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建設委員会審査状況(令和8年6月25日)

ページID:0666407 掲載日:2026年10月2日更新 印刷ページ表示

建設委員会

委員会

日時 令和8年6月25日(木曜日) 午後1時1分~​午後3時42分​
会場 第4委員会室
出席者
 杉浦哲也、宮島謙治 正副委員長
 久保田浩文、横井五六、島倉 誠、神谷和利、杉浦正和、富田昭雄、松本まもる、島 孝則、
 東ゆうこ、筒井タカヤ、下奥奈歩 各委員
 建設局長、建設政策推進監、建設局技監(2名)、土木部長、道路監、治水防災対策監、
 豊川水系対策本部副本部長、豊川水系対策本部事務局長、水資源監、
 都市・交通局長、同技監、都市基盤部長、リニア・交通対策監、港湾空港推進監、空港長、
 建築局長、同技監、公共建築部長、建築指導監、
 収用委員会事務局長、関係各課長等

建設委員会の審査風景画像
委員会審査風景

付託案件等

議案

第111号 工事請負契約の締結について(総合治水対策特定河川工事(大山川調節池本体3号工))
第112号 工事請負契約の締結について(県立大学インキュベーション施設(仮称)建築工事)
第116号 工事請負契約の変更について(道路改良事業一般国道247号大田インターチェンジ(仮称)上部工事(その1))
第117号 工事請負契約の変更について(道路改良事業一般国道247号大田インターチェンジ(仮称)上部工事(その2))
第118号 工事請負契約の変更について(道路改良事業一般国道247号青海インターチェンジ(仮称)上部工事(その1))
第121号 特定事業契約の変更について
第128号 損害賠償の額の決定及び調停について

結果

全員一致をもって原案を可決すべきものと決した議案
 第111号、第121号及び第128号
​賛成多数をもって原案を可決すべきものと決した議案
 第112号及び第116号から第118号まで

閉会中継続調査申出案件
  1. 道路の整備等について
  2. 水資源対策並びに河川、砂防、水道及び下水道の整備等について
  3. 土地対策、都市計画並びに公園及び市街地の整備等について
  4. 総合交通体系及び港湾の整備等並びに航空対策について
  5. 宅地建物取引及び建築・宅地造成等の規制について
  6. 公営住宅等の建設及び管理並びに県有施設の営繕工事について
  7. 建設局、都市・交通局、建築局及び収用委員会の行政運営について

会議の概要

  1.  開会
  2. 議案審査(7件)
    (1)理事者の説明
    (2)質疑
    (3)採決
  3. 委員長報告の決定
  4. 一般質問
  5. 休憩(午後2時28分)
  6. 再開(午後2時39分)
  7. 閉会中継続調査申出案件の決定
  8. 閉会中の委員会活動について
  9. 閉会
主な質疑
議案関係

【委員】
 私からは、第121号議案特定事業契約の変更についてである。
 まず、事業そのものについて、確認のため伺う。
 愛知県の県営住宅長寿命化計画では、2020年度から30年間で、管理戸数約5万8,000戸のうち、1割から2割を削減するとしている。この間のPFIによる建て替えでは、戸数の削減が行われている。県営清水住宅の建て替えもPFIで進めているところだが、県営住宅77戸の整備、251戸の解体、撤去という内容である。県営住宅の戸数大幅削減の理由を示してほしい。
【理事者】
 県営清水住宅は、平成21年度から建替事業を進めており、既設県営住宅603戸を解体し、363戸整備するものとなっている。
 本事業は、そのうち251戸を解体し、新たに77戸の住戸に加え、集会所や児童遊園を整備するものであり、建替事業の最終段階に当たるため、入居者移転が完了した既設住戸の解体が多くなっている。
 全体の整備戸数については、建て替え前の入居状況や移転希望、地域の需要等を踏まえて算定しており、適正な規模であると考えている。
【委員】
 適正だと言ったが、公営住宅法第1条では、健康で文化的な生活を営むに足りる住宅を整備し、これを住宅に困窮する低額所得者に対して低廉な家賃で賃貸し、又は転貸することにより、国民生活の安定と社会福祉の増進に寄与することを目的とするとある。
 公営住宅の大幅削減ではなく、国民生活の安定と社会福祉の増進に寄与し、健康で文化的な生活ができる公営住宅を充実させることに尽力することが必要だとのことは述べておきたい。
 二問目である。先ほど議案の説明にもあったように、今回は、アスベストを剥がすことに伴う増額とのことだった。アスベストが発覚した経過と、この6月定例議会に提案のタイミングになった理由について示してほしい。
【理事者】
 既設住棟等の解体に当たって、既知となっていないアスベストの含有が確認されたため、その撤去費用を増額するものである。
 本事業では、8棟の住棟、集会所、給水塔及び附帯施設を解体することになっているが、契約図書に示された箇所以外でアスベスト含有のおそれのある部分についての調査は、契約事業者にて行うこととなっており、事業者の行った調査で住棟や集会所及び給水塔の外壁の塗材と給水塔内の配管の保温材について含有が判明したものである。
 本事業においては、既知でないアスベストの除去に要する追加費用は、県が合理的な範囲で負担することになっており、契約に基づき、事業者から変更の請求があり、協議が整ったことから、今回、変更契約議案として提出したものである。
【委員】
 アスベストについて、2006年に使用自体は禁止されたが、多くの建物で使われている石綿を含んだ建材はそのままである。今回の県営住宅もその一つだと思う。
 これから作業を行っていくことになると思うが、アスベストに対する危険性について、どのように認識しているのか伺う。
【理事者】
 飛散したアスベストの繊維を吸引することで、中皮腫や肺がんなどの病気を引き起こす可能性があると考えられており、法令に基づく適切な措置が重要であると認識している。
 アスベスト含有建材は、国において飛散性や危険度に応じて、レベル1からレベル3に分類されており、除去に当たっては、それぞれのレベルに応じた措置が定められている。
 今回、アスベスト含有が確認されたのは、住棟や集会所及び給水塔の外壁塗材と給水塔内の配管の保温材からで、飛散性が著しく高い吹付アスベストではないものの、除去における作業計画の遵守や保護具の使用、建材の湿潤化による飛散防止等の措置が定められており、その適切な実施状況を確認している。
【委員】
 健康被害も心配である。作業員の健康と安全を守る対策を、法に基づき行うとともに、周辺住民の影響も懸念される。
 環境省は、石綿飛散防止対策に係るリスクコミュニケーションのガイドラインの中で、石綿の飛散による健康影響は、社会的に強い関心が寄せられており、周辺住民の不安を解消し、より安全な解体等工事を進めるために、周辺住民等との間の円滑なリスクコミュニケーションの重要性、必要性が高まっていると述べている。
 作業員の健康と安全の徹底について、どのように認識しているか。また、国のガイドラインを踏まえ、周辺住民への周知や相談受付など、対策について検討しているのか伺う。
【理事者】
 解体工事にあたる作業員の健康と安全に関しては、石綿障害予防規則等の法令に基づき、石綿含有建材の事前調査結果及び解体等作業内容について作業所に掲示するとともに、作業計画の遵守や防じんマスク等の保護具の使用の徹底を図り、建材の湿潤化等の飛散防止対策を行って、適切に作業を実施することで、アスベストによる健康被害を防止している。
 また、事業区域周辺住民に対しては、ガイドラインの趣旨を踏まえ、解体工事の近隣説明を行うとともに、大気汚染防止法に基づき、石綿含有建材の事前調査結果及び解体等作業内容について、連絡先を示した周知を行い、問合せ等に対応する体制を整えている。
【委員】
 作業員の健康を守ることと住民への周知や説明も丁寧に行うことを最後に要望して、質問を終わる。
【委員】
 私からは、第116号議案及び第117号議案について、一括して質問する。
 今回の両議案は、一般国道247号大田インターチェンジ(仮称)の上部工事に係る請負契約の変更である。私の地元、東海市の大田インターチェンジ(仮称)に関する内容でもあるが、現在、鋭意工事を進めてもらいながら、5月16日には、夜間通行止めにより、ランプの架設工事が施工されたことから、地元の皆も一層、早期完成に向けた期待が高まってきていると認識している。
 そういった中で、今回の契約変更では契約金額の増額と工期延長が示されていることから、その内容について質問する。
 まずはじめに、契約金額の変更についてである。
 第116号議案では約7,600万円、第117号議案では約8,100万円の増額となっている。説明資料によると、賃金や物価変動によるインフレスライドの適用が主な要因の一つとされている。
 インフレスライド条項については、残工事が2か月以上あり、変動額が残工事費の1パーセントを超えると適用できると認識しているが、それぞれの工事において、今回のインフレスライドによる増額のうち、工場製作工と橋梁架設工の内訳を伺う。
【理事者】
 第116号議案大田インターチェンジ(仮称)上部工事(その1)におけるインフレスライドによる増額は約3,300万円となっており、内訳としては、工場製作工が約1,400万円、橋梁架設工が1,900万円となっている。
 また、第117号議案大田インターチェンジ(仮称)上部工事(その2)におけるインフレスライドによる増額は約3,400万円となっており、内訳としては、工場製作工が約1,500万円、橋梁架設工が1,900万円となっている。
【委員】
 次に、施工条件の変更についてである。
 第116号議案、第117号議案とも共通して、将来の交差点計画を見据えた照明設備等の追加が盛り込まれている。
 将来計画への対応が重要であると考えるが、工事が進んでいる段階で、今回の照明設備の設置が新たに追加された経緯と必要性について伺う。
【理事者】
 経緯については、両工事で設置するランプ橋の間に隣接する交差点において、工事契約後に道路標識やガードレールなどの交通安全施設の位置、形状の詳細について、改めて公安委員会との協議を行う中で、交差点計画に合わせた照明灯の設置位置の変更が必要となった。
 このため、照明計画の見直しを行い、工期延長と併せて、それぞれのランプ橋に照明設備を追加するものである。
 次に、必要性については、照明設備の追加により、夜間の視認性を確保し、交差点における安全性の向上を図るものである。
【委員】
 最後に、工期延長に関して、大田インターチェンジ(仮称)の今後の見通しについてである。
 両工事とも、完成期限が令和8年8月から令和8年9月へと延長されている。地元では、西知多道路の整備進捗に対する関心が非常に高く、完成時期について多くの声をもらっているところでもある。
 そこで、今回の工期延長が大田インターチェンジ(仮称)そのものの開通に与える影響と今後の見通しについて伺う。
【理事者】
 大田インターチェンジ(仮称)の主要工程としては、今回工事におけるランプ橋の架設完了後、架設ヤードとして利用していた箇所において、別途工事で盛土工事を実施する計画となっている。
 工期延長の要因である照明設備の追加工事は、ランプ橋架設後に橋の上で実施するものであり、盛土工事と並行して施工することが可能である。このため、全体工程への影響は生じておらず、今回の工期延長が大田インターチェンジ(仮称)の開通に影響を及ぼすものではない。
 今後は、盛土や擁壁工事、舗装工事を進め、早期の開通に向け、しっかりと取り組んでいく。

大田インターチェンジ(仮称)の画像
​大田インターチェンジ(仮称)

【委員】
 本事業は、西知多道路の整備を進める上で極めて重要な事業である。東海市のみならず、知多半島全体の産業活動や物流機能の強化、さらには災害時における広域的な緊急輸送道路ネットワークの確保にも大変大きく寄与するものと考えている。
 今回の契約変更は、物価高騰への対応や安全対策の強化、将来を見据えた施設整備を行うために必要なものであると理解しているが、その一方で、工期延長においては地域住民や周辺企業への影響が懸念されている。
 県においては、引き続き安全管理と品質管理を最優先にしながら、工程管理を徹底し、一日も早い大田インターチェンジ(仮称)の開通に向けて、事業を着実に推進することを要望する。
 また、開通後には、周辺道路への交通流の変化も想定されることから、地元東海市や関係機関と十分連携し、渋滞対策や交通安全対策、地域住民への丁寧な情報提供にも万全を期するよう併せて要望を述べ、私の質問を終わる。

一般質問

【委員】
 私からは三河港の港湾計画について伺う。
 三河港は1962年に4港を統合して、1964年に重要港湾に指定されて以来、我が国のモノづくりを支える中核的インフラとして発展してきた。とりわけ輸入自動車の取扱い台数については、33年連続日本一を記録するなど、我が国の産業と地域経済を支える極めて重要な港湾であると認識している。
 2011年の三河港港湾計画改訂以降、国際競争力の激化や船舶の大型化に加え、脱炭素化への対応や防災、減災の重要性の高まりなど、港湾を取り巻く環境は大きく変化している。
 こうした状況を受けて、県においても、次期改訂に向けた作業が進められていると思うが、地元からは、改訂の検討が始まってから、少し時間がかかっているのではないかといった声も聞かれる中、環境変化に対応した施策や整備を十分に盛り込んだ次期港湾計画の改訂が強く期待されている。
 次期港湾計画の改訂に向けて、県としてどのように取り組んでいくのか伺う。
【理事者】
 前回の改訂以降、港湾を取り巻く環境が大きく変化しており、船舶の大型化が進むとともに、カーボンニュートラルやサーキュラーエコノミーへの対応、さらには、気候変動に伴う海面上昇や高潮リスクへの備えなどが求められている。
 こうした状況を踏まえ、次期港湾計画の改訂に向けて、昨年3月に学識経験者や地元自治体等の関係者で構成する三河港港湾計画検討委員会において、改訂の基本的な方向性や検討の進め方について説明を行ったところである。
 さらに昨年5月には、おおむね30年後を見据えた、三河港の将来像や機能強化の方向性を示す指針として、三河港長期構想を取りまとめ、公表したところである。
 その後も関係機関と継続的に協議、調整を進めてきたところであり、県としては、これまでの検討結果や長期構想を踏まえ、環境の変化にも対応した実効性のある港湾計画の早期改訂に取り組んでいく。
【委員】
 実効性のある港湾計画の改訂に取り組んでいくとのことであった。
 次に、物流機能の強化に向けた明海地区における岸壁整備、また、埠頭用地、産業関連用地の確保並びに臨港道路東三河臨海線の整備について、港湾計画の内容にも触れると思うが、こういったところを聞きたい。
 まず、明海地区では多くの企業が集積して、活発な産業活動が展開される一方、新たな立地需要の増加により、用地供給は逼迫していると承知している。
 特に、サーキュラーエコノミーの推進による鋼材やスクラップの大量輸送とリサイクル需要が増す中、船舶の大型化への対応や用地不足の解消を図るため、岸壁マイナス7.5メートル及び埠頭用地や新たな産業関連用地の整備を早期に進める必要がある。
 また、物流機能の強化及び災害時におけるリダンダンシーの確保に資する臨港道路東三河臨海線は、三河港神野地区及び御津地区の埠頭間物流の効率化や物流ネットワークの強化を図る延長約10キロメートルの基幹道路である。
 さらに昨年3月には、国道23号名豊道路が全線開通するなど、周辺の交通環境は大きく変化していて、埠頭間を結ぶ東三河臨海線の必要性はこれまで以上に高まっている。
 県として、明海地区の岸壁及び用地の整備並びに東三河臨海線の早期実現に向けてどのように進めていくのか伺う。
【理事者】
 明海地区の水深7.5メートル岸壁及び埠頭用地については、三河港におけるサーキュラーエコノミーを実現するための産業を支える重要な拠点となるものと認識している。
 このため、昨年度から船舶の大型化に対応する岸壁及び埠頭用地の整備に向けて、公有水面埋立てに必要な環境調査に着手し、今年度も引き続き環境調査を進めている。
 今後も岸壁の早期実現に向けては、関係者と協力しながら、しっかり国に要望していく。
 さらに、産業関連用地については、周辺企業へのヒアリングを行うなど、将来の用地需要も把握した上で、適切に次期港湾計画に位置づけていく。
 次に、臨港道路東三河臨海線については、港湾関係者や利用者と事業の実現に向けた検討を進める中で、令和5年度に地域の実情や将来の物流需要等を踏まえた新たなルート案について合意が図られたところである。
 本路線は、臨海部における交通の円滑化や企業立地の促進、防災機能の強化に資する重要なインフラであることから、この新たなルート案を次期港湾計画へ反映させるとともに、早期実現に向け、国に強く働きかけていく。
 繰り返しになるが、県としては、これらの事項を盛り込んだ港湾計画の早期改訂に向けて取り組んでいく。

三河港の画像
三河港

【委員】
 港湾計画の改訂がないと、本格的な事業実施の形にはなっていかないと思う。三河港は世界有数の自動車港湾ではあるが、その地位は決して安泰ではなく、今後は港湾間競争が一層激化していくものと考えられる。
 こうした中、明海地区の岸壁整備であるとか、臨港道路の東三河臨海線の整備は今後の三河港の発展に直結する極めて重要な事業である。
 これらについては、港湾計画に明確に位置づけた上で、速やかに事業化へとつなげていく必要がある。また、先ほどもそのような認識を示したところであるが、県においては、こうした点を十分に踏まえ、実効性ある次期港湾計画の早期改訂に向けて、着実に取組を進めてもらうことを強く要望し、私の質問を終わる。
【委員】
 私からは、県営都市公園について伺う。
 県営都市公園は、1年を通じて様々なイベントが、民間の主催も含めて行われている。しかし、イベントの開催時、大勢の来場者によって、特にトイレの不足が非常に懸念されていて、その中でもやはり女性用トイレは、男性用トイレに比べて順番待ちも多く、特に女児を連れた保護者にとっては非常に負担がかかっている場面も見聞きしている。
 一般質問で触れたが、県営大高緑地公園で開催された大型野外フェスについても、仮設トイレをかなり設置したにもかかわらず、やはり女性用トイレの前には長蛇の列となり、中には30分以上も待ったとの話も聞いた。
 30分もトイレ待ちをすることで、イベント自体が楽しめないと、特に子供連れの母親などは非常につらいのではないかと思った。
 音楽フェスだが、孫連れの私ぐらいの世代の高齢者も多く来ていて、そういった人々からも不安げな話を聞いた。
 公園管理者としては、全ての世代の人々に楽しんでもらって、快適に過ごしてもらうことは重要なことであり、やはりトイレの増設は、喫緊の課題ではないかと思った。
 国土交通省が6月12日に、駅や商業施設などでの女性トイレの行列改善に向けた指針を決定したとの報道があった。待ち時間を男性と平等にとの考え方を掲げて、利用者が男女でほぼ同数の施設においては、原則女性用の便器の数を男性用以上とする必要があるとの報道もされている。
 この国のガイドラインを受けて、本県の都市公園のトイレの箇所数、また、男女別の便器の数、設置基準はどのようになっているか伺う。
【理事者】
 公園のトイレの設置については、法定基準があるわけではないため、本県の都市公園では、国土交通省の公園に関する指針に基づき、各都市公園ごとに想定される利用者数に合わせて、トイレの配置や必要な便器数を計画し、設置している。
 男女のトイレの利用時間は、一般的に女性のほうが長い傾向があることも踏まえ、近年は、施設更新のタイミングで男女の性別を問わず利用できる兼用のバリアフリートイレの設置も進めている。
 その結果、現在の県営都市公園での便器設置数は、11公園で、男性用が705基、女性用が464基、兼用のバリアフリートイレ等が137基となっている。
 なお、委員指摘のとおり、6月12日には国土交通省から新たに、公共施設等におけるトイレ設置のガイドラインが示されたので、各公園における利用状況も確認しながら、適切な設置に努めていく。
【委員】
 男性が705基、女性は464基とのことである。これを見ても、これから考えていかなければいけないと思う。
 続いて、先ほど大規模イベントを、大高でいうと、野外フェス、音楽フェスだとか、サムライ・ニンジャフェスティバルなどいろいろあるが、レンタルトイレなどの増設が必要な場合に、主催者にどのように指示を出しているのか伺う。
【理事者】
 大規模イベント時は、一時的に多くの来園者が想定される。
 公園管理事務所とイベント主催者との事前の打合せを通じ、主催者側が想定しているイベントの内容、時間帯、来園者の数や動線などを考慮して、仮設トイレが必要な場合は、設置場所、設置数をあらかじめ調整している。
【委員】
 公園管理者として、暫定的に今、事業者だけに任せるのではなくて、情報を共有し、ある程度は、管理者として間接的に支えていく時代ではないかと思うが、県の考えを伺う。
【理事者】
 大規模イベントのうち、コンサートなどは、短い休憩時間にトイレの利用が集中するため、行列ができてしまうこともある。
 先月、大高緑地で開催された野外フェスを例に取ると、イベント開催場所に近いトイレは混雑していたものの、近隣のトイレでは比較的空いた状態だったので、今後はそちらも使ってもらうようにすることで混雑の緩和になると考える。
 その方法として、公園管理者が作成している公園のトイレマップを活用し、主催者と協力し、仮設トイレや会場周辺の分かりやすい場所に掲示することで、利用者がトイレを容易に確認できるようにして、分散を図っていく。
 また、既に公園ホームページに掲載されているトイレマップを主催者へ提供し、イベント主催者からも、公園のトイレマップの情報を、SNSなどを通じて、イベント参加者に共有してもらえるよう連携を進めていく。
【委員】
 私の地元の県営大高緑地公園に関しては、開園してから60年近くたっており非常に古い。大きくて広いところを管理するのは非常に大変だと思う。こちらをやったらこちらを直す、こちらを直したらこちらを直すとのことで大変だと思う。
 しかしながら、過去に非常に残念な、大きな事件があった。それによって、公園に関しては、あまり触れられてこなかった、改善されてこなかったとの地元の声もある。それは本当かどうか分からない。
 しかしながら、今回、生態系の調査の名の下に、今年度の3月まで調査が行われている。その調査の中に、先ほどの国交省から出た指針に目を向けて、その中に少し盛り込んでもらって、公園トイレの増設なども考えてもらうことを要望して、私の質問を終わる。
【委員】
 豊川の渇水対策について伺う。
 愛知県東部を流れる豊川は、豊橋市に住む私にとってもなじみ深い川である。その豊川を水源とする豊川用水は、東三河の農業をはじめとした産業と県民の生活を支える大切な役割を果たしている。
 この豊川用水が、この冬から春先に渇水となり、厳しい節水が強いられる事態となった。その要因は、地球規模の気候変動から、豊川水系の流域面積の狭さまで複合的だと思うが、愛知県として取り組むべき渇水対策について幾つか伺う。
 はじめに、今回の渇水の県民生活への影響について伺う。
 住民には、夜間の水道水使用の自粛が呼びかけられたほか、水不足により、キャベツが大きく育たず、小玉になるなど、野菜の生育にも影響が出てしまった。介護施設では、入浴やデイサービスを制限するところもあった。
 今回の豊川用水の節水による影響を、愛知県としてどのように把握しているのか伺う。
【理事者】
 節水対策の初期段階では、生活及び工業への影響については企業庁、農業への影響については農業水産局及び農林基盤局が、それぞれ市町、事業者、農業関係者から随時聞き取りを行うとともに、豊川用水節水対策協議会において、関係利水者間で情報共有を図ってきた。
 次に、節水対策の強化に伴い、水道及び工業用水については愛知県企業庁渇水対策本部、農業用水については営農用水対策連絡会議により、関係機関との連携等を強化するとともに、東三河県庁本部員会議を活用し、地域全体で部局横断的な情報共有の体制の強化を図った。
 その後、宇連ダムの枯渇等さらなる渇水の進行を踏まえ、知事を本部長、副知事を副本部長、9局及び企業庁、病院事業庁、教育委員会の長を本部員とする愛知県渇水対策本部を3月24日に設置し、被害状況の把握や情報発信等に取り組んできた。
【委員】
 本部を設置したりしてきたとのことだが、それぞれ課がまたがるものだから、答弁が難しい部分もあると思うが、田植も延期するなどもあって、農家の人からも、そんなことはできないとの声も直接聞いた。本当に大変な事態だったと思う。
 渇水対策として、愛知県も様々な努力をしてきたと思う。その対応に問題はなかったのか。
 佐久間導水の使用を要請したのが遅過ぎたのではないかとの点である。江口幸雄副知事が佐久間導水の使用を要請したのは3月27日だったが、その10日前には既に宇連ダムの貯水率が0パーセントとなっており、用水に水を流すために初めて宇連ダムの底から水をくみ上げることまでしていた。もっと早い決断が必要だったのではないか。県の認識を伺う。
【理事者】
 渇水対策については、次の手順で実施することが基本とされている。
 まずは、利水者のみで同一水系内で対策を行う。その後、利水者のみの対策では対応が困難となった場合、河川法第53条に基づいて、河川管理者に渇水時における水利使用の調整を依頼し、同一水系内での緊急渇水対策を行う。さらに悪化した場合は、他水系への協力を依頼することとされている。
 今回の豊川用水における渇水対応では、昨年8月29日以降、利水者による節水を開始し、段階的に節水を強化してきたが、利水者による節水だけでは対応が困難になったことから、2月9日に河川管理者に豊川水系内における緊急渇水対策を要請し、19日に決定された。
 しかし、その後も降雨に恵まれず、宇連ダムが枯渇するなど、状況は一層深刻化したことから、天竜川水系の関係者と協議、調整を重ね、佐久間緊急導水の実施に理解を得て、3月27日の要請に至った。
 今回の佐久間導水の要請は、適切な手順を踏んで実施されたものであり、今後とも渇水時の状況や水源の見通しを踏まえ、関係機関と緊密に連携し、適時適切な対応に努めていく。
【委員】
 適切だったと言うが、かなりぎりぎりだった。
 国は、6月4日に豊川渇水報告会を開いた。国土交通省中部地方整備局がそこで述べたのは、設楽ダムが完成していれば、今回の渇水を回避できたとのことだった。今回の渇水の水不足は、4,500万立方メートルであった。設楽ダムの想定貯水量は6,800万立方メートルなので、ダムがあれば、水不足は回避できたという報告である。
 愛知県も、設楽ダムが完成していれば、渇水を回避できたという認識であるのか伺う。
【理事者】
 中部地方整備局は、今回の渇水の不足量について、取水を制限した水量、河川の機能維持に必要な水量及び他水系等から融通した水量を合計し、4,500万立方メートルと試算しており、その考え方は適当なものと認識している。
 県としては、設楽ダムが完成していれば、渇水被害を大きく軽減できたものと考えている。
【委員】
 その認識では、ダムが完成するまでは渇水が繰り返されてしまう。
 国の水資源に対する考え方も大きく変わってきている。国の水資源開発基本計画、いわゆるフルプランは抜本的に改正されている。2017年に国土審議会答申、リスク管理型の水の安定供給に向けた水資源開発基本計画のあり方についてでは、従来のフルプランを抜本的に見直し、需要主導型の水資源の開発から、リスク管理型の水の安定供給へ転換すると述べている。
 危機時における水の確保のための施策体系では、既存施設の徹底活用をうたい、連絡管の整備、危機時に用水事業者間で用水の相互融通、ダム群連携、効率的な水運用による、危機的な渇水時にも長く持ちこたえ、早期の回復が可能な対応力を確保とあり、危機時における柔軟な対応を求めている。
 水資源対策が、水源開発中心から既存施設の連携での対応重視に変わってきたと考えるが、県は国の考え方をどのように受け止めているのか伺う。
【理事者】
 国土審議会の答申においては、既存施設の徹底活用に加え、ハード対策と併せて、必要なソフト対策の一体的な推進など、多様な手法と組み合わせて、水資源の安定確保を図る新たな考え方が示されており、県としては、この新たな考え方に沿って施策を進めている。
 豊川水系における既存施設の徹底活用の取組として、水資源機構の豊川用水二期事業、県企業庁の豊橋浄水場再整備事業により水の安定供給の確保に努めている。
【委員】
 今回、大村秀章知事も使用を要請した佐久間ダム導水路についてである。もっと積極的に活用できないか伺う。
 天竜川水系の佐久間ダムから豊川への導水については、1957年に分水協定が結ばれた。今も有効なこの分水協定では、愛知県側が使える水量や使用期間、分水量を制限する条件など、どうなっているか伺う。
【理事者】
 佐久間導水は、協定において、佐久間ダムから豊川用水への導水期間は5月6日から9月20日、導水量は最大で毎秒14立方メートル、期間内の導水総量は年間5,000万立方メートルを上限とされている。
 また、佐久間ダムがある天竜川水系において節水が行われている場合、豊川用水への導水量は制限されることとされている。
【委員】
 この協定が結ばれてから68年が過ぎた。気候温暖化や渇水の状況、また、佐久間ダムの電力需要などは大きく変わっている。年間分水量5,000万立方メートルの水は、今回の長期間の水不足分をカバーできる量である。また、最近の宇連ダムの貯水量の変化を見ると、夏場だけでなく、冬から春先にかけても、渇水のピークが来ることが増えている。
 そこで提案である。
 水資源開発の新しい考え方に沿って、この佐久間導水を積極的に活用する考えはないか。具体的には、5月から9月までの期間制限をなくし、通年利用を可能にする、分水量を制限する条件も見直し、5,000万立方メートルを有効に活用できるよう、分水協定の見直しを関係機関に働きかけてはどうか伺う。
【理事者】
 今回の渇水においては、天竜川水系でも取水制限が実施されている厳しい状況の中、関係者の理解と協力により、佐久間ダムからの緊急導水が実施され、大きな社会的影響を回避することができた。
 したがって、県としては、現在の協定は有効に機能しており、見直しが必要な状況にはないと認識している。
【委員】
 今ある機能を十分に生かし、見直しは必要ないとのことだが、そのようなことも検討すべきだと思う。先ほど述べた答申では、水資源開発において水循環政策との整合にも留意するよう指摘している。
 水利用の過程において、流域を俯瞰した総合的な対応を行い、水源涵養機能といった課題に応じて、健全な水循環の維持または回復に向けた取組の計画的な推進に資するようにと、具体的には、木を切ってダムを造るよりも、流域の森林を育て、保水力を高めることにもっと目を向けなさいとのことだと思う。
 特に豊川水系は、矢作川や木曽川などと比べると、流域面積がはるかに狭く、急峻な地形と相まって、保水力が弱いと指摘されている。
 農林基盤局からの説明では、宇連ダムの流域森林面積は約1万3,700ヘクタールあるが、除間伐など、森林を健全に育てるための手入れ作業は、森林の3割程度とのことだった。これでは降った雨が山にもダムにもたまらずに、あっという間に流れてしまう。きちんと森林を整理すれば、水源涵養量は降雨量の2割から3割にもなるとの林野庁の調査結果もある。
 豊川の水源確保には、宇連ダム流域で除間伐など人工林整備が有効な対策として欠かせないと考えるがいかがか。
【理事者】
 水源林の整備は、水源涵養の機能向上に資する必要な取組と認識している。一方で、今回のような大規模渇水への対応については、流域の森林を育て、保水力を高めることのみで、東三河地域で必要な水資源を確保することは困難であると考える。
 東三河地域においては、1977年に豊川水源基金が設立され、水源地域における造林や森林整備、作業路整備への支援が行われている。
 県としては、当基金への助成を通じて、水源涵養機能の向上に向けた取組を着実に進めていく。
【委員】
 渇水対策は、設楽ダム建設ありきではない。幾つか提案したが、森林を伐採するのではなくて、伐採せずに生かしていく、環境を守ることが、豊川の渇水対策につながっていく。大型開発よりも既存の施設を有効活用すべきである。
 豊川水系の渇水対策に全庁挙げて取り組むことを強く求めて、この質問は終わる。
 続いて、特定利用港湾、特定利用空港等について質問する。
 4月8日に政府は、特定利用空港・港湾に愛知県の中部国際空港と名古屋港、三河港を指定したと発表した。まず、この特定利用港湾についての認識と、指定されたことでどう変わるのか伺う。
【理事者】
 国からは、特定利用港湾は、平素から必要に応じて自衛隊や海上保安庁が港湾を円滑に利用できるようインフラ管理者との間で円滑な利用に関する枠組みを設けるものと聞いている。
 また、国からは、特定利用港湾になった後も、自衛隊や海上保安庁による平素の利用に大きな変化はないと聞いている。
【委員】
 今回指定された三河港は、産業を支える大きな役割を果たしていると思う。その役割について簡潔に説明してほしい。
【理事者】
 三河港は、自動車の輸出入において国内トップクラスの実績を有する自動車産業の世界的な物流拠点として我が国の基幹産業を支える役割を担っている。
【委員】
 産業を担う、大きな役割を果たす港だと思う。中部国際空港への自衛隊の飛来はまだないが、商業利用や産業を支えている港には、これまでも名古屋港と三河港、衣浦港に自衛隊艦船が度々入港、利用することがあった。
 そこで、2020年以降で、名古屋港と三河港、衣浦港への自衛隊艦船の入港、利用状況について、それぞれ年月日、場所、利用艦船の名称と入港目的を示してほしい。
【理事者】
 入港状況についてであるが、三河港については、2020年2月21日に、「いずも」が自衛隊の訓練のため、2021年10月4日に、「えのしま」が蒲郡市のイベントのため、2022年2月13日に、「しもきた」が自衛隊の訓練のため、2022年7月29日に、輸送艇2号が自衛隊の訓練のため、2023年2月9日に、「しもきた」はじめ6隻が自衛隊の訓練のため、2023年9月22日に、「しらせ」が蒲郡市のイベントのため、2024年2月9日に、「うらが」はじめ9隻が蒲郡市の防災訓練のため、2025年2月9日に、「うらが」はじめ6隻が蒲郡市の防災訓練のため、2025年3月14日に、「やはぎ」が自衛隊の訓練のため、2026年2月9日に、「ぶんご」はじめ8隻が自衛隊の訓練のため入港した。
 また、衣浦港については、2023年10月25日に、「ちちじま」が碧南市の防災訓練のため、2024年1月30日に、「うらが」はじめ11隻が自衛隊の訓練のため、2025年1月30日に、「うらが」はじめ10隻が自衛隊の訓練のため、2025年9月26日に、「えんしゅう」が半田市の防災訓練のため、2026年1月30日に、「ぶんご」はじめ11隻が自衛隊の訓練のため入港した。
 名古屋港については、2021年6月11日に、「はしだて」が物資補給、乗組員の休養、特別公開のため、2021年8月27日に、「ときわ」が物資補給、乗組員の休養、特別公開のため、2023年11月10日に、「えんしゅう」が国、県、名古屋市及び名古屋港管理組合の合同防災訓練のため、2024年7月5日に、「ちよだ」が物資補給、乗組員の休養、一般公開及び特別公開のため、2025年7月25日に、「くろべ」が物資補給、乗組員の休養、一般公開及び特別公開のため、2025年10月3日に、「しらせ」が南極観測船の40周年イベント展示、一般公開及び特別公開のため入港した。
【委員】
 答弁があったように、目的は様々あるが、特定利用港湾に指定される前から、とりわけ蒲郡港は多く来ているが、頻繁に自衛隊艦船が入港していたとのことである。
 国から、いつ特定利用港湾の話があったのか。関係自治体からの意見を聞いて、同意は得られたのか。愛知県が同意に至った経過について伺う。
【理事者】
 国から本県に対して、三河港を特定利用港湾の対象に検討している旨の説明があったのは、昨年7月である。
 次に、関係自治体との調整状況については、昨年9月に関係自治体に対して国から説明が行われている。その後の関係自治体に対する意向確認の結果としては、特に意見なしとのことだった。
 最後に、本県が同意に至った経過についてである。昨年10月に、国から三河港における円滑な利用に関する枠組みを確認するよう依頼があり、11月に国に対し確認した旨を回答した。
【委員】
 特定利用空港・港湾とは、2022年に岸田政権が閣議決定した安保3文書に基づくものである。国家安全保障戦略の中で、我が国に直接脅威が及んだ場合も念頭に、国内における幅広い分野での対応能力を強化する。有事の際の対応も見据えた空港・港湾の平素からの利活用に関するルールづくり等を行うと書かれていた。
 武力攻撃が行われるような有事への対応が前提としてあると思うが、県としてどのように認識しているのか伺う。
【理事者】
 国からは、本枠組みは平素における港湾の利用を対象としたもので、武力攻撃事態のような有事の利用を対象とするものではないと聞いている。
【委員】
 有事のものではないと聞いているというが、国の大元の考え方、背景にはそのようなことがある。有事になったときに使えるために平時からそのような利用をしていくものである。実際に指定された空港・港湾では、自衛隊基地が攻撃され、使用不能となった事態を想定しての訓練が行われている。
 自衛隊が使うことが増えるわけではないとの答弁もあったが、特定利用空港・港湾をめぐり、自衛隊による利用が、制度開始の2024年4月から今年4月までに計1万1,906回に上ることが、日本共産党国会議員へ提出された防衛省の資料の中で明らかになった。
 那覇空港には、陸海空3自衛隊の基地があり、航空自衛隊のF15戦闘機による離着陸訓練が行われている。熊本空港には、陸上自衛隊高遊原分屯地に隣接し、日米軍事共同訓練では、自衛隊機と米海兵隊の整備や燃料補給を行っている。九州の自衛隊基地が攻撃され、使用不能になる事態を想定した訓練が増えている。港湾は弾薬や燃料などの補給拠点として利用を狙っている。
 昨年の自衛隊統合演習では、自衛隊が民間船を借り上げ、苫小牧空港を出発し、パトリオットミサイルや燃料などを平良港や石垣港に輸送、鹿児島港ではイージス艦に弾薬を積み込んだ。まさに有事を想定した訓練そのものだと思う。
 そこで、指定された愛知県の三河港も同じように利用が拡大していく可能性があると考えるがいかがか。答弁を求める。また、米軍艦船の利用も想定されているのか伺う。
【理事者】
 国からは、特定利用港湾になったことによって、自衛隊の利用頻度が大きく増えることはないと聞いている。また、米軍が本枠組みに参加することはないと聞いている。
【委員】
 大きく増えることはないと国から聞いているというが、制度が開始されたときから増えている。このような実態が防衛省の資料で明らかになっているが、この点はどのように受け止めるか伺う。
【理事者】
 本県としては、国からは、特定利用港湾になったことによって、自衛隊の利用頻度が大きく増えることはないと聞いている。
【委員】
 そう言うが、実際はそうではない。今回指定された空港・港湾について、有事に攻撃目標になることへの不安、懸念が上がっている。政府は、内閣官房がホームページ上で公開しているQ&Aで、攻撃目標とみなされる可能性が高まるとは言えないとしている。
 しかし、沖縄県の新聞、琉球新報の2024年の報道では、1944年10月の南西諸島への米軍の空襲で、飛行場や港が激しい攻撃にさらされたことに触れ、自衛隊や海上保安庁の訓練などに使用される施設は、有事の際は攻撃の標的となり得ると指摘している。
 安全性の担保について、国との話合いの中でどのように確認しているのか伺う。
【理事者】
 国からは、自衛隊や海上保安庁はこれまでも三河港を利用してきており、特定利用港湾となった後も、自衛隊や海上保安庁による平素の利用に大きな変化はなく、特定利用港湾となったことのみによって、攻撃目標とみなされる可能性が高まるとは言えないと聞いている。
【委員】
 そのような認識ではまずいと思う。
 高知県知事が政府に、存立危機事態や重要影響事態、いわゆるグレーゾーンが含まれると考えてよいかとの質問をした際、政府の回答は相違ないとのものだったそうである。つまり、日本と密接な関係にある他国が攻撃され、その結果、日本の存立が脅かされる事態と認定された場合に、米軍支援のために武力行使を行うとき、また、日本が攻撃を受けていない中で、米軍などが海外で戦争を引き起こし、それが日本の平和と安全にとって重要な影響を与える事態と認定された場合、日本の自衛隊が後方支援を行うときにも、特定利用空港・港湾を利用するということである。
 愛知県は、国から説明を受けているか。存立危機事態や重要影響事態、いわゆるグレーゾーンにも、特定利用空港・港湾の枠組みが及ぶ可能性について、どのように認識しているのか伺う。
【理事者】
 国からの説明では、武力攻撃事態等における港湾の利用調整について、特定公共施設利用法等に基づき行われるものであり、本枠組みによるものではないと聞いている。
 また、存立危機事態や重要影響事態といった事態が本枠組みとなるかについては、国の判断によるものと考えている。
【委員】
 国の判断でどうなっていくかということに委ねられてしまうわけである。否定はしていないとのことだと思う。
 特定利用港湾には、三河港が指定された。この間、三河港の中では、先ほども答弁があったが、蒲郡港に集中して自衛隊の艦船が寄港しているのはなぜか。
 護衛艦が接岸する水深マイナス11メートルの蒲郡11号岸壁の稼働状況が低く、民生利用に影響がないとのことか。自衛隊艦船にとって使い勝手がよい場所なのか伺う。
【理事者】
 自衛隊や海上保安庁の蒲郡11号岸壁の利用は、利用者の意思で利用許可申請がなされ、民生利用への影響が生じないことを確認した上で、港湾管理者が許可をしているものであり、理由については、港湾管理者では承知していない。
【委員】
 承知していないとのことだったが、これだけ集中しているので、やはり場所としては使いやすい場所となっているのではないかと想像する。
 今回、台風で中止になったが、今週末、蒲郡市などが防災フェスタを27日と28日に計画していた。この防災フェスタに護衛艦と掃海艇が来て、一般公開や体験航海が予定されていた。
 ただ、この防災フェスタが、防災の企画があったからではなく、自衛隊の艦船2隻が来ることに伴って防災フェスタが開催するとあった。防災で住民の暮らしを守ることが主ではなく、自衛隊の都合に合わせた防災フェスタとなっていたとのことで、中止にはなったが、こうした計画の在り方は、やはり防災の本来の趣旨とは相入れないものであり、大変問題があると思う。
 特定利用港湾の指定が進む中で、自治体が管理する港湾なのに、自衛隊の都合が平時でも優先されてしまう。利用状況が変わるものではないと言うが、今までも多く利用されている。自衛隊の予定に合わせて、自治体の行事を行う事態まで生じてしまっている状況である。
 愛知県の空港や港湾は、アジアをはじめとした世界の国々との交易を通して地域の産業を支えているものである。民生利用、商業利用がベースの空港・港湾を軍事利用につなげていく特定利用空港・港湾への指定は容認できないということを述べ、質問を終わる。
【委員】
 私からは、アジア・アジアパラ競技大会の開催中における県管理道路の工事について伺う。
 道路管理者は、道路の維持管理、そして安全対策のために計画的に道路工事をしている。至るところで、長期にわたるところもあるが、車線規制、交互通行などが通常見受けられる。
 あと3か月を切ったが、第20回アジア競技大会が9月19日から10月4日までの16日間、43の競技が愛知県と名古屋市を中心に53会場で開催され、アジア45の国や地域から最大1万5,000人の選手、チーム、役員が参加する予定だと聞いている。
 また、第5回アジアパラ競技大会は、10月18日から10月24日までの7日間、18競技が19の競技会場で開催され、最大4,000人の選手、チーム、役員が参加するとのことである。
 アジア競技大会で1万5,000人の選手、チームの移動は主に借り上げバスでの移動だと思うので、県内至るところでバスが増えてくる。そして、東京オリンピックのときは無観客だったが、このアジア・アジアパラ競技大会は観客がいる。
 観客は、公共交通機関を利用するか、あるいはマイカーで会場まで行くとのことで、通常時に比べて、選手たちの借り上げバス、そして、観客のマイカーによって、道路の交通状況はかなり変わってくるのではないかと思う。
 アジア・アジアパラ競技大会の開催中、選手、大会関係者、観客等が、道路工事による渋滞によって、予定どおり競技会場に到着しないことも懸念されるが、どのような対策を講じるのか伺う。
【理事者】
 大会関係者の円滑な移動に向け、公益財団法人愛知・名古屋アジア・アジアパラ競技大会組織委員会からの協力要請に基づき、大会期間中の道路工事の抑制に向け、取組を進めているところである。
 具体的には、組織委員会が指定した輸送ルートにおいて、原則として工事を抑制していく。工事の抑制期間は、アジア競技大会の令和8年9月16日から10月4日まで及びアジアパラ競技大会の10月13日から10月24日までとし、いずれも午前5時から午後10時までとしている。
 なお、災害、事故等による緊急工事など、やむを得ず実施する工事については、組織委員会をはじめとする関係機関と連絡を密にし、大会関係車両の輸送に配慮し、対応していく。
 また、電気、ガス、水道などの事業者である道路占用者に対しても、県と占用者間で工事の調整のため開催している道路占用連絡会議等を通じ、道路占用に伴う工事の抑制を依頼しているところである。
 こうした取組により、輸送ルートへの交通影響の低減を図り、大会関係者等の円滑な移動確保に努めていく。
【委員】
 組織委員会の要請によって指定された道路については、道路工事を抑制していくとのことであった。
 競技会場に向かうルートは、宿舎、最寄り駅、高速のインターチェンジ等いろいろなルートがあるとのことである。
 組織委員会が決めるとのことであったが、工事抑制は、どのような考え方で、対象となる路線やルートの決定が行われているのか伺う。
【理事者】
 アジア・アジアパラ競技大会組織委員会は、円滑な大会運営実現のため、選手、大会関係者、観客等の移動経路を輸送ルートとして指定している。
 この輸送ルートは、選手、大会関係者等の移動に関するものとして、競技会場と選手宿舎、主要駅、空港、高速道路インターチェンジ等を結ぶルートがある。また、観客の移動に関するものとして、競技会場と最寄りの駅等を結ぶシャトルバスルートや徒歩ルートがある。
 道路管理者としては、大会期間中の円滑な輸送確保に協力するため、輸送ルート上において通行止め、片側交互通行、車線減少など、車線規制を伴う工事は、県の発注工事に限らず、道路占用工事等を含め、抑制していく。
【委員】
 答弁からすると、工事抑制をする期間が3週間程度か、それ以上になるかと思う。
 次に、工事の請負業者の立場から質問するが、工事抑制に伴って余儀なく工期延長となることが予想される。工事請負業者は、契約時に工事ができないことを承知しているのか。
 また、これによって工事費の負担が、工期が長くなればその間経費が増すので、その場合の対応を伺う。
【理事者】
 本県では、アジア・アジアパラ競技大会を考慮し、輸送ルート上での作業が事前に確定している工事については、あらかじめ発注段階で一時中止を見込んだ工期を設定している。
 また、工事発注後に工事抑制に伴い工期を延長する場合について、工事現場の維持などに要する費用など、工事抑制に伴う増加費用について、愛知県建設局の積算基準及び歩掛表に基づき、設計変更を行うなど、適切に対応していく。
【委員】
 大会期間中の選手、関係者の輸送ルートにおいて、災害、事故等により緊急工事の必要が発生した場合、先ほど、抑制ルートであっても確保するとのことだったが、選手等を確実に輸送するためにはどう対応するか伺う。
【理事者】
 アジア・アジアパラ競技大会の開催期間においては、本県が管理する道路の管理体制を強化するとともに、大会組織委員会などの関係者と連携し、円滑かつ安全な通行を確保していく。
 具体的には、輸送ルートを対象として、開催前日と期間中の選手、関係者が移動する1時間前までに巡視を実施していく。また、交通情報をリアルタイムに共有できるよう、大会組織委員会、警察及び道路占用者など関係機関との緊急連絡体制を構築していく。
 これらの取組を確実に実行するため、各建設事務所において、道路維持管理計画を策定し、会場ごとに日別の輸送ルートを確認するなど、状況に応じたきめ細かな対応を行っていく。
 また、災害、事故等により緊急工事の必要が生じた場合においては、防災安全協定業者などにより、迅速に現場対応を行い、一刻も早い通行の確保に努めるとともに、緊急連絡体制により、最新の道路状況を関係機関と共有し、大会関係者の輸送の影響が最小限となるように努めていく。
 大会の成功に向けて、関係機関と連携し、安全な交通の確保にしっかりと取り組んでいく。
【委員】
 大会成功のために全庁を挙げて取り組むとの話であって、建設部門においても、協力してもらえることが確認できた。
 答弁にあったとおり、計画はしても計画どおりにいかないこともある。不測の渋滞とか、いろいろなことが起こるので、各建設事務所と協力しながら、確実に対応することを願い、私からの質問を終わる。
【委員】
 今年の夏は、気象庁の長期予測によれば、赤道付近の海面温度の影響により、エルニーニョ現象など複雑な環境変化が重なり、日本列島は猛暑になると報道されている。
 こうした中、労働環境の改善が必要であると考えるが、令和8年4月より、改正労働安全衛生法の本格施行が始まり、元請業者は、労働者だけでなく、個人事業主を含めた作業従事者に対しても、事故防止のための対策を適切に行うことが義務づけられたところである。
 私は、日本最大の総合大学である日本大学を卒業し、交流会において、本部副会長、また、会員約7,000人を有する愛知県支部の支部長である。
 こうした関係から、医療、建設、芸術、流通など、様々な分野の同窓生との交流の中で、愛知県政に関する相談や提言を受ける機会がある。
 今回、その中でも、建設現場に従事する仲間の声に耳を傾け、各種施策について確認していく。
 日本は、急速な少子・高齢化が進行しており、建設業界においての影響は顕著である。屋外、屋内を問わず、建設現場では日本人の若年労働者の姿はすごく少数であり、現場は、高齢作業員と外国人労働者が中心となっているのが実態である。
 こうした中、建設会社においては深刻な人手不足に直面しており、現在働いている従業員に対する安全管理体制を早急に改善しなければ、既存の人材ですら離職してしまう状況にある。
 担い手3法の改正に伴い、労働環境の改善が叫ばれているが、現場を実際に体験している人は少なく、机上の計画だけではなく、実情に即した適切な指導、支援を求める声が現場から寄せられている。
 また、建設会社の責任者からは、行政は安全第一、工期厳守を求めるものの、現場の実態に寄り添った対応が不足しているとの指摘もある。実際の作業現場においては、現場によって、従来型の簡易トイレが、暑さや臭気により使用困難な状況で、利用をためらうほどの環境もあるとの声を聞く。
 一方で、近年では、強制換気機能やミストファンを備えたトイレの導入も進められている。
 さらに、熱中症対策として、エアコン、給水機、空調服、ドライミスト、暑さ指数の計測などがあり、作業員に対しては、冷却効果のある装備、いわゆる空調服、ペルチェ式ベスト等を新入社員に優先的に配布するなど、様々な工夫を重ねている企業もあると聞いている。
 また、猛暑が想定される7月、8月、9月の作業期間について、従来の午前8時から午後5時までではなく、例えば早朝から正午までといったように、作業時間帯を見直す取組を行っている企業もある。
 建設現場の作業環境について、県としてどのように把握しているのか、また、現場作業環境の改善にどのように取り組んでいくのか伺う。
【理事者】
 建設現場の作業環境の把握については、工事着手時に請負者より提出される施工計画書を確認し、作業員の作業環境向上に対する取組や熱中症対策についての内容を確認するとともに、定例打合せや現場立会いなどにおいて、監督員が現場に出向き、現場の状況を確認している。
 また、作業環境の改善に向けては、男女別快適トイレの設置及び労働安全衛生法の規定に基づく熱中症対策の強化に取り組んでいるところである。
 これらに係る費用については、工事の規模に応じて算出される、現場を維持する経費などにて計上している。加えて、猛暑における作業時間の対策として、気温、湿度などを考慮した暑さ指数と観測地点ごとの過去の気象記録を基に作業不能な日数を定め、それを含めた工期設定をするなど柔軟に対応している。
 今後も現場の作業環境の状況を把握し、現場作業員の作業環境改善が図られるよう取り組んでいく。
【委員】
 次に、公共事業の発注に関してである。
 単に価格のみで評価するのではなく、労働環境の改善に具体的に取り組んでいる企業に対して評価する仕組みを検討すべきと考えるが、見解を伺う。
【理事者】
 企業が取り組む労働環境の改善については、工事の成績評定の評価項目において、作業環境の改善という項目を設定しており、個々の現場の状況に応じて効果がある取組をしている場合に適切に評価しているところである。
 また、成績評定の結果については、総合評価落札方式において、企業の工事成績を重要な評価項目として加点評価の対象としている。
 そのほか、労働環境の改善は優先度が高い事項であると認識しており、このうち週休2日工事については、建設部門が発注する全ての工事に適用を順次広げるとともに、総合評価落札方式において重要な加点項目の一つとして取り組んでいる。
【委員】
 次に、中東情勢の変化による建設工事への影響についてである。
 昨今、中東地域における情勢の変化により、我が国では原油の入手が困難となり、原油由来の製品の供給が不安定となり、問題となっている。
 テレビや新聞といった各種メディアにおいても連日報道されているが、この影響は、医療、農林水産、食品産業、建設業など、広い範囲にわたり、一部の建設資材においても供給が不安定な状況である。
 こうした中、中東情勢の変化を受け、建設資材の調達状況について、どのように把握しているのか、また、県が発注する県営住宅や県立学校といった建築工事並びに土木工事で施工する請負業者にどのような影響を及ぼしているのか伺う。
 さらに、こうした状況に対して、県の発注工事ではどのような対策をしているのか伺う。
【理事者】
 資材調達に関する状況については、工事を発注、監督する所属や建設業団体からの情報収集を密に行い、資材価格や調達の遅れが工事に与える影響を随時確認している。
 県が行う建設工事の請負業者の影響として、建築工事においては、現在のところ、中東情勢を要因とする入札不調や工事中止は生じていない。ただ、原油由来製品の供給不安により防水材や断熱材、各種塗料、ユニットバス、塩ビ管などの建築資材の価格上昇、調達の遅れが生じ始めている。
 また、土木工事においては、アスファルトや塗料、燃料などにおいて価格の上昇を確認している。
 こうした現状への対策として、資材単価の上昇に対しては、資材単価の調査、更新の頻度を増やすなど、実勢価格を反映した適切な予定価格の設定に努めている。
 契約済みの工事においては、今般の予測不能な資材価格や労務費などの著しい変動に対し、請負代金額を適正な価格に見直す、いわゆるスライド条項の運用や資材納期の遅延に対し工期の見直しを行うなど、請負者からの協議の申出に適切かつ柔軟に対応することとしている。
【委員】
 先ほども議論があったが、豊川水系の渇水対策等について触れていく。
 東三河地域の豊川においては、昨年の夏から雨が少なく、8月29日から4月28日までの約8か月の長期にわたって節水が行われてきた。
 3月17日には宇連ダムの貯水率が0パーセントとなり、連日マスコミにより深刻な渇水の状況が報道されている。各家庭のテレビでは、ダムの貯水率が0パーセントの画面、いわゆるダムの水が本当に少なくなっているのを映し出されて、不安を抱いた県民は多かったと思う。
 また、大村秀章知事が、現状では田植の時期を、農業団体に対しても延期を呼びかけるとの声明に対し、関係者は一層不安を覚えたことを記憶している。
 3月27日には、今回の渇水において最大の節水率となる農業用水と工業用水50パーセント、水道用水30パーセントまで強化された。また、同日に行われた豊川緊急渇水調整協議会において、緊急的な渇水対策として、天竜川の佐久間ダムからの緊急導水が決定された。
 佐久間ダムからの導水は、佐久間導水と言われており、発電用の佐久間ダムから宇連川の支流亀淵川へ、天竜川の水を豊川へ導水するものである。通常の運用では5月6日から9月20日までの期間に導水されているが、今回は1985年1月以来の41年ぶりに、この期間外に緊急導水がされた。
 そこで、緊急渇水対策として実施された佐久間緊急導水の具体的な内容と効果について伺う。
 次に、東三河地域では、約8か月間に及ぶ長期の厳しい節水を強いられた。もっと早く佐久間緊急導水をすることはできなかったのかという声が多くある。
 今回の佐久間緊急導水の実施の決定に至るまでの具体的な経過を伺う。また、その費用について伺う。
【理事者】
 佐久間緊急導水は4月25日から4月27日までの3日間実施され、導水量は合計28万7,000立方メートルとなっている。
 3月末からの降雨により、ダムの貯水量は回復しつつあったものの、平年並みには至っていなかったが、佐久間緊急導水が行われたことにより、河川流量が安定し、ダムの貯水量を温存できたことから、出水期に入る6月までの水供給に見通しが立ち、節水の解除につながった。
 渇水対策は、互譲の精神の下、まずは利水者間で対応することとされていることから、豊川用水においても、昨年8月29日に利水者による節水を開始し、段階的に節水率を強化していった。
 しかし、利水者による節水対策だけでは対応が困難になったことから、利水者が河川管理者に緊急渇水対策を要請し、2月20日より豊川から仮設ポンプにより水をくみ上げ、豊川用水へ放水するなどの対策が開始された。
 その後も降雨に恵まれず、3月17日には宇連ダムが枯渇に至ったことから、県民生活や地域経済などへの重大な影響を回避するため、河川管理者のあっせんの下、天竜川水系の利水者に佐久間緊急導水を要請した。天竜川水系においても、12月から節水が行われており、厳しい状況であったが、豊川の深刻な状況を鑑み、佐久間緊急導水の協力を得られ、実施の決定に至った。
 佐久間緊急導水にかかる費用については、施設管理者である水資源機構から、通常の管理業務の範囲内で対応しており、新たな追加費用は生じないと聞いている。
【委員】
 続いて、豊川水系では、1994年のいわゆる平成6年の列島渇水に続き、1995年、1996年と3年続けて深刻な渇水に見舞われた。
 2001年には、豊川総合用水事業により、大島ダムをはじめとする新たな貯水施設が完成したが、その後も度々節水を余儀なくされ、2019年には宇連ダムの渇水に至った。
 現在、豊川水系の利水と治水のために実施されている設楽ダム建設事業はどこまで進んでいるか。また、設楽ダムが完成していれば、今回の渇水被害をどの程度軽減することができたのか伺う。
【理事者】
 はじめに、設楽ダム建設事業の進捗について、総事業費約3,200億円に対し、今年度当初予算までの累計事業費は約2,213億円であり、69.2パーセントの進捗率となっている。2023年9月からダム本体の基礎掘削を行う建設1期工事に着手しており、2034年度の完成に向けて工事が進められている。
 2026年6月4日に国土交通省中部地方整備局が開催した令和8年豊川渇水報告会において、国土交通省中部地方整備局は、設楽ダムが完成していれば、同ダムからの補給により今回の渇水を回避できたとの試算結果を公表している。設楽ダムの利水容量は7,300万立方メートルであり、これは近年の豊川用水年間使用水量の3割弱に相当する。
 県としても、設楽ダムは東三河地域の渇水被害の軽減に大きく寄与すると考えており、引き続き早期完成を国に働きかけていく。
【委員】
 今回の渇水においては、ダムの貯水量が極端に少なくなり、枯渇のおそれが生じてくると、突然テレビや新聞などの報道が過熱し、センセーショナルな報道がなされたが、通常時においては、ダムの貯水状況に関する情報が県民に届いていないように思う。
 今年は、異常気象、エルニーニョ現象の発生が発表されているが、太平洋の水温の上昇により、日本列島の夏は高温となると予想されている。例年より、水の利用量が増えると想定される。このことからも、ふだんからダムの貯水状況が発信されて、県民が節水に心がけていく必要があるのではないかと思う。
 ダムの貯水状況について、県民にどのように発信しているか。また、渇水時の情報発信に関する県の考え方について伺う。
【理事者】
 ダムの貯水状況について、豊川用水においては、施設の管理者である水資源機構中部支社及び豊川用水総合管理所がダム貯水量をウェブサイトへ掲載しており、常に最新のデータを確認することが可能となっている。県においては、県のウェブサイトにリンクを掲載するなどして、県民がダムの貯水状況を簡易に把握できるよう努めている。
 次に、情報発信に関する県の考え方について、平常時は水の作文コンクールや水道週間等を通じて、水が限られた貴重な資源であることの普及啓発に努めている。
 節水の初期段階では、ウェブやポスター等による広報によって、利水者の自主的な取組を促しており、節水対策の強化に従い、広報車の巡回、減圧給水の実施、県渇水対策本部の設置や知事による節水の協力の呼びかけ等、段階的に対応を行い、社会的な混乱を招かないように努めている。
【委員】
 次に、建築部門について質問していく。
 2年前の建設委員会では、県営住宅の諸問題を中心に議論をしたわけだが、まずは、いま一度、県営住宅とは何かについて聞いていきたい。
 先の所管事項説明会においても、こうした説明はなかったと聞いているので、改めて聞くものである。県営住宅は、どういった経緯で、どうやって整備をし、どう県民に提供しているか伺う。
【理事者】
 県営住宅は、戦後の復興期における住宅の絶対的な不足を解消するため創設された公営住宅法に基づく公営住宅として建設、整備がなされてきたものである。
 公営住宅法では、国と地方公共団体が協力して、住宅に困窮する人に健康で文化的な生活を営める住宅を低廉な家賃で供給することとされており、高度経済成長期である昭和40年代、昭和50年代には、当時の住宅不足に対応するため、数多くの県営住宅が建設された。
 現在の県営住宅は、平成8年の公営住宅法改正により、真に住宅に困窮する低所得者に供給する住宅として位置づけられている。
【委員】
 県営住宅は、国と県が協力して整備されてきたわけだが、国と県の関わりについて尋ねる。
 一般的には、賃貸住宅は、大家が家賃を設定して、入居を希望する人に入居してもらうことを決めるわけだから、多くの県民は、県営住宅も同じように、県が自由に住宅を建設し、大家である県が、家賃や入居資格を独自に決めていると思っている。国と県の関係を知る者は皆無だと思う。
 そこで、県営住宅に関する国と県の関わりについて伺う。
【理事者】
 公営住宅法では、県などの地方公共団体が公営住宅の建設等を行い、住棟や附帯する施設の建設費について、国が補助することとされている。
 住宅の整備基準や家賃の算定方法、入居者の資格、募集方法などは、公営住宅法の規定に基づき、各地方自治体が条例で定めている。このほか、国の技術的助言や各種要綱などにより、具体的な基準などが定められている。
 また、事業実施に当たっては、住宅の整備計画について、国の確認が必要となっており、本県を含め、地方公共団体はこれらの規定等に基づいて公営住宅の整備、管理を行っている。
【委員】
 県営住宅の整備はどのように行われているか伺う。
【理事者】
 県営住宅の整備は、地域における住宅需要を踏まえ、敷地を取得し、住棟の配置や戸数など基本計画を策定し、住宅の実施設計、工事と進めていく。
 近年は、敷地を購入して新たに県営住宅を建設することは行っておらず、既存の住宅の建て替えと長寿命化改善事業が主体となっている。
 整備に当たっては、国費が充当されることとなるため、その条件である愛知県地域住宅計画や愛知県県営住宅長寿命化計画を策定し、これらに基づき、国の補助を受け、事業を行っている。
【委員】
 県営住宅の建設、整備について答弁してもらったが、次に、県営住宅にはどのような人が入居でき、家賃はどのような計算方法で定められているのか伺う。
【理事者】
 県営住宅は、住宅に困窮する低額所得者に対して低廉な家賃で賃貸する住宅なので、入居を希望する人の月額所得が愛知県県営住宅条例で定める所得額以下である必要がある。
 県営住宅の家賃は、入居者の収入による負担能力である応能と、住宅の立地規模など住宅から受ける便益である応益により家賃を決定する、いわゆる応能応益方式となっている。
 具体的には、住宅が立地する市町村の立地係数、入居する住戸の専用床面積の規模係数、建設した年度からの経過年数係数及び住宅のある区域とその周辺地域の状況などによる利便性係数、この四つの係数を合わせて応益係数と呼ぶが、この係数を入居者の収入区分ごとに国が定める家賃算定基礎額に乗じて、家賃を算定している。
【委員】
 答弁があったように、県営住宅は、民間の賃貸住宅のように、建設や管理に要する費用から家賃を算定するのではなく、入居者の収入と住宅から受ける便益によって家賃が決まっているわけである。当然、収入が低ければ家賃も低くなる。
 では、現在、県営住宅の入居者の収入の状況はどうなっているか。収入区分の一番低いほうの割合を教えてほしい。また、平均家賃は幾らか伺う。
【理事者】
 現在、県営住宅に入居している世帯の収入状況であるが、月額所得が10万4,000円以下である収入分位1の世帯が、全入居世帯の約70パーセントを占めている。
 また、県営住宅の平均家賃は約2万5,000円となっている。
【委員】
 県営住宅に住んでいる人の7割は、世帯所得が月額10万4,000円以下、収入の区分が1とのことである。
 県営住宅は、入居者の収入に応じた家賃となるわけだから、平均家賃を見ても、近隣の民間住宅の家賃よりもかなり低くなっているはずである。
 平成8年に公営住宅法が改正される前の県営住宅の家賃は、建設に要した費用から、補助金相当額を除いた額を原価とし、その原価を上限として、家賃を決定する法定限度額方式だったが、公営住宅法の改正により、県の家賃収入は激減し、それまで行っていた計画的な建物修繕もままならなくなってしまった。
 特に昭和40年代から50年代には、大量の県営住宅が建設され、こうした住宅は、計画的な修繕ができていないから、外壁は黒く汚れ、配管も腐食して、駄目になっても、部分的な修繕で何とか使ってきた。
 現在の県営住宅の整備は、建て替えや長寿命化改善事業を行っているとのことだったが、手をつけなければならない住宅があまりにも多く、いつ事業を実施してくれるのか、県営住宅入居者も、不安な思いで生活しているのではないか。
 老朽化した県営住宅の建替事業や長寿命化改善事業は、どのような方針、計画で進めていて、どういったものであるのか伺う。
【理事者】
 建替事業については、老朽化が進んでいる昭和40年代以前に建設され、エレベーターが設置されていない住宅で実施している。
 建て替えに当たっては、住棟の高層化により住戸を集約し、必要な駐車場敷地を確保することとしており、省エネルギー性能等に優れた良質な住宅を供給することとしている。
 長寿命化改善事業は、昭和50年代前半に建設されたエレベーター付の住宅を中心に、外壁や屋根、配管等の改修に加え、住宅外部の段差の解消や手すりの設置等のバリアフリー化を図ることで、居住環境の向上に取り組んでいる。
【委員】
 私の地元の県営高針住宅は、昭和50年、昭和51年に新たに建設された7階建て、8階建ての5棟からなる県営住宅である。
 建設された当時は、牧野ケ池緑地に隣接して、自然環境もよく、県営住宅の敷地に名古屋市営の保育園もあり、小学校や病院、大型ショッピングセンターも近く、名古屋市内でも最良の県営住宅として評判の住宅だった。
 その高針住宅も、建設されてから50年が経過した。この間、大規模な修繕がなされず、薄汚れ、手入れがされていない状態で、住民からも、この幽霊住宅を早く改善してほしいとの声が数多く届いている。
 県営高針住宅は、最近ようやく、大規模改修である長寿命化改善工事が1号棟から着手されたが、県営高針住宅の大規模改修計画はどうなっているか。どういった改修を行い、改修はいつから始まって、いつまでに終える予定か伺う。
【理事者】
 県営高針住宅は、五つの住棟があり、長寿命化改善工事の実施に当たっては、敷地内で足場など工事ヤードの確保が必要となるので、1棟ずつ実施することとしている。
 まず、令和4年7月に1号棟に着手し、1号棟の工事が完了した後、令和6年7月に2号棟に着手、本年5月に2号棟の長寿命化改善工事が完了している。
 1号棟、2号棟の工事の内容は、外壁塗装、屋根の防水塗装、給排水配管等の改修を行うとともに、住宅外部の段差の解消や手すりを設置するなど、バリアフリー化を図っている。
 3号棟については、1号棟、2号棟と同様の長寿命化改善工事を本年度第2四半期に発注する予定としている。
 県営高針住宅全体の長寿命化改善事業の終了時期については、現時点では未定であるが、効率的に事業を実施して、残る4号棟、5号棟についても、順次長寿命化改善工事に着手していく。
【委員】
 県営高針住宅の2号棟の大規模改修では、給排水工事が3度も入札不調となり、4回目の入札で、ようやく工事業者が決まったといういきさつがある。
 2号棟は当初、入居者に対して、令和7年8月に工事が完了すると説明があったが、遅れて今年5月に完成した。3号棟の工事も心配になる。
 2号棟での教訓を受け、同じような事態が生じないように、県当局として、工事の発注をどうしていくのか検討したか。県営高針住宅の3号棟の大規模改修工事の発注で、中東情勢を含め、資材や人材の不足などで工事の影響は出ないのか伺う。
【理事者】
 県営高針住宅2号棟の長寿命化改善工事においては、給排水工事の入札が不調となったことにより、工期に遅れが生じたことで、入居者に迷惑、心配をかけた。
 3号棟の工事の発注に当たっては、2号棟における状況を踏まえ、実勢価格を反映した適切な予定価格の設定や十分な工期の確保など、不調が出ないように努めていく。
 また、中東情勢等の影響により、資材価格の高騰や供給の不安定化が懸念されているところであるが、引き続き資材等の動向を注視しながら、工事の円滑な実施に努めていく。
【委員】
 もともと県営住宅は、県の定めによって、20年に一度は大規模改修を行うことになっている。50年もたって、初めて改修を行うことが異常事態である。この問題に早急に取り組まなければいけない。
 特に、県営高針住宅に住んでいる人は、早くこの幽霊住宅を何とかしてほしいとの切実な思いで過ごしている。一刻も早く長寿命化改善を進めてもらいたい。
 次に、県営住宅の風呂設備についてである。
 日本は、さきの戦争で壊滅的な状態となり、国民は、住む住宅もなく困窮していた。住むところを国民に提供するのが当時の国策だった。
 国民に住宅を提供するため、各地方で公営住宅である県営住宅、市営住宅、町村住宅を建設した。戦後の住宅難から高度経済成長期に移り、さらに、住宅需要が高まり、本県でもこの時期に大量の県営住宅が建設されたが、当時、エレベーターは、6階建て以上の住棟にしか設置されず、エレベーターのない5階建て以下の住宅が主流だった。
 また、それぞれの住戸においては、浴室はあったが、浴槽や風呂釜の風呂設備はついておらず、入居者が自費で設置するようになっていた。今の時代では考えられないが、当時はそれが当たり前だった。
 県営住宅に風呂設備がついたのは、昭和61年以降に入居が始まった住宅からと聞いているが、これは事実か。昭和61年以降に管理が開始された県営住宅は、風呂設備が完備となった理由は何だったのか。どうして風呂設備をつけることになったのか伺う。
【理事者】
 昭和61年4月1日以降に管理を開始した新築住宅については、全ての住戸に浴槽及び風呂釜を設置している。
 一方、それ以前に管理を開始した住宅においては、浴室は整備されているものの、浴槽及び風呂釜などの風呂設備は、当時の制度や社会状況を背景として、入居者に設置をお願いしてきた経緯がある。
 風呂設備を建設時に設置することになった理由は、昭和55年に国から、入居者負担の軽減等の観点から浴槽及び風呂釜の設置に努めるよう通知がなされたことを踏まえ、本県においても対応を進め、昭和61年以降、設置することとしたものである。
【委員】
 昭和60年以前に管理が開始された県営住宅は風呂設備がついていないことについてである。
 まず、風呂設備が設置されていない県営住宅の入居状況はどうなっているか。こうした住宅は、入居者が自分で風呂設備をつけているわけだから、どれだけの人が、入居するときに自らの費用でもって風呂設備をつけなければならなかったのか。県が風呂設備を設置した住宅の総数ととも教えてほしい。
【理事者】
 令和8年5月現在で、県営住宅5万6,465戸のうち、県が風呂設備を設置した住戸は2万8,576戸であり、設置率としては約51パーセントとなっている。一方で、残る2万7,889戸は風呂設備がついていない。このうち、入居中の住戸は1万8,320戸で、県営住宅全体の約32パーセントについては、入居者に風呂設備を設置してもらっている。
【委員】
 県営住宅の1万8,000戸以上の入居者が、自己負担で風呂設備をつけている。民間の賃貸住宅では考えられない。風呂設備をつけるには幾らかかるか。風呂設備がない県営住宅につける風呂釜は、バランス釜式、ホールインワン方式、給湯器式があるが、それぞれの設置費用について伺う。
【理事者】
 風呂設備が設置されていない住戸に県が風呂設備を設置する場合、浴槽の外側に風呂釜を設置するバランス釜式で約40万円、浴室内のバランス釜の吸排気口を利用して給湯器を設置し、浴槽を一回り大きなものにできるホールインワン方式で約50万円、給湯器を屋外に設置する給湯器式は、新たに配管の設置などが必要となるため、約100万円となっている。
【委員】
 昨年度、風呂設備がないと明記して、入居者を募集した県営住宅はどれだけあるか。どれだけの人が入居し、自費で風呂設備をつけたか。それぞれの状況について伺う。
【理事者】
 県営住宅の入居者の募集は、抽せんで入居者を決定する定期募集を年3回実施している。また、空き住戸が多い住宅については、年3回募集する住宅を見直し、常時募集を行っている。
 令和7年度に風呂設備がないと明記して、入居者を募集した定期募集は251戸あり、入居は143戸であった。また、常時募集では、延べ1,428戸で、風呂設備がない住戸で入居者を募集したが、令和7年度に新たに入居したのは291戸であった。
 したがって、令和7年度に風呂設備がない住戸に入居された434戸については、入居した人に風呂設備を設置してもらっている。
【委員】
 県営住宅そのものが、低額所得者が入居するセーフティネットで、住んでもらう住宅である。それなのに、入居するためには、40万円、50万円、100万円もする風呂設備を自分でつけなければならない。
 昨年度だけでも新たに入居した400世帯以上の人に多大な経済的負担を強いている。当然、故障すれば、入居者の自己負担で修理を依頼するか、風呂釜の取替えをしなければならない。さらには退去するときには、入居者は、自らが設置した風呂設備の撤去を求められる。全く住宅セーフティネットになっていないのではないか。
 民間のマンションに入居するのに、入居者が何十万も風呂設備一式に投資して、退去のときには、その風呂一式を自ら処分する条件はどこにも存在しない。こんなことを平気でやっている。
 県営住宅に風呂設備がないことの問題点については、過去の建設委員会において、幾度も私は質問してきたが、令和7年2月定例議会の建設委員会において、県当局は、令和7年度に風呂設備がついていない県営住宅の100戸に風呂設備を設置すると答弁したが、実際100戸に風呂設備を設置されたか。今年度はどうなっているか伺う。
【理事者】
 令和7年度については、21住宅において計100戸に風呂設備を設置した。今年度についても、同様に100戸の設置を予定している。
【委員】
 風呂設備がない県営住宅が、いまだに2万8,000戸もある。毎年度、風呂設備を100戸つけるだけでは、いつまでたっても全ての県営住宅に風呂設備はつかない。
 県民に住宅セーフティネットとして安価に提供すべき県営住宅が、入居に対して多大な負担をさせて、平然と入居者募集を行っている実態をどのように理解しているか。なぜ早急に全ての住宅に風呂設備をつけないのか伺う。
【理事者】
 県営住宅の整備については、国の交付金制度等を活用しながら、老朽化が進んでいる住宅の建替事業のほか、既存住宅の外壁や配管等の改修を行う長寿命化改善事業、居住性の向上を図る住戸改善事業とのバランスを考慮して進めている。
 風呂設備の設置については、これらの事業を進める中で効率的に実施できるよう努めていく。
【委員】
 では、入居者が、自らつけた風呂釜が古くなって、取替えの時期が来たときはどうなるか。県で取り替えてもらえるか。風呂釜の取替えでも、また何十万円も必要になる。風呂設備が個人負担では、県営住宅に入るにも出るにも、そして、風呂釜を交換するにも、全て入居者が費用を負担しなければならない。
 入居者からは、家賃の値上げにも応じる、だから、県で風呂設備を取り替えてもらえないかとの切実な声が数多く届いている。これにどう応えてもらえるか。このことについて県当局はどう考えているか伺う。
【理事者】
 風呂設備については、まずは未設置住戸への設置を優先的に進めることにより、新規入居者の負担軽減を図ることが重要であると考えている。
 一方で、入居者が設置し、個人の所有物である風呂設備の取替えについては、県で直接的に対応することは困難と考えるが、入居者の負担軽減については、どのような対応ができるかを検討していきたい。
【委員】
 ここまで県当局の答弁をもらった。全く理解ができるものではない。
 県建築局は、住宅を提供するのが仕事で、そこに入居したいと思う住民のことは何も考えていないようにしか思えない。何もできないとの姿勢なのか。
 平成8年の公営住宅法の改正によって、県営住宅の家賃は大幅な値下げとなり、県の家賃収入は激減した。その結果、今まで20年や25年で計画的に修繕していた外壁塗装等も屋上防水等も予防的保全な維持管理に必要な予算も確保できなくなったのが現実である。
 しかし、公営住宅の制度を変えたのは国であり、県である。それを入居者や、入居を希望する人に押しつけることはおかしい。計画的な修繕ができていれば、少なくとも幽霊住宅と呼ばれ、入居したくないと言われることもなくなる。
 50年もたって、改修や改善をすれば、老朽化による大規模工事となって、かえって工事費が高くなるのではないか。風呂設備も予算が確保できないから、いつまでも設置が進んでいない。
 この問題は、県営住宅担当課だけの問題ではない。本県の住宅セーフティネットの中心である県営住宅がその役割を果たせないといった大きな問題であり、大規模改修にも、風呂設備の設置にも予算が必要である。県営住宅を必要としている人のためには予算を確保する必要がある。
 県建築局のトップである建築局長にその責任がある。
 最後に総括して答えてほしい。
【理事者】
 県営住宅は、本県における住宅セーフティネットの中核をなすものであり、住宅に困窮する人々に対して適切な住環境を提供する重要な役割を担っていると認識している。
 一方で、多数の老朽化した住宅において必要な改善が十分に行き届いていないことや、いまだ風呂設備が整備されていない住戸があることなどが課題であると承知している。
 こうした課題については、直ちに解決することは困難であるが、引き続き職員と問題意識を共有しつつ、必要な予算の確保に努めるとともに、様々な工夫を凝らしながら、効率的、効果的に取り組んでいく。
【委員】
 2年前も同じ答弁であった。何も進んでいない。結局は特別な予算をつくることは、国からの交付金を待つのではなく、愛知県自ら、県民のために、この予算を確保する、計画性を持つ、すなわち財政調整基金等の長い見通しの計画を立てる、そういったことが必要ではないか。それなくして何ができるか。
 私も52年も県議会議員をして、同じ答弁を何回も聞いている。住んでいる人は本当に悲惨な状態である。これから住もうとしている人にとっては、愛知県がセーフティネットとしての役割をしているとは思えない。
 そのため、県民を代表する議員として、怒って質問している。対策を立てなければいけない。そうしたことをあなたたちがせずに、議員が何で賛成できるか。その姿勢を問うている。もう一度答えてほしい。
【理事者】
 委員発言のことについては、県建築局としても、これまで様々な取組をしてきた。しかしながら、まだ至らぬ点があることは十分認識しているので、これからも予算の確保に努めて、できる限りのことをやっていきたい。
【委員】
 財政当局などと調整し、財政調整基金を自分たちでつくってでも、県民のこの状況を改善していくとの姿勢を見せなければできない。長期にわたった計画を立てなければ駄目である。それがあなたの責任である。そのことを強く訴える。もう一度答弁を求める。
【理事者】
 委員指摘のことは承ったので、これからは建築局としても、財政当局としっかり議論をするなり、少しでも多くの予算を確保できるように努めていきたい。

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