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「里海」としての伊勢湾・三河湾
豊かな漁場
伊勢湾・三河湾は、湾奥部に発達した河川と狭い湾口という地理的条件により、豊かな栄養塩類がもたらされ、河口域を中心に発達した干潟、浅場や藻場の存在により、沿岸性の動植物が豊富に生息しています。このため、古来より魚介類の宝庫、全国有数の優れた漁場として利用されてきました。
県民の憩いの場
漁業のみならず、潮干狩りは今も昔も県民の身近なレジャーとして盛んであり、また昔には、大量に生息していた「モク」(アマモなど)やヒトデ等は肥料等に利用され、塩田による塩作りも行われるなど、様々な面で人々の暮らしに深く関わってきました。
変わりゆく海
その一方で、干潟や藻場の喪失により海の持つ浄化能力が低下し、赤潮の多発や貧酸素水塊の長期的な発生など、環境の悪化が懸念されています。県民のかけがえのない財産である伊勢湾・三河湾を、これからも守っていかなくてはなりません。

伊勢湾・三河湾の底層の貧酸素水塊(平成24年8月)
赤みが強い表示ほど酸素が少なく、真っ赤はほぼゼロに近い状態を示します。
水産課