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所長からのご挨拶

永田 浩一

発達障害研究所は、1)心身障害の本態および原因、予防に関する研究、2)障害児・者の治療、教育に関する研究、3)障害児・者の福祉に関する研究、を三つの柱とし、昭和47年4月に愛知県心身障害者コロニーの一組織として発足しました。発足当時は10部門、24研究室、1共同研究科から成る組織構成で、職員定数も100名に達するものでした。その後愛知県の行政改革による研究組織の見直し等を経て、平成31年3月からは愛知県医療療育総合センター研究部門・発達障害研究所として業務に邁進しています。
設立からこれまでの半世紀近くの間に、障害児・者を取り巻く社会環境は大きな変化を遂げました。障害のある人もない人も同じように生活ができる社会づくりを目指す流れは皆様ご承知のとおりです。こばと学園、はるひ台学園といったコロニー内入所施設との連携で進めてきた障害児・者の生活実態調査や効果的な療育方法の研究等、当研究所からも自立支援に必要な情報の発信に努めてまいりました。一方で医学・生物学の進歩はゲノム医療、再生医療といった新たな医療をもたらし、発達障害に関係する様々なゲノムの変化も明らかになってきました。発達障害研究所でもこの10年あまりは知的障害、自閉症、小児てんかんを中心に、その原因遺伝子の研究に力を注いでまいりました。平成31年の組織再編に伴って、発達障害研究所は発足当初のおよそ半分となる5部門、10研究室、1研究企画調整課にスリム化しました。このため、日々進歩し情報量が増加し続ける医学のなかにあって、発達障害研究を効率的に推進するためには関連する大学や研究機関との連携が必須となります。私達は常に新しい研究のトレンドを取り入れ、研究成果の発信に努めてまいります。
関係の皆様、県内外の臨床施設や医学系大学からは、これまで以上のご協力とご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。