ページの先頭です
メニューの終端です。
農業試験場構内風景

愛知県農業総合試験場

TEL:0561-62-0085
FAX:0561-63-0815


研究報告42号の目次へ戻る

てん茶園における点滴施肥の長期継続栽培の可能性

白井一則・辻 正樹・樋江井清隆・辻 浩孝・木下忠孝
摘要:
 愛知農総試が開発したてん茶の点滴施肥は灌水と施肥を毎日行い、肥料成分の吸収効率を高めることにより、茶樹の生育を良好にし、多収穫、高品質化を図る技術である。本報告では、10年間の点滴施肥の長期継続栽培がチャの生育、製茶品質に及ぼす影響を明らかにした。その概要は下記のとおりである。

1.年間施肥窒素量10a当たり25s(以下、N25区)及び50s(以下、N50区)の点滴施肥(以下、点滴区)の新芽の生育は、慣行施肥栽培(以下、慣行区)に比べ良好で、収量は10年間通して慣行区より多かった。

2.てん茶製茶の全窒素、全遊離アミノ酸含有率は、N25区では、慣行区と同等、N50区は慣行区より高く推移した。官能審査による評価でも同様な傾向で、N25区は慣行区と同等、N50区は慣行区より高い評価であった。

3.肥料成分の吸収は点滴区が施肥量に対する吸収量の割合が慣行区より高く、また栽培開始9年目の無機成分を見ても含有率の過不足はなく、施肥効率が低下することはなかった。

4.9年目の摘採後跡地の土壌の化学性は、点滴区では土壌pH及びECが、適正範囲から大きく外れることもなく、ほぼ適正に保たれ、他の肥料成分も慣行区に比べ良好な値を示した。

キーワード:チャ、てん茶、点滴施肥、継続栽培、収量、品質、全窒素、アミノ酸、施肥効率、茶園土壌
全文ダウンロード PDFファイル
191kb


試験場のトップへ
試験場のトップページへ戻る