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8 里山の楽しみ方
8-1 アート&クラフトづくり
曲がった枝や木の又、葉っぱや木の実。腐りかけた節とか、虫食いの穴など、自然が作り出した個性的な材料を組み合わせて作るものは、2つと同じものはありません。
里山の手入れで出たいろいろな種類の木や竹などを使って、アート作品や暮らしに役立つ小物を作ってみましょう。腕を磨けばどんどんすばらしいものが作れるはずです。
丸太のままでその自然の形を生かしたイス。支枝や曲がりをそのまま使えればラッキー。丸いので接合は安定が悪く、むずかしいが、ドリルで穴をあけて、釘やビスで留めていく。
しゅろなわなどで締めるのもおもしろい。
太い材で四脚を固め安定感はあるが、ねじれにやや弱くなった。
細い材を束ねてスジカイもうまく使い、軽くて丈夫なイスができている。
●柴材を使って動物を作る
柴材の枝分かれや太さの違いを使って動物を作ってみましょう。
太さの違う輪切りや円柱、半割り、斜切などで部品を作り、ボンドや竹ひごでつないでいけば出来上がり。
木の実や葉を組み合わせるのもよいでしょう。
8-2 炭焼き
簡単に行えるため世界中で行われている方法ですが、投入した木材が炭になる割合は低いようです。以下伏せ焼きの手順。
(1)窯を作る
風の吹き込む方向に穴を掘る。たき口をやや低く、登り勾配に。
(2)土台を作る
炭材が直接地面に触れないように、直径20cm、長さ40cmの丸太土台を並べる。たき口、排煙口にも土台を置き、口を確保する。
(3)炭材を入れ積む
長さ60cm位にそろえた炭材を細いものから隙間なく並べていく。2~3段積み重ねる。
(4)枝葉をかぶせる
窯側面と炭材の隙間に枝や葉などを十分詰め込む。上にも約20cm位いのおおいをつくる。
(5)土でおおう
トタン板をかぶせ、つちをかけて窯のできあがり。盛り土の厚さは均等に10cm位。
よく押さえ隙問のないように。煙突を取り付け、たき口はブロックなどで固める。
(6)点火
火つきのよい葉などをつめて、火を付ける。徐々に薪をくべ、火の急いをつける。
煙突から煙が出るようになるまで1~2時間かかる。
(7)火の番をする
煙の勢いが増えたら通風口を残してたき口をふさぎ、空気の量を調節する。
煙の色が青白から紫がかった青、透明へと変わったら炭化終了、たき口を完全に閉め、冷えるのを待つ。
このタイミングはあくまでも基準で、うまく焼けるのには経験と勘が頼り。
煙の勢いが十分になったら、木酢液を採ってみましょう。煙突から出る煙を樋なとで冷やして容器で受けるとたまります。
この液を長く放置しておくと三つの層に分かれ、上層の精油や油状成分、下層のタール状成分を除いた中間の透明感のある液が、木酢液です。木酢液は医薬原料や脱臭剤原料、木材防腐剤原料などに利用されているほか、くん液なとにも使われ、最近ではヘビ、ムカデなどの忌避剤、植物の発根促進といった農業分野にも使われるようになりました。
8-3 森のパーティー、音楽会
自然ならではのパーティーや音楽会をしましょう。森の恵みを少し分けてもらって素敵な時間を過ごしませんか?
●音楽会
森の中でなら、どんなものも素敵な楽器になる。草笛、歌声、手拍子も、食器だって楽器になっちゃう。
●パーティ
森の中で食事をするというだけでいい気分になる。でももっと素敵な食事をしたいなら、森の恵みをふんだんに利用してパーティにしよう。森のパーティ、テーブルにイスそして食器は木、テーブルクロスには葉っぱやお花をしきつめて…。
1 切り株の中をくり抜いたポコポコ楽器
2 木を彫ったものに木ノ実をいれいれ皮をはったガラガラ楽器
3 クズのつるで編んだかご
4 バームクーヘン:炭で火床をつくり、竹の棒にたねをつけじっくり何層にもしていく。
5 背もたれ付切り株イス
6 竹の横笛
7 木ノ実ワイン、木ノ実ジャムだってできます
8 大きな木ノ実の楽器
9 あけびのつるで編んだカゴ
10 ドラム缶で焼いたピザ
11 竹コップと木の輪切りコースター
12 木の芯をくり抜いた笛
13 腹づつみ
14 雑木キャンドル:太めの枝の芯をくりぬき中にロウを流し込む
15 竹の皿
16 竹の花瓶
17 釣ってきた魚 炭で焼いて食べたら絶品!
18 雑木のスプーンとフォーク
19 カエルの歌声
20 野草のサラダ(イタドリ、カキオドシ、ツユクサなど)
21 野草の和え物(酢味噌あえ、ごまあえ、しょうゆがつおあえ)
22 野草ご飯(むかご、つくし、ヨメナ、など)
23 野草の天ぷら(ギシギシ、すいば、かんぞうなど)
24 野草のお茶(たんぽぽ、どくだみ、よもぎなど)
25 葉っぱの皿
26 竹、雑木の箸
27 木のテーブル
28 切り株イス