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福祉医療委員会審査状況(令和7年12月18日)
福祉医療委員会
委員会
日時 令和7年12月18日(木曜日) 午前11時29分~
会場 第1委員会室
出席者
杉浦正和、島 孝則 正副委員長
坂田憲治、新海正春、政木りか、平松利英、横田たかし、天野正基、
鈴木まさと、日比たけまさ、加藤貴志、下奥奈歩、阿部武史 各委員
福祉局長、福祉部長、介護推進監、子ども家庭推進監、
保健医療局長、同技監兼医務課長、健康医務部長、関係各課長等
委員会審査風景
付託案件等
議案
第238号 令和7年度愛知県一般会計補正予算(第6号)
第1条(歳入歳出予算の補正)の内
歳出
第4款 福祉医療費
第2条(繰越明許費の補正)の内
第4款 福祉医療費
結果
全員一致をもって原案を可決すべきものと決した議案
第238号
会議の概要
- 開会
- 議案審査(1件)
(1)理事者の説明
(2)質疑
(3)採決 - 委員長報告の決定
- 閉会
主な質疑
議案関係
【委員】
第238号議案のうち、医療・介護等支援パッケージについて伺う。
まず、現場の状況について伺う。愛知県内の医療現場からは、「もう限界です。物価高騰に見合った診療報酬増額を、消耗品は3割以上値上げしています。」「物価高騰地獄から助けてください。診療報酬の大幅な引き上げが我々の命綱です。」「5年間赤字決算で、理事の給与を引き下げることで対応しています。」「もう限界。閉院を考えている。」と悲鳴が上がっている。このままでは、医療現場はもたない。人件費についても、「スタッフの給与が社会水準より低く、離職が心配です。」「給料を上げたくても、経営が困難で上げられない。」との声があった。
医師、看護師不足に拍車をかけている。医療は、県民の健康と命をつなぐ、なくてはならないものである。まず、こうした現場の状況をどのように認識しているのか伺う。
【理事者】
医療法に基づき、毎年度、県内の医療法人から提出を受けている事業報告書によると、2024年度の医療法人の経営状況については、赤字となっている法人は全体の43.8パーセントにのぼり、新型コロナウイルス感染症流行以前である2019年度の34.2パーセントと比べ、9.6パーセント増加している。
また、公益社団法人愛知県医師会をはじめとする関係団体からは、知事に対して医療機関における物価高騰への支援拡充に関する要望を受けており、経営状況は厳しさを増していると認識している。
【委員】
経営状況が厳しいことを情報共有できたとの認識を持っていると思う。そのような中で、即効性のある支援が求められている。
次に、今回のパッケージについて、包括的な補助となっているが、内容は、介護・障害者福祉従業者へ1人当たり1万円の賃上げを半年分支援するものである。毎月1万円では、ケア労働者と全産業平均の賃金格差は解消されない。医療機関についても、医療従事者の賃上げに要する費用や、診療、調剤に必要となる経費の高騰分を支援するものである。
そこで、どのくらい賃上げ支援に効果があると見込んでいるのか伺う。
【理事者】
介護事業所における賃金改善に係る補助については、これまでも実施してきたが、従来の制度では、その対象は介護職員のみとされていた。
今回の、介護事業所職場環境改善等事業費においては、その対象が看護職員や介護支援専門員、理学療法士等、介護職員以外の職種にも拡大されたところであり、介護事業所で介護に従事する職員全体への一定の賃金改善の効果が見込まれる。
【理事者】
障害福祉サービス等事業所における賃金改善に係る補助についても、今回は、これまで対象とされていなかった相談支援に関わる従事者にも拡大されたところであり、障害福祉従事者全体に一定の賃金改善の効果が見込まれる。
【理事者】
医療・介護等支援パッケージについては、厚生労働省が示す事業スキームに基づいて予算化している。病院については、1床当たり8万4,000円、有床診療所については、1床当たり7万2,000円、無床診療所・歯科診療所については、1施設当たり15万円の支援額となっており、一定の賃上げに係る効果がある。
【委員】
対象を広げて一定の効果があるとのことである。それでも、長期的な支援が求められている。
今、医療機関の7割が赤字だといわれている。愛知県医療介護福祉労働組合連合会が国の支援パッケージに基づいて試算したところ、6,000万円の赤字で、冬のボーナスが昨年より0.3か月カットになった病院でいうと、物価分が577万2,000円、賃上げ分が436万8,000円、合計1,014万円であり、職員150人とすると、1人当たり6万7,000円ぐらい、賃上げ分だけだと2万9,000円ぐらいである。ボーナス削減0.3月が6万円から9万円の削減なので、全然足りないと、現場からの声が届いている。極めて不十分な内容だと思った。報酬改定までのつなぎとのことだが、こうした危機的状況を打開していく手だてが現場から求められている。
そこで、医療や介護の現場を支えるために、愛知県として独自に上乗せ支援を行うべきではないか。答弁を求める。
【理事者】
12月補正予算において、県では、国の医療・介護等支援パッケージにおける医療機関への支援に対する愛知県独自の上乗せとして、重点支援地方交付金を活用し、光熱費、燃料費及び食材費の高騰分への支援に加え、新たに診療経費等の高騰分への支援を追加している。
【理事者】
福祉分野においても、国の医療・介護等支援パッケージに加え、重点支援地方交付金を活用し、介護事業所や障害福祉サービス事業所等の光熱費、燃料費や食料費への支援の上乗せを行っている。
一方で、社会福祉施設等の安定的な経営の確保については、国が全国一律の制度として、報酬改定をはじめとした制度改正により講じられるべきと考えており、県としては、国に対して、人件費や物価高騰等の影響を適切に捉えて必要な措置を講じるよう要望を行っている。
【委員】
最後に要望する。
いろいろな答弁があったが、現場からすれば、今回の支援だけでは足りない、不十分だと思う。ただ、多少の支援にはつながるため、早急に医療・介護の現場に行き届くよう対応してほしい。
また、国に愛知県の医療現場や介護現場の声を届けてもらいながら、診療報酬の大幅引上げをしっかり求めてもらいたいことと、医療・介護の現場を支える手だてを県独自で決断してもらいたいことを求め、質問を終わる。
【委員】
子ども食堂食材費高騰対策支援金について伺う。
全国的な子ども食堂の支援団体である認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえが、今月の11日に公表した調査結果によると、2025年度の全国の子ども食堂数は速報値で1万2,601か所と、過去最多を更新した。
本県の子ども食堂数は、2025年5月現在で629か所と着実に増加しており、子どもたちが地域の人たちと一緒に食事することで、子どもたちが安心して過ごすことができる居場所として、また、子どもから高齢者まで、様々な世代の人が集い、世代間の交流を促す重要な社会資源となっている。その一方、子ども食堂は自主的なボランティア活動という側面があり、運営基盤が必ずしも盤石ではないことから、昨今の物価高騰が子ども食堂の運営に与える影響は大変大きいものと思う。そうした中で、今回の子ども食堂への食材費高騰対策は、食材費高騰の影響を受けながらも、運営を続ける子ども食堂の活動を支援するもので、厳しい運営状況を踏まえた適切な措置であると考える。
そこで伺う。今回の支援額は週1回以上開催が29万円、週1回未満開催が15万円と、前回の令和7年6月補正で計上した週1回以上開催が7万円、週1回未満開催は4万円より大きく上昇している。令和7年6月補正における支援額より高い単価を設定した理由について伺う。
【理事者】
前回の支援金の対象期間は、2025年7月から9月までの3か月分であったのに対し、今回の支援金における対象期間は、2025年10月から2026年3月までの6か月分に、前回対象となっていなかった、2025年4月から6月までの3か月分を合わせた9か月分となっている。
また、支援額は、従来より子ども食堂のモデルケースにおける1食当たりの原価に消費者物価指数の上昇率を乗じて算出しているが、今回は、昨今の米の価格高騰を踏まえ、上昇率の高い米類と米類以外に分けて支援額を積算しており、一月当たりの支援単価についても前回より高い金額となっている。
【委員】
次に、支援金を有効に活用してもらうためには、子ども食堂に対して制度をしっかりと周知することが必要である。
そこで、県として子ども食堂食材費高騰対策支援金についてどのように周知を図っていくのか伺う。
【理事者】
県が把握している子ども食堂については、確実に支援金の情報が行き渡るよう、案内文を直接子ども食堂の運営者宛てに郵送あるいはメールにより届けている。
また、新規開設など、県が未把握の子ども食堂へもしっかり情報が届けられるよう、県のホームページを活用して情報提供に努めるとともに、各市町村や、社会福祉法人愛知県社会福祉協議会、市区町村社会福祉協議会、子ども食堂関係団体へ周知の協力を依頼し、子ども食堂の運営者が身近な地域の相談先から本事業について情報が得られるよう進めていく。
本事業については、こうした丁寧な周知を行った上で、1月中旬をめどに申請受付を開始する予定としている。
【委員】
最後に要望する。
冒頭に紹介した認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえについて、ホームページを確認したところ、子ども食堂の開催をホームページ上で細かく入力する仕組みになっている。そこには、開催の写真や何人くらいの利用者がいるかなどが掲載されている。
私の地元でも、夜だけでなく昼も諸事情あって学校に行けない子どもがいるなどで、開催頻度もいろいろとある。この認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえは、それを専門にしているため、そのような専門のシステムを作っている。愛知県にそこまでやってほしいとは言わないが、週1回以上、週1回未満開催という区別があるため、県も負担が増えてそのシステムを作るのに何百万円もかかるなら本末転倒になるが、そのような開催の頻度に、もう少しきめ細かに対応できるとよりよいということを要望する。





