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農業試験場構内風景

愛知県農業総合試験場

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養豚浄化槽における亜鉛低減要因の解明

鈴木良地・増田達明・中谷 洋・原田英雄
摘要:放流水中の亜鉛濃度が高い養豚浄化槽について、排水実態調査及び室内試験を行い、亜鉛濃度が高くなる要因を解明した。また効果的な亜鉛の低減手法を検討した。
 実態調査では、放流水中の硝酸態及び亜硝酸態窒素(以下、NOx-N)濃度が高いほど、pHが低い傾向が見られた。またpHが低いほど、放流水中の溶存態亜鉛濃度が高い傾向が見られた。pHと溶存態亜鉛濃度との関係については、室内試験により、原汚水のpHが低くなると溶存態亜鉛濃度が増加することが確認できた。また、その後pHを高くすると溶存態亜鉛濃度が減少した。さらに、効果的な亜鉛低減手法として、前処理における固液分離処理及び沈殿処理を比較した。その結果、沈殿処理の亜鉛除去率は48%であり、固液分離処理よりも優れていた。
 以上のことから、浄化槽において亜鉛を効果的に低減するには、NOx-Nの蓄積等によるpHの低下を防止し、溶存態亜鉛濃度の増加を抑制すること、及び沈殿処理を主体とした前処理の実施、などの対策が重要であることが明らかとなった。

キーワード:養豚浄化槽、亜鉛、pH、沈殿処理
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