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農業試験場構内風景

愛知県農業総合試験場

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肥育豚への牛乳給与が発育・肉質に及ぼす影響

大口秀司・成瀬俊一・栗田隆之・山本るみ子・安藤康紀
摘要:食品廃棄物を食品循環資源として飼料等に有効利用するために、牛乳と市販飼料の混合液状給与が発育、と体成績及び肉質に及ぼす影響について検討した。
 試験は市販飼料を給与する対照区、市販飼料と牛乳を1:1、1:2、1:3の割合で混合給与する1:1区、1:2区、1:3区の4試験区を設け、30から110kg時まで実施した。
1 肥育前期では牛乳の混合割合が多くなるにつれて1日平均増体量が高くなり、飼料要求率も改善された(P<0.05)。しかし、肥育後期では差は認められなかった。全期間を通じては、牛乳を混合給与した区が対照区に比べ、増体に優れる傾向が見られた。また、 飼料要求率は1:2区、1:3区で改善された(P<0.05)。
2 と体成績については牛乳の混合割合が高くなるにつれて、背脂肪厚が高くなる傾向が認められたが、それ以外の項目については差は認められなかった。
3 肉質については背脂肪内層の融点が1:2区、1:3区で対照区より高くなった(P<0.05)。
 また、腎脂肪の融点も同様の傾向を示した。また、その他の項目には差は認められなかった。
4 「しゃぶしゃぶ」による官能検査において、差は認められなかった。
 以上のことから、市販飼料と牛乳を混合給与することにより、若干、厚脂になる傾向が認められるが、1日平均増体量、飼料要求率が改善され、脂肪融点が高く、しまりのある豚肉生産が可能であることが示唆された。

キーワード:肥育豚、牛乳、発育成績、と体成績、肉質、背脂肪融点
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