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農業試験場構内風景

愛知県農業総合試験場

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「Athyla」由来のトマト黄化葉巻病抵抗性遺伝子Ty-1に連鎖する
共優性DNAマーカーの開発

福田至朗・吉川友紀・田中哲司・加藤政司・山田眞人
摘要:
 トマト黄化葉巻病は世界中のトマト栽培農家にとって極めて重要な病害である。黄化葉巻病による被害を軽減するためには、野生種トマトが持っている抵抗性遺伝子を栽培種トマトに導入し、抵抗性品種を育成することが効果的である。本研究では、黄化葉巻病抵抗性遺伝子Ty-1に連鎖した既報のDNAマーカーJB-1を改良し、品種育成を行う上でより有用な共優性マーカーの開発を行った。

 JB-1によって増幅されたPCR産物の塩基配列を解読した結果、Ty-1(抵抗性)に連鎖したPCR断片はty-1(罹病性)に連鎖したPCR断片に比べ20bp長いことが明らかになった。そのため、この長さの違いを検出するDNAマーカー「AT-Ty」を新たに設計した。Ty-1を有する抵抗性トマト品種・系統および罹病性品種・系統に対してAT-Tyを用いたPCRによって遺伝子型判別を行ったところ、抵抗性遺伝子と罹病性遺伝子を明瞭に見分けることができた。 AT-Tyによる判別結果を、Ty-1遺伝子座と強く連鎖しているTy-3遺伝子座のDNAマーカーによる解析結果と比較したところ、1品種を除いてすべての品種・系統で一致した。

 以上の結果から、本研究で開発したAT-TyマーカーはTy-1遺伝子座の共優性マーカーとして利用できると考えられた。

キーワード:トマト黄化葉巻病、tomato yellow leaf curl virusTy-1、共優性マーカー、DNAマーカー
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