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最新家畜衛生情報(東部家畜保健衛生所)

《過去の衛生情報》
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《平成25年6月》

家畜排せつ物の適正な管理はできていますか?

 今年は昨年より11日早く梅雨入りの発表がありましたが、例年梅雨入りから家畜排せつ物に起因する問題が増え始めるような気がします。
 例えば、雨水の影響を受け堆肥舎から糞や汚水が流れ出る、水分を多く含んだことにより堆肥化がうまく行われない、またそれがハエの発生源となる等、苦情の種が生まれやすくなります。 そのような種をつくらないように、未然に防止することが必要不可欠となります。

家畜排せつ物の管理に関して、特に以下のことの遵守をお願いします。
1.家畜排せつ物は、汚水や尿が浸透できない構造のところで管理し、 適当な覆いと側壁を設けて流れ出ない
  ようにすること
2.家畜排せつ物の管理施設は定期的な点検を行い、破損があれば遅 滞なく修繕すること

ちなみに5月までに、
・運搬途中に公道に糞を落とした
・尿溜の側壁の破損のため汚水が公共の側溝に流れ込んだ
・堆肥舎から糞の流出が放置されていた
・汚水貯留槽に雨水が入り公道へ流出していた
 等の家畜排せつ物の不適正な管理が認められました。

 畜産を業とするものは家畜排せつ物の適正な管理をすることはもちろんのこと、農場や畜舎周囲の清掃にも心掛けてください。また花等による美化にも努めイメージアップをはかることも大切です。今一度、家畜排せつ物の適正な管理ができているか確認をお願いします。

《平成25年2月》

オーエスキー病(AD)について

○ADとは・・・
 オーエスキー病ウイルス(豚ヘルペスウイルス1)を原因とした豚の病気です。症状は、哺乳豚の死亡、繁殖母豚の死流産、肥育豚の発育不良などです。養豚業の生産性を低下させることから、家畜伝染病予防法の届出伝染病に指定されています。
○ヘルペスウイルスの特徴
 ヘルペスウイルスはほかの多くのウイルスとは異なり、三叉神経節に潜伏感染します。本病に初感染した豚はウイルス抗体を産生し続け、体内からは感染したウイルスがいなくなることはありません。従って、この抗体を有している動物は「ヘルペスウイルスを保有している」といえます。
○AD侵入防止のために・・・
 愛知県はAD清浄県です。潜伏感染豚は、見かけ上健康ですが、輸送や分娩などのストレスによってウイルスが活性化して排出され、感染源になります。豚群間の感染経路は、潜伏感染豚の移動・導入によるものが考えられます。県外から豚を導入する場合は、以下の3点をお願いします。
・ 清浄地域から導入する。
・ 導入豚検査を必ず受ける。
・ 導入後おおむね3週間の隔離観察を行う。

※)導入豚検査は導入2週間後に採血し、AD抗体検査を実施します。導入日、導入頭数、導入地域が決定したら、導入後2週間以内に家畜保健衛生所へ連絡をお願いします。 詳しくは家畜保健衛生所へご連絡ください。

国内のAD浸潤地域 http://www.maff.go.jp/j/syouan/douei/eisei/e_ad/pdf/ad_maptable_121226.pdf

《平成25年1月》

中国などでの口蹄疫発生について

 昨年、中国では9月にチベット自治区、11月に遼寧省大連市、12月に江蘇省で口蹄疫の発生がありました。今年に入っても四川省で発生が確認されています。また、春節(2月10日)も近づいており、中国国内外で人や物の移動が盛んになることから、日本への口蹄疫侵入リスクが高まることが危惧されています。その為、畜産関係者は中国だけでなく、口蹄疫発生国への渡航は極力避け、またやむをえず、渡航した場合には以下のことにご注意下さい。

@日本への肉類の持ち込みについて
 中国、韓国、モンゴル、台湾、ロシア等の口蹄疫発生国から肉製品を持ち込むことはできません。空港の免税売店で販売されている物も日本への持込みに必要な検査証明書が添付されていることはありませんので、お土産として持ち帰ることはできません。
(詳細は動物検疫所のホームページ)
A空海港での靴底消毒について
 到着エリアの入国審査場において全ての旅客が通過する場所に靴底消毒マットが敷いてあります。消毒マットには消毒薬が浸透していますので、しっかりと踏みこんで通過して下さい。また、ゴルフシューズ等、土のついた靴を持ち帰る際は、動物検疫所のカウンターにお寄り下さい。

 現在、東部家畜保健衛生所において以上の内容を記したパンフレットを配布しております。 日本語だけでなく、英語・中国語・韓国語も併記されていますので、ご希望の方はご連絡下さい。

《平成24年12月》

獣医師法第22条の規定に基づく獣医師の届出第6号様式の変更について

 本年度は獣医師法第22条の規定に基づく獣医師の届出の年です。届出様式(獣医師法施行規則第13条に基づく第6号様式)が変更になりましたので注意してください。 新しい届出様式や記載方法は畜産課ホームページ(下記URL)に掲載されていますので、ご確認の上、平成25年1月31日までに当家保まで提出願います。
 獣医師法第22条の規定に基づく届出について(畜産課HP)  https://www.pref.aichi.jp/0000055936.html

《平成24年3月》

子牛のロタウイルス病に注意しましょう

 最近、管内で子牛のロタウイルス病が散発しています。
 ロタウイルスは子供の下痢を引き起こすことで知られていますが、牛でも存在します。 牛の場合、生後1〜3週齢で見られることが多く、急性下痢症の10〜50%がロタウイルスによるものと言われています。このウイルスは馬や豚でも被害が大きく、時には動物種を越えて感染します。ウイルスは糞便中に含まれており、室温で数か月感染性を維持します。
(症状)
 ウイルスが経口摂取により体内に入ると、小腸で水分、電解質、糖の吸収低下を引き起こし、その結果、下痢となります。潜伏期間は12〜36時間で、元気消失、食欲不振、黄色あるいは黄白色の水様性下痢の症状を示します。また、コロナウイルス、クリプトスポリジウム、大腸菌などの混合感染が起こると重篤化します。
(予防と対策)
 予防としては、ロタウイルス(3価)・コロナウイルス・大腸菌性下痢症の5種混合不活化ワクチンが市販されていますので、母牛に接種し、ウイルスに対する抗体が十分含まれた初乳を出生直後の子牛にしっかりと与えることが大切です。
 発症した場合、抗ウイルス薬はないので、脱水に対し水分や電解質の補給など、対症療法が治療の基本となります。

《平成24年2月》

昨シーズンの高病原性鳥インフルエンザ(H5N1亜型)の大発生を繰り返さないために

 昨シーズン全国的に確認された高病原性鳥インフルエンザ(H5N1亜型)の大流行は記憶に新しいかと思います。現在流行シーズンでありますが、2月28日現在、幸いにも発生は確認されていません。今回の衛生ニュースは昨シーズンの発生状況を振り返り、今後の発生動向と農場での予防対策について記述したいと思います。
平成22年11月から平成23年3月にかけて、9県(島根県、宮崎県、鹿児島県、愛知県、大分県、和歌山県、三重県、奈良県、千葉県)24農場で発生しました。同様に、野鳥においても、10月以降、16道府県26地域(28市町村)で15種、60羽で同ウイルスが分離されたことから、これらの発生は、これまでに日本が経験したことがないものと言えます。その後に実施された国の疫学調査では、日本で本病が多発した要因として、(1)比較的早い時期に渡り鳥等によってウイルスが持ち込まれた結果、国内でウイルスが拡散したこと、(2)従来の発生で推定された朝鮮半島から飛来する渡り鳥が持ち込むルートに加え、シベリア等の北方営巣地からのルートも存在したこと、(3)1月下旬に東アジア地域に到来した寒波の影響で、朝鮮半島等からの渡り鳥が増加したことを挙げています。また、発生農場は比較的山間部にあり、周辺に川や池があることが多いことから、発生農場の多くはネズミ等の衛生動物、キツネ等の野生動物、カモ等の野鳥を介してウイルスが農場内に侵入したと推定しています。
 今回の疫学調査結果から、日本における今後の本病の発生動向として、日本で本病が発生する可能性が高くなるのは、やはり韓国から渡り鳥が飛来する11月〜12月前後に、韓国での発生が確認された時と思います。これに加え、今回初めて確認された北方営巣地からのルートが加わると、全国的な発生になる可能性が高まることになります。一方、農場での予防対策としては、疫学調査チームからの提言の中でも示されていますが、
(1)野鳥・野生動物の侵入防止対策
(2)ネズミ対策
(3)人・車両を介してのウイルス侵入防止対策
を徹底することが大切です。鳥インフルエンザでは100個以上のウイルスが鶏体内に入らないと感染しないと言われていますので、継続的に侵入防止の対策を行い、農場内に侵入するウイルス量を下げることが必要です。現在家きん農場で実施している飼養衛生管理状況を再確認し、その予防のレベルを上げていくことが大切です。

《平成24年1月》

平成23年度 豚の衛生検査について

 平成23年4月から12月に、管内養豚農場において豚コレラ、オーエスキー病、豚繁殖・呼吸障害症候群(PRRS)の抗体検査を実施しました。農家の皆様のご協力に御礼申し上げます。検査結果は以下のとおりです。
○ 豚コレラ
 豊川市・豊橋市の全農場と田原市・新城市の繁殖農場、肥育農場について実施しました。ELISA法と中和抗体法で検査したところ、80戸771頭すべて陰性でした。  豚コレラは非常に伝染性が強く、急性型では高い致死率が特徴です。わが国では平成5年以降発生が見られず、平成19年には清浄国となりました。しかし世界中の多くの国で現在も発生しており、侵入に対して警戒が必要です。
○ オーエスキー病
 豊川市・豊橋市の繁殖農場、肥育農場と田原市・新城市の全農場について実施しました。ラテックス凝集法で検査したところ、86戸1,159頭すべて陰性でした。  オーエスキー病は異常産や神経症状により、生産性を著しく低下させる疾病です。現在わが国では13都県で感染が認められています。愛知県は清浄化を達成していますが、今後も侵入防止を徹底する必要があります。県外から豚を導入する際には清浄県または清浄地域からとし、導入する前と後に抗体検査をお願いします。導入時に家畜保健衛生所にご連絡ください。 
○ 豚繁殖・呼吸障害症候群(PRRS)
 管内全農場(豊川市・豊橋市・田原市・新城市)について実施しました。ELISA法で143戸1,401頭を検査し、このうち118戸1,054頭が陽性でした。  PRRSは異常産や呼吸器病を引き起こし、生産性を低下させる疾病です。成豚では不顕性感染により感染源となる例が多数みられます。一部地域では、PRRS清浄化に向けて取り組みを進めています。

《平成23年12月》

豚丹毒(届出伝染病)に注意!!

 去年愛知県では豚丹毒の発生が17戸36頭見られました。この結果は、豚において他の家畜伝染病(法定・届出伝染病)と比較してとても多い状況です。今年も11月末時点で16戸38頭の発生が見られており、引き続き注意が必要です。


◆ 豚丹毒とは?
 豚丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae)によって起こる感染症です。豚丹毒菌は、健康豚の扁桃や消化管、その飼育環境など自然界に幅広く分布している細菌で、3ヵ月以降の肥育豚は感受性が高い傾向にあります。またこの細菌は人にも感染し、皮膚の紅斑やリンパ節の腫脹といった皮膚病変を生じさせます(類丹毒)。
◆ 症状
 豚丹毒は、蕁麻疹型、関節炎型、心内膜炎型、敗血症型と多様な症状を示します。蕁麻疹型は体表に四角形の丘疹が見られるのが特徴です。関節炎型と心内膜炎型の多くは無症状で経過し、と畜検査時に発見されます。急性の敗血症型は豚コレラとの鑑別に注意が必要です。
◆ 治療・予防
 治療はペニシリン系の抗生物質が極めて有効で、重症例でも回復する可能性があります。また、本病の予防にはワクチン接種が有効で、弱毒生菌ワクチンと不活化(死菌)ワクチンとがあります。弱毒生菌ワクチンは移行抗体を持つ哺乳豚への接種には注意が必要です。一方、不活化ワクチンは安全性の点では問題はありませんが、強い免疫を誘導するために2回接種が必要となります。

《平成23年10月》

家畜伝染病予防法が改正、全面施行されました!

 平成22年に大きな被害をもたらした口蹄疫や高病原性鳥インフルエンザの発生を踏まえて、10月1日付けで家畜伝染病予防法が改正されました。詳しくは農林水産省のホームページを参照してください。

家伝法改正関連ホームページ
http://www.maff.go.jp/j/syouan/douei/eisei/e_koutei/kaisei_kadenhou/

飼養衛生管理基準が大きく変わりました!

 今年4月の家畜伝染病予防法改正に伴い、飼養衛生管理基準が大きく見直され、10月1日から完全施行されました。家畜伝染病の発生予防には、日々の飼養衛生管理がとても大切です。新しい基準は、家畜伝染病の被害を最小限にするために重要な、「発生の予防」、「早期発見・通報」、「迅速・的確な初動」を実施するための基本事項が、畜種別に、より具体的に設定されています(10項目から22項目へ増加)。この機会に日々の衛生管理を見直してみてください。 以下、皆さんに大きく関わる部分を抜粋しました。

   家畜の所有者(農家)の義務

 農家が適切な飼養衛生管理を行うための義務や責任が問われるようになりました。
 記録の作成・保管
 訪問者情報、導入、移動、出荷牛情報、健康観察等の記録を作成し、年以上保存しましょう。



消毒設備の設置
 農場出入口付近に消毒設備を設置し、車両・入場者の消毒を実施しましょう。


埋却の準備
 口蹄疫や鳥インフルエンザなどの発生に備え、家畜死体の埋却用の土地を確保しておきましょう。
・成牛1頭当たり概ね5u
・肥育豚1頭当たり概ね0.9u
・成鶏100羽当たり概ね0.7u

義務を怠ると・・・
手当金が減額される場合があります。

詳しくは農林水産省ホームページをご覧ください。
飼養衛生管理基準本文
http://www.maff.go.jp/j/syouan/douei/eisei/e_koutei/kaisei_kadenhou/pdf/stn_hontai2.pdf
飼養衛生管理基準詳細パンフレット(牛ほか)
http://www.maff.go.jp/j/syouan/douei/eisei/e_koutei/kaisei_kadenhou/pdf/usi_pam.pdf
飼養衛生管理基準詳細パンフレット(豚ほか)
http://www.maff.go.jp/j/syouan/douei/eisei/e_koutei/kaisei_kadenhou/pdf/buta_pam.pdf
飼養衛生管理基準詳細パンフレット(鶏ほか)
http://www.maff.go.jp/j/syouan/douei/eisei/e_koutei/kaisei_kadenhou/pdf/tori_pam.pdf
飼養衛生管理基準詳細パンフレット(馬)
http://www.maff.go.jp/j/syouan/douei/eisei/e_koutei/kaisei_kadenhou/pdf/uma_pam.pdf



愛知県東部家畜保健衛生所  
電話:0532−45−1141(休日緊急:090−8555−9041)
同 新城設楽支所
電話:0536−22−0549(休日緊急:080−3649−2352)


アカバネ病(生後感染例)が発生しています!

 今年8月下旬以降、島根県において、アカバネ病が多数確認されていますので注意して下さい



 「アカバネ病の生後感染」は、胎内感染ではなく、生まれた後の牛が、ヌカカなどの吸血昆虫を介して感染するもので、子牛から成牛まで幅広い月齢で感染し、起立不能などの神経症状を呈します。
 アカバネ病(生後感染例)は、平成18年から20年にかけて九州地方を中心に西日本で発生し、今回も同様の流行となるおそれがあります。

次のことに注意して下さい!
1.ワクチン未接種牛に神経症状がみられた場合は、本病を疑って積極的に病性鑑定を実施しましょう。
2.本病のワクチン接種を実施しましょう。
3.ヌカカなど媒介昆虫の防除対策をしましょう。

《平成23年9月》

動物用医薬品の適正流通に努めてください。

 9月は動物用医薬品適正流通推進強化月間です。 家畜保健衛生所では、流通段階における動物用医薬品の品質と適正な取扱い等を確保することにより、安全な畜水産物の生産を図るために、動物薬事の監視(立入検査)を実施しています。

<実施する内容>

(1)動物用医薬品販売業者に対する立入検査及び要指示医薬品の販売状況の確認。
(2)卸売(卸売一般)を除く販売業者においては、動物用医薬品が購買者を介して第三者へ譲渡される可能性もある ことから、特定者への販売頻度が高いまたは数量が多い等の事例(特に要指示医薬品)に対する管理者の管理状況(購買者や獣医師に対する確認方法等)の確認。
(3)必要と認められる飼育動物診療施設等への立入検査及び処方せん又は指示書の発行状況の確認。
(4)卸売(卸売一般)販売業者における、薬店等への卸売販売状況の確認。
(5)動物用医薬品の使用の規制に関する省令(昭和55年9月30日付け農林水産省令第42号)に基づく適正使用等についての関係者への指導。
(6)一般販売業者(卸売一般を除く)及び薬種商販売業者に対する、薬事法改正後のみなし許可期間終了(平成24年5月31日)についての周知。

※(6)について
 動物用医薬品一般販売業者、動物用医薬品薬種商販売業者においては、平成21年6月1日の改正薬事法施行以降、店舗販売業者とみなして業務を継続していただいておりましたが、平成24年5月31日でみなし許可期間が終了します。期間終了以降も業務を継続するには、現在の許可証の有効期間にかかわらず、新たに店舗販売業の許可を受ける必要があります。みなし許可期間終了直前には許可申請が集中することが予想されることから、該当の業者におかれましては、余裕を持って手続きを始めていただきますようご協力をお願いいたします。 不明な点については、当所までお問い合わせください。
 下記のアドレスより手続きに関するホームページがご覧いただけます。 https://www.pref.aichi.jp/0000039988.html

《平成23年8月》

飼養衛生管理モデル農場候補を募集します。

 愛知県では、生産から消費に至る各段階での安全性確保のための第一段階である生産農場において、健康な家畜を飼養し、より安全・安心な畜産物を生産するため、HACCP方式の考え方に基づく衛生管理手法の導入に意欲的に取り組む農場(飼養衛生管理モデル農場)を育成する事業を実施します。つきましては、本事業に参加するモデル農場候補を下記のとおり募集しますので、お知らせします。
1.募集対象   HACCP方式の考え方に基づく衛生管理手法の導入に意欲的に取り組む農場
2.募集方法
(1)申し込み方法   別紙応募用紙(用紙へリンクします)を提出
(2)申し込み期限   平成23年8月8日(月)から9月22日(水)まで
(3)申し込み先   東部家畜保健衛生所(東部家畜保健衛生所管内に農場を所有される方)
3.モデル農場候補の決定  東部家畜保健衛生所で今年度の実施が可能な農場か判断のうえご連絡さしあげます。
4.その他   認定にあたっては、社団法人愛知県畜産協会飼養衛生管理モデル農場認定要領(要領へリンクします)に基づきますので、御承知ください。

《平成23年7月》

引き続き、悪性伝染病の侵入防止対策をお願いします。

 最近、口蹄疫や高病原性PRRSの話題があまりのぼらなくなりましたが、悪性伝染病侵入防止対策を継続しているでしょうか? 口蹄疫については、去年の今頃、宮崎で大発生し、牛68千頭、豚220千頭と宮崎県の約1/4の牛豚を殺処分するという大きな被害をもたらしました。一方、アジア地域でも高範囲で発生が継続しており、特に隣国の韓国では、2011年3月21日時点の殺処分頭数は、約6200農家の348万頭(牛:15万、豚:322万)にのぼり、韓国内の豚の35%が処分されるという壊滅的な被害となりました。また我国での高病原性PRRSの発症はありませんが、もし侵入した場合は、かなりの被害が予想されます。
 これからの時期は海外旅行にでかけたり、観光客が訪れたりし、病原体が農場内に持ち込まれる機会が増すのでより注意が必要です。特に以下の点に注意して悪性伝染病の侵入防止を徹底しましょう!

〇自分の農場に入る時も、靴や持ち込む物の消毒を徹底しましょう。
○外部からの人や車を農場に入れないようにしましょう。外部者用の長靴を用意しておきましょう。
○畜産関係車など、農場に立ち寄る車、人、持ち込む物は必ず消毒しましょう。
○発生国に滞在していたためウイルスを伝播させる可能性がある人や発生国から輸入された物を農場に近づけないようにしましょう。
○従業員の方も含めて、悪性伝染病が発生している国への渡航は控えましょう。これらの国々に渡航し、やむを得ず畜産関連施設に立ち寄ったり、家畜に触れたりした場合には、人や物にウイルスが付着している可能性があるので、帰国時に動物検疫所のカウンターにお立ち寄りください。
○悪性伝染病を広げないためには早期発見がとても大切です。 必ず家畜を毎日観察し、異常を認めた場合はすぐに獣医師や家畜保健衛生所に連絡してください。

《平成23年6月》

牛白血病注意報!

 全国の発生頭数は平成10年の96頭から平成21年の1,368頭に大幅に増加しています。
県内でも発生は増加傾向にあり、本年度は6月までにすでに17頭の発生がありました(表1)。また、当管内の乳用牛を対象とした調査でも、約30%の牛で牛白血病ウイルスの抗体が陽性でした(表2)。  
牛白血病の多くは、と畜場の検査で発見されています。と畜検査で牛白血病と診断された牛は全廃棄になります。




牛白血病とは?
 牛白血病は、血液中の白血球が増加する病気で、末期になると体表及び体腔内リンパ節が腫大してきます。牛白血病には成牛型と散発型があり、成牛型は牛白血病ウイルスの感染によって発症し、家畜伝染病予防法の届出伝染病に指定されています。成牛型牛白血病は潜伏期が長く、ほとんどの場合、牛は感染後も無症状で過ごしますが、分娩などのストレスにより発症することがあります(発症率は数%程度)。症状は元気消失、食欲不振、乳量減少、下痢、削痩、全身のリンパ節の腫脹などで、眼球突出がみられることもあります。ワクチンや治療法はなく、発症牛は予後不良となります。

牛白血病ウイルスの感染経路
 感染牛の血液を介して伝播します。主な感染経路は以下のとおりです。感染牛は生涯ウイルスを持ち続けるので、発症していなくてもずっと感染源になります。
・アブなど吸血昆虫による吸血
・除角器など出血を伴う器具の複数頭での連続使用
・注射針や直腸検査用手袋の複数頭での連続使用
・感染母牛からの授乳(初乳や廃棄乳など)、まれに、胎内感染や産道感染

対策
 牛白血病の予防と対策は以下のとおりですので、感染予防に役立ててください。
・注射針や直検手袋等は1頭毎に交換し、除角器は1頭毎に付着した血液を除去する。
・吸血昆虫対策として、牛舎開口部に防虫ネットを設置するか、忌避剤を利用する。
・抗体陽性牛は優先的に更新する。
・感染母牛の乳は子牛に与えず、代用乳を使用する。
・やむを得ず感染母牛の乳を子牛に与える場合は、加熱処理(56℃30分)し、ウイルスを失活させる。

《平成23年5月》

豊橋市で発生した高病原性鳥インフルエンザ(H5N1亜型)の防疫措置と経過について

 豊橋市内の採卵鶏農場において、平成23年1月27日に高病原性鳥インフルエンザの疑似患畜を確認、殺処分を1月31日に完了した。殺処分した鶏は、愛知県東三河農業研究所の敷地内に1月31日から埋却を開始、2月3日に埋却を終了した。なお、発生地周辺の移動制限は2月25日午前0時をもって解除した。 発生地を中心に、半径10km圏内における周辺農場の清浄性を確認するために(1)発生状況検査(2)清浄性確認検査(3)移動制限解除後の検査を実施し、すべて陰性を確認した。また、発生農場については3月11日に環境検査を実施し、結果は陰性だったが、経営者の方針により当農場は廃業することとなった。
※環境検査:発生農場の鶏舎・事務所の床・壁・天井にウイルスが残っているかどうかを調べる検査

新城市で発生した高病原性鳥インフルエンザ(H5N1亜型)の防疫措置と経営再開について

 新城市内の種鶏農場において、平成23年2月14日に高病原性鳥インフルエンザの疑似患畜を確認、殺処分は2月15日未明に完了した。殺処分した鶏は新城市クリーンセンターで焼却することとし、24日までに焼却を終了した。なお発生地周辺の移動制限は3月10日午前0時をもって解除した。 また、豊橋市の発生例と同様に発生地を中心に半径10km圏内における周辺農場の清浄性を確認するため、(1)発生状況検査(2)清浄性確認検査を実施し、すべて陰性を確認した。(3)移動制限解除後の検査については5月中に実施を予定している。また発生農場の経営再開に向け、4月12日に環境検査を、4月19日にモニター家きん検査としておとり鶏を全鶏舎に導入し、4月19日に60羽、5月10日には130羽の抗体検査、及びウイルス分離検査を実施し、陰性が確認されたことから、5月19日に新たな鶏を農場へ導入し、経営を再開した。

《平成22年12月》

牛異常産5種疾病抗体調査

 平成22年度の全国的サーベイランスの一つとして実施しました牛に異常産を起こす5疾病(アカバネ病、イバラキ病、チュウザン病、アイノウイルス感染症、牛流行熱)の抗体調査が終了しました。本年度は愛知県全体で17戸51頭(うち、当所管内は豊橋市1戸、田原市1戸、設楽町1戸、新城市2戸の計5戸15頭)の未越夏牛を対象に年4回(6、8、9、11月)採血を行い実施しました。本県の調査結果は、調査開始直後の6月下旬にアカバネ病、イバラキ病、チュウザン病の移行抗体が確認されましたが、9月下旬には全頭抗体陰性となり、5疾病の感染は調査終了時の11月中旬まで確認されませんでした。
 全国の抗体保有状況は、8月中旬に東北地方、9月下旬に近畿地方でアカバネ病の抗体陽転が確認されました。さらに東北地方では、アカバネ病による異常産(体型異常)も発生しております。その他の疾病については、大きな動きは見られません。
 これらの疾病はヌカカ等の吸血昆虫によって媒介されますので、防虫対策や適切なワクチンの接種など、今後も引き続き衛生管理に留意していただくようお願いいたします。
 農場で神経症状や体型異常などを伴う異常産が発生した場合は、速やかに家畜保健衛生所または臨床獣医師にご連絡ください。

国内外における高病原性鳥インフルエンザの発生状況(12月)

1 島根県での発生
(1)発生農場の概要  安来市の養鶏農家(採卵鶏、成鶏2万羽、育すう3,300羽飼養) 
(2)経緯 11月29日朝、農場主が5羽の死亡を確認し、同日午前中に県松江家畜衛生部がインフルエンザ簡易検査で陽性を確認(5羽中3羽)。同日夜に約30羽の死亡が確認されるとともに、遺伝子検査でH5亜型であることを確認したため、疑似患畜と判断し、11月30日、高病原性鳥インフルエンザであることの確定を待たず殺処分を決定しました。
 12月3日、患畜から分離されたウイルスについて、独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構動物衛生研究所における遺伝子解析の結果、ウイルスがH5N1亜型(強毒タイプ)であり、10月に北海道のカモから分離されたものと極めて近縁であることも明らかになりました。
 12月5日午後2時33分、発生農場における防疫措置(殺処分した鶏及び汚染物品の焼却並びに鶏舎の消毒作業等)がすべて完了しました。
 12月27日午前0時をもって、移動制限区域内の家きん飼養農家全戸に対する清浄性確認のための検査(ウイルス分離検査、抗体検査及び臨床検査)の結果、当該地域の清浄性が確認されたため、移動制限が解除されました。
2 野鳥での発生状況(2010年)
 10月14日、北海道稚内市大沼で回収されたカモの糞便から、高病原性鳥インフルエンザウイルス(H5N1亜型)が検出されました。 12月19日、富山県の動物園で飼養されているコブハクチョウの死体から、高病原性鳥インフルエンザウイルスH5亜型(強毒タイプ)が分離されました。 また12月18日には、鳥取県米子市で回収したコハクチョウの衰弱した個体からH5N1亜型(強毒タイプ)を検出しました。
 12月21日には鹿児島県出水市で発見されたナベヅル(18日に保護、20日に死亡)からH5N1亜型(強毒タイプ)が確認されたとの報告がありました。
3 韓国での発生状況(2010年)
 5月より、H5N1型(強毒)、H7N7亜型(弱毒)、H7N6亜型(弱毒)、H7N2亜型(弱毒)が発生しました。 12月16日には、扶余(プヨ)郡内の肉用アヒル農家で、定期検査において高病原性鳥インフルエンザ(H7N2)が発生し、当該農家のアヒルなど110羽を殺処分しました。
4 飼養衛生管理の徹底について
 本病の発生予防を図るため、野生動物等の鶏舎等への侵入防止、農場出入口での消毒の徹底、消石灰等による畜舎周辺の消毒等を徹底してください。 特に、野生動物等の家きんの接触を防ぐため、防鳥ネット等の整備の確認をしてください。 また飼養家きんに異常があった場合には、直ちに東部家畜保健衛生所までご連絡ください。

《平成22年11月》

牛出血性腸症候群が発生しました

 牛出血性腸症候群(HBS)とは聞き慣れない名前ですが、1991年に北米で初めて報告され、最近は日本でも報告されるようになった比較的新しい疾病です。 HBSの主な症状は、急な泌乳停止、食欲廃絶、黒色便及び貧血です。HBSが発症した牛の体内では、小腸に局所的な出血が起き、血液が小腸内腔に充満して凝固し、 最終的に小腸内腔を塞いだ状態になっています。このように小腸内に血液が充満した状態になると、牛は48時間以内に死亡すると言われています。 HBSは、TMR給与(炭水化物多給)の高泌乳牛で分娩後100日前後の牛で発生しやすいといわれています。どのような要因で発生するかは不明な点が多いのですが、 分娩後やTMR給与の高泌乳牛で発症が多く見られることから、ストレスや高カロリーな餌を与えることで腸内細菌叢のバランスが崩れ、発症すると考えられています。 また、クロストリジウムやアスペルギルスカビ毒などの関与も疑われています。
 HBSに有効な対策がないのが現状ですが、分娩後のストレス軽減や整腸剤及び乾草給与を増やすなど、牛の腸内細菌叢を整えることが重要であると言えます。 また、カビ毒の関与も疑われていることから、飼料の適切な管理や吸着剤の使用も必要です。
 次に当管内でHBSの発生があったのでその概要を報告します。発症牛は28ヶ月齢のホルスタイン種雌で、平成22年4月に初産を正常分娩していました。農場は200頭規模の3回搾乳をしているフリーストールです。 飼料は粗飼料のほかコンプリートを給与しています。症状は、8月上旬に突然血便が見られた後、排便停止となり、その後直腸から黒色便を確認しました。泌乳や食欲は廃絶していたので、予後不良とし病性鑑定を実施しました。所で病理解剖した結果、小腸下部の管腔内に重度の出血病変と凝血塊がみられました(約φ8cm×L20cm)。 出血病変組織のグラム染色でグラム陽性の大桿菌塊が見られました。この部位より上部に向けて、十二指腸にいたるまで、 小腸粘膜が充出血しており、充出血は凝血塊に近いほど重度になっていました。
 第四胃粘膜はやや充血していましたが、第一から三胃及び病変部以下直腸までの消化管には異常は認められませんでした。細菌検査では、小腸内容物からクロストリジウム属菌が1グラム当り10万個分離されました。急な排便停止と黒色便などの臨床症状と、局所的に出血及び凝血塊が見られたことから、本症例をHBSと診断しました。
  
 【小腸下部の出血】   【出血部位を切開したところ】

                                             

《平成22年10月》

東北地方(岩手県及び宮城県)でアカバネ病の抗体陽転が確認されました

 現在、全国的サーベイランスの一つとして、牛異常産5疾病(アカバネ病、チュウザン病、アイノウイルス感染症、イバラキ病及び牛流行熱)の抗体検査を実施しており、管内では5戸にご協力いただき未越夏牛の年4回の採血を行っています。
 今回、東北地方(岩手県及び宮城県、8月中旬採材)において、アカバネ病の抗体陽転が確認されたとの報告がありました。通常本病は西日本での発生が多く報告されますが、今回東北地方での発生が確認されたことは、今シーズンに国内の広い範囲で本病の感染があった可能性を示唆するものであり、今冬以降、本病の感染に由来する異常産が発生するおそれがあります。
 農場で本病を疑う異常産が発生した場合、速やかに家畜保健衛生所または臨床獣医師にご連絡下さい。

※アカバネ病について
 本病は、ヌカカ等によって媒介され、妊娠牛がアカバネウイルスに感染すると流産、早産及び死産や、胎児に先天性異常(神経症状、関節弯曲、大脳欠損、内水頭症など)を起こす場合があります。流産と早産は感染初期の10月頃、体型異常は1から2月頃をピークに4月頃まで確認されます。また、近年では生後感染により子牛や育成牛に後駆麻痺などの神経症状を起こした例も報告されています。
 治療法はありませんが本病の予防には、アカバネ病生ワクチンや、異常産三種混合ワクチンを春から6月初旬(吸血昆虫の活動が本格化する前までに)に接種することが推奨されます。忌避剤などを用いた防虫対策も有効ですが、予防効果は完全ではありません。
 

食肉から注射針が!

 平成22年9月16日、豊川市内の食肉処理施設で、豚の頚部から長さ約4pの破損した注射針が発見され、豊橋市食肉衛生検査所から本所に連絡がありました。注射針残留は食肉の安全と信頼を揺がす大きな問題になっています。
 注射針残留をなくすためには、農家の皆様方の協力が不可欠です。 以下の点に留意して管理を行ってください。
1.折れにくく、埋没しにくい注射針を使用する。
2.注射針の入荷・使用・廃棄時の記録をとり、在庫本数を把握する。
3.在庫本数が合わない場合、残留の疑いがある豚房ごとに追跡する。
4.注射針の使用時には、豚への残留の有無を確認する。
5.豚体内に残留し、除去不可能の場合は、タッグ・スプレーペンキなどで出荷まで個体判別できるようにする。
 と畜場出荷時には「注射針残留の疑いがある」ことを必ず申告してください。

《平成22年9月》

飼養衛生管理モデル農場候補を募集します

 愛知県では、生産から消費に至る各段階での安全性確保のための第一段階である生産農場において、健康な家畜を飼養し、より安全・安心な畜産物を生産するため、HACCP方式の考え方に基づく衛生管理手法の導入に意欲的に取り組む農場(飼養衛生管理モデル農場)を育成する事業を実施します。つきましては、本事業に参加するモデル農場候補を下記のとおり募集しますので、お知らせします。
1.募集対象   HACCP方式の考え方に基づく衛生管理手法の導入に意欲的に取り組む農場
2.募集方法
(1)申し込み方法   別紙応募用紙(用紙へリンクします))を提出
(2)申し込み期限   平成22年9月1日(水)から9月22日(水)まで
(3)申し込み先    各家畜保健衛生所
3.モデル農場候補の決定   各家畜保健衛生所で今年度の実施が可能な農場か判断のうえご連絡さしあげます。
4.その他   認定にあたっては、社団法人愛知県畜産協会飼養衛生管理モデル農場認定要領(要領へリンクします)に基づきますので、御承知ください。       

7月に京都府の種鶏場で発生した家きんサルモネラ感染症(ひな白痢)の続報です。疫学関連農場(当該種鶏場からの導入農場)で発生が確認されました。

 平成22年8月5日から8月26日にかけて、同種鶏場の疫学関連農場の調査(京都府を含め4県の計60農場)を行った結果、2県(京都府、滋賀県)13農場で凝集試験陽性鶏が確認され、うち京都府の9農場でサルモネラ・プローラムが分離されました。なお、13農場で確認された抗体陽性鶏はすべて自主淘汰され、農場消毒も実施されました。

《平成22年8月》

養牛農家の皆様へ 死亡牛の届け出に譲渡し等の相手先コードの記載を!

 牛が死亡した場合、管理者は(独)家畜改良センターへ届け出(異動報告)をすることになっていますが、平成22年4月1日より牛トレーサビリティー法の一部が改正され、死亡牛の譲り渡し先(化製場など)のコードも届け出ることが必要となりました。 
1 愛知県死亡牛処理推進協議会(事務局:愛知県酪農農業協同組合)を通じて化製処理した場合
愛知県死亡牛処理推進協議会(コード0564541885)に統一して届け出ることとなっています。
2 病性鑑定などを行い、家畜保健衛生所で焼却処理した場合
→各家畜保健衛生所のコードを届け出てください。家畜保健衛生所のコードは病性鑑定を申請した家畜保健衛生所にお問い合せください
3 その他の方法で死亡牛を処理した場合
→死亡牛の譲り渡し先のコードについては、農政局へお問い合せください。
東三河地区の場合:東海農政局消費安全部地域第二課(電話0532−45−8195)

 まだ、この欄を空欄で届け出(異動報告)されるケースもあるようですので、譲り渡し先のコードを確実に記入(入力)していただくようお願いします。

京都府で家きんサルモネラ感染症(ひな白痢)の発生がありました

1.農場概要等
(1)所在地 京都市西京区
(2)飼養羽数 735羽(原種鶏・種鶏565、育成170)(3鶏舎) (種鶏:ロードアイランドレッド、名古屋種、白色レグホン、横斑プリマスロック、シャモ、F1ロック(横斑プリマスロック×名古屋種)
2.経 過
(1)7月16日に京都府が家畜伝染病予防法第5条により種鶏の定期検査を実施。8月から種鶏として供用予定だった1鶏舎(育成舎)170羽を検査したところ、9羽がひな白痢急速凝集反応陽性となった。5羽を病性鑑定のため殺処分(残る4羽は自衛殺)。(9羽を含め、3鶏舎の鶏すべてについて症状はなし。5羽の解剖で病変はなし。)
(2)7月30日、病性鑑定を実施した5羽中3羽からサルモネラ・プローラムを分離。
(3)8月3日、育成舎を除く2鶏舎の検査を実施し、565羽中4羽が急速凝集反応陽性となった。4羽と同一ペン(囲い)に飼養される43羽(計47羽)を殺処分。
3.対応状況
(1)これまでの対応
@ 当該農場
・鶏の移動自粛を要請(7/16)、農場の隔離指示(7/30)
・陽性鶏等のとう汰(7/16、8/3)
・7月に出荷したひなは導入先で自衛殺処分(8/5)
A 疫学関連農場
・ひな出荷先(4県)に連絡し、異常がないことを確認(30日〜)   出荷先35のうち、32は小規模な愛玩鶏農場
・他に出荷先がないかさらに調査中
(2)今後の対応
@ 当該農場
・すべての飼養鶏は自衛殺処分
・鶏舎、孵卵施設等の消毒
・一定期間を経て新たに清浄な鶏群を導入し経営再開
A 疫学関連農場
・出荷先、導入元農場の特定作業を継続し、臨床検査及び抗体検査を実施 (情報は京都府農林水産部畜産課より)

 当所管内にある種鶏場に対しては、すみやかにファックスにて情報提供しました。 家きん農家の皆様には、今後とも適切な衛生管理をよろしくお願いします。

注)飼養鶏の名古屋種について
10数年前に愛知県が京都府へ研究用に譲渡したことがあり、そこからどのような経緯で民間の種鶏場に流れたかは不明。この農場の名古屋種は、直接愛知県から販売したものではないことを確認済み。

《平成22年7月》

愛媛県におけるニューカッスル病(アイガモ)の発生!!

 愛媛県のアイガモ農場で、アイガモ農法による稲作を行なうため、導入したヒナ(58羽)でニューカッスル病の発生が確認されました。
 同群は6月22日に県外から導入した初生ヒナ(60羽)ですが、6月28日から3日間で26羽が死亡したため、6月30日に病性鑑定が実施されました。その結果、7月1日にNDウイルスが分離され、導入元のふ化場に確認したところ、ワクチン未接種であったことから、ニューカッスル病と診断されました。
 愛媛県における本病の発生に対する対応は、以下のとおりです。
(1)飼養家畜(同居25羽)は自衛殺処分(7月1日)し、死体と汚染物品は家保で焼却。7月1日に新たに導入した30羽は導入後自衛殺処分し、飼養場所は消毒済み。
(2)発生場所からの物品の移動禁止を指示済み。
(3)半径4km以内に養鶏場なし。半径4〜5km以内の養鶏農家(4戸)に直ちに電話連絡し、異常は認められないこと、ワクチン接種済みであることを確認済み。その後、本日まで異常は認められていない。
(4)調査の結果、当該農場は養鶏農場との接点はなし。
(5)県内関係者団体へ注意喚起済み。

*本病は適切なワクチン接種及び飼養衛生管理を行うことで発生を未然に防ぐことができる疾病ですので、今一度、予防対策の徹底をお願いします。

JAひまわりにて養豚講習会が開催されました!

 平成22年7月9日(金)、ひまわり農協東部営農センターにおいて、JAひまわり主催による養豚講習会が開催されました。出席者は大多数が農協管内の生産者で、他にはJAあいち経済連の職員、臨床獣医師など15名程が集まりました。 講習会の内容は『浮腫病の管内動向と対策について』、『県下サーコウイルス感染症及びPRRSの発生状況とその対応について』の2本立てで行われました。
 浮腫病については東部家畜保健衛生所の職員が講演を行い、サーコ・PRRSについては西部家畜保健衛生所から職員を招いて講演を行いました。 浮腫病は全国的に増加傾向にあり、東部家保管内でも21年度に発生がありました。そこで昨年度管内で発生した事例をもとに、いま一度浮腫病に対する知識を深め、発生予防に努めてもらう趣旨で講演させていただきました。
 サーコ・PRRSについては、豚が病気になる要因から始まり、各種疾病の発生状況について改善事例を織り交ぜながら説明がありました。ワクチンの費用対効果を最大限に発揮できるような使用方法の説明、疾病の大流行を起こさないためには平常時から豚群の感染状況を把握することが重要であるといった予防衛生の徹底の提案などが講演されました。 質疑応答では、ある生産者の農場の問題点をみんなで解決していくような形になるなど活発に意見が出ていました。 このような講習会が開催されることで、生産者の方の困っていることや知りたいことがわかり、また生産者同士の交流を深める良い機会になると感じました。これからも“生産者の方の声を聴く”このような機会に当所も協力していきたいと思います。

《平成22年2月》

平成21年度豚衛生検査結果について

 平成21年度5月から11月にかけて管内の養豚農家さんにご協力いただき、オーエスキー病を始めとする各種伝染性疾病の抗体検査を実施しました。その結果は以下のとおりです。

◎オーエスキー病
 80戸1,153頭をラテックス凝集反応法と中和抗体検査法で検査した結果、全頭陰性でした。
 今後も愛知県内の清浄化を維持していくために、県外から豚を導入する場合は、「愛知県オーエスキー病防疫対策実施要領」に基づき、ワクチン未接種・抗体陰性であることを確認し、隔離観察期間を設けてください。そして、県外での検査後感染を否定するため必ず管轄の家畜保健衛生所へ連絡し、抗体検査を受けてください。

◎豚コレラ
 76戸702頭をELISA法と中和抗体検査法で検査した結果、全頭陰性でした。
  わが国では平成5年以降豚コレラの発生はなく、平成8年度からはワクチンを用いない防疫体制の確立を進めてきています。平成18年3月に防疫指針が策定され、ワクチンの使用が全国的に中止になっています。そして平成19年4月1日をもって、日本はOIE(※)に"豚コレラ清浄国"と認定されました。
  ※OIEとは、国際貿易における動植物の検疫ルールを定める国際獣疫事務局

◎豚繁殖・呼吸障害症候群(PRRS)
PRRS抗体検査結果(ELISA法)
地域 戸数 陽性戸数 陽性率(%) 頭数 陽性頭数 陽性率(%)
全体 147 128 87.1 1,570 1,223 77.9
豊川・蒲郡市 20 12 60.0 164 93 56.7
豊橋市 51 44 86.3 480 368 76.7
田原市 69 69 100.0 858 734 85.5
新城市 7 4 57.1 68 28 41.2

 他の農場から豚を導入する時は、一農場からの導入に限った方が安定すると思われます。やむをえず複数農場から導入する場合、導入元農場を陰性農場か陽性農場のどちらかに揃えた方が導入後の被害が少なくなります。

◎トキソプラズマ病
トキソプラズマ病抗体検査結果(ラテックス凝集法)
地域 戸数 陽性戸数 陽性率(%) 頭数 陽性頭数 陽性率(%)
全体 146 23 15.8 1,574 42 2.7
豊川・蒲郡市 20 0 0 164 0 0
豊橋市 51 5 9.8 480 5 1.0
田原市 69 14 20.3 863 32 3.7
新城市 6 4 66.7 67 5 7.5
  (注:疑陽性:抗体価32倍、陽性:抗体価64倍以上)

トキソプラズマ病抗体価分布
全体 1,574 1,426
(90.6 %)
103
(6.5 %)
37
(2.4 %)
8
(0.5 %)
0
(0 %)
地域 頭数 抗体価
陰性
(≦x16)
疑陽性
(x32)
x64 x128 x256
豊川・蒲郡市 164 152
(92.7 %)
12
(7.3 %)
0
(0 %)
0
(0 %)
0
(0 %)
豊橋市 480 442
(92.1 %)
33
(6.9 %)
3
(0.6 %)
2
(0.4 %)
0
(0 %)
田原市 863 771
(88.5 %)
57
(7.4%)
30
(3.5 %)
5
(0.6 %)
0
(0 %)
新城市 67 61
(91.0 %)
1
(1.5 %)
4
(6.0 %)
1
(1.5 %)
0
(0 %)

 対策としてはネコを豚舎付近に近づけないことが重要です。オーシストは、一般的な消毒薬に抵抗性が高く無効ですが、90℃以上の熱湯は有効です。 抗体が確認された農場においては、全ての母豚に対して有効薬を定期的(年1回以上)に投薬するとよいでしょう。


◎豚丹毒
豚丹毒抗体価分布
全体 1,557 9 48 342 638 399 90 31 1,557 100
地域 頭数 抗体価(x4から陽性) 陽性数
(頭)
陽性率
(%)
x4 x8 x16 x32 x64 x128 x256
豊川・蒲郡市 164 0 2 47 81 32 2 0 164 100
豊橋市 480 1 25 141 196 89 23 5 480 100
田原市 846 8 21 142 338 256 55 26 846 100
新城市 67 0 0 12 23 22 10 0 67 100

本菌は熱や消毒剤に弱いので消毒は非常に有効です。環境中に広く汚染されている場合では根絶することは困難ですが、密飼いを避け、水洗・消毒により清潔を保ち、感染の機会を減らしましょう。

《平成22年1月》

牛異常産5種疾病抗体検査の結果について

 今年度の全国的サーベイランスの一つとして実施しました、牛異常産5種疾病(アカバネ病、チュウザン病、アイノウイルス感染症、イバラキ病及び牛流行熱) の抗体検査の結果をお知らせします。東部家畜保健衛生所管内では、豊橋市1戸、田原市1戸、北設楽郡1戸、新城市2戸の計5戸にご協力いただき、 6月下旬、8月中旬、9月下旬、11月上旬の年4回採血を行いました。
 結果は、全ての農場においていずれの疾病も感染抗体は確認されず、また、県内各地域においても感染抗体は確認されませんでした。 これらの疾病は吸血昆虫によって媒介されるものであり、今後も引き続き衛生管理に留意していただくようお願いいたします。

韓国で乳牛・肉牛から口蹄疫(A型)の感染が確認されました

 韓国農林水産食品省は平成22年1月7日、京畿道抱川市(ソウル近郊)の乳牛飼育農家(185頭)で、1月13日には初発農場から3.5km離れた肉牛農家(15頭)で、 飼育されている乳牛・肉牛に対する国立獣医科学検疫院の診断の結果、口蹄疫感染の疑いが確認され、緊急防疫を取っていると明らかにしました。 韓国で口蹄疫の感染が確認されたのは、2002年6月以来です。
 口蹄疫は、ウィルスが引き起こす、感染力の強い悪性伝染病です。牛、豚、羊、山羊、鹿等の偶蹄類に感染し、人に感染することはありません。
 伝染力がきわめて強いため、畜産業への影響が最も大きな伝染病の一つです。  発熱、元気消失、食欲不振、多量のよだれ、足を引きずるといった症状が見られ、口の中、舌、蹄の付け根、乳頭に水ぶくれやただれができます。
 もしこのような動物を発見したら、ただちに家畜保健衛生所に早期連絡をお願いします。
 農家の皆様においては、農場への部外者の立ち入り制限等、改めて飼養管理の徹底を図ると共に、韓国の畜産農家への訪問、 発生地域あるいは発生国の畜産関係施設への立ち入りの自粛をお願いします。

お問い合わせ

愛知県東部家畜保健衛生所
電話 0532-45-1141