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警察委員会審査状況(令和8年6月25日)

ページID:0662052 掲載日:2026年8月28日更新 印刷ページ表示

警察委員会

委員会

日時 令和8年6月25日(木曜日) 午後0時59分​~​
会場 第3委員会室
出席者
 佐藤英俊、阿部洋祐 正副委員長
 松川浩明、寺西むつみ、山下智也、成田 修、中村竜彦、杉浦友昭、かじ山義章、細井真司、
 古林千恵、園山康男 各委員
 中尾公安委員長、警察本部長、総務部長、警務部長、生活安全部長、地域部長、刑事部長、
 交通部長、警備部長、財務統括官、サイバー局長、組織犯罪対策局長、関係各課長等

警察委員会の審査風景画像
委員会審査風景

付託案件等

議案

第100号 令和8年度愛知県一般会計補正予算(第1号)
​ 第1条(歳入歳出予算の補正)の内
 歳出
​ 第8款 警察費
​第114号 工事請負契約の締結について(大府警察署(仮称)庁舎建築工事)
第115号 工事請負契約の締結について(大府警察署(仮称)庁舎電気工事)
第124号 損害賠償の額の決定及び和解について(愛知県警察本部交通部運転免許課)
第125号 損害賠償の額の決定及び和解について(運転免許試験場及び東三河運転免許センター)
第126号 損害賠償の額の決定及び和解について(中村警察署)
第127号 損害賠償の額の決定及び和解について(豊田警察署)

結果

全員一致をもって原案を可決すべきものと決した議案
​ 第100号、第114号、第115号及び第124号から第127号まで

請願

第 21 号 「集団ストーカー・テクノロジー犯罪の実態解明、防止対策及び法整備を求める」について(警察関係)

結果

賛成者なしをもって不採択とすべきものと決した請願
​ 第21号

閉会中継続調査申出案件
  1. 交通指導取締り及び交通安全施設の整備について
  2. 防犯対策の推進について
  3. 警察の組織及び運営について

会議の概要

  1. 開会
  2. 口頭陳情(1件 請願第21号関係)
  3. 議案審査(7件)
    (1)理事者の説明
    (2)質疑
    (3)採決
  4. 請願審査(1件)
  5. 委員長報告の決定
  6. 一般質問
  7. 閉会中継続調査申出案件の決定
  8. 閉会中の委員会活動について
  9. 閉会
主な質疑
議案関係

【委員】
 第114号議案大府警察署(仮称)庁舎建築に係る工事請負契約の締結について伺う。
 近年、原材料価格やエネルギー価格の高騰に加え、人手不足を背景とした労務単価の上昇が続いている。特に建設業界においては、働き方改革への対応や賃上げの必要性もあり、事業者を取り巻く環境は非常に大きく変化している。公共工事や業務委託においては、入札から契約締結まで一定の期間を要するため、その間に人件費や資材価格等が上昇し、入札時に想定していた事業費と契約時点での実勢価格との間に乖離が生じる場合もあると聞いているが、入札から契約締結までの間に、インフレ等により人件費、物価が上昇した場合、契約金額の増額は可能か。
【理事者】
 本契約は、2026年3月から適用する新労務単価の運用に係る特例措置の対象となっている。予定価格の積算時から契約締結時までの労務単価等の上昇分について、請負者からの請求に基づき、契約金額の増額に応じることができることとなっている。
【委員】
 契約の締結後、さらに人件費や物価が上昇した場合には、どのような対応をするのか。
【理事者】
 契約後の労務単価等の上昇分については、当該契約書の愛知県公共工事請負契約約款第26条で、賃金または物価の変動に基づく請負代金額の変更、いわゆるスライド条項について定められており、契約金額が著しく不適当となった場合には、契約金額の変更を請求することができることから、請求があった際には、協議を行い、適切に対応する。
【委員】
 契約締結前の労務単価等の上昇については特例措置により、また、契約締結後についてもスライド条項により対応できることを確認した。適正な価格転嫁や労務費の確保が図られるよう、こうした制度の周知と円滑な運用に努めるとともに、事業者が安心して相談、協議できる環境づくりに取り組むよう要望して、質問を終わる。​

請願​関係

なし

一般質問

【委員】
 自転車に係る交通反則通告制度の導入について伺う。
 近年、自転車は、通勤通学や買物など、県民の身近な移動手段として幅広く利用されている。
 その一方で、自転車が関係する交通事故や危険運転は依然として発生しており、信号無視、一時不停止、スマートフォンを操作しながらの運転、さらには歩行者に危険を及ぼすような運転も社会問題となっている。
 また、自転車利用者のルール違反に対しては、歩行者や自動車の運転者からの不安の声も聞こえており、交通安全意識の向上がこれまで以上に求められている。
 こうした中、本年4月から自転車の交通違反に対する交通反則通告制度、いわゆる青切符制度が導入された。

啓発チラシ(自転車への交通反則通告制度の導入)
​自転車への交通反則通告制度の導入 啓発チラシ

 本制度導入前においても、悪質、危険な交通違反については、刑事手続である赤切符による検挙が行われていたと承知している。
 赤切符による取締り制度が既に存在していた中で、新たに青切符制度が導入されたことには、交通事故防止や交通ルールの遵守徹底に向けた何らかの狙いがあると考える。そこで、今回、自転車の交通違反に青切符制度が導入された目的について伺う。
【理事者】
 全国的に交通事故件数の総数が減少傾向にある中、自転車が関連する交通事故は横ばいで推移しており、全交通事故に占める自転車関連事故の構成比や、自転車と歩行者の事故の発生件数は増加傾向にある。
 また、自転車乗車中の死亡事故や重傷事故のうち、約4分の3には自転車側にも法令違反が認められるなど、自転車を取り巻く交通事故情勢は厳しい状況にあることから、警察では自転車の交通違反の指導取締りを強化しており、検挙件数は近年増加傾向にある。
 こうした中、従来の赤切符等による処理は、時間的、手続的な負担が大きいことや、検察に送致されても不起訴とされ、実態として違反者に対する責任追及が不十分であることが指摘されていた。
 今回、自転車の一定の交通違反に青切符制度が導入された目的については、違反者と警察双方の時間的、手続的な負担を軽減するとともに、違反者に前科がつくことをなくしつつ、実効性のある責任追及を可能とし、自転車関連事故の抑止を図ることである。
【委員】
 青切符制度が導入されたことにより、従前の赤切符制度と比較して、検挙件数にどのような変化が生じたのか。
【理事者】
 青切符制度の導入後、2か月間の県内における自転車の交通違反の検挙件数は644件であり、前年同期に比べて381件減少している。
 また、この2か月間における自転車乗車中の交通事故死傷者数は909人で、前年同期に比べて163人減少している。
 自転車の青切符制度の導入に際し、街頭でのキャンペーンやSNS、交通安全講話などを通じた各種広報啓発活動を推進してきたほか、報道も広くされたことなどにより、県民の自転車の安全利用に対する関心が高まっていると考えている。
 自転車の交通違反に対しては、引き続き、指導、警告を原則として、悪質、危険な違反行為については検挙措置を講じていくほか、あらゆる機会を通じて、県民に自転車の安全利用を呼びかけていく。
【委員】
 本年度予算において、自転車の交通ルールを学べるデジタル教材を作成していると承知しているが、その具体的な内容について伺う。
【理事者】
 本年度予算において、幅広い年齢層の人々が自転車の交通ルールや安全な利用方法を学ぶことができるデジタル教材の作成を進めている。
 本教材は、自転車の交通ルールに関する問題を、初級から上級など難易度別に出題し、利用者が楽しみながら学習できる内容とすることで、交通ルールに対する理解の促進と交通安全意識の向上を図るものである。
 本教材の特徴としては、スマートフォンやパソコンなどから手軽に利用できることから、小中学校で使用されている学習用タブレット端末への活用も視野に入れている。
 こうした特徴を生かして、子供から高齢者までそれぞれの世代に応じて、自転車の交通ルールを学ぶことができる環境づくりを進めていく。
【委員】
 近年、交通安全教育や各種啓発活動において、当該アプリなどのデジタル教材を活用する機会が増えていると思うが、デジタル教材は、分かりやすく効率的に情報を伝えることができる一方で、スマートフォンやタブレット等の利用に不慣れな人にとっては、十分に活用できない場合も出てくると思う。また、自転車は子供から高齢者まで幅広い世代が利用者であることから、それぞれの年代や利用環境に応じた交通ルールの啓発が必要だと思う。こういったルールを多くの県民に正しく理解してもらうために、スマートフォン等の電子機器の利用に不慣れな人を含め、あらゆる年齢層に向けた啓発を今後どのように徹底していくのか。
【理事者】
 自転車に対する交通反則通告制度をはじめとする交通ルールの周知については、より多くの人に広く早く伝わることが期待できる、SNSや動画配信等の電子媒体を活用した情報発信に取り組んでいる。
 他方で、スマートフォン等の電子機器の利用に不慣れな人も一定数いることから、こうした人々も含めて、あらゆる年齢層の人々に伝わるよう、駅や商業施設等、多数の人が集まる場所における啓発活動や、学校、事業所、老人クラブ等において、対象者の年齢に応じた交通安全教室等を実施している。
 こうした対面による活動は、対象者に応じて柔軟に伝えたい内容を提供することで、しっかり伝わることが期待できることから、引き続き、それぞれの特徴を生かした活動により、自転車の交通ルールの周知に取り組む。
【委員】
 今の答弁で、青切符制度の目的、検挙状況、またはデジタル教材を活用した交通安全教育や対面での啓発活動について理解した。
 青切符制度自体は、単に反則金を課すことが目的ではなく、自転車利用者の一人一人が交通ルールを正しく理解し、事故を未然に防ぐための制度であると思うので、引き続き、取締りと啓発の両面から、自転車の安全利用が県民にしっかり浸透するように取り組むことを要望して質問を終わる。
【委員】
 私からは、オンラインカジノをめぐる問題と対策について質問する。
 昨今、ギャンブル依存症当事者の増加が懸念されている。公益社団法人ギャンブル依存症問題を考える会、以下、考える会というが、この会が開催した東海の相談会に参加した人数は、コロナ前の2019年188人から、2024年には555人まで激増している。さらに特徴的なのは、相談者の若年化と犯罪化が進んでおり、その背景にはオンラインカジノがあることである。
 まず、若年化であるが、20代と30代の参加者割合は、2019年の64パーセントから、2024年には73パーセントまで増加している。その背景にオンラインカジノがあり、スマートフォン一つで、いつでもどこでも利用ができ、周囲から見えないまま依存が進行すると推測されている。
 全国の警察は、こうした状況に対して、オンラインカジノに対する取締り強化を進めており、利用者数の抑止、減少につながる一方で、依存症に陥ってしまうと、オンラインカジノが違法なのは分かっていてもやめることができない、そうした実態も見受けられる。
 次に、犯罪化である。
 考える会がギャンブル問題から犯罪に結びついているケースについてアンケートを取ったところ、2023年から2025年の直近3か年で、オンラインカジノに手を染めた人の逮捕・犯罪率が約10パーセント高いことが分かった。
 そして、オンラインカジノから犯罪行為に手を染める原因について、別のアンケート結果では、オンラインカジノを始めてから借金をするまでの期間について、30.1パーセントが1週間以内と回答、1か月以内を合わせると実に63.4パーセントと、驚くべき速さで借金に至っていることが明らかになった。
 そして、横領や窃盗、万引き、口座売買や携帯の転売、詐欺といった闇バイトに関わる実態も把握している。
 そこで、オンラインカジノで賭博を行う者について、年齢層や特徴的な傾向について伺う。
【理事者】
 近年、オンラインカジノに伴うギャンブル等依存症が社会問題となっており、全国の警察を挙げてオンラインカジノの取締りや違法性の周知等の取組を強化している。
 県警察において2023年以降に検挙したオンラインカジノで賭博を行う者、いわゆる賭客の年齢層は、10代から30代までの若年層が全体の約8割近くを占めている。
 また、特徴的な傾向としては、オンラインカジノは、インターネットに接続できる環境さえあれば、自宅などの誰も見ていない場所で賭博ができるために潜在化しやすく、加えて、24時間いつでも賭博ができることから、スマートフォンの利用が活発な若年層を中心に広がりやすいことが考えられる。
【委員】
 最近は、10代の若者が広告やSNSで不意に見かけ、ユーチューブや配信サイトで見て興味を持ち、オンラインカジノを始めるケースもあると聞く。
 また、文部科学省が発行した生徒の心と体を守るための指導参考資料「『ギャンブル等依存症』などを予防するために」には、特に子供は前頭前野が十分に発達していないため、嗜癖行動にのめり込む危険性が高いとしており、若者の人生や家庭を壊さないためにも、さらなる対策の強化が必要と考えている。
 これらは、治安にも関わる重大な問題であり、警察としても看過できない状況だと考えている。また、警察が把握している実態以上に、水面下では問題が拡大している可能性が高いかもしれない。
 オンラインカジノは、単なる違法行為にとどまらず、ギャンブル依存症、借金、犯罪への連鎖という重大なリスクを伴う。県警察として、こうしたリスクをどのように認識し、今後、検挙や未然防止のための広報啓発にどのように取り組んでいくのか。
【理事者】
 委員が述べたとおり、オンラインカジノは依存性が高いと考えられ、その結果、借金や他の犯罪に連鎖する可能性があると認識している。
 このため、県警察としては、検挙によりオンラインカジノに係る違法なビジネスモデルを壊滅していくことが重要だと考えている。
 具体的には、SNS等でオンラインカジノを紹介することで、不正に利益を得ているアフィリエイターや、オンラインカジノへの入出金を仲介する決済代行業者の摘発が対象となる。これらに対して、サイバーパトロールなどを通じて情報収集し、摘発することで、社会に警鐘を鳴らすとともに、オンラインカジノに係る違法ビジネスの解体に努めていく。
 次に、未然防止のための広報啓発について答える。
 オンラインカジノは、海外では合法的に運営されているものもあるため、違法でないとの誤った認識を持つ者もいることから、日本国内におけるオンラインカジノの違法性とリスクを周知していくことが重要だと考えている。
 このため、県警察では、愛知県警公式アプリのアイチポリスや、SNS、民間団体の広報媒体を活用して広く周知を図るほか、大学や企業の協力を得て、新入生や新入社員を対象とした広報啓発活動も推進している。
 また、昨年9月に改正ギャンブル等依存症対策基本法が施行されたことを受け、県とも連携しながら、児童や学生を対象とした非行防止教室の機会においても、オンラインカジノについての注意喚起を行っている。
 今後とも取締りを強化するとともに、あらゆる機会を通じて、オンラインカジノの違法性やリスクの周知に努めていく。
【委員】
 検挙された客側について、10代から30代までの若年層が全体の8割近くを占めているとのことであり、オンラインカジノが若い世代に広がっている実態を改めて認識した。
 県警察においては、違法ビジネスの実態解明と取締りを強力に進めるとともに、先ほどの答弁にもあったとおり、学校や大学、企業、関係機関と連携して、若者に届く広報啓発をさらに強化してほしい。若者が安易にオンラインカジノに手を出し、依存や借金、犯罪に巻き込まれることがないよう、実効性ある対策を一層推進することを強く要望して質問を終わる。
【委員】
 私からは大きく二点伺う。
 はじめに、県警察における健康診断の受診状況とメンタルヘルス対策について伺う。
 人口構造の変化、デジタル化の進展、世界情勢の不安定化などにより、犯罪も世界規模に拡大し、また、複雑化、多様化、巧妙化しており、悲惨で残虐な事件を耳にするたびに、警察官への感謝の念は絶えない。
 そのような中で、県民の安全で安心な生活を守るための様々な業務に当たる警察職員は、24時間365日、過度な緊張状態にあることや、悲惨な現場に立ち会うなど、ストレスにさらされている職員もいると思う。
 また、切れ目なく、24時間県民とまちの安全を守るために、3交代勤務や当直などの勤務を担っている警察職員も多い。
 警察官は、緊急性、突発性の業務が多いことや、長時間勤務による緊張状態が続く職務特性から、心身の健康保持が重要視される職務の一つであると思う。
 一般的な健康保持のためには、身体、精神、環境の三つを体系的に取り組むことが重要視され、労働環境では、最近ニュースでも取り上げられたサングラスの適時使用など、屋外での活動の職員の負担軽減には効果的であると思う。
 心身の健康を維持するためには、睡眠、運動、食事をはじめとする自己の健康管理、セルフケアが必要だが、それに加え、異常の早期発見のために、職場での健康診断の受診はとても重要になる。
 健康診断は、職員の健康障害を未然に防ぐための重要な法的義務であり、労働安全衛生法に基づき、事業者に実施義務、労働者に受診義務が課されている。また、同法律において、深夜業、夜22時から朝5時の夜間の業務に従事する従業員で、深夜業の頻度として週1回以上、または月4回以上勤務している職員を特定業務従事者に該当するとして、年間2回の健康診断を受診することが義務づけられている。
 令和6年の政府統計e-Statによると、健康診断の届出のあった全事業所のうち、有所見率は平均59.4パーセントとあり、健康診断による異常の早期発見が効果的に行われていることが分かる。
 警察官は、心身の健康を維持するため、健康診断の受診が必須だと思う。そこで、県警察における定期健診受診率と、深夜業務に従事する職員を対象とした特定業務健診の受診率について、それぞれ過去3年間の推移がどのようになっているか伺う。
【理事者】
 県警察における過去3年の定期健康診断の受診率は、2023年度は99.2パーセント、2024年度は99.3パーセント、2025年度は前年度と同じく99.3パーセントとなっている。
 例年、99パーセント以上の受診率を維持しており、未受診者は、療養休暇、育児休業などにより休業中の職員となっている。
 次に、深夜業務に従事する警察官を対象とした特定業務健診の過去3年の受診率は、いずれの年度も100パーセントとなっている。
【委員】
 健康診断の結果、異常所見と診断された職員が任意の医療機関を受診する、いわゆる二次検査の受診率について、過去3年の推移はどのようになっているのか、また、受診しない職員に対してどのように受診勧奨しているのか。
【理事者】
 二次検査の過去3年の受診率については、2023年度は88.7パーセント、2024年度は96.6パーセント、2025年度は97.2パーセントとなっている。
 次に、二次検査の受診勧奨についてだが、県警察においては、職員一人一人の健康管理は、職務を遂行する上で極めて重要であると認識しており、主任健康安全管理者である厚生課長が各所属長に対して健康診断による二次検査の受診勧奨を行っている。
 具体的には、二次検査の対象となった職員に対して、所属の次長、副所長等の幹部職員が、直接二次検査の受診予定日や受診状況等を確認し、受診勧奨を行っているほか、教養資料等を用いて二次検査の重要性を発信するなど、異常所見を放置させない取組を推進している。
【委員】
 警察官の仕事は、不規則な勤務や強いストレスが伴うものと承知しているが、現在、県警察において、メンタルヘルス不調により連続30日以上の長期にわたり休業している職員はどのくらいいるのか、また、メンタルヘルス対策についてどのような取組を行っているのか。
【理事者】
 メンタル不調により長期にわたり休業している職員は、本年6月1日現在、67人で、職員全体の約0.4パーセントとなっている。
 次に、メンタルヘルス対策についてだが、県警察としては、職員がメンタルヘルス不調に陥らないよう段階的な予防対策を行っている。
 具体的には、全ての職員を対象とした一次予防対策としてストレスチェックを実施し、職員自身のストレスへの気づきを促すとともに、その分析結果を活用し、各所属における職場環境の改善等に取り組んでいるほか、幹部職員を対象としたセミナーや教養資料の活用により、メンタルヘルスの知識の向上を図っている。
 次に、メンタル不調の自覚がある職員等を対象とした二次予防対策として、職員のメンタルヘルス不調を早期に発見し、重症化を防ぐために、匿名で相談できるこころの相談専用電話を警察本部に設置し、公認心理師等による個別相談を行っているほか、部外の心理カウンセラーを委嘱して、相談窓口も設置している。
 このほか、強いストレスを受けやすい災害現場等に派遣された職員に対しては、個別にストレスチェックを実施し、その結果に基づき、公認心理師等による面接指導なども実施している。
 さらに、メンタル不調により休業した職員を対象とした三次予防対策として、個々の実態に即した職場復帰プランを作成して、業務上の配慮を行うなど、メンタルヘルス不調の再発を予防するための取組を行っている。
 今後とも、それぞれの職員に応じて適時適切なメンタルヘルス対策を推進していく。
【委員】
 一般健診も特定業務者健診も3年間、ほぼ100パーセントの受診率ということで、健康管理する側と受診する側の義務をしっかりと遵守していることが分かった。二次検査においても100パーセントとなるように努めてほしい。
 メンタルヘルスの不調を早期に発見できるように相談窓口が開設され、いつでも相談できることはよい取組だと思う。
 一般社団法人地方公務員安全衛生推進協会が公表している令和5年度地方公務員健康状況報告では、警察官は除いているが、精神及び行動の障害では、30日以上の長期休業者は10万人当たり2,286人と、15年前、平成20年の約2倍になっていると報告があった。
 メンタルヘルスの不調者は、急に悪くなるのではなく、職場で小さなミスを繰り返す、不定愁訴などの肉体的な不調を訴えるといった、職務行動において小さな変化やサインを出していると思う。早めの受診を促すなど、管理者の教育についても、より一層積極的に行い、これからも対応してほしい。
 次に、安全運転管理者の選任について伺う。
 2026年5月6日、磐越自動車道を走行中のマイクロバスによる高校生の死亡事故が大きく報道された。事故を起こす瞬間まで同乗していた学生の言葉などから状況を考えると、学生の感じた恐怖に心が痛む。亡くなった学生や家族にお悔やみを申し上げる。
 当該ドライバーは、度重なる物損事故や免許返納の意思を表していたにもかかわらず、運転能力に問題を抱えながらマイクロバスのハンドルを握った可能性があったと報道されていた。
 この事故をきっかけに、安全運転推進のための取組の強化、安全な輸送方法はどのような方法があるのかなどの検討ではなく、子供たちの部活の制限、遠征ルールについて検討する議論が大きいように感じる。
 ドライバーは、当然、乗車している人の命を守る必要があり、個別の事例としての問題ではなく、運転できない状態や運転能力に明らかに問題のあるドライバーに運転させない仕組みについても検討すべきだと思う。
 そのような中で、6月1日、名古屋市南区でスイミングスクールの送迎バスによる死亡事故が発生した。高齢の運転手による異様な運転の状況を映像で目にした。この事故は、同乗者ではなく、横断歩道を歩行中の2人が巻き込まれ、痛ましい事故になった。事故を起こしたスイミングスクールバスは天白区内でもよく見かけるバスであり、他人事ではないと恐怖を感じたと、地域の人から意見をもらった。
 双方の事故について結果論にすぎないが、運転の前に、誰かがこの運転手の状況を確認していれば、結果は変わっていたのかもしれないと思う。
 自動車運送事業者は、一定の数以上の事業用自動車を所有している事業所ごとに、一定の人数以上の運行管理者を選任しなければならない。国土交通大臣が認定する国家資格である運行管理者は、道路運送法、貨物自動車運送事業法に基づき、事業用自動車の運転者の点呼による運転者の疲労、健康状態等の把握や安全運行の指示等、事業用自動車の運行の安全を確保するための事業を行うこととされている。
 一方、運送事業者ではない今回のようなケースには、運行管理者の選任は該当しないことになるが、乗車定員が11人以上の自動車1台以上、その他の自動車5台以上を保有する事業者には、国家資格ではないが、安全運転管理者の選任義務があるとされている。
 安全運転管理者の主な義務には、運転者の状況把握、安全運転確保のための運行計画の作成、点呼等による過労、病気、その他正常な運転をすることができないおそれの有無の確認と、必要な指示、運転者の酒気帯びの有無を目視で確認するほか、アルコール検知器を使用して確認するとあり、安全運転管理者等を選任したときは、選任した日から15日以内に都道府県公安委員会に届けなければならないとされている。
 このような事故を再発させないためにも、運転者を管理する安全運転管理者の役割は大きいと思う。
 そこで、愛知県において、安全運転管理者を届け出ている事業所の総数を伺う。
 また、選任された安全運転管理者に対する継続的な教育研修の実施などの取組状況を伺う。
 あわせて、未選任事業者に対する選任の働きかけに関する取組を伺う。
【理事者】
 県内の安全運転管理者の選任事業所は、本年5月末現在で2万5,208事業所である。
 委員が述べたとおり、安全運転管理者の業務は、事業所における車両の安全運転確保に必要不可欠なものであることから、こうした業務が継続して適切に行われるよう、公安委員会において、安全運転管理者に対し、交通安全に関する最新の知識や法令、事故防止のための具体的な対策などを内容とする法令講習を実施しており、この講習を通じて安全運転管理者業務の実効性を担保している。
 次に、安全運転管理者を選任していない事業所への対応だが、県警察においては、各種届出の受付時や交通指導取締りをはじめとした街頭活動など、あらゆる機会を通じて未選任事業所の発見に努めるとともに、未選任事業所を発見した場合には、事業所に対し、安全運転管理者に選任し、公安委員会へ届け出るよう指導を行っている。
 また、道路交通法では、安全運転管理者の選任義務に違反した事業主に対する罰則が設けられていることから、指導後も改善が認められない場合には、法令に基づいて厳正に対処することとしている。
【委員】
 安全運転管理者が事業所にいることで、安全運転に関する意識の向上を図られ、事故防止につながると大いに期待できる。
 医療安全の中では、ジェームズ・リーズン教授が提唱したスイスチーズモデルという考え方を推奨している。事故は、一つの事象や原因で発生するのではなく、複数の事象が連鎖して発生するとしたもので、たくさんの防護壁をすり抜けて事故が起こる意味で使っている。防護壁が多いほど事故を抑止できることを示している。
 事業所が安全を確認した運転、移送を行えるよう、未選任事業者への地道な取組を引き続きお願いして、質問を終わる。
【委員】
 私からは、元岡崎警察署の土地利用について伺う。
 岡崎警察署は、令和6年11月30日に、岡崎市若松西1丁目に移転新築した。課題だった駐車場も十分に確保され、免許更新や遺失物届出、各種相談など利便性が格段に向上した。これからも市民、地域に親しまれる警察署であってほしい。
 先日、岡崎市美術館に行ったところ、隣にあった元岡崎警察署の解体が完了し、更地になっており、当時、狭かったように思えた敷地がとても広く感じた。市民からは、市内の中心地であり、様々な可能性のある土地なので、跡地利用をどうするのかとの問合せが私のところにも寄せられている。
 元岡崎警察署の土地について、利活用の予定があるのか伺う。
【理事者】
 元岡崎警察署の土地約6,560平方メートルのうち、264平方メートルを岡崎警察署竜美ヶ丘交番の移転建て替え用地として活用する。
【委員】
 岡崎警察署竜美ヶ丘交番の移転建て替え用地として、264平方メートルを活用するとのことだが、敷地のごく一部であり、残りの土地についてどのように取り扱うのか、また、そのスケジュールが分かれば答えてほしい。
【理事者】
 残りの土地の取扱いについては、所管する財産管理課へ確認したところ、県内部での利活用希望がないため、現在、土地の所在地である岡崎市に対して、公用または公共用での買受け希望があるか照会を行っており、その回答待ちとなっているとのことである。このため、今後のスケジュールについては、現時点では未定となっている。
【委員】
 私からは二点質問する。
 まず、児童虐待について、児童相談所の受理件数が全国で約22万件と高い数字で推移している。
 本年5月29日に児童家庭課が公表した資料によると、愛知県内においても、残念ながら2025年は過去最高を更新したとのことである。
 通報のうち、警察からの通報が最多となっており、虐待の内容については、身体的虐待、性的虐待、心理的虐待、ネグレクトのうち、心理的虐待が62パーセントと多数を占めている。
 先般、結果としては児童虐待ではなかったが、チャットGPTを介して児童相談所への相談を実行した人がいて、非常に私は驚愕したが、しっかり警察が対応してくれることは、児童家庭課の公表資料にも強く表れていると思っている。
 一方、韓国においては、本人通報が多数寄せられるとのことで、必ず警察官が出動し立ち会うように法令が改正された。韓国の関係者から聞いたところによると、月に6,000件もの本人通報が寄せられる異常事態とのことである。
 我が国においては、約2パーセントが本人通報であり、先ほどの事例は珍しいことだが、そのような世相を反映した児童虐待について質問する。
 児童相談所と県警察はどのように連携しているのか。
【理事者】
 県警察では、児童相談所と児童虐待情報の共有や合同訓練など、平素から緊密な連携を図っている。
 情報共有としては、県警察が認知した児童虐待事案を速やかに児童相談所に通告しているほか、児童虐待の疑いがない場合でも、今後、児童虐待に発展する可能性を考慮して、積極的に情報提供を行っている。
 また、児童虐待に係る事案の情報共有に関する協定を、県とは2018年4月から、名古屋市とは2019年1月からそれぞれ締結し、児童相談所が認知した児童の生命、身体に重大な危害が及ぶような情報が直ちに警察署に提供されるほか、児童相談所が通告を受けた全ての児童虐待事案について、毎月定期的に県警察に提供されている。
 さらに、昨年4月からは、県の児童相談所が所管する児童虐待情報を24時間共有できるシステムを運用している。
 児童相談所との合同訓練としては、実際の現場を想定したロールプレイング形式の合同訓練を毎年実施し、児童の保護を迅速かつ的確にできるよう、現場対応能力の向上及び相互の連携強化を図っている。
【委員】
 昨年中の児童虐待の通告人数と児童虐待に係る事件の検挙件数及び逮捕事案は何件か。
【理事者】
 昨年中、県警察で取り扱った児童虐待の通告人数は5,885人である。また、児童虐待事件における検挙件数は169件であり、このうち逮捕した事件は、手集計だが、68件であった。
 県警察としては、今後とも児童虐待事案を認知した場合、児童相談所へ通告するとともに、事件化を視野に入れた所要の捜査、調査を行っていく。
【委員】
 児童を保護する必要が発生した場合に、県警察として即時に対応しているのか。
【理事者】
 県警察では、110番通報などにより児童虐待事案を認知した場合は、速やかに通報のあった場所等へ臨場し、児童の安全確保を最優先とした即時の対応を図っている。そのうち、昨年中、595人の児童を保護の上、児童相談所に通告した。
 県警察としては、今後とも児童虐待事案を重大事案に発展させないため、適切な対応に努めていく。
【委員】
 一昨年の5月に犬山市の小学1年生の女児が亡くなる、非常に痛ましい事件が発生したことを踏まえ、今答弁にあった即時共有システムを立ち上げ、児童相談所と密接に連携し、緊急事案に対しては逮捕するとのことで、本当に頼もしく思っている。
 今回、冒頭で取り上げた事例は、児童相談所を経由したものの、そういった事案ではなかったことを承知しているが、何かあったときに、現場の警察官が適切な判断をし、萎縮せずに、逮捕するときはしっかり逮捕してほしい。
 児童相談所での一時保護件数については、残念ながら毎年上昇しており、昨年度は2,181人が一時的に児童相談所に預けられていた。このうち、虐待の比率は母親からが2、父親からが1の2対1の割合であり、県下では、母親からの虐待が多いことが数字で分かっている。
 また、実母による犯罪もあるが、連れ子を虐待する傾向も全国ではある。そのため、現場に到着して、適切に判断してもらい、保護が必要であれば一時保護に回す、そうでない場合は、積極的に検挙することを要望する。
 続いて、スタンガン等の軽犯罪法の取締りについて伺う。
 スタンガンによる少年犯罪が連続して多発し、社会問題化され、この6月定例議会においてもあいち民主県議団の代表質問で取り上げられ、大村秀章知事からは、7月の審議会を経て、スタンガンの18歳未満の青少年への販売が禁止となる予定であるとの答弁があったことを踏まえて質問する。
 愛知県青少年保護育成条例の有害玩具類に今までどのようなものが指定され、販売が制限されていたのか伺う。
【理事者】
 現在、愛知県青少年保護育成条例では、有害玩具類として9種類が指定されている。具体的には、玩具拳銃、金属製玩具手裏剣、玩具空気銃、玩具ガス銃、特殊警棒、バタフライナイフ、ペン型ナイフ、ダガーナイフ及びクロスボウが指定されており、青少年に対する販売等が規制されている。
【委員】
 それに加えて、今回、スタンガンが10種類目として認定される可能性があることは承知した。
 続いて、2025年の軽犯罪法による凶器携帯で検挙された人数について伺う。
【理事者】
 昨年中に、軽犯罪法第1条第2号に規定する凶器携帯で検挙された人員は、357人となっている。
【委員】
 軽犯罪法第1条第2号による、正当な理由がなく刃物、鉄棒その他、人の生命を害し、または人の身体に重大な害を加えるのに使用されるような器具を隠して携帯していた者に対して軽犯罪法を適用すると規定されていることは承知している。
 先ほど答弁にあった特殊警棒や催涙スプレー、そしてスタンガンといったものは、私は積極的な所持と消極的な所持、仕方なく持たざるを得ないような所持があると思う。
 積極的な所持というのは、紛争または暴力的なものを未然に予知して持って歩く、昔あったのは、バタフライナイフを持っている青年がいたと聞く。そういった凶器を所持することは、積極的に軽犯罪法、または銃砲刀剣類所持等取締法等で厳格に検挙してほしいと思うものの、ストーカー被害者が消極的に所持すること、仕方なく所持することもあると思う。
 ストーカーは検挙されて、接見禁止が出ても、4割の人はやめないと統計で出ており、被害者の中には引っ越した人、会社まで辞めた人もいる。ある市役所職員が誤って夫に住所を教えたために、妻が殺害された悲惨な事件もかつては発生しており、警察も対抗措置をしたとは承知しているが、とにかく、軽犯罪法第1条第2号の正当な理由については、所持している人に理由を聞いてほしい。特に、女性が深夜に持っていたときに、軽犯罪法だというのはよいが、所持していた理由をよく聞いてほしいと思う。
 軽犯罪法第1条第2号に規定する凶器を積極的に所持している人たちは厳格に取り締まり、そうでない人に対しては、所持していた理由をしっかり聞いてもらいたいと要望し、質問を終わる。

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