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2025年10月22日(水曜日)午前10時

ページID:0619247 掲載日:2025年12月18日更新 印刷ページ表示

 

1 知事発言

 皆さん、おはようございます。10月22日水曜日のですね、午前10時、今週の定例記者会見を始めさせていただきます。

 いつも大体、今年度から月曜日じゃなくて、休み明けの火曜日をベースにということでございましたが、昨日、春と秋に、年2回やっております中部圏知事会議が長野でございましたのでですね、そちらの方に参りましたので、今日、1日ずれたということでございます。私、中部圏知事会議の会長として、これは、出席はマストでありますので、参りました。

 昨日はですね、長野県さんの御提案で、「若者・女性に選ばれる地域づくりの実現」というテーマでですね、各県さんの発言を、取組、発言など意見交換いたしまして、「若者・女性に選ばれる地域づくり実現」に関する宣言と、共同宣言を出させていただいたということでございます。引き続きですね、またしっかりと取り組み、進めていければというふうに思っております。

 中部9県1市の会ということでございまして、昨日で第123回ということになります。ですから、60年以上の長きにわたってね、中部圏知事会議やっておりますので、また引き続きね、しっかりと取り組んでいければというふうに思っております。

(1)「第19回ショパン国際ピアノ・コンクール」の最終結果について

 それでですね、発言内容の前にまずはですね、これ、昨日の夕刊といいますか、今日の新聞にもねたくさん出ておりましたが、国際的な音楽コンクールでありますショパンコンクール。5年に一回ですね行われる、若手の音楽家のピアニストの登竜門ということでございますが、今年はですね、本選に、日本から桑原(くわばら)さんという方と進藤(しんどう)さんという方、お二人が本選にね、ファイナリストということで出場され、東京出身の桑原さんが4位に入賞され、愛知県大府出身の進藤実優(しんどう みゆ)さんが、残念ながら6位の入賞までにはなりませんでしたが、入選ということでございました。

 大府出身で、モスクワ音楽院付属中央音楽学校、それから今はドイツのハノーファー音楽演劇メディア大学で学ばれておられるということでございます。

 昨日付けでですね、私の方からもですね、お祝いのメッセージ出させていただいております。大変、本選でもね、地元オーケストラと息の合った演奏を披露され、聴衆から大きな拍手と歓声を送られたということでございます。

 このね、クラシック音楽の世界三大コンクールの一つ、ショパンコンクールということで、惜しくも入賞にはなりませんでしたが、世界が注目する大舞台で素晴らしい演奏をされた進藤さんを心からたたえたいと思います。今後ますますのね、御活躍を祈念したいというふうに思っております。

(2)インフルエンザの流行入りについて

 それではですね、何点か申し上げます。

 まずはですね、インフルエンザの流行入りについてでございます。

 先週、10月16日の木曜日に、愛知県でインフルエンザが流行入りをしたことを記者発表いたしました。改めて私からも県民の皆様に注意喚起をいたします。

 本年10月6日から12日までの第41週における県内のインフルエンザ患者の定点医療機関当たりの報告数が「1.10」となりまして、厚労省で定める「流行入り」の指標である「1」を上回ったので、愛知県においてもインフルエンザの「流行入り」となりました。

 昨シーズンが、第46週、11月の11~17日でありましたので、昨年より約1か月早い「流行入り」です。

 インフルエンザは、一般的な風邪の症状に加えて、突然の38度以上の発熱や頭痛、関節痛、筋肉痛などの全身の症状が現れます。また、気管支炎や肺炎、小児では中耳炎、熱性けいれんや脳症などを併発して、重症化することもあるため、高齢者や小児では特に注意が必要です。

 県では、引き続き発生状況を注視し、定点医療機関当たりの報告数が「10」を上回った場合は「注意報」、「30」を上回った場合は「警報」を発令して注意喚起を行うとともに、適時適切な情報提供に努めてまいります。

 県民・事業者の皆様におかれましては、今後の流行に注意をいただいて、症状がある場合はマスクを着用するなどの咳エチケットや手洗いなど、基本的な感染対策を心掛けていただくようお願いをいたします。また、ワクチンの接種を希望される方は、早めの接種をお願いをいたします。ということでございまして。

 これは、先週16日にね、木曜日に資料提供いたしたものでございますので、またそれも併せて付けておきますが、御覧をいただければというふうに思っております。

 ということで、インフルエンザが流行入りをいたしました。去年より1か月早い、例年より、大体11月ですから、例年より1か月早い流行入りということでございます。感染防止対策の徹底をお願いいたします。マスクの着用、手洗い、また、湿度調整、換気、またインフルエンザワクチンを希望の方は早めの接種をお願いをいたします。

 それがまず1点ということでございます。

(3)あいち技能五輪・アビリンピック2025 愛知県選手の成績について

 続きまして、先週の金土日月、4日間行われました第45回全国アビリンピック、そして技能五輪(全国)大会でございます。

 アビリンピックは19日日曜日までの3日間、Aichi Sky Expoをメイン会場といたしました。それから、技能五輪全国大会は月曜日が閉会。ですから、日曜日がアビリンピックの閉会式、月曜日が技能五輪全国大会の閉会式ということで、技能競技大会はその前日までね、行われておりました。

 私、4日間ずっと、金曜日開会式、土曜日は競技の視察、それからまた日曜日はアビリンピックの閉会式、表彰式。それから月曜日が技能五輪全国大会の閉会式、表彰式ということで出席をいたしました。

 両大会合わせて、全国から1,426名、愛知県からは232名の選手が出場いたしました。

 技能五輪全国大会では、本県選手は、金賞15名を始め99名が入賞し、愛知県選手団は第43回大会から21年連続で最優秀技能選手団賞を獲得をいたしました。また、全国アビリンピックでも、金賞4名を始め11名が入賞し、メダル獲得数全国1位という素晴らしい成績を収めました。

 今年度の大会では、一部の競技で、2026年技能五輪国際大会と2027年国際アビリンピックの日本代表選手の選考も兼ねて実施をされました。選手の皆さんは、日本一、あるいは世界への切符を目指して、例年以上に熱気あふれる競技が繰り広げられました。私も会場で競技を拝見し、真剣な眼差しでひたむきに競技へ向き合う選手の姿に深く感銘を受けまして、心から激励を送らせていただきました。

 会場では、高校生の競技解説ガイドによる説明を受けながら、目を輝かせて見学するたくさんの子どもたちの姿も見られました。選手の皆さんの競技にかける真摯な思いと晴れやかな笑顔に包まれた4日間は、技能の素晴らしさを改めて実感する、心に残る大会となりました。

 本県では、2027年度まで5年連続で技能五輪全国大会・全国アビリンピックが開催予定でありまして、さらに、2028年には技能五輪国際大会の開催を控えております。引き続き、子どもや若者を中心にですね、技能尊重の機運を高め、愛知、そして日本を支える産業人材の確保・育成に全力で取り組んでまいります。ということでございまして。

 資料がね、あります。その資料で、今、表は私が申し上げたことでございますが、2ページはですね、その結果ということでございますね。技能五輪とアビリンピックのメダル等の結果。

 それから、3ページ以降は愛知県入賞者の一覧ですね。所属企業も書いてあります。ということで、多くの皆さんがね頑張っていただいたということでございます。

 8ページは、参考としてですね、最近の愛知県選手団の成績ということで、7番が各県選手団の状況ということで、9ページが(全国)アビリンピックでございます。最近の状況ということで、また御覧をいただければというふうに思っております。

 実際ですね、この選手団賞、メダルと掛けて点数になりますけれども、圧倒的に愛知県選手団が、第2位の4倍ぐらいポイント稼いでおりますので。倍半分じゃないですね。4倍ぐらいポイント稼いでおりますので、そういう意味では、当面の間はですね、抜かれることはないのではないかというふうに思っております。

 やはり技能大国愛知のね、面目躍如というところでございますし、技能五輪の2026年技能五輪国際大会はですね、中国・上海で行われますが、来年のですね9月の22から6日間でございます、上海大会。今回は国内予選を兼ねていると。アビリンピック大会はですね、4年に一度でございますが、再来年、2027年の5月、フィンランド・ヘルシンキで行われるということなので、ですから、その前の国際大会の予選を兼ねる。ですから、技能五輪の全国大会だと、2年に一回予選を兼ねますので、そのときはですね、やっぱり国際大会の切符がかかっているので。今年は、ですから、何といいますかね。2年に一回本当に真剣勝負。ですから、去年の大会で優勝した方も今年また出てくると、国際大会の切符を兼ねて。ですから、非常にハイレベルな大会であったということでございます。

 アビリンピックについてもですね、4年に一回予選を兼ねるということになりますと、ですから、その前の入賞者もですね、今年の大会は出てくるわけですね。普通は、それは、金メダル取ったら、普通は応援団とかサポーターかメンターね、指導者にいくんですが、いやいや、国際大会出るためにはまた出てくるということなので、そういう意味では、今年は非常に激しい戦いがね繰り広げられたということでございます。

 ということでね、愛知県では、この技能五輪全国大会、2014年に初めて開催いたしまして、そのときはね、開会式・閉会式は前の愛知県体育館でやり、競技会場は全県にね、8市13会場だったかな、とにかく分散してやりました。そして、2019年のですね8月にAichi Sky Expoがオープンしましたので、2019年の11月からはですね、(Aichi)Sky Expoで19・20・23・24・25ということなので、これまでにこれで6回開催しております。あとまた、26・27と開催をし、そして28が国際大会ということで、まさにね、このAichi Sky Expoを造った一つの目的でありますが、技能大国愛知、技能の甲子園と私もずっと申し上げておりますが、技能の甲子園として、これをですね、私どものところで定着をさせていきたいというふうに思っておりますが、大体そのとおりになってきているということで、これも有り難いことだなというふうに思っております。

 大体あの規模でやれるのはですね、ですから、東京ビッグサイトと幕張メッセとうちの(Aichi)Sky Expoと大阪のインテックス大阪、この4つしかありませんが、東京ビッグサイトはもう、展示会でもう取れませんので。幕張も大分最近取れなくなってきているということもありですね、私どものところで。一番選手も多いということでね、やってきているということでございますので、よろしくお願いをいたします。

 なお、通常11月ですが、来年の上海の国際大会が9月と、ちょっと早いのでですね、ちょっと1か月ぐらい早めたと。国際大会に向けてのやっぱり競技が、全く別の競技というか、相当種目が変わりますので、準備のために1か月早めたということでございます。

 来年の全国大会は12月になります。というのは、アジア大会がありますのでね、ちょっと9月10月はできませんので、12月。2027年大会は11月。技能五輪の国際大会、2028年は11月ということでございますので、よろしくお願いをいたします。

(4)愛知県学術顕彰の贈呈について

 (【知事会見】坂口志文大阪大学免疫学フロンティア研究センター特任教授への愛知県学術顕彰の贈呈について - 愛知県

 続きましてですね、愛知学術顕彰の贈呈について申し上げます。

 今年のノーベル賞は、生理学・医学賞に大阪大学免疫学フロンティア研究センター特任教授の坂口志文(さかぐち しもん)先生、そして化学賞に京都大学理事・副学長、高等研究院特別教授の北川進(きたがわ すすむ)先生の受賞が決定をいたしました。複数の日本人がノーベル賞の自然科学の分野で受賞するのは2015年以来であり、大きな喜びを感じております。

 このうち、坂口先生におかれましては、1977年から約3年間、愛知県がんセンター研究所において研究生として学ばれました。この時期の研究に端を発する免疫学の研究活動が、免疫システムが自己の細胞を攻撃するのを防ぐ「制御性T細胞」の特定につながり、今回の受賞に結びついたものであります。

 愛知県で研究活動の基盤を形成され、ノーベル生理学・医学賞の受賞という最高の栄誉に結実したことは、愛知県民の大きな誇りであり、次代を担う若者に大きな勇気を与えてくれました。

 愛知県では、本県において学術研究活動の基盤を形成し、ノーベル賞の受賞が決定した方に愛知県学術顕彰を贈呈し、その栄誉を称えることといたしております。

 このため、坂口先生に愛知県学術顕彰をお贈りをし、県民の皆様とともに、ノーベル賞御受賞の喜びを分かち合い、お祝いを申し上げたいというふうに思っております。

 顕彰式の時期及び場所につきましては今後調整してまいりますが、12月10日のノーベル賞授賞式以降で、坂口先生の御意向も踏まえまして決定をし、お知らせをしたいというふうに思っております。

 これはですね、学術顕彰は、本県を愛知を学術研究活動の基盤としている方又は本県において学術研究活動の基盤を形成した方ですね。基盤を形成した方又は今現段階で基盤としている方ということで顕彰をさせていただいております。坂口先生の御本人のですね、御了解もいただいておりますので、あとは、日程を調整しですね、お越しをいただき、また顕彰させていただければというふうに思います。

 なお、これまで愛知県学術顕彰をですね贈らせていただいた方は、今申した資料のですね2ページにありまして、これまで9名に贈らせていただいております。

 2010年以降ではですね、あれですね、発光ダイオードのですね、青色LEDの赤﨑(あかさき)先生、天野(あまの)先生。それから、オートファジーのですね大隅(おおすみ)先生。それから、リチウムイオン電池の吉野(よしの)先生ということでございますね。ですから、吉野先生以来ということでございます。大変これはおめでたいことということでございます。

 ということでございますので、お贈りをねさせていただき、お喜びをしたいというふうに思っております。

 坂口先生は、この3ページの資料にありますように、1977年から3年間愛知県がんセンター研究所の研究生として学び、これに端を発する免疫学の研究が今回の受賞に結びついたということでございます。大変ね、愛知で研究される研究者の皆さんの励みになるのではないかというふうに思います。学術顕彰と記念品を贈呈をしたいというふうに思っております。

 これまで記念品としては七宝の花瓶を贈呈しておりますので、そのようにしつらえていきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いをいたします。

(5)愛知県農業総合試験場と共同で農業イノベーション創出を目指すスタートアップ等からの技術提案の選定について

 (【知事会見】【あいち農業イノベーションプロジェクト】 愛知県農業総合試験場と共同で農業イノベーション創出を目指す スタートアップ等からの技術提案を選定しました - 愛知県

 そして、続きまして最後でございますが、愛知県農業総合試験場と共同で農業イノベーション創出を目指すスタートアップ等からの技術提案の選定についてであります。

 愛知県では、農業総合試験場とスタートアップ等が連携して、新しい農業イノベーションの創出を目指す「あいち農業イノベーションプロジェクト」に取り組んでおります。

 本プロジェクトでは、現在、18課題について共同研究開発を進めておりますが、この度、2026年度から3年間の共同研究開発に取り組む「プロジェクト2026」を新たに立ち上げ、技術提案を募集したところ、全国のスタートアップ等42者から51件の応募がありました。

 応募いただいた51件の技術提案について、県内の大学等で構成する「あいち農業イノベーション研究会」の助言を踏まえ、革新性や実現可能性などの観点から審査を実施し、3つのテーマと自由提案枠において、新たに5件の技術提案を選定いたしました。

 資料の1ページ目に、選定した参画企業等とその技術提案の概要を記載しております。いずれも、農業現場の課題解決に資する革新的なアイデアや先進的な技術を活用した技術提案になっております。

 テーマIのですね、「未来へつなげるサステナブル農業の実現」では、2件の技術提案を選定をいたしました。1件目は、日本製紙(にほんせいし)株式会社の技術提案で、「天然由来の成分を用いた脱プラスチック農業用マルチの開発」を進めます。

 マルチというのは、畑にね、いろんな苗を植えたり何かあれするときに、雑草が生えてこないように、そのポットのところ以外のところを覆うビニールといいますかね、それでございますが、これをですね、天然由来で脱プラスチックで、そのまま土に溶けちゃうというものを開発をするということでございます。そのまま、何も被せないとね、雑草が必ず生えてきますからね、日本の気候風土だと。そうすると、草取り大変だという話になるので、覆うんですが、ビニールだとやはりどうしてもね、残りますのでね、これが残らないようにということでございます。

 それから2件目は、株式会社地域環境計画と日栄(にちえい)産業株式会社の共同提案で、「「アライグマ」と「ハクビシン」の習性を利用した罠の開発」を進めてまいります。

 これは、近年ね、この2つとも、基本ペットで飼ったりですよ、したものが野生化してですね、今農作物を食べているということでありますが、これを捕獲をして駆除するということでございます。

 テーマのIIでございますが、「データ活用・自動化による栽培技術の高度化・省力化」では、株式会社きゅうりトマトなすびの技術提案を選定し、「お茶のベストな摘みどきをAIで自動判定する技術の開発」を進めます。

 ということで、現在、生産者が目視で行っている収穫適期の判断をAIで行うことで、生産者の負担を減らして、管理可能な茶園面積の飛躍的な向上を期待したいということでございます。今、お茶がね、日本の抹茶がブームになっておりますのでね、ということでございます。

 それから、テーマIII「急激な気候変動に対応した技術の開発」では、イノチオプラントケア株式会社と日本ペイント・オートモーティブコーティング株式会社の共同提案を選定し、「ドローン散布に向く園芸施設用高機能遮熱剤の開発」を進めます。

 これはですね、施設園芸ハウスで今、上にビニールとかそれからガラスにですね、遮熱資材を吹きつけてやっているんです。それは屋根に上ってやるわけですよ、人がね。それはやっぱり重労働だというので、危ないので、ドローンでぶわーっとやれないかということで、それに適したその遮熱剤の開発をするということでございます。

 続きましてね、自由提案枠でございますが、名古屋大学と株式会社レゾナック。これは半導体のあれですね、資材を作っている会社ですね。有名な会社ですが、そことの共同提案でありまして、「作物の力を引き出すバイオスティミュラント(生物刺激剤)の開発」を進めるということでございます。

 野菜や果樹など様々な品目で品質や収量の向上が期待されると。これ、バイオスティミュラントというのは、農作物や土壌に施すことで農作物の養分や環境ストレスへの耐性などを改善をし、結果として農作物の品質や収量を向上させる生産資材の総称ということでございます。

 今後、この5件につきまして、選定された参画企業等には、農業総合試験場と連携して、今年度内に予備試験を行いながら、2026年度からの3年間の共同研究開発計画を策定していただきます。

 愛知県における農業の課題解決に向けて、2026年度から本格的に共同研究開発を進めて、研究成果の社会実装化を目指していくということでございますので、よろしくお願いいたします。

 ということが、今この資料に出ております。

 これは、プロジェクト、資料2、3でありますが、今現在やっているのがですね、18のテーマを、今、3年間でやっておりまして、2023・4・5、今年度までというのが、2ページ、3ページということでございますので、これが、今年で18件が終わりますのでですね、終わりますので、来年度以降、次なるものをやるということで。

 この2023・4・5の3年間は一遍に18項目やりましたが、やはり1件当たりの補助金、補助額がですねどうしても薄まってきますので、今度は1年5件にして、2026(年度)から3年間、2027(年度)から3年間、2028(年度)から3年間ということで、ちょっと1年ずつずらしてですね、3(年度)掛ける5(件)で15案件を用意をして、農業課題解決に向けたものをですね選んでいきたいということで、要は、さみだれみたいにしてですねやっていって。今までが、一つの課題で400万円ぐらいの助成の規模でしたが、これからは1,000万円ぐらいのね、予算の規模ということでですよやっていく。

 これは単年度ということか。

【農業水産局】 1年です。

【知事】 1年ね。1年400万を1,000万ぐらいにして、大きくして、5件をさみだれにして15件と、こういう計画でやっていきたいということでございますので、よろしくお願いをいたします。ということですね、私からは以上です。

2 質疑応答

(1)高市新首相の就任及び自維連立政権への期待について

【質問】 昨日、自民党の高市総裁が首相に指名されました。高市さんは、アジア大会への支援の発言等々ありますが、改めて自維政権への期待の声とか、どういうふうに見られるかというのを、お考えをお聞かせいただけますか。

【知事】 私は、昨日のですね、中部圏知事会議でも申し上げましたが、まずはですね、日本の憲政史上初めてのですね女性総理の誕生ということで、心からお祝いを申し上げたいというふうに思っております。

 この点につきましては、先々週、初めての女性総裁が誕生したというときも申し上げましたがね、高市さんはね、私も存じ上げておりますが、大変エネルギッシュでねパワフルな方でございます。そうした持ち前のね、明るさとパワーでね、様々な難題を切り拓いていただきたい。また、日本の未来をね、切り拓いていただけるように頑張っていただきたい。心からエールを送りたいというふうに思っております。

 そういう中でありますが、やはり自民単独ではですね、衆参ともに過半数に届かないという少数与党の状況の中でですね、初めて公明党さんが連立から離脱をされて、日本維新の会がですね、連立に加わられたということで、政権の枠組み変わりましたので、連立を組むのに当たって政策協定などですね、合意書を結ばれたわけでありますが、実際のね、具体的な政権運営ってこれからですからね。昨日発足したわけですから、新しい体制がね、これからスタートということであります。

 そして、昨日からね、臨時国会も始まっております。まず早速ね、もう12月17日までの臨時国会の中でね、多分といいますかね、大型の補正予算を組んで、物価高対策、経済対策をですね、やると。そして、それも昨日ね、もう高市さん指示をされて、政府全体に指示をされて、そして、ですから組むのに1か月ちょっとかかると思いますがね、それを年内に、この国会中に成立させるということを表明されておりますので、まずは、その物価高対策、経済対策、そうした面についてのですねことについて、しっかり取り組んでいただきたいというふうに思っております。

 私ども愛知県としての要望、要請事項もありますし、全国知事会としてもですね、様々な関係方面からこの点について、物価高対策、経済対策についてですね、こうしたことを国に強く働き掛けてほしいという話もいただいておりますので、これはですね、阿部(あべ)新会長とともにですね、またみんなでしっかりとね、意見を集約して、これは国にしっかりと、できるだけ早く働き掛けをしていければというふうに思っております。

 私は、現在、全国知事会の副会長と文教・スポーツ委員長をやっておりますので、特にこの文教・スポーツ関係では、もう既に多くのところからですね、こうした点で予算の確保等についてですよ、働き掛けを強めてほしいと、してほしいという御要請いただいておりますから、これを早急に意見集約してですね、しっかりとこれは伝えていきたい、働き掛けていきたいというふうに思っております。

 また、昨日ですね、私が長野県での中部圏知事会議の後の会見でも申し上げましたが、一つはね、やっぱり地方創生に引き続きしっかり取り組んでほしいということはね、多くの皆さんの声だと思います。それと併せてですね、来年9月10月に開催されますアジア・アジアパラ(競技)大会の愛知・名古屋大会についても、国の支援ということを、総裁選のときにね、国の財政支援ということをはっきりと明言をしていただいておりますので、この点についてもね、引き続きしっかりと働き掛けをしていきたい、そういうふうに思っております。

 いずれにしても、昨日スタートをしたばっかりで、これからですから、いろんな課題たくさんありますけども、やはり積極果敢に取り組んでいただきたいというふうに思います。

 それと、今年の7月の20日に行われました参議院選挙でね、各政党全部、ほぼ全ての政党がですよ。ほぼじゃない、全ての政党が物価高対策と経済対策やるんだと言って、もうこれで3か月経過をしているわけですから、とにかくそのことについてはですね、それぞれの力の置き方の濃淡はあるかもしれませんけれどもですよ、各政党口を揃えて言っておられるわけなので、それはですね、予算を作られるのは与党側ということになるわけですが、今、そうは言ってもですよ、自民維新でも、足しても、衆参ともに少数ということでありますから、野党の協力なければ予算が成立しませんので、どういう形なのか、事前にある程度調整するのかどうなのかちょっとあれです、いろいろこれからだと思いますが、いずれにしてもですね、とにかく十分与野党ともに協議し、議論し、国民の皆さんがね、皆さん待ち望んでいるそうした対策を、参議院選挙終わって3か月間これでもう経過しちゃったわけですから、とにかく早急にですねそれを議論し、協議し、形にしていただきたいというふうに思っております。

 国会が始まればね、国会の論戦というのはそう簡単な話じゃありませんのでね。それは当然、この内政、財政、経済対策、物価高対策だけでなくて、外交、安保ね、様々なことに及びますし、制度論でいえば社会保障制度どうするかとか、いろんなことが当然いっぱい出てきますけれども、そういう中でもね、まずはやはり最優先としてこの物価高対策、経済対策をね、全力を挙げてですね、与野党で、共同でやはりしっかりと仕上げていただきたい、そのことは強く申し上げておきたいというふうに思っております。

(2)国会議員定数の削減について

【質問】 議員定数削減の考えについてなんですけれども、自民党と日本維新の会が合意し、削減を目指していくという中で、維新側からは比例50議席削減の案なども出ていますけれども、こうした案をどういうふうに見られるかというか、お考えを伺ってもいいですか。

【知事】 これは、いろんな各党がね、いろんな御意見をもう言われておりますが、まず、自民党・維新の会という公党同士で政策合意をしたということで文章作られましたが、それだけは通りませんのでね。やはり国会で衆参ともにですね、十分な議論をしていただく必要があるということではないかと思います。

 でもって、やはり国会の定数につきましてはね、衆議院、参議院ともにですね、やはり国民の意見をどういうふうに反映し、代弁をしていくというためには、どういうような選挙制度がよりよいものであって、どういう定数をね、議員定数を、どの選挙制度でどういうふうに振り分けていくか。衆参ともにですね、選挙区と比例代表と、両方を兼ね合わせている制度でありますから、その兼ね合いをね、どうしていくかということは十二分に議論をされなければいけないことだと思いますね。

 これまでずっとですよ、30年前のね、1995年のですね、選挙制度改革ですよね。細川・河野会談でですね急転妥結した、あの選挙制度改革、衆議院小選挙区比例代表制をですね、並立制度を導入するというところにおいてですね、その定数をどういうふうに振り分けるかもさんざん議論され、そして、500から今465まで減ってきた。それは、小選挙区も比例も両方、並行して少しずつ削ってきた、減らしてきたという経過はありますね。

 ですから、どちらかだけに、例えば比例だけにね、振るというのは、これはやはりいささか乱暴ではないかなというふうに思いますね。

 そうすると、もう私が言うまでもなく、とにかくもう論点は出尽くしているわけですけども、そうすると結局、小選挙区制度は「1」か「0」ですからね。そうすると、比例が減ってくる。もう、いわゆるどうしても、投票して死に票が多くなるわけですね。ですから、少数意見が反映されなくなる。それをバランスを取るという意味で、小選挙区と比例代表を並立させてきているということでありますから、今ある選挙制度のこれまでの議論の経緯とかね、いろんな論点を踏まえて、やはりよりよい制度をね、まさに、どこまでいっても少数与党の政権でありますから、熟議の国会でねということでありますから、十分議論をしてね、よりよい方策を見いだしていただきたいということは強く申し上げたいと思います。

 やはり選挙制度というのは、民主主義、いわゆる議会制民主主義のね、原点でありますから、やはりより公平であり、公正であり、国民の皆さんから見てですね、分かりやすい制度にしていただく必要があるというふうに思いますね。だから、そういった点でしっかり議論をしていただきたい。そのように思っております。

(3)副首都構想について

【質問】 副首都構想についてお伺いします。目的としては、東京の一極化、集中の是正というふうに言われていますけれども、一部では、結局大阪と東京の2か所だけが栄えるのではないかというふうな懸念の声もありますが、現時点、愛知県の知事として、副首都構想についてどのような考えをお持ちなのかお聞かせください。

【知事】 制度の全容がね、明らかでありませんので、ちょっとコメントをする段階ではないのかなというふうに思いますが、制度が、全体像が出てきたら、どういうふうにあれかというのを申し上げるということかなというふうに思います。

 ただ、あの中でいろんなことをあれしていますけど、国から財源を移譲するということが言われておりますけれどもね、その点については、やはり憲法上の疑義というか、議論は出てくるのは当然だと思いますね。何で特定のところだけ国の財源がどぼんと行くのかということについてね、それはあれですね、法の下の平等という観点から、疑義なしとはしないということじゃないでしょうか。どこまでいってもね。同じ日本国民なのに、住んでいるとこが違って、そこだけ何か、仕組みとしてですよ、税源とか財源が手厚く配分されるということは、それは国会で法律で決めちまえば、そんなもの、何だってできるんだということではないと思いますね。そこはね。

 それは、今、東京都さんに税収がわーっと集まっているのは、別に東京だけ税率が高いとかね、東京都だけたくさんあるわけじゃなくて、東京に企業が集まってくるからですね。だから、全国一律の税財政制度の中で東京にどんということなので、そこの特定のところだけ税財源というと、特定のところだけ税率を上げると、配分を上げるということについてはね、やはり私は、法の下の平等という憲法の大原則からしてね、それは疑義なしとはしないのではないでしょうかね。そこをどういうふうにお答えになるかというのは、やはり十分議論される必要があるんじゃないかなというふうには思いますね。

 私が言わなくたって、みんな分かっている話だと思いますけども。

【質問】 先ほど、議員定数の削減については、日本全国の課題、問題になると思うんですけれども、副首都構想の前提としては、大阪都構想があると思われます。

 大阪都構想って、本来は大阪府政の目標であって、一つの自治体の目標であります。その一つの自治体の目標をですね、要望とか働き掛けではなく、連立を組んで行おうとする吉村知事のそのやり方といいますか、方法について、何か感じることがあれば、お聞かせください。

【知事】 いや、それはですね。そちらの方は、僕はあれですね。これは吉村さんというよりも、橋下さんからスタートしたね、大阪維新の会が立ち上がったときの経緯としてね、やはり大阪府・市のですね、「府市合わせて不幸せ」という言葉が当時あったわけですね。今から十何年前にね。

 ですから、大阪府と大阪市をね、やっぱり一体化をして都構想をやっていこうという形で提案をされて、そして、法律改正もね、与党に、当時の政党に働きかけて法律改正までやって、そして住民投票、2015(年)、2020(年)、2回やってねきたという経過あります。ですから、それはね、私は、そこまでよく頑張られたというふうに思いますね。

 ですから、そういう意味では、それをね、1回目、2015年、僅差で否決されたときに、橋下さんがね、もうこれで私の役割は終わったということで政界を引退されたと。2020年、また2回目また否決されたときに、松井さんがね、これで私ももう役割は終わったと、十分やり切ったと言って引退された。それで打ち止めということでありましたけど、もう一回やるということになると、やっぱりその理屈立てとかね、あれをどういうふうに作られるのかというのは、やっぱり、我々は大阪の人間じゃありませんから、そこはとやかく言う立場ではないと思いますが、それをどうやって大阪府民・市民の皆さんにね説明されるかというのは、それはやろうとする方が説明されるということではないでしょうかね。それが、府民、市民に理解をいただけるかどうかということだと思います。

 ですから、いろんな御意見はあろうかと思いますが、今回、吉村さんの姿勢というよりも、もともとこれ、これがスタートしたのは橋下さんですからね。当時は、十何年前、私も橋下さんと一緒にいろいろな活動やっておりましたから、それは橋下さんの考えとかね取組、それよく分かりますよ。一緒にやっていましたから。だから法律改正までしてこうして取り組んだということは、私は、すごい、政治家としてはね、政治家としてその取組なり、住民投票まで持ち込んだということについてはね、本当に、結果はあと一歩ということでありましたが、私はね、そこのエネルギーというかパワーというかね、取組、情熱を含めてね、私は高く評価をいたしております。

 ただ、それが2回、また3回となってくると、そこはやっぱり、要は通るまでやるのかいという話になるとですね、そこはちょっとやっぱりどういうふうに説明されるのか、それは問われてくるんじゃないでしょうか。

 それを私がちょっとコメントする立場ではありませんけどね、大阪の人間ではないので。それは地元の方が決めるということですが、最初の取組はすごいことだったなというふうに思いますね。

 なので、当時一緒にいろいろな活動をやっていましたが、橋下さんのパワーというのは、本当に私は高く評価をいたしております。その流れの中でということですよね。ですから、今後どうなるか。それはそれでね、また注目をしていきたいなというふうに思っております。

 それと副首都構想って別でしょ、やっぱり。副首都構想をどういうふうに制度立てされるのか、さっき私申し上げたことは、すぐそれは指摘されることだと思いますので、それはまたどういうふうに論理立てて組み立てていくのか、それはしっかり組み立ていただかないとね。

 日本は法治国家ですからね。やっぱり法律、日本国憲法があってその法律ですから、体系がきちっとできてなきゃいけませんので、法治国家である以上は。だから、そこをどういうふうに組み立てるか、そこの点はよく注視をしていきたいなというふうに思っています。

 ありがとうございました。