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農業試験場構内風景

愛知県農業総合試験場

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強酸性電解水を利用したイネシンガレセンチュウの検出法

西本浩之・上田晃久
摘要:強酸性電解水のイネシンガレセンチュウに対する施用効果について検討したとこ ろ、強酸性電解水に浸漬したイネ籾から多量のイネシンガレセンチュウが分離されるこ とが明らかになった。その結果に基づき、イネ籾内の線虫密度を正確に把握するための 強酸性電解水利用について試験を行った。線虫の検出はHoshino and Togashi (2002)の 大量抽出法に準拠したが、強酸性電解水による腐食を防ぐために籾受け部はステンレス 線のネットではなくポリエステル布を用い、それを200mLの処理液を入れた300mLビーカ ーの中に固定した。乾燥および24時間水浸漬した籾(籾は縦に切断)では、水道水によ る検出よりも希釈した強酸性電解水(pH 3.5、有効塩素濃度9〜11ppm)の方が検出され る線虫数が多かった。また、水道水で処理した後の籾を希釈した強酸性電解水で再び処 理することによって、より多くの線虫を回収した。pH を3.5に、あるいは有効塩素濃度 を9〜10に、またはその両方を調整した処理液は検出される線虫数を増加させたが、希釈 した強酸性電解水が最も高い検出数を示した。これらのことから、強酸性電解水はイネ 籾からイネシンガレセンチュウを分離する処理液として水媒体より効率が良く、優れて いることが分かった。

キーワード:イネシンガレセンチュウ、強酸性電解水、検出法、線虫、イネ
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