航空宇宙産業の世界三大拠点を目指して

アジアNO.1航空宇宙産業
クラスター形成特区推進協議会 会長
愛知県知事 大村秀章
中部地域は、我が国随一の航空宇宙産業の集積地として、その発展を支えてまいりました。2011年12月に愛知県・岐阜県が国際戦略総合特区「アジアNo.1航空宇宙産業クラスター形成特区」に指定され、
2013年10月には三重県まで、2014年6月には長野県・静岡県までエリアを拡げました。現在、中部5県の391の企業や団体の参加により、フルセットのクラスター形成に向けて大きく前進しております。
新型コロナウイルス感染症の影響により、足元の航空需要は引き続き厳しい状況が続いております。しかしながら、ジェット旅客機の運航機数は、今後20年間で1.7倍に増加するとされており、中長期的には、依然として大変有望な成長産業であることに変わりありません。アメリカや欧州では、先行して航空需要が回復に転じているほか、当地域の航空機製造サプライヤーが主に手掛けているボーイング787については、出荷が一時停止されていましたが、2022年8月に出荷が再開されるなど、今後、生産レートの回復が期待できます。
宇宙関連事業においても、中部地域は、国産基幹ロケットの製造・組立の中核をなしており、我が国が進める宇宙関連産業の拡大への貢献が期待されております。
今後も、中部地域は、航空宇宙産業のさらなる集積に地域を挙げて取り組み、アメリカのシアトル、フランスのツールーズと肩を並べる航空宇宙産業の世界三大拠点の形成に向け、
更なる飛躍を目指してまいります。