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農業試験場構内風景

愛知県農業総合試験場

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傾斜水田における稲・麦・大豆の不耕起輪作技術

谷 俊男・釋 一郎・濱田千裕・落合幾美・鈴木博之・宮本 晃・横井善久
摘要:転作作物の生育に好適な表面排水ができる傾斜水田に注目し、2001年5月に愛知県農業総合試験場に当該ほ場を造成した。湛水深の差が10cm生じる傾斜水田での不耕起V溝直播栽培水稲の生育・収量・品質を調査し、小麦・大豆作は不耕起播種栽培を行い傾斜水田の実用性を検討した。
  水稲は深水により草丈が伸び、下位節間が長く稈長が90cmを超えるが倒伏はみられなかった。茎数、穂数は抑制され、収量は慣行に比べやや劣る傾向がみられたが、窒素成分8kg/10aの施肥量で541kg/10aと安定した収量であった。また、深水による品質・食味の低下はみられず、傾斜水田での水稲作は実用可能であった。小麦・大豆作は傾斜水田により排水時間が通常水田の半分以下に短縮され、表面排水が良好であったため、不耕起播種栽培が可能であった。
 4年6作を経過しても傾斜は良好に保たれており、傾斜水田における不耕起輪作体系は実用的な技術であることが示された。

キーワード:傾斜水田、不耕起栽培、湛水深の差、水田輪作
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