷を特色づける遺物があります。それが焼塩壺です。焼塩壺

 高級食卓塩の元祖 ~ 焼塩壺 ~               

 海水から作った粗塩を再加熱すると、水分とともに苦みや辛みがとび、まろやかで、さらさらした精製塩である焼塩になります。焼塩は焼塩壺で製造された後、壺に入った状態で流通し、直接、膳に供されたようです。
 生産地は主に京・大坂周辺とされていますが、今回貸し出した焼塩壺(右の写真)には「御壺塩師 堺湊伊織(おんつぼしおし さかいみなといおり)」という刻印が押されており、大阪府堺市付近で生産されたことがわかります。刻印にはいろいろな種類があり、それで産地や時期がわかるようです。
 焼塩壺は上級の武家屋敷や公家、裕福な町人屋敷などでしか出土しないため、高級な嗜好品であったと思われます。使用後は廃棄されるので、大名屋敷などからは大量に出土しています。                                                    
                                                                 名古屋城三の丸遺跡出土焼塩壺

 貸し出した遺物は11月9日から愛知県陶磁美術館陶芸展示室(ギャラリー)で開催される『陶器生産の変革-江戸中期の瀬戸窯と美濃窯-』でご覧になれます。

  瀬戸市文化振興財団 令和元年度企画展 『陶器生産の変革-江戸中期の瀬戸窯と美濃窯-』

  場所:愛知県陶磁美術館 1F陶芸展示室(ギャラリー) 瀬戸市南山口町

  期間:令和元年11月9日(土曜日)~12月22日(日曜日)  休館日:毎週月曜日  入場無料

令和元年度高校生のための考古学サマーセミナーを実施しました

総務調査課の城ヶ谷です。

 8月8日(木曜日)に高校生のための考古学サマーセミナーを開催しました。
セミナーの内容は以下のとおりです。

 講座1 講義:考古学・歴史学をめざすには ~遺跡の発掘について、歴史学・考古学へのアプローチを考える~
 講座2 施設見学: ~発掘調査のその後を考える~
 講座3 講義:出土遺物を知る ~出土した土器から歴史を考える~
 講座4 実習:出土遺物に触れる ~拓本:土器の文様をうつす~
 
 講座1ではまず発掘調査の流れについて概説し、次に歴史を学ぶことの意味や文献史学と考古学の違い、また歴史を活かした進路のあり方などについて説明しました。
 参加者からは「発掘の仕組みがよく分かった」「進路についてよくわかった、これからに活かしていきたい」という声が聞かれ、進路について考えるよい機会になった様子がうかがえました。
 講座2は館内の施設見学をおこないました。
 展示施設の他に、土器の接合作業をおこなっている整理室や木製品・金属製品などを保管している特別収蔵庫、科学分析室など普段は公開していないバックヤードも見学しました。
 参加者は初めて見る作業や展示物に興味を持ち、職員の説明を熱心に聞いたり、質問をしたりしていました。
 講座3では愛知県における土器・陶磁器の発達過程について講義を行い、実際の遺物を手に取って時代ごとに並べる作業をしてもらいました。
 参加者からは「土器・陶磁器を見たり、触れたりするだけでどの時代に使われていたかを当てるのは、普段の学校生活では体験できないことなので、とても勉強になった。」といった声が聞かれました。
 講座4は朝日遺跡から出土した弥生土器の文様を拓本で写し取る実習です。
 拓本の出来栄えは優れたものが多く、参加者は楽しそうに取り組んでいました。作成した拓本は記念にラミネートして、オリジナルのしおりにしました。

  セミナー全体の取り組みを通じ、生徒の皆さんが歴史や考古学に対して改めて強い興味・関心を持つとともに、ものごとを深く学ぶことの楽しさを知っていただければ幸いです

講義1施設見学1
左:講座1 考古学についての理解を深めるとともに、その先の進路についても考えていただきました。
右:施設見学 整理室で設楽町から出土した縄文土器の接合作業を見学しました。とても緻密な作業でした。施設見学2施設見学3
左:施設見学 展示室で最新の調査成果を見ました。
右:施設見学 科学分析室で、珪藻(けいそう)分析や蛍光X線分析など自然科学分析や保存処理について担当者から話を聞きました。講座3
講座3並び替え
左:講座3 土器・陶磁器についての講義。愛知県は古代から土器・陶磁器生産の中心地で、ものつくり大国でした。
右:土器・陶磁器を時代順に並べてみるけど…なかなか難しい?
実習しおり
左:拓本に挑戦しています。初めての経験ですが、快調なペースです。
右:拓本をラミネートしてオリジナルのしおりが完成!! いい記念品になりました。

県立岡崎高等学校の生徒のみなさんが施設見学に来てくれました

総務調査課の城ヶ谷です。

  7月25日に愛知県立岡崎高等学校の先生、生徒のみなさんが進路学習の一環で、施設見学に来てくれました。

  最初に「遺跡の発掘調査について」というテーマで、遺跡の発掘調査がどのように実施されるのか、また、遺跡の年代決定の基になる愛知県の土器・陶磁器がどのように発達してきたかなどについてお話しをしました。そのなかで、「説明なし」に形や技術、手触りなどをもとに、実際の土器、陶磁器を手に取って時代ごとに並べるという活動をしてもらいました。生徒のみなさんはじっくり観察しながら、並び替えてくれました。ほぼ、合っていましたが意外?!なものもあったようです。

  次の施設見学では、展示室の他に一次整理室で実際に縄文土器の接合等の作業をしているところや1万点以上の遺物を収納する2層式の収蔵庫など、普段公開していないところも見てもらいました。

 最後に、拓本実習では、それぞれ選んだ清須市朝日遺跡出土の弥生土器の拓本を取り、自分だけのオリジナルの栞(しおり)をつくっていただきました。ほとんど初めての体験だったようですが、なかなかの出来映え!でした。

 短い時間でしたが、みなさん真剣に、かつ楽しそうに取り組んでいただけました。今後のキャリア形成に少しでも役に立っていただければ幸いです

 なお、当センターでは学校や一般の団体の方の施設見学を受け入れています。ご希望の方はご連絡ください。

講義風景並び替え       

講座:遺跡の発掘調査とは?                土器の並び替え:意外に難しい?                        

施設見学の様子拓本実習
施設見学:巨大な収蔵庫のなかで             拓本実習:初めてでも上手にできました!

朝日遺跡出土土器の残存脂質分析にかかる調査がおこなわれました

 総務調査課の城ヶ谷です。

 7月16日、国立文化財機構奈良文化財研究所庄田慎矢氏とCAMBRIDGE(ケンブリッジ)大学Dr.Crema氏が朝日遺跡(あさひいせき)出土土器の残存脂質の調査に来られました。
 土器の内面にはよく“おこげ”や水垢がついていることがあります。水に溶けない脂質は、糖質やタンパク質などに比べて構造的に安定しており、長い時間が経過しても分解がある程度に留まっているといわれています。脂質を分析することで、その土器がどのような食物を調理・加工するのに用いられたのかを明らかにすることも可能であるということです。
 愛知県をはじめ伊勢湾岸地域は北部九州で始まった稲作技術を伴う弥生文化の急速な東への伝播が一時期ストップした地域であると考えられています。
 弥生時代の始まりの頃、朝日遺跡からは弥生文化東進の象徴とされる遠賀川(おんががわ)系土器縄文文化の影響の元に作られた条痕文(じょうこんもん)系土器が一緒に出土し、二つの文化が共存?していたのではと言われています。

この頃、朝日遺跡に住んでいた人たちは二系統の土器をどのように使っていたのでしょうか。もし分析がおこなわれれば、面白いことがわかるかもしれません。

調査風景資料の検討

           資料調査風景                            慎重に調べていきます

県立豊田東高等学校で出前授業を行いました

所長の伊奈です。

 当センターのWebページをご覧いただきありがとうございます。センターの様々な活動を紹介しておりますので、是非ご覧ください。

 7月4日(水曜日)に豊田東高校で催された「プランの日」という行事の中で出前授業を行いました。豊田東高校は総合学科の高校で、2年生からは科目選択プランから自分の興味・関心・進路希望に合ったプランを選んで学習するそうです。今回の企画は、2・3年生合同で授業を受け、学年を超えた交流を図りつつ専門意識や学習意欲を高めるという趣旨だと伺いました。余談になりますが、私は10年程前までこの学校に勤務していましたので、とても懐かしく感慨深いものがありました。

 授業は20人を対象に行いました。初めにスライドを使って遺跡の発掘調査について説明をしました。その後、担当の先生から年代測定についての説明があり、私からは「土器編年」の説明をしました。道具には形や文様の変遷があり(地域差も)、その点に注目することによって製作された年代を推測するわけです。今回はその方法の入門編として、時代の異なる土器の欠片(かけら)を時代順に並べるという実習をしてもらいました。2・3年生入り混じった4人1グループが、これまでに習った知識を出し合って縄文時代から江戸時代までの土器や陶磁器を並べました。作業の後にはそれぞれの完形品や朝日遺跡出土の弥生土器清洲城下町遺跡出土の下駄や碗の木製品、地元豊田市下山の遺跡から出土した石鏃(せきぞく)などの石器を見たり、触れたりしてもらいました。
 休憩をはさみ、調査記録の方法の一つである「拓本」にも挑戦してもらいました。朝日遺跡出土の弥生土器の欠片(かけら)を使って拓本を取り、それをラミネート加工して栞(しおり)にするという作業です。

講義風景土器並べ

遺跡の発掘についての説明                 土器並べの様子
写真は朝日遺跡出土赤彩土器

遺物の説明拓本の様子

土器や石器、木製品などの出土遺物の説明       拓本の様子 生徒さんと担当の先生

拓本拓本のラミネート

拓本                                拓本をラミネートしてリボンをつけ、栞にしました!

 あっという間に2時間が過ぎ、少々過密な内容でしたが、少しでも考古学や遺跡の調査に関心を持ってもらえたのではないかと思います。
 感想の一つを紹介します。
 「第一希望の講座ではありませんでしたが、新しい発見があり、良い経験になりました。この講座でよかったと思います。考古学は聞いたことはありますが、実際にはどんなものかわかっていませんでした。ただ昔のことを研究するのではなく、研究したことを現代に生かしているのだとわかりました。今を生きる上でとても大切な学問だと思いました。」
 色々な感想を頂き、こちらも励みになりました。生徒の皆さんや先生方に感謝します。また機会があれば是非伺いたいと思います。

用語解説
朝日遺跡
清須市から名古屋市にかけて広がる弥生時代の集落遺跡で東海地方最大規模を誇る。朝日遺跡から出土した遺物の中で、特に歴史的、美術的に価値がある2,028点が平成24年に国指定の重要文化財に指定されている。
清洲城下町遺跡
清洲城下町遺跡は清須城とその城下町全域を範囲とする広大な遺跡であり、名称が示す通り戦国時代の清須城を中心とする遺跡だが、その広い範囲の中には古墳時代から江戸時代までのさまざまな集落遺跡を含む複合遺跡である。

当センターでは、保管している土器や石器などを使った授業を提案したり、「出前授業」を実施しています。ご希望があれば下記までご連絡ください。

 愛知県埋蔵文化財調査センター
  所在地  〒498-0017 愛知県弥富市前ヶ須町野方802-24
  電  話  0567-67-416  FAX 0567-65-1841

 

鈴鹿市考古博物館へ名古屋城三の丸遺跡始め8遺跡の遺物の貸出をおこないました

 

 総務調査課の城ヶ谷です。

作業風景:

 7月9日、鈴鹿市考古博物館へ遺物の貸出をおこないました。

 貸出遺物は名古屋市名古屋城三の丸遺跡(なごやじょうさんのまるいせき)・志賀公園遺跡(しがこうえんいせき)を始め8遺跡から出土した木製品江戸時代の陶磁器です。

 今回貸し出した遺物は7月13日から始まった鈴鹿市考古博物館企画展 「今の道具 昔の道具 ずーーっと昔の道具」で展示されています。この展覧会では身近にある生活道具の歴史がとりあげられ、考古資料や民俗資料などを使って紹介されています。                 

 展覧会は9月16日(月・祝)までおこなわれています。期間中、夏休みもあるので、見に行かれるとおもしろい発見があるかもしれません!!                                                                                               

                                                                写真:梱包(こんぽう)作業風景  磁器椀                                                          

                            手前の箱の中にあるのは、志賀公園遺跡から                        
                            出土した曲柄四又鍬(まがりえよつまたぐわ)と
                            呼ばれる古代の農耕具です。チラシ

 

                   

      

                                    

                                                                                               

写真:染付宝珠文碗(そめつけほうじゅもんわん)

名古屋城三の丸遺跡から出土した江戸時代の
磁器の碗です。じーっと見ていると…
何か愛嬌(あいきょう)がありますね。

だれが使っていたのでしょうか!?

 

 

 

                             

第32回埋蔵文化財調査研究会を開催しました

 総務調査課の城ヶ谷です。

 7月5日(金曜日)に本センターで第32回埋蔵文化財調査研究会を開催しました。

 この研究会は、県関係者及び市町村の埋蔵文化財担当者に集まっていただき、前年度などに県内で実施された発掘調査のなかで注目されるものについて、調査担当者から発表していただく会です。毎年、7月初旬に開催していることから、通称、七夕会として、関係者には親しまれています。

今年度は60名以上の参加をえて、以下の内容について発表していただきました。

・一宮市福塚前遺跡の発掘調査成果      一宮市博物館   瀧 はる香氏会場風景

・豊田市寺部遺跡の発掘調査成果       豊田市教育委員会 市澤 泰峰氏

・刈谷市宮東第1号貝塚の発掘調査成果    刈谷市歴史博物館 河野 あすか氏

・豊橋市吉田城址の発掘調査成果        豊橋市教育委員会 中川 永氏

・岡崎市岩津新城跡の発掘調査成果      岡崎市教育委員会 中根 綾香氏

・小牧市小牧山城跡の発掘調査成果      小牧市教育委員会 小野 友記子氏

・設楽町滝瀬遺跡の発掘調査成果        県埋蔵文化財センター 早野 浩二氏

・史跡貝殻山貝塚とあいち朝日遺跡ミュージアムの整備  県教育委員会 原田 幹氏

発表風景 調査の概要と注目される遺構・遺物などについて、発掘調査当時の苦労話なども交えながら、最新の情報をお話ししていただきました。

 報告者および研究会に参加していただいた担当者の皆様、お疲れ様でした。今後の埋蔵文化財保護行政推進の参考にしていだければと思います。

 

 

 

 

 

県立瑞陵高等学校で出前授業を行いました

 

総務調査課の城ヶ谷です。

 7月3日に県立瑞陵高等学校出前授業を行いました。2年生普通科2クラス、3年生食物科1クラス、約120名の生徒の皆さんに参加をしていただきました。

 普通科は、2クラス合同で2時限分の時間を使って、1時限目は「ものつくり王国愛知の源流」というテーマで、古代から近世にかけて愛知県のやきもの発達史の学習をしました。2時限目は「考古学への招待」ということで遺跡の調査や考古学の方法についてお話をし、持参した古墳時代から近世までのやきものを見てもらいながら、質問を受けました。

食物科は、「うつわの歴史」というテーマで、うつわとしての愛知県のやきものの発達過程を文化や食生活様式の変遷とからめてお話するとともに、やきものを見てもらいながら、質問等を受けました。

どのクラスも、生徒のみなさんの真剣な表情意欲的に取り組んでいただける態度が印象的でした。今回の出前授業が少しでも皆さんの役に立っていただければと思っています。

講義風景遺物を見ながら

 授業の様子:須恵器はどこからきた?             遺物観察:実際に手に取ってみると…

 

 

 

朝日遺跡出土人骨の調査がおこなわれました

総務調査課の城ヶ谷です。

 6月24日、国立科学博物館篠田謙一副館長と国立歴史民俗博物館藤尾慎一郎教授が朝日遺跡(あさひいせき)出土人骨の調査に来られました。

 今回の調査は、文部科学省科学研究費補助金新学術領域研究「ゲノム配列を核としたヤポネシア人の起源と成立の解明」の一環で、先史日本における人骨のDNAと炭素14年代をもとにしたヤポネシア人の起源に関する研究のためのものだそうです(ヤポネシア人とは、日本列島人の意味だということです)。

 近年急速に発達したゲノム解析技術により、どのようなことがわかってくるのでしょうか、また、朝日遺跡で暮らしていた人たちはどのような特徴を持っていたのでしょうか、今後の研究成果が期待されます。

調査風景

奈良県立橿原考古学研究所研究員の方が志賀公園遺跡の遺物調査に来られました

 

 総務調査課の城ヶ谷です。志賀公園遺跡出土土器

 6月10日、11日奈良県立橿原考古学研究所研究員の方が志賀公園遺跡(しがこうえんいせき)の遺物調査に来られました。

 志賀公園遺跡は名古屋市北区中丸町から平手町にかけて所在する弥生時代から江戸時代にかけての遺跡です。そのなかで、今回は古墳時代中期の土器を調査されました。

 古墳時代には土師器(はじき)と呼ばれる赤褐色で素焼きの焼き物と、須恵器(すえき)と呼ばれる灰色で硬質の焼き物が使われていました。土師器は弥生土器の系譜を引くもので、古墳時代の始めから使われていました。これに対して須恵器は5世紀頃、古墳時代中期に朝鮮半島から窯(かま)を構築する技術などが伝わり、誕生したとされています。  

 名古屋市東部の丘陵地帯に所在する猿投窯(さなげよう)は、日本で須恵器生産が始まって間もなく、東日本では最も早く須恵器生産を開始した窯場と考えられています。志賀公園遺跡からは、猿投窯で須恵器生産が始まった頃の初期の須恵器、土師器がまとまって出土しています。古墳時代中期の焼き物の組み合わせを表す貴重な資料です。 

  右の写真:志賀公園遺跡出土古墳時代中期の土師器・須恵器 (公益財団法人愛知県埋蔵文化財センターHPより)

公益財団法人瀬戸市文化振興財団へ遺物の貸出をおこないました

総務調査課の城ヶ谷です。

 5月16日、公益財団法人瀬戸市文化振興財団埋蔵文化財センターへ遺物の貸出をおこないました。貸出遺物は清須市間遺跡(はさまいせき)、名古屋市西区月縄手遺跡(つきなわていせき)から出土した土師器です。 

 今回貸し出した遺物の中に「S字状口縁台付甕(えすじじょうこうえんだいつきがめ)」(通称、S字甕)と呼ばれる台の付いた甕があります(写真右下)。甕の口縁部を横から見るとSの字を描くように段が付いていることからこのように呼ばれています。

 S字甕は弥生時代後期から古墳時代前期にかけて、おおよそ2世紀から4世紀ごろ、伊勢湾沿岸部を中心に分布するこの地方独特の甕です。 

 ちなみに…奈良県桜井市纒向遺跡(まきむくいせき)は邪馬台国の候補地の一つで、初期ヤマト政権の中枢であったとされる遺跡です。纒向遺跡からは関東から瀬戸内にかけて列島各地の土器がたくさん出土することが知られていますが、その中で圧倒的に多いのが東海地方の土器であるとされています。東海地方の土器のなかでも目立っているのが、このS字甕です。どのような背景で纒向遺跡からいくつも出土するのでしょうか!? ただの甕とは思えません…        

作業風景S字甕

         作業風景                 S字状口縁台付甕(廻間遺跡出土)

お貸しした遺物は5月18日から瀬戸蔵ミュージアムで開催されている「古代TOWNわかみや~古墳時代に栄えた矢田川流域の集落~」でご覧になれます。

 

                瀬戸蔵ミュージアムちらし       

瀬戸蔵ミュージアム企画展 新出土品展

「古代TOWNわかみや~古墳時代に栄えた矢田川流域の集落~」

  場所:瀬戸蔵ミュージアム(瀬戸市蔵所町)

  期間:令和元年5月18日(土曜日)~8月25日(日曜日)

  休館日:5月27日(月曜日)、6月24日(月曜日)、7月22日(月曜日)

 

   瀬戸蔵ミュージアム ← ここをクリック

 

 

 

豊田市郷土資料館の学芸員さんが資料の借用にみえました

 総務調査課の岡田です。

 5月14日に豊田市郷土資料館の学芸員さんが資料の借用にみえました。

 借用されたのは、昭和20年に長興寺蔵(豊田市)の織田信長像を修理した際の愛知県の公文書です。

 借用された公文書は豊田市美術館で開催される「修復記念特別公開 よみがえる織田信長像」(6月1日土曜日から6月16日日曜日まで)で展示される予定です。

昭和20年の愛知県公文書綴りから織田信長に関する資料を探しています

修復記念特別公開 よみがえる織田信長像ポスター ← ここをクリックしてください

(【お知らせ】のページにジャンプします)

豊田市郷土資料館のホームページ ← ここをクリックしてください

 

春の特別開館をおこないました

 総務調査課の城ヶ谷です

 4月13日(土曜日)・14日(日曜日)の2日間、「春の特別公開2019」にあわせた特別開館をおこない、600名を超える来館者がありました。多数の皆様のご来館ありがとうございました。

 特別開館日は、朝日遺跡出土の国指定重要文化財の展示や(公財)埋蔵文化財センターによる「やとみ新発見展"2019」の展示の他に火起こし体験、輪投げ、キネクトゲーム、壺釣りなどのイベントをおこないました。海翔高校ボランティア部のみなさんにもお手伝いをいただき、笑顔の絶えないイベントとなりました。火起こし体験では、子供たちが真剣に取り組み、「火起こしマスター」に認定された時のうれしそうな表情が印象的でした。

 秋には「秋の特別公開2019」を開催します。今回とは別の朝日遺跡出土の国指定重要文化財の展示を行います。秋にもイベントを用意してお待ちしています!

展示 輪投げ

火起こし1 火起こし2

上左:朝日遺跡出土国指定重要文化財の展示と「やとみ新発見展"2019」  右:輪投げ

下:火起こし体験 リズムよく回せば、まもなく煙が出てきます。ガンバレ!

 

近鉄ハイキング参加のみなさんを当センターに迎えました。

 調査研究課の岡田です。

 4月3日(水曜日)に近鉄弥富駅スタートの近鉄ハイキングが行われました。当センターは5番目の立ち寄りポイントになっており、341の方を迎えることができました。朝日遺跡出土の国指定重要文化財を展示した「春の特別公開2019」や(公財)埋蔵文化財センター主催の「やとみ新発見展“(やとみしんはっけんでん)」の展示を見てもらうことができ嬉しく思っています。展示物を見て「設楽の山奥からこのような土器や石器が出土するのだね。」という人、「初めて来た。こんなにすばらしい物が弥富にあるなんて知らなかった。」という人もおられました。みなさん満足してもらえたようで何よりです。

朝日遺跡出土国指定重要文化財の有段口壺が展示してあります

4月3日は「春の特別公開2019」の開始日でもありました。

たくさんの方が展示物を見ています

341名もの多くの方に見ていただきました。

 

「春の特別公開2019」は4月14日(日曜日)まで開催中です。是非お越しください。

 *ただし4月6日(土曜日)、4月7日(日曜日)は閉館日です。

詳細は当webページの「お知らせ」で確認してください。

 

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