ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現在地 ホーム > 愛知県議会 > 委員会情報 > 委員会審査状況 > 建設委員会審査状況(令和7年10月7日)

本文

建設委員会審査状況(令和7年10月7日)

ページID:0619240 掲載日:2026年1月9日更新 印刷ページ表示

建設委員会

委員会

日時 令和7年10月7日(火曜日) 午後0時59分~​
会場 第4委員会室
出席者
 丹羽洋章、杉浦友昭 正副委員長
 横井五六、神野博史、川嶋太郎、石塚吾歩路、林 文夫、河合洋介、
 松本まもる、山口 健、井上しんや、園山康男、喚田孝博 各委員
 建設局長、建設政策推進監、建設局技監(2名)、土木部長、道路監、
 治水防災対策監、
 豊川水系対策本部副本部長、豊川水系対策本部事務局長、水資源監、
 都市・交通局長、同技監、都市基盤部長、リニア・交通対策監、
 港湾空港推進監、空港長、
 建築局長、同技監、公共建築部長、建築指導監、
 収用委員会事務局長、関係各課長等

建設委員会の審査風景画像
委員会審査風景

付託案件等

議案

第132号  令和7年度愛知県一般会計補正予算(第4号)
 第1条(歳入歳出予算の補正)の内
 歳出
 第7款 建設費
 第2条(繰越明許費の補正)
 第3条(債務負担行為の補正)の内
 大高緑地将来構想検討調査業務委託契約
 土木施設災害復旧工事
第134号  令和7年度愛知県港湾整備事業特別会計補正予算(第1号)
第137号  愛知県屋外広告物条例の一部改正について
第138号  愛知県手数料条例の一部改正について
第141号  工事請負契約の締結について(自治センター空調設備改修工事)
第143号  工事請負契約の変更について(総合治水対策特定河川工事(大山川調節池本体1号工))
第146号  名古屋高速道路公社の道路の整備に関する基本計画の変更について
第147号  名古屋高速道路公社が新設し、又は改築する指定都市高速道路の整備計画の変更について
第153号  損害賠償の額の決定及び和解について(新城設楽建設事務所)

結果

全員一致をもって原案を可決すべきものと決した議案
 第132号、第134号、第137号、第138号、第141号、第143号、第146号、第147号及び第153号

閉会中継続調査申出案件
  1. 道路の整備等について
  2. 水資源対策並びに河川、砂防、水道及び下水道の整備等について
  3. 土地対策、都市計画並びに公園及び市街地の整備等について
  4. 総合交通体系及び港湾の整備等並びに航空対策について
  5. 宅地建物取引及び建築・宅地造成等の規制について
  6. 公営住宅等の建設及び管理並びに県有施設の営繕工事について
  7. 建設局、都市・交通局、建築局及び収用委員会の行政運営について

会議の概要

  1. 開会
  2. 議案審査(9件)
     (1)理事者の説明
     (2)質疑
     (3)採決
  3. 委員長報告の決定
  4. 一般質問
  5. 休憩(午後2時51分)
  6. 再開(午後3時)
  7. 閉会中継続調査申出案件の決定
  8. 閉会
主な質疑
議案関係

【委員】
 私からは、第132号議案令和7年度愛知県一般会計補正予算(第4号)第3条債務負担行為補正のうち、大高緑地将来構想検討調査業務委託契約について伺う。
 私の地元名古屋市緑区にある県営大高緑地は、都心にあって非常に広大な敷地面積を持ち地元から非常に愛されている公園である。安価で利用できるゴーカートやパターゴルフ、そして、民間事業者のディノアドベンチャー名古屋などがあり、幼児、児童を中心に、土日は家族連れで非常ににぎわっている。また、少年野球場もあり、そこでは毎週、大会や練習試合が行われていて、子どもの声で非常ににぎやかな公園である。さらに、平日は高齢者の人々中心のグラウンドゴルフやモルック、園内に設置してある健康遊具など、老若男女の人々が開園から閉園まで様々なシーンで楽しめる都市公園である。
 今後の展開に関しても、期待を込めて多くの声があり、その都度、臨機に対応しているが、そのような中で、今回、約1億8,000万円の予算を使用し、将来構想を検討していくことになった。ただ、地元からは、その額が非常に大きいので、どのような内容に向けての調査なのかという問合せが私の事務所にも連日続いている。まずは、本会議の一般質問でもあったが、この調査費について少し内容を示してもらいたい。
【理事者】
 本調査は、半世紀以上にわたり県民に親しまれてきた県営大高緑地のリニューアルに向け、将来構想の検討を行うものである。2025年度、2026年度の2か年度にわたり検討を進めるもので、調査費の内訳は、環境調査に約1億2,000万円、民間企業へのサウンディング調査に約3,000万円、構想検討に約3,000万円を見込んでいる。
 環境調査では、動植物の生息生育状況について現地調査等を実施していく。
 また、サウンディング調査では、民間企業から広くアイデアや意見、提案を募り、市場性や実現可能性の把握を行っていきたい。
 これらの調査結果を踏まえ、構想検討では、利活用方針の検討に加え、構想の実現に向けた事業の枠組みを検討していく。
【委員】
 ディノアドベンチャー名古屋、地元では恐竜ブランドと呼んでいるが、これを導入するときに、いろいろな声があって、環境調査をしっかり行ったと聞いている。猛暑、酷暑等がここ数年あるものの、生態系はほとんど変わっていないと思われるが、前回の調査との対象範囲や費用の違いなど、今回改めて環境調査が必要な理由を答えてほしい。
【理事者】
 本県では、ディノアドベンチャー名古屋導入時に鳥類の生息への影響を調査することを目的として、工事期間中及び開業後の一定期間にわたり調査を実施した。この調査は、ディノアドベンチャー名古屋設置予定地を含む約30ヘクタールの区域を対象に、約400万円の費用をかけて実施したものである。
 今回の環境調査では、鳥類を含む多様な動植物を対象とし、大高緑地全域121ヘクタールを調査範囲として実施する予定である。ディノアドベンチャー名古屋導入時の調査結果をはじめとする文献調査に加え、現地調査を四季を通じて丁寧に実施するため、約1億2,000万円の予算を見込んでいる。前回の調査から約10年が経過しており、その間、環境の変化もあり得ること、また、当時の調査は、対象、期間や範囲が限定的であったことから、今回改めて調査をする必要がある。
【委員】
 10年たって、さらに細かい環境調査を行うということであるし、今から始まる事業なので、あまり細かいことを言うつもりはないが、開園から62年たっている大高緑地は、先ほど言ったように、県営都市公園として地域のオアシスとして愛され続けてきた。しかし、残念なことに、夏に子どもたちでにぎわったプールが令和3年度に閉園になってしまい、今、学校でもプールの授業がどんどんなくなっている。ここ数年は猛暑、酷暑の中で、地域で利用できるプールがなくなってしまったこともあり、地元からプールの復活を望む声が多くなってきているのは事実である。プールを廃止する際、同等のプールはなかなか難しい、子どもたちが遊べるような水場は残すという話を聞きながら地元に説明しており、そういったことであれば、プール廃止もやむなしという声があった。
 そのように惜しまれつつプールが閉鎖になった経緯があるので、今後、生態系の調査を含めてリニューアルすると思うが、リニューアル後の開業時には多数の利用者が訪れ、地域にも様々な負担がかかることも予想される。だからこそ、地域の声にしっかりと耳を傾けて、地域から愛され続ける公園づくりを進めてもらうことをぜひ願い、質問を終わる。
【委員】
 私からは、第147号議案名古屋高速道路公社が新設し、又は改築する指定都市高速道路の整備計画の変更について伺う。
 名岐道路は、名神高速道路の一宮インターチェンジから東海北陸自動車道一宮木曽川インターチェンジまでの約6.9キロメートルが、4月に国土交通省により新規事業化されており、本議案で名古屋高速道路公社の新規事業に追加されると聞いている。
 また、都心アクセス事業については、2020年度には新洲崎地区と黄金地区、そして、2021年度には栄地区が新たに整備計画に組み入れられ、名古屋高速道路公社において事業が進められている中、今回、整備計画の変更があるものと認識している。
 改めて聞かせてもらいたいが、名岐道路と都心アクセス事業の目的と、その整備の効果を伺う。
【理事者】
 名岐道路については、一宮市と名古屋市の都心部を直結する時間信頼性の高い自動車専用道路として地域経済の発展に寄与するとともに、国道22号の渋滞緩和による地域交通の円滑化を目的としている。これにより、リニア中央新幹線の開業によるインパクトを広く波及させるとともに、都市間の移動時間の短縮や、災害時の緊急輸送道路としての機能を果たすと期待される。
 また、名神高速道路一宮インターチェンジと東海北陸自動車道一宮木曽川インターチェンジ区間が直結されることにより、名神高速道路一宮インターチェンジや一宮ジャンクション部の渋滞の解消も期待される。
 都心アクセス事業については、リニア中央新幹線の開業効果を広域に波及させるため、黄金地区、新洲崎地区、栄地区に新たに出入口や渡り線を設置し、名古屋駅などとのアクセス向上を図ることを目的としている。これにより、都心部における一般道路の渋滞緩和、名古屋駅から中部国際空港へのアクセスの向上及び都心環状線の渋滞解消の効果が期待されている。
【委員】
 これらの事業の議案にある整備計画の変更について、整備計画の事業費や完成予定年度の変更内容を確認したい。
【理事者】
 事業費については、現行の1兆8,740億円から2兆2,130億円への変更となっており、3,390億円の増額となっている。
 増額の内訳としては、新たに名岐道路の整備に必要となる事業費として2,200億円を計上するとともに、既に事業着手している都心アクセス事業のうち、黄金地区の事業費の変更として168億円から354億円へ186億円の増額、栄地区については600億円から1,604億円へ1,004億円の増額となっている。
 また、整備期間については、現行の2031年度から2039年度へ変更することとしており、8年間の延伸となっている。
 整備期間の内訳については、新しく事業化する名岐道路は2039年度までとしている。
 都心アクセス事業のうち、黄金地区については、完成予定年度を2027年度から2036年度へ9年間延長し、栄地区については2028年度から2036年度へ8年間の延長となっている。
【委員】
 名岐道路の事業費については、今回、新たに整備計画に追加されるため、有料道路事業費が計上されていることは理解できるが、都心アクセス事業は既に事業化されている中、事業費の変更が大きいと感じる。
 また、都心アクセス事業費のうち、特に栄地区については、名古屋高速道路公社の整備計画に追加された2021年当初の事業費に比べ、今回の変更においては増加が著しいと思っている。
 確認であるが、都心アクセス事業の黄金地区と栄地区の事業費増額が必要となる主な要因を教えてほしい。
【理事者】
 黄金地区については186億円の増額となっており、その主な要因は、関係機関との検討、調整により、支障となる地下埋設物及び支障施設などの移転補償費が増えたことや、近年の資機材と労務単価の上昇などが要因となる。
 栄地区については1,004億円の増額となっており、その主な要因は、詳細な設計の結果による橋脚の補強や上部構造の変更、地下埋設物への影響を少なくするための工法の採用、さらには、工事中における都心部での交通規制を少なくするための工法変更などである。また、黄金地区と同様に近年の資機材と労務単価の上昇などが要因となる。
【委員】
 二つの事業について整備効果が早期に発現されることを期待する中ではあるが、国道22号について、地域住民の道路利用に加えて近郊からの通過交通も多く見られ、非常に交通量が多い状況である。新しく建設される名岐道路は、現在の国道22号の上に高架橋の形で整備される計画となっており、このような交通状況において、現道を規制した工法となれば、国道22号などの工事中の交通渋滞が懸念される。
 また、都心アクセス事業は、既に供用している高速道路に新しく出入口や渡り線を接続させる工事となり、こちらも高架橋の形で計画されているが、沿線には名古屋都心部のオフィスビルや商業施設、また、マンションが建ち並んでおり、平面街路の交通量も非常に多い現状である。
 このような状況において、都心部での平面街路の工事中の交通渋滞や沿道利用への影響が懸念される。関連になるが、名岐道路と都心アクセス事業について、工事中の交通渋滞対策にどのように取り組んでいくのか伺う。
【理事者】
 名岐道路は、主に国道22号の中央部分に橋梁を造る計画となる。現在、国道22号は、片側3車線の道路で、その外側には側道があるが、工事実施に当たっては、この側道を活用しながらの施工など、今後検討を進め、円滑な交通の確保に努めていくと現在の事業主体である国から聞いている。
 都心アクセス事業のうち、特に渋滞が懸念される栄地区においては、できるだけ交通の影響が少なくなるよう、詳細な設計の段階で交通規制を少なくするための工法に変更している。現場の施工状況に応じて車線数の確保に努め、円滑な交通の確保に努めていく。
 また、これらの対策に加え、通行止めなどの交通規制が必要な場合には、迂回を促すため、事前にホームページやラジオなど各種媒体を用いて広く広報活動を行い、渋滞対策に努めていく。
【委員】
 私からも、今の委員の質問に関連して、147号議案の名古屋高速道路公社が新設し、又は改築する指定都市高速道路の整備計画の変更について、少し伺う。
 今、いろいろ議論されていて、いわゆる事業目的や整備効果というのは、説明にあったように、我が県にとっても大変重要な意味合いを持っていて、できるだけ安く早くできるとよいと思っている。
 ただ、今、説明を聞いていると、例えば、都心アクセス事業の黄金地区の話をすると、もともとの事業費が168億円、それが今回の増額は、もともとの事業費以上の186億円である。栄地区においては、もともとの事業費600億円であり、今回の増額は1,004億円と、もともとの事業費よりも多い金額を増額している。また、期間もそれぞれ9年延長、8年延長となっている。確かに、当初の設計の段階に比べ、物価も含めて状況が変わっていることは非常によく分かる。我々が、この案件に限らず、議会で審議するに当たって、いろいろな変更というのは仕方がない部分もある一方で、本当にこういうやり方が通っていくと、何の議論をしているのか、時々分からなくなるときがある。
 あまりこれ以上言うと、白熱して脱線するといけないので元に戻すが、先ほど答弁のあったこの変更の要因について、都心アクセス事業の事業費が増額して、完成予定年度も延長されているわけだが、資機材や労務単価の上昇を除き、現地の条件を鑑みれば、初めから現状に応じた事業費が算出できたのではないかと思う節もある。
 そこで、今回の整備計画変更について、都心アクセス事業の黄金地区と栄地区は、当初設計からなぜ変更が生じ、また、なぜ事業費がこのように拡大していったのか、そして、なぜ完成予定年度が延長するのかもう一度伺う。
【理事者】
 最初に、黄金地区の事業費増額について説明する。
 工事に支障となる地下埋設物や施設の移設及び復旧などについては、事業着手前において、その移設を必要最小限にとどめるよう調整していたが、事業着手後に施設管理者と協議を行った結果、施設の詳細が判明し、関連して移設しなければならない施設が多くなった。移設の対象が増えることによる費用の増額となっている。
 次に、栄地区の事業費増額について説明する。
 当初整備計画への追加時においては、既設の橋梁建設時の地質状況や地下埋設物の位置情報を基に検討を行い、下部工の配置を検討している。特に栄地区は、沿道利用にも配慮した配置としている。
 その後、栄地区については、橋脚の構造が複雑なことから、橋梁を専門とする学識経験者から、プレート境界型や内陸直下型の地震を想定した安全を確保するためには、実験などにより検証が必要との指摘を受け、検証の結果、構造の見直しが必要となった。
 具体的には、橋梁の床版を重いコンクリート製から軽い鉄製に変更し、橋全体の揺れを低減させ、鉄製の橋脚の大型化や土中の基礎を大きくする必要などが生じている。
 さらに、基礎が大きくなった結果、地下埋設物にさらに近接することとなり、施設の管理者協議において、当初予定していた施工方法では破損を招く可能性が認められたため、基礎の施工時において地盤の変位を低減させ、地下埋設物への影響を少なくすることが可能な工法の採用が必要になった。
 また、構造の見直しにより、鉄製部材の組立てに必要な交通規制日数が長くなり、交通への影響が非常に大きいことが判明した。そのため、交通への影響を減らすために、組み立てられた大型の部材をそのまま運搬でき、より交通規制が少なくなる特殊な運搬車両の使用を採用したことにより、事業費の増額につながった。
 続けて、完成予定年度の延伸について説明する。
 黄金地区については、用地取得、支障移設計画の検討に時間を要したほか、支障移設工事の期間を考慮する必要が生じた。このため、当初の想定より工事契約までに約8年長く時間を要することとなった。また、近年の働き方改革への対応などにより、工事期間が当初の想定より約1年長く必要となった。これにより、合計9年の期間延長となっている。
 栄地区では、実験などが必要となったことから、その検証に時間を要した。このため、当初の想定より現場着手までに約2年長く時間を要することとなった。また、設計の結果、本体工事の施工数量の増加や、近年の働き方改革への対応により、工事期間が当初の想定より約6年長く必要となった。これにより、合計8年の期間延長となっている。
【委員】
 説明を聞いていると、工法を変えるなど、構造物が大きくなった影響は、着手する前では分からない部分もあった気もする一方で、黄金地区では、事業着手後に施設の詳細が判明して、移設の対象が増えたのは説明として分かりにくい。これは着手前に分からなかったことなのかという気もしている。
 移設の対象という言葉が出てきたので、関連して伺う。都心アクセス事業における名古屋駅へのアクセス向上の効果を発揮させるためには、先ほど説明があったように、リニア中央新幹線の開業に向けて事業を着実に進める必要があるのは当然のことだが、都心アクセス事業は、既にいずれも事業着手しており、工事着手までに用地の取得が必要だと理解している。
 現在の都心アクセス事業の用地買収の状況、用地の取得の状況を教えてほしい。
【理事者】
 黄金地区については、家屋や事業所などを買収し、新たに道路とする計画となっている。令和元年に地元説明会を開催して以降、地権者らと交渉を続け、8月末現在、全契約件数のうち、約8割の用地を取得している。引き続き、残る用地の取得に取り組んでいく。
 また、栄地区においては、用地買収を必要としない計画となっている。
 なお、今回の整備計画の変更には関わらないが、都心アクセス事業のうち、名古屋駅の東側となる新洲崎地区においては、必要な用地は全て買収を終えている。
 現在、名古屋駅に接続する市道下広井町線への新しい出入口の設置を含む工事のうち、橋脚の基礎工事に着手している。
【委員】
 黄金地区以外は用地取得がもう終わっており、黄金地区においても8割まで取得が進んでいるということで、少し安心しているが、用地取得というのは、事業推進に当たり大切な要素であり、当然相手があることなので、大変な部分もあろうかと思うが、引き続き努力を続けてもらいたい。
 最後に、近年は物価の上昇が著しく、一般的に建設費用も当然上がっていく流れがあるわけで、先ほどの答弁においても、都心アクセス事業の今回の整備計画変更について、資機材と労務単価の上昇などが要因であるとのことだが、今後、都心アクセス事業が完成するまでには、さらなる事業費の増加が懸念される。
 また、この都心アクセス事業は、都心部での大規模な工事であって、現在では予測されていない状況が発生すれば、事業のさらなる遅れや、整備効果の発現が遅れることにつながると懸念される。
 都心アクセス事業の今後のさらなる事業費の増額と完成予定年度の延伸の可能性について伺う。
【理事者】
 今後の事業期間における労務単価や資材単価の上昇による工事価格の増額の可能性は、ほかの工事と同様となるが、今回変更となる事業費は、現地の施工条件を踏まえ算出している。特に栄地区は、詳細な設計の段階から施工業者が設計に携わり、現地の施工条件を確認している。
 また、今回の完成予定年度の延伸については、週休2日制の導入など、法令を遵守した日数条件も踏まえており、これらが事業期間に適正に収まることを確認している。
 引き続き、完成予定年度を踏まえながら、工期短縮を含めた適切な進捗管理と事業費のコスト縮減の取組など、名古屋高速道路公社に対して必要な指導、監督に取り組んでいく。

一般質問

【委員】
 それでは、本県が誇る自動車産業の車両物流に関する課題について、大きく2項目に関して質問する。
 私の地元、岡崎市の三菱自動車工業株式会社をはじめ、三河地域を中心に、トヨタ自動車株式会社や関連するボデーメーカーと呼ばれる完成車工場が点在しており、港に面したトヨタ自動車株式会社の田原工場では、直接船積みされることもあるが、大半の工場の新車は、港や国内の販売会社のヤードにキャリアカーと呼ばれる特殊車両で運ばれる。
 県内における本年7月のトヨタ自動車株式会社の新車輸送実績を紹介すると、平日は毎日約580台のキャリアカーを約860人のドライバーが交代しながら運転し、約1万台を超える新車を550種類の運行ルートで輸送していたと聞いている。
 本県では、こうしたキャリアカーをはじめとした特殊車両に加え、自動車部品の輸送を担う大型車物流が産業を支えているが、2024年問題と言われた深刻な担い手不足に直面する中、国を挙げて持続可能な物流の実現に向けた取組が続いている。
 特殊車両は、道路の構造を保全し、または、交通の危険防止に必要な条件を付して通行を許可することができる車両であり、申請書を受け付けた道路管理者が審査し、許可されないと運行することができない。車両の電動化により、運搬する新車の重量が増加傾向にある中、ドライバーの総労働時間規制による輸送能力の低下を補う手段の一つとして、事業者は輸送効率を高める工夫をし、輸送ルートも柔軟に運用している。そうしたこともあって、特殊車両の通行許可件数は毎年増加しており、これに比例して審査事務の負担も増加していると認識している。
 そこで、最初の質問になるが、国と本県における許可状況と近年の傾向について伺う。
 また、物流事業者からは、人員確保や、業務の平準化の観点で、手続の一層の迅速化が求められているが、申請手続の流れと許可発行までに有する期間についても伺う。
【理事者】
 初めに、国と本県の特殊車両の通行許可状況であるが、昨年度、国は53万件、県は2,690件を許可した。
 次に、近年の許可件数の傾向であるが、この10年間で、国は約1.8倍、本県は約1.4倍に増加している。
 続いて、申請手続の流れである。
 まず、通行する車両の長さや重量、通行したい経路などを記載した申請書を建設事務所において受け付ける。受付後、建設事務所では、交差点や橋梁など道路の構造への影響や、安全な交通に支障がないか審査するとともに、申請のあった通行経路に、国など他の道路管理者が管理する道路が含まれている場合は、それらの道路管理者へ個別に協議した上で許可している。
 最後に、受付から許可証交付までの期間である。
 県で審査が完結する場合には、受付の翌日に許可したものもある。一方、他の道路管理者へ協議が必要な場合には、それぞれの道路管理者による審査結果を待つ必要があることから、申請内容により、許可までに要する期間は様々だが、1か月以上の期間を要する場合もある。
【委員】
 10年間で件数が大きく増加していると答弁をもらった。そうした中でも、事業者からは、人員確保や業務の平準化の観点から手続の迅速化を切望する声を聞いている。
 国土交通省の資料によると、国の平均審査日数は、令和6年が35日と、平成23年の20日から15日間長くなっており、件数が大きく増加しているとはいえ、審査日数の長期化が大きな課題と受け止めている。
 その対応として、国土交通省は、橋梁の重量制限やトンネル等の上空障害、狭小幅員など、道路の障害情報をシステム上でデータベース化した道路情報便覧に収録することで、手続の迅速化を図ろうとしている。
 道路情報便覧への収録延長は年々増加しているが、高速道路会社や国、都道府県が管理する道路に比べて、市町村道の収録率はいまだ低い状況であり、市町村道の収録を推進する必要があると認識している。
 本県でも、令和5年9月定例議会で、委員が国のデータベース整備について質問し、当時の建設局長は、本県としてデータ化を要する経路の約9割を占めている市町村道での進捗が図られるよう、説明会や個別相談などを通じて技術的な支援に取り組むとともに、県が管理する国道や県道と市町村道が接続する交差点のデータ化を進める旨、答弁した。
 加えて、キャリアカーなどの特殊車両は目的地が限られており、申請される経路も一定の傾向がある。したがって、手続の迅速化を図るため、過去に通行許可申請が行われた実績のある経路を優先的に道路情報便覧に収録することがより効果的と考える。
 そこで、県管理道路及び市町村道における申請実績のある経路の収録状況と、収録が進んでいない市町村への支援について伺う。
【理事者】
 本県では、道路情報便覧の収録について国や市町村と連携しながら、2026年度までに申請実績のある経路の収録が完了するよう取り組んでおり、本年8月末時点の進捗率については、県管理道路においては98.2パーセント、市町村道においては83パーセントとなっている。
 特殊車両の通行の審査を迅速に行うためには、出発地から目的地までの全ての経路が道路情報便覧に収録されていることが不可欠であり、収録されていない経路がある場合、審査に時間を要する要因となるため、市町村道も含めた収録推進が重要となる。
 そこで、市町村への支援として、本県では、収録が進んでいない市町村に対しヒアリングを実施し、課題の共有、アドバイスをするなど、収録に向けた支援に取り組むとともに、昨年度創設された新しい地方経済・生活環境創生交付金において、道路情報便覧収録がデジタル実装型として位置づけられたことを改めて周知し、活用を促すなど、市町村道の収録を支援していく。
 今後も国や市町村と連携しながら、特殊車両の通行審査の迅速化に向けて着実に取り組んでいく。
【委員】
 収録の促進には各市町村の取組が不可欠である。豊田市では、9月定例議会の質疑で、国の補助制度を活用して道路情報便覧への収録を推進する旨の答弁があったと聞いているので、そうした動きがない市町村への徹底を願う。
 続いて、特殊車両をはじめとした大型車両の物流を支える道路の維持管理について質問する。
 街路樹の伐採は、中高木がおおむね3年に1回、低木は年に1回、植樹帯内の除草は年に2回、一般的な除草は年1回を基本としつつ、近年の気温の高い時期の長期化に伴う草木の生育期間の延長と成長速度の増加に対し、街路樹の伐採や雑草の草刈りをきめ細かく実施しており、特に安全確保のために、信号や、標識、カーブミラー等が見えづらくなる箇所を優先的に実施していると認識している。
 ただし、普通車両では問題にならない状態の街路樹であっても、大型車、とりわけ新車が積載されているキャリアカーに与える影響は大変深刻である。普通車両の車高より高い位置にせり出した街路樹の枝は、キャリアカーのドライバーの視界不良に加えて、積荷である新車との接触による傷の発生に直結するものであり、回避のための車線はみ出しリスクが大変高くなる。ドライバーの中には、街路樹による傷発生のリスクが極めて高い状態の道路を回避するため、たとえ時間と燃料を要することになったとしても、通行許可が取れている別の遠回りルートを選択する場合もあると聞いている。当然、事業主は頻繁に伐採を要望するわけであるが、窓口は、県道であれば各建設事務所に分かれるし、各市町村道はそれぞれの自治体の道路管理者に個別に通報している。
 そこで、通報の窓口について、道路利用者が街路樹の剪定等の要望を一括して伝える仕組みがあれば、利便性が大幅に向上すると思うが、県の考えを伺う。
【理事者】
 道路利用者からの通報については、2005年度に全国共通の窓口として国土交通省が道路緊急ダイヤル#9910を設置し、通報された情報については、それぞれの道路管理者に振り分けられる仕組みとなっている。
 また、昨年3月末からは、国土交通省が、従来の道路緊急ダイヤルに加え、道路利用者がLINEアプリを用いて写真や位置情報を送信、通報できるシステムの運用も開始しており、提供された情報は、システムにより自動でそれぞれの管理者に供用されている。
 こうした道路緊急ダイヤルやLINEアプリの活用により、街路樹の剪定等の要望に対しても、全ての道路において通報が可能となっている。
【委員】
 #9910は、道路への落下物や穴ぼこなど、どうしても緊急事態への通報窓口というイメージが、このような啓発資料を見るとあったが、幅広い意味での通報窓口であることを今、理解したので、私も周知に努めるが、県としてもぜひ物流事業者への啓発を願いたい。
 次に、輸送の安全と品質を担保する上で、道路面の維持管理は大変重要であり、県は、道路パトロールをはじめ、日々維持管理に取り組んでいる。舗装の劣化やわだちなどの損傷箇所の発見方法や、頻度、修繕の要否の判断などは、過去から本委員会でも議論されており、現地の画像や位置情報の登録による管理システムが運用されていると認識しているが、県内にはドライブレコーダーの画像を活用して、AI解析による損傷把握と、穴ぼこ等の迅速な修繕を実施している自治体もあると聞いている。
 そこで、本県の道路パトロールにおけるAIの活用について伺う。
【理事者】
 道路パトロールにおけるAIの活用について、本県では、2023年度からパトロール車両にカメラを搭載し、連続撮影した道路画像から穴ぼこや、わだち掘れなどの異常をAI解析で自動検出する技術を試行的に導入し、有効性の確認を行っている。
 この試行において、AI解析で自動検出された箇所の約90パーセントにおいて、実際に異常が発生しており、AI解析の精度が高いことを確認できたことから、今後は効果的な運用方法を検討していく。
【委員】
 県としての最新のAI活用について理解した。効果的な取組は、県内の各自治体にも共有して、効率的な道路パトロールの実施をぜひ願いたい。
 最後の質問になるが、効率化の取組により、特殊車両を含めた物流車両の高積載化に加えて、近年は、普通車の電動化に伴う車両重量の増加もあって、路面への負担は高くなっているといわれている。
 加えて、本年の夏季期間中の異常な暑さによって、従来以上の路面温度の上昇に伴って劣化の進行にも変化が生じているのではないかと懸念している。
 そこで、舗装の修繕の際、利用状況や損傷状態により舗装の高耐久化を進める事例も承知しているが、本県での使い分けの基準やコスト低減に向けた近年の取組について伺う。
【理事者】
 舗装の高耐久化は、県の道路構造の手引きに基づき、大型車の多い路線や交差点部など負荷の大きい箇所において、耐流動性に優れたアスファルトで施工することで通常のアスファルトに比べてわだち掘れなどの舗装の変形を抑制できる。
 一方で、環境変化に応じた舗装の高耐久化の技術は、日々開発が進められているので、今後、これらの技術を試行的に活用しながら、その効果を確認し、コストも踏まえ、導入を検討していく。
【委員】
 私からは、あいち森と緑づくり事業のうち、都市緑化推進事業について伺う。
 令和6年度の決算に関する付属書を見ていた際、負担金、補助金及び交付金の中で、約3,000万円の不用額が出ていたことから質問しようと思い至った。
 まず、あいち森と緑づくり事業は、私たちの暮らしを支える森と緑を健全な状態で将来に引き継ぐことを目的としており、その財源として、あいち森と緑づくり税が導入された。個人、法人ともに県民税均等割に加算され、年間約22億円の税収となっている。これらが基金に積み立てられ、必要に応じて各事業に支出されているものと認識している。
 本事業は、都市の緑の保全、創出、活用を促進するものであり、都市部における緑地の保全や創出は、環境の維持、改善だけでなく、ある意味、精神的な豊かさにも影響を与えていると思う。
 米国のフィラデルフィアで実施された都市の空き地における緑化の検証実験では、541の区画をごみ清掃、空き地の整備、芝生化、樹木の植樹、木製の柵の設置、また、その後のメンテナンスを行い、ごみ清掃とそれ以外のグループと分けて、近隣住民の442人を18か月間追跡した。その実験において、メンタル指標を評価した結果、自己申告ではあるが、緑化を行ったところにおいては、抑うつ感は41.5パーセント低下、無価値感は50.9パーセント低下、メンタル不良は62.8パーセントの低下を示したというデータもある。
 また、別の研究では、自然環境との接触の増加、時間が人々の健康と幸福感に関連していることを示唆していた。2014年から2015年、イギリスにて約2万人を対象に行われた調査では、公園や森など自然の中で過ごす時間が直近1週間で合計120分以上の人は、ゼロ分の人に比べて自己評価の健康や幸福感が優位に高く、その効果は、120分付近から立ち上がって、200分から300分で頭打ちになる傾向があることを示していた。
 自然環境との接触の増加と人々の幸福感の相関関係は、自己申告のデータになってくるので、必ずしもその因果関係を断定することは難しいかもしれないが、都市の空き地を緑化すると住民の抑うつ感が下がるといった研究結果も出ていることから、関連している可能性は非常に高いと考えられる。
 また、生物多様性の促進という観点で、屋上緑化のある建物と屋上緑化のない同様の建物とを比較したところ、屋上緑化は、従来の屋根の約4倍の鳥類、7倍以上の節足動物、また、約2倍の腹足類の多様性を支えているというオーストラリアの研究もあった。
 これは、ただ緑地化すればよいというものではなく、同時に、戦略的な面も必要となってくる。緑地化した屋上に、さらに新たな種を媒介する鳥類が増えるように、餌となる節足動物を緑地化した土地でどれだけ増やせることができるかも必要な観点になるというデータも出てきた。
 今まで述べたように、都市の緑化というものは、環境や景観の維持だけでなく、人々の心の豊かさや生物の多様性にも寄与する可能性のあるものだと思っている。都市部であっても、緑があることで精神的なストレスを和らげ、また、社会や自然との一体感を感じることができ、多様な生物の生存環境を守り、忙しい毎日であっても、生き物の慈しみを感じるなど、明日への活力を生むための一歩となってくるものと思っている。
 こうした形で、本事業は、私たちの生活に目に見える形でも、目に見えない形でも影響を与えていると思うが、本事業において、どこまで実績を振り返り、効果を測定できているかは疑問に思っている。さきに述べたように、様々な研究でも都市の緑化は意義があるものだと述べられているからこそ、愛知県としてどのような振り返りをしているのかを知り、県民にも伝えていく必要があると思っている。
 本事業は、10年間の計画であり、現在7年目を迎え、今までの取組から見えてきた問題点や課題、それらへの改善、適切な振り返りによって柔軟に計画を立てていくことも重要な視点だと考えている。
 そこで、まず、都市緑化推進事業について、その目的と、どういったものを目指しているのか伺う。
【理事者】
 あいち森と緑づくり事業は、2009年度から導入したあいち森と緑づくり税を活用し、森と緑が有する環境保全、災害防止等の公益的機能の維持増進を目的として、森林、里山林及び都市の緑の適正な整備及び保全を進める取組である。2019年度から始まった2期目となる10年間のあいち森と緑づくり事業計画に基づき、山から街まで緑豊かな愛知の実現を目指している。
 あいち森と緑づくり事業は、事業全体を所管する農林基盤局のほか、3局で事業を実施している。建設部門では、都市緑化推進事業を実施しており、市町村が公有地の緑地整備を行う身近な緑づくり事業、民有地の緑化を推進する緑の街並み推進事業、地域の顔となる並木道をつくる美しい並木道再生事業、県民による植樹活動などを支援する県民参加緑づくり事業の四つの事業に取り組んでいる。市町村、住民が主体的に取り組む都市緑化をハード、ソフト両面から支援している。
【委員】
 目的や目指すものについては理解し、目的に対する手段としての事業が様々あると認識した。
 本事業において、令和6年度は実際にどのような実績があり、基金から幾ら使われているのか追加で伺う。
【理事者】
 2024年度の事業実績として、身近な緑づくり事業では6,243万円を活用し、西尾市の古川緑地をはじめ、5か所の緑を保全、創出した。
 緑の街並み推進事業では1億7,015万円を活用し、名古屋市ほか34市町で、137件の屋上緑化などの民有地緑化を推進した。
 美しい並木道再生事業では1億5,256万円を活用し、名古屋市の県道田籾名古屋線をはじめ、16か所の街路樹の植え替えなどを行った。
 県民参加緑づくり事業では1億4,638万円を活用し、豊田市のとよたガーデニングフェスタをはじめ112件の緑に関するイベントなどを支援した。
 都市緑化推進事業全体では5億3,152万円を活用し、39市町、270件の事業を行った。
【委員】
 事業の内容や、それぞれ、どれだけの予算を使ったかというところまで詳しく説明してもらい、感謝する。
 今までの内容を振り返ると、目的は、環境の保全や維持、また、防災に関する部分であり、それらを達成するための事業として、身近な緑づくり、緑の街並みの推進、美しい並木道再生、そして県民参加の緑づくり事業といったものがあると認識した。
 結果と実績が、本当に目的に近づいているものであったのか、そうでなかったのか、これらを適切に振り返って、必要であれば、方向を修正し、柔軟に対応していくことが必要だと私は考えている。
 市街地の民有地における緑化工事の助成を行い、民有地緑化の推進を行う緑の街並み推進事業、また、市街地における既存樹林を保全し、新たな緑地を創出する身近な緑づくり事業、主要地区の道路における並木を整備する美しい並木道再生事業、県民参加による植樹、植林地整備などの体験学習や都市緑化の普及啓発を主とする県民参加緑づくり事業、これらの事業には、まちの緑地化を推進し、新たな緑地を創出することによるまちの環境改善、景観形成、健康的な都市生活という要素が含まれているものと思う。
 本事業による実績の評価と効果の振り返りについて伺う。
【理事者】
 あいち森と緑づくり事業は、事業の効果的な推進と透明性の確保のため、外部有識者等から成るあいち森と緑づくり委員会を設置している。現計画の中間年次となる2023年度に、委員会において事業評価を実施し、都市緑化推進事業について、都市の緑の質、量の向上や、普及啓発の効果が認められたと評価をもらった。また、この評価や実績を踏まえて、2028年度までの5年間の総事業費や実施箇所数などについて計画の見直しを行った。
 これまで現事業計画が始まった2019年度から6年間が経過しているが、6年間の累計で約47ヘクタールを緑化した。また、都市緑化の普及啓発活動として実施した植樹活動などに6年間で延べ約12万人が参加した。現事業計画開始から6年を経過した時点での進捗率は約60パーセントであり、計画どおりに事業は進んでいる。

県民参加による植栽の様子の画像

県民参加による植栽の様子

【委員】
 アンケートのようなものは行っているのか。
【理事者】
 都市緑化推進事業の県民参加緑づくり事業のイベントに参加してもらった県民を対象に、市町村を通じて毎年アンケートを実施している。
 また、都市緑化推進事業を含むあいち森と緑づくり事業全般に関するアンケートは、事業評価の際に実施されている。
【委員】
 事業評価の際に行われている都市緑化推進事業全体のアンケートは、どのような人を対象に実施しているのか。
【理事者】
 事業評価におけるアンケートの実施対象者は、施設管理者や緑地・緑化事業者等である。
【委員】
 本事業の主な柱である四つの事業を推進していくことによって、緑化工事の助成や、駅や公園などの整備、市民団体への講師の派遣などの、事業評価とは別軸で、経済的な影響もこの事業には多大にあると認識している。県民の税金を使った事業である以上は、先ほど聞いた視点だけではなく、経済的観点からも振り返りをする必要がある。
 経済的観点から、あいち森と緑づくり事業、都市緑化推進事業の実績の評価と効果の振り返りについて伺う。
【理事者】
 昨年度は、都市緑化推進事業に5億3,000万円を支出しているので、地域経済へ一定の効果はあったと考えている。
 あいち森と緑づくり事業の目的は、森と緑が有する環境保全等の公益的機能の維持増進である。そのため、都市緑化推進事業では、事業の実施箇所数や緑化面積を把握しているが、事業実施による経済波及効果の検証は行っていない。
【委員】
 事業の目的には、経済的な効果は含まれていないということであり、緑化や防災的な観点からこの事業が行われているものと認識した。そこにはもちろん一定の理解をする。
 ただ、事業の原資は県民の税金なので、私としては、事業の振り返りを適切に行うことはもちろんのこと、経済的な観点や、県民の生活にどれだけ影響を与えているのかも実際にぜひ振り返って、評価をしてもらいたいと要望する。
 先ほども伝えたが、緑化という点においては、効果が目に見えるものとして明らかに分かると思う。緑地を増やすために、税金を使ってこういうことをした。それによってこれだけ緑地が増えた。それに関しては、もちろん事業を適切に行ってもらったものだと認識しているが、その結果、県民や市民の生活がどのようになっていったのかという視点がやはり必要であると私はどうしても考えてしまう。
 先ほど、事業全体のアンケートについて質問したが、施設管理者や、関係者に対してのアンケートだと、実際に住んでいる住民ではなく、関係者がどのように評価しているかを把握するものであり、趣旨が変わってくると思っている。
 実際に、緑地化を行った市町村において、住民がどのように感じているのか、どのように生活が変わったのかといった視点も含めた上で、目的にある緑地化を進めることによって、より県民も、自分たちの生活に役に立っていると事業の必要性を理解できるのではないかと思う。また、それを説明していくことは私たち議員にも責任があると思うので、必要な情報等をしっかり教えてもらいたい。
【委員】
 私からは二点質問する。
 まず、一つ目に、道路の環境対策について伺う。
 先ほど委員から道路の路面の維持管理等について質問があったが、私からは、主に雑草対策について聞きたい。
 先日、地元地域の人々と懇談した折に、地元では国道23号名豊バイパスの4車線化や、市内幹線道路の整備状況に大変関心を寄せていた。
 一方で、県管理道路の繁茂した雑草や美観を損なうような街路樹について大変手厳しい意見ももらった。
 昨年9月定例議会一般質問で、議員が街路樹の管理について質疑を行っており、当局の対応等については理解するが、市民生活にあって、繁茂した雑草のありようは、もう少し何とかならないかと思う。
 県当局においては、2021年度から昨年度にかけて、街路樹の本数を削減しつつ、縮減された管理費を活用して、管理水準を上げる取組をしており、植樹帯内の草刈りも、それまでの年に1回だったものを2回実施しているようである。
 しかしながら、植樹帯外の中央分離帯や、道路のり面、路肩、目地等からの繁茂している雑草については、目に余る状態の箇所が多く見受けられる。地域の人からは、なぜ植樹帯の草だけ刈って、その際に生えている草を刈らないのか、残している意味が分からない、雑な仕事をしているなど、手厳しい意見があった。
 地域の人は、植樹帯管理業務とそれ以外の道路維持工事を、別々の業者へ発注していることを知らないのは仕方がないとして、せっかくの事業を適正に評価してもらえないのは大変残念に感じるところでもある。植樹帯の草刈りと、それ以外の道路部の草刈りを一体的に実施できないものかと思う。
 そこで、現在の県管理道路における草刈りの実施状況について伺う。
【理事者】
 本県では、植樹帯内の除草については、植樹帯の適正な管理のため、専門の造園業者が街路樹の点検や剪定作業に併せて実施しており、低木撤去により縮減された植栽の維持管理費を活用し、昨年度から年に2回実施している。
 一方、植樹帯以外の路肩部やのり面などにおける草刈りは、道路維持工事として一般土木業者において実施しており、原則として年に1回、草が一斉に伸びる春から夏の時期に実施している。
 また、道路パトロールにおいて、歩行者や車両の安全な通行に支障があると確認された箇所は、その都度対応している。
【委員】
 植樹帯外の除草として、道路維持工事は、原則年1回の草刈り、また、状態のひどいところについては、スポット対応をしているということである。
 除草作業を委託されている造園業の人と話をしたところ、そもそも除草では対症療法にすぎず、抜本的に防草対策を行っていかないといけないのではないか。最近は、路面清掃車による路面清掃が実施されていないのではないか。雑草が生えやすい環境をいかにつくらないかは大変大事なことで、路面清掃車は、路肩部の雑草を生えさせない効果があるとの意見をもらった。
 防草対策については、防草工法として温水除草、防草ブロック、ウィードコート工法、つるガード工法など、様々な工法等があるようであるが、当局においても効果的な工法等について試行的に取り組んでいるようである。
 そこで、路面清掃の実施状況も含め、防草対策の取組について伺う。
【理事者】
 防草対策としては、雑草が著しく繁茂し、人や車の通行に支障を来すおそれがある場所などにおいて、のり面や中央分離帯などをコンクリートや防草シートで覆う対策や、舗装と歩車道境界ブロックの目地にシールやコーティングをする対策なども実施している。
 防草対策については、各建設事務所において様々な新技術を活用しており、その新技術の効果などの情報共有を行い、より効率的な防草対策を実施していく。
 また、路面清掃については、市街地や自動車交通量の多い路線を中心に実施しており、その作業を効率的に行うため、特に、土砂の堆積が多い箇所については、専用車両で走行しながら土砂の剝ぎ取りを行う新技術も活用している。
【委員】
 それぞれ取組をしていると思うが、まだまだその効果がなかなか十分見受けられない、そんな実感をしている。
 国土交通省のホームページでは、三重河川国道事務所が、除草効率化、低コスト化として、人力除草作業コストと防草対策について、コンクリート被覆、防草シート、防草シール、植生の発育抑制剤散布のコスト、効果、持続性、その他の比較検証されたものが公開されている。その内容を少し披露したい。
 人力除草作業は、6人で1日当たり0.7キロの中央分離帯を実施すると、キロメートル当たりのコストは40万円。
 コンクリート被覆はコストがキロメートル当たり290万円から580万円、効果は広い面積から部分的な対応まで可能で、持続性は10年以上、その他接合部での雑草の生育課題がある。
 防草シートは、コストがキロメートル当たり320万円から630万円、中程度の面積に効果がある。持続性については、紫外線による劣化により、5年くらいで取替えが必要になる。その他として、台風など強風時のシートまくれに注意が必要。
 防草シールは、コストがキロメートル当たり330万円、部分的な対応に効果がある。持続性については、紫外線による劣化があるが、10年程度効果あり。その他として、単独の対策ではなく、補助的な工法となる。
 発育抑制剤の散布は、コストがキロメートル当たり12万円から24万円、効果は、除草を年2回、1回に低減することができる。持続性については、1年未満で低いとされるが、さらに検討が必要である。その他、天候による作業制約がある。それぞれ人力作業によるものや、防草対策の工法のコスト等々が公開されているが、今現在、主には除草対策を人力作業で行っているところが多分にあろうかと思う。先ほど言ったように、人力の除草がキロメートル当たり40万円、一方、防草対策は、それぞれ290万円や300万円、400万円かかっているが、これを年間ベースに割り返してみると、人力による除草の40万円と実はそう変わらないのではないかとも見受けられる。
 人力で行ったとしても、年間を通じて景観を保てるわけではなく、確かに防草対策は、イニシャルとして施工費は多分にかかるが、年間ベースで考えると、もう少し防草対策にしっかりと取り組んでもらう必要があるのではないかという気がしている。
 先日、建設委員会で管内視察した折に、海部建設事務所からの帰り道、県道名古屋津島線の道路植樹帯があまりにもきれいになっていたので、大変驚いた。後で担当職員に確認したところ、整備当初から、地域住民が自主的にボランティアをしており、現状のようにきれいに保たれているという話を聞いた。
 県管理道路として、まずは、県としてしっかりと道路の維持管理に努めてもらいたいが、地域連携として、有志の地域住民等に協力してもらいながら、ともに良好な地域づくりに取り組むことも大変大切なことだと考えている。
 当局では、こうした地域連携事業として、マイタウン・マイロード事業や愛・道路パートナーシップ事業を実施しているが、現在までの取組状況について伺う。
【理事者】
 マイタウン・マイロード事業は、自分たちの通る道を自分たちできれいにしたいという地域の声に応え、地域の自治会や市民団体等に草刈りを委託するものである。
 2010年度の事業開始当初は、42団体に活用してもらっていたが、小規模な団体や地域で働く人にも参加してもらえるよう要件を緩和するなど運用を工夫したことで、年々活用が増加し、昨年度には104団体にまで広がっている。
 また、愛・道路パートナーシップ事業は、県地元市町村と住民や企業の人々などの実施グループの三者が協力して行う道路の清掃美化活動であり、2003年度の事業開始当初は16団体に活用してもらっていたが、こちらも年々増加し、昨年度には300団体にまで広がっている。
 地域住民や地元市町村の声を聞きながら、これらの事業をより多くの人に活用してもらえるよう、市町村と協力して、地域へのチラシの配布や、ウェブサイトによる参加の呼びかけなどの広報活動に努めていく。
【委員】
 私の住む蒲郡市では、愛・道路パートナーシップ事業に取り組んでいる団体が5団体あるが、マイタウン・マイロード事業は、ゼロである。市の担当職員に聞いたところ、このマイタウン・マイロード事業を知らなかった。現在は、市の担当課が東三河建設事務所から了解をもらって、市のホームページにリンクさせてもらい、このマイタウン・マイロード事業を紹介しているが、それまで市の担当課は、知らなかったということであった。
 必ずしも行政の下請のようなことを地域住民に強いるのではなくて、思いある地域住民から協力や参画をしてもらって、こうした取組ができるとよい。
 今年度、蒲郡市でもシンボルロードを3か所選定した。まずはこうしたところから、街路樹の整備とともに、植樹帯、それ以外の防草対策や、地域住民との連携により、美観を保持できるような取組をしてもらいたい。
 ぜひ、自分たちのまち、自分たちの住む地域は、自分たちの手で守り、育て、つくっている、そんな意識の涵養を図れる取組を積極的に図ってもらえるようにお願いしたい。これは、要望とさせてもらう。
 続いて、二つ目に、堤防のかさ上げによる景観配慮型特殊堤の活用について伺う。
 今年8月に、三河湾・伊勢湾沿岸海岸保全基本計画の変更が公表された。
 本県の沿岸域に設置される海岸堤防は、昭和28年の台風13号、昭和34年の伊勢湾台風以後に、高潮対策事業として昭和28年から昭和38年にかけて整備されたものであり、築後60年以上が経過し、老朽化が進んでいる箇所も多く見られるようである。
 近年では、沿岸域の防護のためだけではなく、自然環境の保全を図り、住民に親しまれるような海岸の整備が求められるようになり、平成11年に改定された海岸法では、美しく安全で生き生きした海岸を目指す認識の下、沿岸域の整備が進められてきた。
 平成23年の東日本大震災における甚大な津波被害を契機として、平成26年6月には、海岸法が改正され、津波、高潮等による防災・減災対策を推進するものとされた。
 さらに、令和2年7月の気候変動を踏まえた海岸保全の在り方提言を踏まえ、気候変動による影響を考慮した対策に転換するものとして、この度の計画変更が行われたと理解している。
 この気候変動を踏まえた提言では、海岸保全の目標をRCP2.6、2度上昇相当を前提としつつ、平均海面水位が2100年に1メートル程度上昇する悲観的予測としてのRCP8.5、4度上昇相当も考慮し、これに適用できる海岸保全に取り組む体制を構築するものとしている。
 基本計画に記載されている施設整備計画を見てみると、長期のかさ上げ高として1メートルを超える箇所も多くあり、私の住む蒲郡市の高いところでは、形原、鹿島で2.9メートル、三谷で1.9メートルから2.6メートルのかさ上げが必要とされている。
 また、これ以上のかさ上げを要するところとして、師崎、篠島、日間賀島、佐久島では、3メートルから4メートル超といったところもあるようである。
 現在、海岸保全施設の整備については、あいち防災アクションプランを基に整備が進められていると思うが、今後、本基本計画を踏まえた堤防かさ上げ整備も必要になってくると思われる。
 そこで、本県の沿岸海岸保全計画は、太平洋に面した静岡県につながる遠州灘沿岸海岸保全計画も有しているが、現在、こちらの計画も気候変動を踏まえた見直しがされているものと思われるので、取組状況を伺う。
 また、このような気候変動の影響は、海岸だけではなく、河川にも及ぶと考えるが、河川における海面上昇等の気候変動に伴う計画の見直しについてはどのように捉えているのか伺う。
【理事者】
 気候変動の影響を踏まえた遠州灘沿岸海岸保全基本計画の変更については、共同策定を行う静岡県と連携して進める必要がある。現在は、学識経験者、関係自治体、海岸管理者などから意見を聞きながら、計画の見直し作業を進めている。
 また、河川計画における気候変動への対応については、2021年3月に国において気候変動を踏まえた治水計画のあり方提言が改訂され、2024年5月には気候変動に伴う降雨量の増加への対応について、全国統一の検討手法が示された。これを受けて、昨年度末から県内の主要河川において計画の見直しを進めている。
【委員】
 遠州灘沿岸海岸保全計画については、現在、静岡県と連携しながら計画の見直し、作業を進めている。また、河川における気候変動の影響を踏まえた計画見直しについても、昨年5月に国から示された気候変動に伴う降雨量の増加への対応についてとした全国統一の検討手法が示されたことを受けて、昨年度末から県内の主要河川において計画の見直しを進めていると理解した。
 新たな海岸保全基本計画において、気候変動の影響に伴い、今後、海岸堤防のかさ上げが必要となる区間の延長はどの程度になるものと見込まれるのか伺う。
【理事者】
 今後、区間ごとに詳細な調査を行い、検討していくが、新たな海岸保全基本計画では、堤防構造を一律の条件とした上で、気候変動に伴い必要となる堤防高について、高潮時と津波時の両事象で検討している。その結果、海岸保全施設約335キロメートルに対し、高潮を要因としてかさ上げが必要な堤防延長は約157キロメートル、津波を要因とする堤防延長は約53キロメートルとなる。
【委員】
 今後、高潮対策として157キロメートル、また、津波対策として53キロメートルと、合わせて210キロメートルという、大変長い堤防のかさ上げ高を必要とするところがあると理解したが、大変なことだと思う。
 現在、蒲郡市内においても、三谷町の海岸堤防のかさ上げを実施している。これまでの堤防高が1.5メートルから2メートルといったところに、70センチから1メートルほどの高潮対策工事をしている。安全防護が第一ではあるが、これだけのかさ上げをすると、やはり海との隔絶というか、断絶のようなものを感じて、海との距離が非常に遠くなり、親近感が薄らいでしまったという地域住民の声も耳にする。
 以前、田原市の赤羽根漁港で津波・高潮対策として現在進められている約8メートルの巨大な堤防建設の現場を視察した。そこでは、コンクリート製の壁面に化粧枠を施し、景観に配慮された威圧感のないものを造っていたが、今後、海岸堤防、あるいは河川堤防のかさ上げが必要となる場合などに、防護としてコンクリートのかさ上げだけではなく、景観や市民性を確保することで安全性を高めることができる、アクリル製の景観配慮型特殊堤の活用も検討してもらいたいと考える。
 現在、命を守る、景観を守るとして、アクリル製の景観配慮型特殊堤の設置が静岡県の焼津市や兵庫県神戸市、芦屋市、岩手県釜石市、埼玉県戸田市など、全国各地で進んでいるようである。
 そこで、当局における、アクリル板を用いた景観配慮型特殊堤の活用についての考えを伺う。
【理事者】
 景観配慮型特殊堤については、これまで県が実施した堤防工事において活用実績はない。今後、名勝や自然公園など風光明媚な景観が残されている地域などにおいて堤防をかさ上げする際には、景観配慮型特殊堤も選択肢の一つとなり得るが、必要性や経済性、地元の意向などが重要である。
【委員】
 これまで県内では、アクリル板を用いた景観配慮型の特殊堤は設置したことがないということである。ただ、先ほど言ったように、全国各地の河川、あるいは海岸堤防で景観配慮型特殊堤が採用されて施工されており、非常に景観に配慮し、さらに防災面でも、大変効果がある。そういう意味において、経済性という課題もあろうかと思うが、しっかりと情報を収集しながら、適材適所としての設置を検討してもらいたいと要望して質問を終わる。
【委員】
 道路の維持管理について質問が続いているが、私からは、街路樹の維持管理について確認したい。
 物価高騰などの影響により生活環境の維持が厳しさを増すとともに、カーボンニュートラルの取組が推進される中、今まで以上に地域の環境を守りつつ、快適な生活を営むための取組が重要となっている。特に、県民の共有財産である街路樹は、交通安全や地域の美化、環境保全や防災に寄与する重要な資源である。こうした街路樹の健康を維持し、安全な環境を提供するためには、定期的な維持管理が不可欠であり、そのための適切な維持管理費を確保する必要がある。
 このことについて、先日、一般社団法人愛知県造園建設業協会からも我が県議団の県土整備促進議員連盟道路部会に要望をもらっており、一般社団法人愛知県造園建設業協会と県土整備促進議員連盟道路部会が共に建設局長、都市・交通局技監に要望書を渡している。
 県当局においては、2021年度から街路樹の本数を削減しつつ、縮減された管理費を活用して管理水準を上げる取組が進められている。具体的には、先ほども少し触れていたが、交通安全や防災機能などを向上させる観点で、低木については、道路幅員が狭く、通行の妨げとなっている植樹帯を対象に、全体の約3割を撤去、また、中高木については、大木化や高齢化した中高木を撤去し、その縮減された管理費を活用して植栽帯内の除草を年1回から年2回に変更し実施していると認識している。
 そこで、まず、街路樹の維持管理費が含まれている本県の道路維持費の予算がどのように推移しているか伺う。
【理事者】
 道路の草刈りや街路樹の剪定、道路側溝の管理などを行う道路維持費について、昨年度の最終予算は81億6,050万円である。これに対し、2020年度の最終予算は67億3,210万円であり、5年間で14億3,740万円、約2割増加している。この増加は、労務単価の上昇や資材単価の高騰を受け、措置されたものである。

街路樹の剪定の画像

街路樹の剪定

【委員】
 道路維持費の増加分としては、労務単価の上昇や資材単価の高騰分ということである。維持管理を推進する予算が純粋に増えているわけではないと感じている。この限られた予算の中で、管理水準を上げる新たな取組として、市町村と連携して選定したシンボルロードを対象に、樹木が持つ本来の美しい樹形に整える取組を進めていると聞いているが、このシンボルロードの選定状況を伺う。
【理事者】
 シンボルロードの選定に当たっては、市町村が定める緑の基本計画や歴史的な街道、駅前通りなど沿線の環境、さらに地元の合意状況を踏まえ、市町村と連携して選定を進めている。現在、市町村や地元との調整を経て選定され、中高木の剪定方法や、必要に応じ、地域の特性に適した樹種への植え替えなどの管理方針が策定されたのは6市町15か所であり、さらに、11市町29か所において選定に向けた調整を進めている。
 今後もシンボルロードの選定に積極的に取り組むとともに、策定した方針に基づき、これまで3年に1回実施していた中高木の剪定を順次、2年に1回に増やしていくなど、樹木が持つ本来の美しい樹形に整える取組を着実に進めていく。
【委員】
 まだ県内市町村の半数にも満たないという状況を聞いたが、ぜひこうした取組を着実に進めてもらうとともに、今後、10年先、20年先を見据え、持続可能な街路樹の管理を実現するためには、街路樹の位置や樹種、樹齢などの基礎的な情報や、剪定記録などの情報をデータベース化し、蓄積したデータを効果的に活用できるようにするなど、先ほど委員から道路の障害情報のデータベース化について質問があったが、街路樹管理もDX化が重要ではないかと考える。
 そこで、本県の街路樹管理のDX化の取組状況を伺う。
【理事者】
 街路樹管理のDX化については、昨年度より豊田加茂建設事務所において試行的に取り組んでおり、位置や樹種、過去の点検記録などの基礎情報をデータベース化し、今後の点検結果や剪定履歴を入力管理できるシステムの構築が本年の8月に完了した。
 現在は、このシステムを活用し、造園業者が点検結果を入力、建設事務所担当職員が確認するなど、機能の検証を行っている。
 今後は、この試行結果を踏まえ、全ての建設事務所に順次、展開を図るとともに、樹種や生育環境を考慮した街路樹管理のDXを推進し、街路樹の計画的かつ効率的な維持管理に取り組んでいく。
【委員】
 効率的な街路樹の維持管理に向け、しっかりと横展開を図ってもらいたい。
 一方で、市町村においては、愛知県が行っている補助事業である美しい並木道再生事業を利用し、老朽化した危険樹木の植え替えや、地域の環境を守り再生する取組を実施していると聞いている。先ほど委員からの質問でも少し触れられていたが、この美しい並木道再生事業の取組状況について伺う。
【理事者】
 あいち森と緑づくり税を財源として県が市町村に対して補助している美しい並木道再生事業については、2019年度から2028年度までを計画期間とするあいち森と緑づくり事業計画に基づき、10年間で150か所を目標に並木道の再生に取り組んでいる。
 昨年度までの6年間で、目標の約6割となる16市89か所で事業を実施しており、今年度は17か所を予定している。
 引き続き、老朽化した街路樹の植え替えが計画的に進み、地域の顔となる美しい並木道の再生が図られるよう、関係部局と調整しながら事業推進に努めていく。
【委員】
 シンボルロードや美しい並木道再生事業など、これらの事業で、厳しい予算の中、街路樹の維持管理に取り組んでいる。そうした事業で、一部では植え替え等を行っているが、中高木のその多くは撤去した後に植え替えを行っていない状況であり、結果的には、維持管理費の不足分対策として、対象面積を減らしているように感じられることがある。そもそも何のために植樹をしてきたのか、その目的にいま一度立ち戻る必要があるのではないかと思う。交通安全のための低木等の除去はともかく、大木化や老朽化で撤去した中高木は、その目的を達成するために植え替えを行う必要があると考える。
 予算については、作業環境も厳しくなっていることから、実質的なコスト増にもなっている。植え替えを含め、必要とする費用の上積みに取り組むとともに、さきの委員の質問にもあったように、マイタウン・マイロード事業や愛・道路パートナーシップ事業、また、防草対策などの拡充を図り、低木や中高木の撤去で縮減された管理費の一部を、草刈りではなく、中高木の維持に充てるなど、各事業を着実に推進して、重ねてになるが、安全で快適な道路環境の実現に向けた適切な維持管理費の確保のため、今まで以上にしっかりと取り組んでもらうように強く要望させてもらい、質問を終わる。
【委員】
 私からは、愛知県道路公社が管理する有料道路における取組について何点か確認したい。
 一点目に、知多半島道路の阿久比パーキングエリアについて聞きたい。
 阿久比パーキングエリアは、現状、下り方面には既存のものがあり、それがリニューアルしている。少し前には、大府パーキングエリアについて、上り方面には既存のものがあってリニューアルしており、下り方面には新設しているので、ようやく計画の最後だと思う。今度は阿久比パーキングエリアを上り方面に新設するということで、最近、現地、知多半島道路を走っていると、地面が整備されて、工事が始まってきており、いよいよかと思っていたところ、先月末にプレス発表がされ、供用が年度内に何とかできるのではないかということで、地元ということもあり、大変わくわくしている。また、知多半島道路は周辺の開発を有料道路コンセッションで行うということで、日本で初めての取組であり、大村秀章知事の非常に肝いりの取組として一生懸命頑張っていると聞いている。まだ第一歩ぐらいなのだが、阿久比のパーキングエリアもこれでようやく新しくできる。本来であれば、これができた後に、周辺開発などもあり、そういうわくわく感もあるが、まずは新設の阿久比パーキングエリアについて聞きたい。
 この阿久比パーキングエリア上りの整備状況と今後の見通し、また、年度内に供用という話があったが、その中身について分かっていることがあれば、教えてほしい。
【理事者】
 知多半島道路上り線における阿久比パーキングエリアの整備については、2020年1月に用地買収に着手し、2023年4月に工事に着手している。これまでに造成工事が完了し、現在、トイレ棟の工事が概成したところであり、工事進捗率は約7割となっている。このように工程のめどが立ったことから、先月30日に、来年3月頃に供用開始できる見通しであることを公表した。
 今後、建築工事を進める店舗棟は、隈研吾建築都市設計事務所の監修による他のパーキング施設との調和を図った外観とし、コンビニエンスストアのほか、地元食材を活用した軽食やテイクアウト店舗の設置を予定している。
 さらに、パーキングエリア外部からの利用者向け駐車場も計画しており、知多半島道路の利用者だけでなく、地域の人にも利用してもらえる施設として整備を予定している。
 引き続き、来年3月頃の供用開始に向け、残る工事を着実に進めていく。
【委員】
 今、70パーセントぐらいの進捗率でめどがついてきたと聞き、非常にわくわくしているので、最後の詰めの段階かと思うがぜひ延期のないようにしてほしい。今、答弁の中にもあったが、隈研吾氏の監修で、既存の大府パーキングエリアも含めたパーキングエリアとの調和も図る、あるいは、コンビニエンスストアも入ってきて、地元食材を使った食事ができるところもあるということなので、これは、コンセッションや地元との協議が中心かと思うが、ぜひ県としてもしっかり連携を取るように願う。
 一点確認で、先ほど外部からの利用者もということで、現状でいうと、新しくできた大府パーキングエリア下りには外部からも入っていける駐車場が整備されているが、既存の阿久比パーキングエリア下りは、現状だと外部からは入っていけない構造になっている。今回新設する阿久比パーキングエリア上りは、外部からも利用ができるような駐車場も整備されるという認識でよいか。
【理事者】
 阿久比パーキングエリア上りについては、パーキングエリア外部からの利用者向け駐車場も整備する予定であり、外部からの駐車場を介して利用してもらえる計画になっている。
【委員】
 これも地元の商工会等からいろいろな要望が出てきた中、いろいろ酌んでもらった結果だと思うので、引き続き、内容も含めてお願いしたい。また、コンビニが入るというのは、すごくうれしくて、もちろん観光客も使うが、知多半島道路は150円区間や、50円区間もあり、地元の副委員長や委員が毎日乗る有料道路なので、生活者としてもコンビニエンスストアやATMがあると、利便性が高くありがたい。大府パーキングエリア下りにもファミリーマートが入っている。阿久比パーキングエリア下り、大府パーキングエリア上りにはコンビニエンスストアがないが、新しく造ってもらった大府パーキングエリア下りにはコンビニエンスストアがある。
 当初の予定よりも、結構、売上げがよいと聞いている。今回、新しく阿久比パーキングエリアにもコンビニエンスストアに入ってもらえるということだが、ぜひ拡大も含めて、一度、また検討してほしい。夜になると真っ暗で、パーキングエリアは、トイレに寄る人もいる。阿久比パーキングエリアに至っては、下りはセントレアに行く最後の、上りはセントレアから最初のパーキングエリアでもあるので、ぜひ環境整備に関しては、よりよいものをまた願いたい。
 もう一点、知多半島道路のトピックとして、冒頭に言った周辺整備については、愛知多の大地もあったかと思うが、ぜひコンセッションと連携して、引き続きいろいろなアイデアを提案してもらえるように願う。
 阿久比パーキングエリアは今の要望で終わりにして、もう一つ、武豊北インターチェンジが新たに、これも年度内ぐらいにようやく供用開始である。当初の予定では、もう既に供用しているぐらいの時期であり、かなり延期が繰り返されていた。
 これも聞くと、工事の入札不調や、資材の高騰、人件費の高騰とあるが、一つの要因にETCの半導体がなかったことがある。道路は出来ているが、半導体がないから供用ができない時期が結構な期間あった。これは、特に県に落ち度があることではないので、とがめる気持ちは全くないが、今後、例えば、西知多道路などでも、有料化を検討している話も聞いており、県内全体でみても、例えば、スマートインターチェンジを望む声が、知多半島道路だけではなく各地で出てきたときに、半導体が全然来ないことは、当初の想定外だったと思う。造ると決めれば、必ず必要になってくる設備であるので、ぜひ早期発注するなど、何かしらの先手を打ってほしい。国際的な半導体需要の高騰は、別に今始まったことではない。道路の供用に向けて必ず必要なパーツなので、その辺りも含めて今後、計画のほうはぜひ練ってもらいたいと思う。これは要望として聞き届けてほしい。
 もう一点、質問としては別トピックだが、愛知アクセラレートフィールドの運用について少し聞きたい。
 聞き慣れないが、アクセラレートフィールドは、ベンチャー企業や、最近でいうスタートアップのような会社などが、実証実験の場としていろいろなところを使っていくものであり、愛知道路コンセッション株式会社が、知多半島道路を含めて、衣浦トンネルや、猿投グリーンロードなどの管理している有料道路を使って、いろいろなところに実証実験の場所を提供していくという話である。これが、2018年の8月から愛知アクセラレートフィールドとして、ベンチャー企業の先進技術の実証の場として提供されている。
 私が、令和3年6月定例議会の代表質問で、コンセッションとして民間企業の提案の売りとしてどんなものがあるかと質問したときに、大村秀章知事がこのアクセラレートフィールドを、民間企業のアイデアの実証の場として提供していると言っていた。そのときに、全国初の取組で、セントレア東インターチェンジでレーダーを使って逆走防止や、歩行者進入防止の実証実験をやっているという答弁もあって、そんなものがあるんだと思った記憶がある。民間企業である愛知道路コンセッション株式会社ならではのさらなる実証実験の場として、様々提供して、ぜひ実用化するようなアイデアや技術がどんどん出てくるとよいと感じる。
 そこで、セントレア東インターチェンジに導入された逆走車、誤進入歩行者の防止システムが実用化されたと聞いているので、その運用実績と、このアクセラレートフィールドにおける実証実験の現状について聞かせてほしい。
【理事者】
 セントレア東インターチェンジに導入された逆走車・誤進入歩行者防止システムについては、三次元レーザーレーダーにより、逆走車両や歩行者を検知し、現場の表示板等で即時に注意喚起を行うもので、2018年4月から2021年3月までの実証実験を経て、2021年10月から実運用されている。
 今年4月から8月までの検知実績は12件となっており、いずれも歩行者の検知となっている。
 今後も逆走や誤進入を早期発見し、迅速に対応することができ、安全確保に寄与するものと認識している。
 また、愛知アクセラレートフィールドは、実際に供用されているインフラ施設において、道路運営分野に関する課題解決に向けた先進技術の実装を支援する仕組みであり、2018年8月から運用されている。
 これまでに28件の実証実験を実施し、技術の有効性が確認されたものについては、積極的に実務への活用を図っている。
【委員】
 誤進入歩行者が、4月から8月の間だけでも10件以上あるということなので、効果があることはどんどんぜひ広めてほしいと思うが、その一方、2018年以降、28件の実証実験を実施したと聞いた。私が2021年に質問した段階で、既に21件の実証実験を行ったと言っていたので、そこからすると少し伸びが弱い気もしている。
 愛知道路コンセッション株式会社のホームページを見ると、トップページにバナーが貼ってあって、結構目立つところに、愛知アクセラレートフィールドはこういうものであるとか、どんどん活用してほしいとか、今までのプロジェクトレポートだとか、実際に愛知アクセラレートフィールドで実証実験をしたことで、こんなことに使えないだろうかといういろいろなアイデアがすごく分かりやすく載っていて、私は読んでいてとても感心した。
 中身については難しいことが多いので、自分では分からないことが多いが、やはりDXを推進していくに当たっても、例えばドローンの技術で橋梁をチェックするとか、いわゆるよくある実証実験なのだが、それを有料道路の場でできるという非常によい機会が提供されていると思うが、中身を見ると、すごく大手の企業や、あるいはコンセッションの構成員である前田建設工業株式会社など、そういうところが多い。
 愛知アクセラレートフィールドは、ベンチャー企業や、大手ではない企業、学生、大学、研究施設ともう少し絡むと、より相乗効果が発揮できるのではないかと思う。やはりぱっと浮かぶのは、愛知県であれば、これも大村秀章知事肝いりであるが、STATION Aiの参画企業には、これからのアイデアの種をどんどんつくっていこうという人たちがたくさんいるので、例えばSTATION Aiの参画企業にこういうこともあると、県が仲介に入って、コンセッションとの間をつなぐ。あるいは、本年6月定例議会の本委員会でも港湾に提案したが、例えば、あいちペロブスカイト太陽電池推進協議会を県が立ち上げているのであれば、全国的に見ても、高速道路や、新幹線、電車の壁面などに、ペロブスカイト太陽電池の太陽光パネルを貼っているので、愛知県としても率先して、環境局が旗を振っていると思うが、推進協議会もせっかく去年立ち上げ、前田建設工業株式会社もその推進協議会に入っていると聞いているので、県がしっかり仲介役になって、もっとお互いを盛り上げていけるようにすると、とてもよい。これらは要望だが、所見があれば聞かせてほしい。
【理事者】
 愛知アクセラレートフィールドは、実際に供用されているインフラ施設を活用して、先進技術の実装を支援する取組として、具体的には、先ほどの逆走車・誤進入歩行者防止システムをはじめ、ドローンを活用した橋梁点検、準ミリ波レーダーによる高精度なトラフィックカウンターなどを実用化している。
 今後も建設業者の枠にとどまらず、AIやICT等、民間企業ならではの先進技術の活用を図りながら、効率的な道路の管理・運営を通じて、利用者の安全・安心の確保等に取り組んでいく。
【委員】
 先ほど私も提案したが、大手の企業のみにとらわれずに、オープンフィールドである愛知アクセラレートフィールドは、誰でも提案できる場なので、募集は何でも受け入れる、よい案があれば場所を提供するとホームページにしっかり書いてあるが、それが知られていない。受け身だけではいけないと思うので、ぜひ、先ほど言った、STATION Aiの参加企業並びにあいちペロブスカイト太陽電池推進協議会との連携をぜひ今後お願いしたいと要望し、発言を終わる。
【委員】
 私からは、宅地造成及び特定盛土等規制法、通称盛土規制法について伺う。
 危険な盛土等を規制する新たな法律、盛土規制法が定められ、本県では、本年5月9日より運用が始まったと承知している。
 まずは、この法律が制定されたいきさつ及び概要を聞きたい。
【理事者】
 令和3年7月に静岡県熱海市で発生した大規模な土砂災害を契機に、令和5年5月に宅地造成及び特定盛土等規制法、通称盛土規制法が施行されている。この法律では、都道府県、政令指定都市、中核市がそれぞれ規制区域を指定し、危険な盛土などを規制することとされており、本県では、本年5月9日から運用を開始し、規制区域内での盛土などの工事は知事の許可が必要となっている。
 なお、宅地、農地、森林といった土地の用途にかかわらず、一定の規模以上の開発は規制対象となり、さらに、これまで規制が不十分であった単なる土捨て行為や土石の一時的な堆積についても、状況に応じ是正措置命令ができる。
【委員】
 次に、この盛土規制法の施行以前より災害防止措置が必要な盛土の工事を自治体が代行し、費用を一時負担する行政代執行について伺う。
 造成業者から費用が回収できない事案が今年5月までの5年間に7県市で8件、総額24億9,000万円に上るとの報道があった。本来は、造成業者が工事を行う必要があるが、対応しない上、多くは支払い能力もないということであった。この中で最大は、静岡県の11億3,000万円で、熱海市の大規模土石流の起点に残った土砂を撤去したものである。安全確保のため撤去が不可欠な一方、行政が投入した多額の税金が回収できない状況である。
 そこで、本県において行政代執行を行った事案があるのかどうか聞きたい。
【理事者】
 県内では、今のところ盛土の規制区域を指定した県、名古屋市、四つの中核市のいずれにも行政代執行の実施事例はない。
 しかしながら、静岡県熱海市のような災害を発生させることのないよう、必要なときにはちゅうちょすることなく、災害防止のための措置を取っていく。
【委員】
 本県では、行政代執行に至った事例はないということだが、危険な盛土を早急に発見し、必要となる対応を迅速に行うことが重要である。
 そこで、危険な盛土の監視体制はどのようになっているのか、また、住民からの苦情への対応や行政指導などの有無を聞きたい。
【理事者】
 本県では、危険な盛土などの情報を把握するため、日頃から市町村と情報共有に努めるとともに、一般からの通報をウェブページ上で幅広く受け付けている。
 さらに、県全域をくまなく活動する宅配業者、土地の造成工事などに精通する建設業団体など6団体と盛土に関する情報提供について協定を締結し、監視・通報体制を構築している。
 これまで、5月9日の運用開始から先月末までの約5か月間で、苦情を含め、21件の通報があったが、その都度、速やかに現地を確認し、関係法令の所管部署と連携し、対応している。今のところ、直ちに対策が必要な盛土などは確認されておらず、行政指導などを行った事例はない。
【委員】
 これまでの答弁で、行政代執行もなく、監視体制も整っていることを聞いて安心した。
 これからも行政代執行を行う必要がないよう、危険な疑いのある盛土等の早期発見に努め、また、県民に被害が出ないよう監視するよう要望して発言を終わる。
【委員】
 私からは、まず、建設業におけるDXの推進について質問する。
 今年の2月に策定されたあいちi-Construction2.0は、本県の主な受注者となる中小建設業を対象として、少ない人数で安全に快適な環境で働く生産性の高い建設現場の実現を目的としている。このあいちi-Construction2.0の取組内容については、施工、データ連携、施工管理の三つの分野において、DXに関する今後の進め方が示されている。データ連携の中で、中小建設企業に向けたDX導入に関する支援を進めていくこととされている。
 初めに、あいちi-Construction2.0の取組の一つとなっている中小建設業に対するDX導入等に関する支援の内容について伺う。
【理事者】
 建設業においては、高齢化と人材不足が深刻な課題となっており、生産性の向上を図るには、DXの導入が不可欠である。
 そこで、昨年度、県内の建設業者を対象にDXの導入状況を調査したところ、中小建設業者においてデジタル技術導入に関するコストの高さや、それを使いこなせる人材の不足が要因となって、導入が進んでいないことが確認された。そのため、今年度より建設業DX推進支援事業を開始した。この事業では二つの取組を実施している。
 まず、一つ目の取組は、建設現場の施工管理、具体的には、工事完了に必要な品質や出来形管理の書類作成、写真管理などを行うシステムを導入するために要する費用の補助を行うこととし、現在、補助金の申請を受け付けている。
 二つ目の取組としては、DXの導入に主体的に取り組むための意識改革や人材の育成を図ることを目的とした啓発事業の実施を予定している。
【委員】
 今の答弁の中で、中小の建設業にとって、DXを導入するのはコストが高く、また、DXについての知見のある人材が不足しているため、今年度よりシステム導入に関する費用の補助を行っているとの説明があった。中小建設業では、高齢化がやはり進んで、担い手不足も進んでいることから、DXを推進することが私も本当に大切なことだと思っている。
 そこで、システム導入に要する費用の補助の具体的な内容と現在の申請状況について伺う。
【理事者】
 まず、補助の対象者だが、三つの要件を定めている。
 一つ目として、申請当該年度において、経済産業省中小企業庁のIT導入補助金を受けている事業者であること。
 二つ目として、建設局及び都市・交通局が発注した一般土木工事について、申請前年度までの過去3年間のうちに受注実績がある事業者であること。
 三つ目として、申請当該年度において、一般土木工事の入札参加者格付基準における総合点数が1,150点未満の事業者、いわゆるBランク以下の事業者であること。
 これら全ての要件を満たす事業者が対象となる。
 次に、補助額についてであるが、国のIT導入補助金を受けた事業者が実施するデジタル技術の導入費に対し、県が上乗せして補助を行うものである。補助額は、補助対象費から国の補助金を差し引いた額の2分の1で、上限を50万円としている。
 なお、補助制度に関する説明会を、今年6月から9月にかけて建設業団体を対象に計10回開催した。
 申請状況については、現時点で10社程度の申請の見込みがある。これまで行った説明会以降、多くの事業者から相談を受けているので、今後、さらに申請が増えると考えている。
 今後もより多くの事業者に補助金を活用してもらえるよう、制度の周知に取り組んでいく。
【委員】
 これから建設業団体に周知していくということであるが、中小建設業者の中には、DXを推進する必要性を理解していない人や、どのように進めたらよいかが分からないような人が多いのではないかと思っている。
 そこで、啓発事業として予定している研修や事例発表会は有効な手段だと考えているが、その内容と開催予定、スケジュールについて伺う。
【理事者】
 啓発事業として、経営者及び担当者を対象としたDX導入に関する研修会を今年11月に尾張地区及び三河地区において各1回、計2回開催する予定である。さらに、12月には同業者によるDX先進事例の発表会を1回開催する予定としており、具体的な取組事例の共有を通じて、理解の促進を図っていく。
 これらの取組を通じて意識改革を促すとともに、DXに積極的に取り組む人材の育成を推進していく。
【委員】
 中小事業者がDXを推進するために、システム導入に要する費用の補助や啓発事業を、今回、初めて行っているわけだが、こうした支援策は、一過性ではなくて、これからも継続してやってこそ、初めて本来予定した効果が得られると思っているので、継続的な支援を強く要望して、この件についての質問を終わる。
 次に、本年6月定例議会の本委員会で、私が質問した埼玉県の八潮市の道路陥没事故を受けた下水道管の全国特別重点調査の結果について伺う。
 調査が実施されたということで、先月17日に新聞等で大きく出ていたが、全国特別重点調査のうち、優先実施箇所の調査結果が国から発表されている。全国で計72キロメートルが原則1年以内の対応が必要となる緊急度1として判定された。そのうち、愛知県内は13.9キロメートルであるが、県管理の流域下水道は11.3キロメートルということであった。
 全国特別重点調査は、埼玉県八潮市で発生した事故と同様の事故を未然に防ぐことを目的としていて、この結果は本当に県民の関心も高いものだと考えている。
 そこで、まず、本県の下水道管路の全国特別重点調査の調査結果のうち、緊急度1はどのような内容であったのかを伺う。
【理事者】
 本年1月に埼玉県八潮市で発生した道路陥没事故を受け、本年3月に国から全国特別重点調査の要請があり、内径2メートル以上の管のうち、1994年度以前に設置された管路において、腐食の進行が懸念される箇所などを優先実施箇所として8月までに調査を行った。緊急度の判定については、管の継手部の劣化、管の腐食、破損、沈下をそれぞれ診断し、劣化の進展が早いものを緊急度1と判定している。
 本県が管理する流域下水道管約372キロメートルのうち、約48キロメートルが優先実施箇所に当たり、矢作川、豊川、五条川左岸、境川、衣浦西部の五つの流域下水道が対象となっており、このうち、衣浦西部を除く四つの流域下水道で緊急度1・2の下水道管があると判定した。
 今回、緊急度1と判定した箇所の内訳としては、一部に管の継手部の劣化が見られたが、ほとんどの箇所は、管の内側表面の腐食によるものであった。
 また、緊急度1及び2と判定した箇所において、直ちに陥没につながるような空洞や、管路内の緊急性の高い土砂堆積等の異常は確認されなかった。
【委員】
 本県において、埼玉県の八潮市のような形の陥没事故を未然に防ぐためには、腐食などが確認された箇所について、早急かつ計画的な対策を講ずることが必要であると思っている。
 そこで、今回の調査結果を受けて、これからどのように対策を進めていくのか伺う。
【理事者】
 まず、管の継手部の劣化については、先月から修繕工事に着手しており、早期完了に向けて順次対策を進めている。
 次に、管の内側表面の腐食については、応急的な対策として表面被覆などの準備を進めており、速やかに対応していく。
 並行して、抜本的な対策として、下水道管を再生する管更生工法等の検討を進め、下水道管の改築更新工事を計画的に実施していく。
 さらに、抜本的な対策が完了するまでの間は、従来、年1回実施している路上からの路面巡視や5年に1回実施している管内部の調査について、それぞれ実施頻度の引上げを行い、監視体制を強化することで施設の安全性を確保する。
 今後もこれらの対策を速やかに実施するとともに、第1次国土強靱化実施中期計画に基づく国の予算確保に取り組み、下水道管の健全性の確保に努めていく。
【委員】
 この点については、速やかに対策を計画的にやるということなので、これで終わる。
 もう一点、知多半島道路から伊勢湾岸自動車道、豊田方面への連結路の現在の状況について伺う。
 知多半島道路から名古屋のほうに来ると、伊勢湾岸自動車道豊田方面へ行こうと思ったら、途中で大府西インターで降りてから、国道302号を経由して、伊勢湾岸自動車道へ入る形になっているが、これは本当に、今現在、朝夕のピークの時間帯には渋滞が激しい。現在、知多半島道路から下りるのではなく、知多半島道路から伊勢湾岸自動車道へ直接入るような形に、連結路の事業を進めているが、大変渋滞緩和には効果があると思う。また我々利用者にとっても、本当に利便性の向上が図れると思っている。
 そこで、この連結路の現在の状況と今後の取組について伺う。
【理事者】
 知多半島道路から伊勢湾岸自動車道豊田方面への連結路については、2022年12月に愛知県道路公社が国から有料道路事業許可を取得し、設計等を進め、2024年度には用地買収に着手し、現在までに約9割の用地取得を完了している。今後は、残る用地取得を進めるとともに、早期の工事発注を目指し、伊勢湾岸自動車道と接続する料金所施設等について、NEXCO中日本など関係機関との調整を継続していく。
 本連結路の整備は、知多半島道路と伊勢湾岸自動車道を連結し、交通の円滑化による渋滞緩和、利便性の向上に資することから、引き続き、事業の着実な進捗に取り組んでいく。
【委員】
 今の答弁にあったが、現在、連結路を造るに当たり、約9割の用地が取得できており、引き続き、事業の着実な進捗をするとのことなので、よろしく願う。地元の我々は期待している。

Adobe Reader
PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe社が提供するAdobe Readerが必要です。
Adobe Readerをお持ちでない方は、バナーのリンク先からダウンロードしてください。(無料)