愛知県では、魚食の大切さや漁業という仕事を子どもたちに知ってもらう機会をつくるために、地元の漁業士や漁業協同組合に協力いただき、「魚食の伝道師」を小学校へ派遣し、体験授業を行っています。
今回視察した小学校は知多地域の小学校です。知多地域を所管している知多農林水産事務所では、毎年、管内の小学校に魚食の伝道師を派遣しています。
体験授業では、知多農林水産事務所水産課の職員が愛知県の水産業の特徴やノリ養殖について説明した後、生徒がノリ焼き体験や知多で水揚げされた魚を触るタッチプールを体験して、最後に漁業士の方への質問を行いました。
ノリ焼き体験では、乾ノリ(ほしのり)をオーブントースターで両面3秒焼いて、焼く前と後の香りや色、味を比べて、焼いた後のノリの方が風味や旨味が感じられることを体感しました。
タッチプールでは、体験授業当日の朝に知多半島で水揚げされた魚を触りました。タッチプールの魚は十数種類あり、知多半島でとれる魚の種類の多さが分かるとともに、普段見慣れない魚の姿や触感を通して、魚を身近に感じることができる体験となっていました。
また、質疑応答では、漁業士の方々は朝何時から働くのか、休みはあるのか、一番良かった漁の内容はなにか、どのくらいの種類の魚が知多半島でとれるのかなど、素朴な疑問を積極的に質問していました。
子どもたちは楽しそうに授業を受けており、漁業という仕事に関心を持っている様子がうかがえ、魚食の大切さも伝わったのではないかと思います。