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農業試験場構内風景

愛知県農業総合試験場

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交雑種雌牛の一産取り肥育による枝肉成績と経済性

森下 忠・瀧澤秀明・榊原隆夫
摘要: 交雑種(ホルスタイン種♀×黒毛和種♂)雌牛の特性を活かした生産方法を検討するため、黒毛和種胚を移植した一産取り肥育を行った。交雑種雌牛6頭に対して、13〜15か月齢時に黒毛和種胚を移植した。16か月齢に受胎確認し、受胎の有無で受胎区4頭と未受胎区2頭に分けた。受胎区は、分娩まで濃厚飼料を3kg/日で定量給与とし、ライグラスストローを不断給与した。また、ヘイキューブを分娩まで1kg/日給与した。受胎区は分娩後に6か月間肥育した後、29か月齢でと殺した。未受胎区は濃厚飼料を9kg/日を上限に給与するとともに、ライグラスストローを不断給与した。未受胎区は、26か月齢でと殺した。各区の産肉性、肉質および経済性について比較した。
1 ロース芯面積は、受胎区に比べ未受胎区が有意に大きくなった。また、脂肪交雑も受胎区に比べ未受胎区が優れる傾向にあり、これらは一産取りのための飼養管理の影響が考えられた。
2 受胎区では、体重が分娩により減少しても、その後の肥育期間により改善され、枝肉重量は未受胎区と同等となった。
3 受胎区では1頭が死産となり、これを考慮した経済性比較では、未受胎区と同等と考えられた。また、死産がなかった場合、受胎区の経済的メリットが高まるため、分娩事故のないような飼養管理について、さらに検討する必要があると考えられた。

キーワード:交雑種、一産取り肥育、枝肉形質
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