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愛知県農業総合試験場

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秋ギク「精興の誠」における葉の黄斑点症の発生に及ぼす
リン酸及びマンガンの影響

田中英樹・小久保恭明
摘要:秋ギク「精興の誠」は高温期の栽培では葉に黄斑点症を多発する。そこで黄斑点症の発生と土壌養分及び葉の成分との関係を検討した。
1 黄斑点症が多発した土壌では可給態リン酸及び交換性マンガンの含有量が多かった。また、黄斑点症の発生率が高い葉では、リン及びマンガンの含有率が高くなった。
2 砂耕栽培における養液のリン酸濃度を高めると、下位葉ではリン含有率が高くなり、黄斑点症の発生率も高くなった。しかし、養液のマンガン濃度を高めたところ、下位葉ではマンガン含有率は高くなったものの、黄斑点症は発生しなかった。
3 黄斑点症が多発したリン酸蓄積土壌に硫酸アルミニウムで凝集させた浄水ケーキを施用すると、土壌の可給態リン酸含有量及び下位葉のリン含有率は減少し、黄斑点症の発生が明らかに抑制された。
4 以上のことから、「精興の誠」の葉における黄斑点症には植物体に過剰に吸収されるリン酸が関わっており、浄水ケーキを土壌に施用することにより、その発生を抑制できる可能性があると考えられる。

キーワード:キク、精興の誠、黄斑点症、リン、マンガン、浄水ケーキ
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