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教育・スポーツ委員会審査状況(令和7年10月7日)

ページID:0619202 掲載日:2026年1月6日更新 印刷ページ表示

教育・スポーツ委員会

委員会

日時 令和7年10月7日(火曜日) 午後0時59分~​
会場 第5委員会室
出席者
 杉江繁樹、江原史朗 正副委員長
 峰野  修、いなもと和仁、高桑敏直、山下智也、南部文宏、杉浦哲也、
 富田昭雄、村嶌嘉将、岡 明彦、筒井タカヤ 各委員
 スポーツ局長、スポーツ監、
 アジア・アジアパラ競技大会推進局長、アジア・アジアパラ競技大会推進監、
 教育長、河野教育委員、教育委員会事務局長、同次長兼管理部長、教育部長、
 教育改革監、関係各課長等

教育・スポーツ委員会の審査風景画像
委員会審査風景

付託案件等

議案

第132号 令和7年度愛知県一般会計補正予算(第4号)
 第1条(歳入歳出予算の補正)の内
 歳出
 第9款 教育・スポーツ費
第140号 物品の買入れについて
第144号 工事請負契約の変更について(明和高等学校校舎等建築工事)

​結果

全員一致をもって原案を可決すべきものと決した議案
 第132号、第140号及び第144号

閉会中継続調査申出案件
  1. 学校教育の充実及び施設整備について
  2. 生涯学習について
  3. スポーツの振興について
  4. スポーツ局及び教育委員会の行政運営について

会議の概要

  1. 開会
  2. 議案審査(3件)
    (1)理事者の説明
    (2)質疑
    (3)採決
  3. 委員長報告の決定
  4. 一般質問
  5. 休憩(午後2時17分)
  6. 再開(午後2時26分)
  7. 閉会中継続調査申出案件の決定
  8. 閉会
主な質疑
議案関係

【委員】
 私からは、第144号議案明和高等学校の工事請負契約の変更について伺う。
 明和高等学校は中高一貫教育の第一次導入校の一つとして、本年4月に附属中学校が開校した。附属中学校の校舎の整備については、築60年以上となった明和高等学校の教室棟がコンクリートの強度不足により長寿命化改修になじまず、これを建て替えて、建て替えの際に教室棟に附属中学校の教室を追加して整備を進めることとされたため、現在、附属中学校は仮設校舎を使用している。また、音楽科が使用している西館についても老朽化しており、来年度の供用開始を目指して音楽ホールを併設する新音楽棟として改築が進められている。生徒の皆は完成を心待ちにしていると思う。
 このような状況の中、さきの6月定例議会において、明和高等学校の校舎等建築工事に係る予算を補正し、今議会には契約変更の議案が提出されている。
 食料品など生活必需品をはじめとして様々なものが値上がりを続けており、県民の生活に多大な影響を与えている。建設業界も同様であり、エネルギー価格の上昇や建設資材の高騰などによる影響を非常に大きく受けていると思うが、改めて、工事請負契約の変更について、なぜ契約を変更する必要があるのか、その主な理由を伺う。
【理事者】
 この工事は、2023年3月に設計・施工一括発注方式で、請負者である戸田建設・青島設計明和高校校舎等建築工事共同企業体と契約している。契約後、物価高騰等により建築コストが大きく上昇しており、工事請負契約約款におけるインフレスライド条項に基づいて、請負者から工事費の増額について請求があったことから、工事費の増額が必要となった。
 また、新音楽棟の建築工事に着手したところ、過去に建設された建物の基礎等の地中障害物が見つかり、それらの撤去、処分が必要となった。
【委員】
 地中障害物の撤去処分は当初想定されていないものであり、新たな工程が加わったことになると思うが、現在進められている明和高等学校の校舎等建築工事において、音楽棟や教室棟など工事の完了時期に影響が生じないのか伺う。
【理事者】
 新音楽棟の建築工事において見つかった地中障害物の撤去、処分など、当初想定し得なかった新たな工程については、作業工程を見直すことで対応できる見込みであり、当初の予定どおり、新音楽棟については来年度、新普通教室棟については2027年度に供用を開始したいと考えている。
 なお、今回の明和高等学校校舎等改築に係る全体工事についても、2029年3月の完了を予定しており、工期に影響はない。
【委員】
 今回質問した明和高等学校といえば、トヨタ自動車株式会社創業者の豊田喜一郎氏やノーベル物理学賞を受賞した小林誠氏、音楽科でも世界的コンクールで優勝しているピアニストの田村響氏をはじめとした、世界的にも傑出した人物を数多く輩出した学校でもある。くしくもこの4月に新たな価値を創造し、目標に向かって粘り強く挑戦するチェンジ・メーカーを育成するために、明和高等学校附属中学校が開校した。今回、変更契約をする建物を最大限活用して、先ほど述べた豊田喜一郎氏をはじめとした先輩方に続くチェンジ・メーカーとなる卒業生を輩出することを願って質問を終わる。 

一般質問

【委員】
 私からは高校生のアルバイトについて伺う。
 本年の2月定例議会において、我が団の議員がアプレンティスシップ、つまり有償のインターンシップについて取り上げた。これに関しては、当時の教育長も積極的に推進していくという趣旨の答弁をしていたが、私が今日取り上げたいのは、県立高校におけるアルバイトの指導に関して、校則等で定められている状況についてである。
 現在、愛知県内の県立高校では、ごく一部の学校を除き、ほとんどの県立高校でアルバイトは原則禁止であり、よほどの経済的事情がなければ認めないとなっている。私自身もかつて30年ほど前に県立高校に通っていたが、当時は学生の本分は勉強であり、死に物狂いで勉強して大学と名のつくところに進学することが正義であるかのような社会常識があったようにも思う。私の同級生にも、また、ほかの高校に通う自分の友人からもアルバイトをしているという話はほとんど聞いたことがなかった。親としても、自分の子どもに高校生のうちからアルバイトをさせるなんて恥ずかしいという思いもあったのかもしれない。しかし、これからの時代は何も大学や専門学校に進学することだけが正義ではなく、高卒での就職も見直されるべきだと思うし、スタートアップである起業を目指す若者も歓迎されるべきだと思う。成人年齢も18歳に引き下げられ、高校生のアルバイトは成人になる前の貴重な社会経験を積む場にもなり得る。また、大学などに進学するにしても奨学金の受給率は年々上昇しており、高校生のうちから大学生になったときの授業料や生活費をためておきたいという生徒も増えていると思う。もちろん、何の条件もなしに全てのアルバイトを認めるべきとはもちろん思わない。
 私は、今回県内全ての私立高校に電話をかけてアルバイトに関する校則や考え方を聞き取りした。アルバイトの条件というのも各校本当に様々で、夜間のアルバイト禁止や親の承諾が必要というのはもちろんのことだが、例えばテストで赤点があったら認めないとか、夏休みや冬休みといった長期休暇のときだけ認めているとか、酒を提供する職種は認めないとか、原則禁止で経済的事情がある生徒にだけ認めるとする校則は昔から今も変わっていないが、かつては経済的事情の解釈が、今在学中の高校の授業料が払えないぐらい困っていることが条件だったのが、今では解釈を変えて、大学になったときの授業料の支払いに不安があるといった程度でも認めるように解釈を変えたとか、あるいは少し珍しいところでは特殊詐欺等に巻き込まれることを防ぐためにインターネットを介してのアルバイトは禁止するという高校もあった。
 私が聞き取った範囲では、県立高校では特に基準なくアルバイトが認められている学校はごく一部で、ハードルが結構あるように感じたが、私立高校では私が調べた結果、3割以上の高校で比較的容易にアルバイトが認められていた。
 現状では、教育委員会としてはアルバイトの規定に関して各高校に任せている状況だと思うが、ここは時代に即し、生徒の成長を支える教育を実現するためにも、何らかのアルバイトに関するガイドラインを整備する考えがないのか伺う。
【理事者】
 県教育委員会では、生徒がアルバイトに従事する際、生徒の安全や心身の健康の観点から指導することや、保護者や事業所と連携することなど、指導上の留意点について毎年度県立高校に通知している。
 これを踏まえ、多くの県立高校では、生徒の状況、設置された課程や学科など、学校の実情に応じて、アルバイトの内容や就業時間、学業成績、家庭の経済状況などの基準を設けてアルバイトを認めているので、県教育委員会としては一律のガイドラインを設けることは考えていない。
 一方で、アルバイトは貴重な職業体験の場であり、生徒が進路に対する具体的なイメージを持ち、自分なりの将来設計を立てて進路選択できるようにするキャリア教育の観点から大変有効であると考えている。
 そのため、本年4月の県立学校長会において、有償のインターンシップやキャリア形成につながるアルバイトなど、生徒が働くことを実体験できる機会を充実させるよう、全県立高校の校長に伝えた。県立高校の中には、アルバイトの単位認定を行っている学校や、今年から企業と連携した有償のインターンシップに取り組んでいる学校もあり、現在、こうした好事例をまとめ、他の県立高校に紹介するための準備を進めている。
 今後も生徒の安全の確保や心身の健康にも留意しながら、生徒や保護者の意向を聞き、必要に応じてアルバイトに従事できるよう学校に周知するとともに、キャリア形成につながるアルバイトや有償インターンシップなどがより多くの学校で実施できるよう取り組んでいく。
【委員】
 私からは、今年の10月31日金曜日から11月2日日曜日まで愛知県内で開催される第79回全国レクリエーション大会inあいちについて伺う。
 この全国レクリエーション大会は、1947年、昭和22年に石川県で第1回大会が開催されて以来、今年は第79回大会が愛知県で開催される。過去には、愛知県で平成8年に第50回大会が開催され、21世紀の生涯スポーツ、レクリエーションをテーマに、県内外から約1万2,000人が参加し、半世紀を統括する記念すべき節目の大会であったと聞いている。
 また、このレクリエーション大会、公益財団法人日本レクリエーション協会というものがあって、この協会には長く三笠宮家崇仁親王殿下がこの協会の名誉総裁を務めており、現在は孫の彬子女王殿下がこのレクリエーション協会の名誉総裁を務めていると承知している。そういう意味では、由緒正しい大会であると承知している。
 全国レクリエーション大会は、国民一人一人の幸福で豊かな生活形成の実現を図るといったレクリエーション運動の目的実現に向けて、全国からの参加者と開催地、住民との交流を図り、さらには、全国各地及び各専門領域におけるレクリエーションに関する研究、実践の成果を結集することにより、スポーツ、レクリエーションの振興とレクリエーション運動の活性化に資することを目的として大会が実施されていると聞いている。
 今回、愛知県で開催されるこの大会では、スポーツ・レクリエーション交流大会やレクリエーション体験広場、研究フォーラムなどのプログラムが県内のスポーツ施設や久屋大通公園、愛・地球博記念公園などで開催される予定と聞いている。もう大会が始まるのは1か月を切っている状況である。
 そこでまず、本大会で具体的にどのようなことを行うのか。また、この大会開催の周知を図るために、今現在どのように取り組んでいるのか伺う。
【理事者】
 まず初めに、本大会で具体的にどのようなことを行うかである。
 第79回全国レクリエーション大会inあいちは、本県開催の全国レクリエーション大会としては、1958年の第12回大会、1996年の第50回大会に続いて、29年ぶり3度目となる大会であって、10月31日から11月2日の3日間にわたって開催される。10月31日に愛知県芸術劇場で開会式を行い、11月1日から2日にかけて、全国47都道府県からレクリエーション競技の愛好者約4,700人が技を競い合うスポーツ・レクリエーション交流大会を県内16市町の21会場において、インディアカ、カバディ、ドッジボールやペタンクなど、合計25種目開催する。また、大会期間中は誰でも気軽にレクリエーションに触れられる体験コーナーを交流大会の7会場に設けるほか、久屋大通公園やモリコロパークなど、集客が見込まれる17の施設に体験広場を設ける。このほか、レクリエーション関係者等による研究フォーラムやシンポジウムをウインクあいちにて開催する予定である。
 次に、大会開催の周知を図るための取組であるが、公益財団法人日本レクリエーション協会や第79回全国レクリエーション大会inあいち実行委員会が実施する周知活動のほか、県独自の取組として、県の公式ウェブサイトへの大会紹介ページの掲載や、愛知県の「する」スポーツ情報を集めたウェブサイト、aispo!Do!での紹介、広報あいち10月号への掲載、ツーリズムEXPOジャパンやふるさと全国県人会まつりをはじめとする様々なイベントなどでの大会PRチラシの配布など、大会の周知を図っている。また、県内市町においても、各市町の広報誌やウェブサイトに大会情報を掲載しており、市町とも連携して周知に取り組んでいる。
【委員】
 愛知県では第50回大会以来で、今の答弁では、県内各地の市町にも協力してもらって、このレクリエーション大会を盛り上げてもらえるとのことで、地元の碧南市にも実はその協会があって開催することもあり、今周知にも取り組んでいると承知した。
 その後だが、この大会では多くの県民にレクリエーションを知ってもらい、触れてもらう大変よい絶好の機会だと私は思っているが、県民にレクリエーションをさらに普及していくために、この大会においてどのように取り組んでいくのか伺う。
【理事者】
 誰でも気軽にレクリエーションに触れられる体験広場などは、人が多く集まる商業施設や大規模な公園を会場として無料で開催するほか、一部の会場では地元市町などが集客イベントを併催するなど、多くの県民に参加してもらえるよう工夫している。本大会を通じて多くの県民にレクリエーションの楽しさや魅力に触れてもらえるよう、特定非営利活動法人愛知県レクリエーション協会などと連携してしっかり取り組んでいく。
【委員】
 もう1か月を切っているのでしっかり準備し、特定非営利活動法人愛知県レクリエーション協会と連携して、この大会を盛り上げてもらいたいと思う。
 先ほども触れたが、このレクレーション協会は古くから宮家の三笠宮家が名誉総裁を務め、レクリエーションの普及に取り組んでいる。この大会を機に、また今後、愛知県内でさらにレクリエーションの普及に努めていくようにお願いして質問を終わる。
【委員】
 私からは大きく三点について質問したい。
 最初に、性被害防止に係るテーマである。
 GIGAスクール構想の進展により児童生徒一人一人に端末が配布され、ICTを活用した学びが広がる一方、インターネットを介した性被害や犯罪リスクの増大が社会問題となっている。SNSを通じたグルーミングや自画撮り画像の流出など、子どもを狙う巧妙な手口が増える中、家庭・学校・行政が連携し、端末の安全な活用と情報モラル教育を一層強化する必要がある。
 こうした中、名古屋市内の小学校教諭が複数の児童を盗撮した画像をSNSで共有したとされる事件やわいせつ行為、器物破損等で複数の教諭が起訴された事案が報道され、教育現場における加害のリスクにも深い懸念が寄せられている。性被害の多くが見えない場所で起きる中で、教員による加害を含め、学校内での未然防止体制の強化が喫緊の課題である。
 さて、学校の1人1台端末の更新時期を迎え、日進市の先進的な取組が注目されている。日進市教育委員会では、この9月より全小中学生と教員に配布されている学習用タブレットに、AIによってわいせつ画像を検知するアプリ、コドマモ for Schoolを全国で初めて導入した。このアプリは性的な自撮りや盗撮画像、動画をAIが検知し、削除を促すとともに、学校と市教委に検出内容と持ち主を通知する仕組みを備えている。導入の背景には、県内中学校での盗撮事案や教員による不適切行為の報道があり、子どもたちや保護者の安心に加え、現場の教員が萎縮せずに教育活動に専念できる環境づくりが求められていた。日進市では、学校内や行事での私物スマートフォン、デジカメによる撮影を禁止し、今後は原則としてアプリを導入したタブレットでの撮影に限定する方針を示している。導入費用は1台当たり年間約1,800円とされ、現場の実効性と持続可能性を両立した施策として注目もされている。私の調べたところ、共同調達によって導入事例が増えれば導入費用は安価になる。このような先進事例を踏まえ、県内の他市町村でも同様の取組が広がることが期待される。
 まず、県内小中学校におけるコドマモの導入状況についてである。GIGAスクール端末の更新が進む中で、教育現場におけるコドマモの導入が注目されている。県が共同調達した端末のうち、実際にコドマモ for Schoolがインストールされた事例は、令和7年度、そして明年度の導入予定を含めてどの程度あるのか。また、市町村による導入促進を県としてどのように支援しているのか、導入実績と支援方針を伺う。
【理事者】
 今年度、コドマモ for Schoolを導入した市町村は日進市のみで、全国初である。また、現時点で令和8年度から導入を予定しているのは1市、検討中が10市町である。公立の小中学校における児童生徒用の1人1台端末の更新に際しては、県が一括して共同調達しているが、この仕様書において、児童生徒を性的なトラブルから守るためのアプリケーションを選択できる内容としており、市町村が希望すればコドマモ for Schoolを導入できるよう支援を行っている。
 来年度予定している市町村の調達においても、今年度と同様にコドマモ for Schoolの導入を可能とする内容とし、導入の促進を図っていく。
【委員】
 二つ目の質問である。保護者への防犯アプリの周知についてである。
 犯罪やトラブルの未然防止のためには、このコドマモのような防犯アプリを児童生徒が所有しているスマートフォンに導入するよう、保護者に対して働きかける必要があると考える。小・中・高等学校の児童生徒の保護者に対してどのように周知、また、啓発しているのか伺う。
【理事者】
 県教育委員会としても、スマートフォンに関係する犯罪やトラブルを未然に防止するためには、児童生徒の情報モラルを高めるとともに、防犯アプリやフィルタリングの活用について、保護者に理解してもらうことが大切だと考えている。昨年度は、名古屋市を除く県内のほぼ全ての公立小中学校で、SNSなどスマートフォンに関係する学習会を実施している。このうち、保護者を対象とした学習会は、小学校で33.4パーセント、中学校で38.8パーセントの学校で行われており、その中で、防犯アプリやフィルタリングの活用について取り上げている。また、本年7月には愛知県警察本部の依頼を受けて、市町村教育委員会に対し、防犯アプリのさらなる活用等を保護者に周知するよう促している。
 引き続き、市町村教育委員会の生徒指導担当者が参加する会議等において、保護者を対象としたスマートフォンに関係する学習会の実施や、家庭における防犯アプリの活用等について呼びかけ、犯罪やトラブルの未然防止に努めていく。
【理事者】
 県立高校についても、本年7月の愛知県警察本部からの依頼を受け、各校に対し、防犯アプリのチラシを保護者へ一斉メール等で周知するよう通知した。
 また、県教育委員会では、県内各地域において高等学校が核となり、家庭や地域と連携して取り組む地域協働生徒指導推進事業を実施しており、本年度は保護者や教員が参加する会議や講演会のテーマを、スマートフォンに関係する犯罪やトラブルとし、情報モラルの向上に重点的に取り組んでいく。
 そのほか、生徒指導担当者が参加する会議等においても、保護者に対して防犯アプリの活用を周知するよう引き続き呼びかけ、犯罪やトラブルの未然防止に努めていく。
【委員】
 コドマモも今の周知も、これはある意味で自衛だと思うので、それぞれのリテラシーを高めていくことも含めてしっかりお願いしたいと思う。その上で三つ目の質問は、教員による性加害の未然防止についてである。先ほども言ったが、名古屋市内の小学校教諭が児童の盗撮画像をSNSで共有していた事件など、教員による性加害が相次いで明るみに出ており、学校現場における性被害防止の体制整備が急務である。教職員の不適切行為を未然防止するために、県教育委員会としてどのような新たな対策を講じているのか伺う。
【理事者】
 児童生徒や保護者、県民の不安の高まりを受け、令和7年7月11日付けで、名古屋市立を除く県内全ての公立学校に向けて緊急の取組を求める、児童生徒の安全確保及び教職員に対する信頼回復に向けた取組についての通知を発出した。通知では、教職員の自覚と不祥事防止への意識を高めてほしいという教育長メッセージを伝えるとともに、盗撮等の心配がないよう、直ちに教室やトイレ、更衣室等の緊急点検の実施などを依頼した。また、新たに、盗撮行為やわいせつ行為を防ぐためのガイドラインを示した。児童生徒とのSNS等での私的な連絡や、個人所有のスマートフォン等による撮影を全県で一律に禁止したり、機器使用のルールを明記したりするなど、従前の取組と比較してかなり踏み込んだ内容になっている。さらに、多くの目で不祥事を防ぐために、こうした学校の不祥事防止の取組を児童生徒、保護者にも伝えることを求めている。
 通知以降は、教員一人一人に職責の自覚を促すために、各種研修の場に教職員課職員が出向き、不祥事防止を直接呼びかけたり、学校管理職の不祥事防止に向けたリーダーシップが高まるよう局長訓示を実施したりするなど、強力な取組を進めている。
 今後もあらゆる機会を捉えて不祥事防止に取り組んでいきたい。
【委員】
 今の答弁を踏まえて、少し要望を含めて、この質問を終わりたいと思うが、愛知県では県警察と藤田医科大学、そして民間企業が連携して開発した性被害防止アプリ、先ほど言ったコドマモの普及に取り組んできたと認識している。このアプリはスマートフォン向けに無料版が提供されてきた経緯もあって、令和7年6月末時点で約14万5,000件のダウンロード実績があり、ある程度県内家庭での利用が広がったと認識している。それだけ意識が高まっているということだと思う。コドマモの有用性については、我が党の議員が本会議でも取り上げており、私たちは常々こういったセキュリティーアプリの必要性を訴え続けてきた。
 実は、このコドマモは、現在、無料版は新規に提供されていない。しかしながら、KDDI、auがアンダー12、つまり12歳以下を対象にしたスマートフォン契約の中にコドマモを導入するなど、民間の通信事業者からも注目が高まっていて、全国的な広がりが期待される。こういった危険をヘッジする流れをさらに強くするために、先ほど県教育委員会から市町村にいろいろな話があると答弁があったが、併せて児童生徒及び保護者の情報モラルリテラシーの向上にしっかりと取り組んでもらいたいと思う。
 県教育委員会が、教員が加害者にならないように、ある意味並々ならぬ決意を示し始めていると認識した。特に先ほど答弁があったとおり、児童生徒とのSNS等の私的な連絡を禁止する、また、個人所有のスマートフォン等による撮影を禁止するとのことである。こういう禁止という言葉を使って強く訴えていることについて、その決意のほどを知りたいと思う。
 しかし、その一方で、私は元々教員だったので思うところがある。こういう不祥事など様々なことが起こったときに、県教育委員会から校長会、そして、それぞれの校長、学校と順番に話が下りていくわけで、結局、最前線の教職員はある意味いつも校長先生からこれはいけないという話を聞いていることになる。いつもというのは、いつもであってはいけないわけだが、ある意味で緊急性が高いこと、また、これからも本当にしっかりやらなければいけないことというのは、いつもと同じやり方ではいけないと思う。先般9月の臨時の校長会では教育委員会事務局長が出ていったようだが、ぜひとも私がお願いしたいのは、もし教育長が現場に行って教員一人一人、全体に対してこれはいけないと言えば、教員がどれだけぴっとするか分からないと思う。そういう意味で、教育長会議等で、県教育委員会が主導して、各市町村の教育長が全学校に出向き、こんなことがあってはいけないとしっかりと伝えていく、そういう今までやったことがないことをやると、さらに現場が締まって、そしてしっかりやっている先生たちにとってはそれが守ることになると思うので、そういうことを要望して一つ目の質問を終える。
 二つ目の質問は、ICT機器を活用したアクセシビリティーについてである。
 私は、令和2年10月に、この委員会で障害のある者とない者が共に学ぶインクルーシブな県立学校が増える中、学習支援サービスなどのソフトを活用し、障害の程度に応じて最適化された学習環境を一人一人に提供することは県教育委員会の責務であると当時述べた。
 また、マイクロソフトオフィスの読み上げ機能や画面の拡大機能、ユニバーサルデザインフォント、そしてワンノートを活用した板書の支援などが、視覚障害や読むこと、また、書くことに障害のある児童生徒に有効であることをそのとき確認した。また、それらを有効に生かすためには、教職員がその機能を理解していかなければならず、校長を含む管理職向けの研修と、また、現場の教員向けの研修を両輪で行うべきと訴えた。
 あれから5年たった。GIGAスクール構想のもと、1人1台端末環境が整い、県立学校では全生徒がマイクロソフト365のアカウントを保有するに至った。整備された環境をいかに生かし切るかが問われている段階にあると思う。障害のある児童生徒の学びの保障について、本県の県立学校の児童生徒なら誰もが使えるマイクロソフト365が持つアクセシビリティー機能に私は大きく期待している。読み書き、見る、聞く、話す、動かすといった基礎的な学習行動を各障害種に応じて補完できる機能が統合されており、他の教育ICTツールに比べて高い教育的汎用性を持ち得る。
 例えば、イマーシブリーダーというものがあるが、これは読み上げと強調表示の機能を併用できて、ディスレクシアやADHDのある生徒の読解支援に大きな効果がある。視覚障害のある生徒にはウインドウズのナレーターや画面の拡大、ハイコントラスト設定といった機能がその読み取りを支援する。チームスでは、リアルタイム字幕やワンノートによるノートの視覚的構造化も、聴覚障害や知的障害のある生徒にとって極めて有効である。さらには、音声入力や視線入力機能は、肢体不自由のある児童生徒が自らの意見や考えを文字で表現することを可能にする。このような支援機能の有効性というのは、既に国内外の事例でも実証されており、例えばアメリカのロチェスター工科大学では、聴覚障害の学生1,500人がマイクロソフトトランスレータ―を用いたリアルタイム字幕で講義を受けている。
 また、東京都の愼允翼氏は、肢体不自由のため、視線入力とワンノートを駆使し、通常学級での学習を継続して東京大学に合格している。こうした事例はテクノロジーが物理的、認知的なバリアを超えて、学びの可能性を広げることを示している。
 以上の話を踏まえて、四点、教育委員会の見解と今後の方針を伺う。
 一つ目、本県においてマイクロソフト365を活用した特別支援教育や通常学級における障害のある児童生徒の学習支援の実践は、現在どのような状況にあるのか、具体的な例も含めて答えてほしい。
【理事者】
 マイクロソフト365は、県立学校全ての児童生徒及び教員が利用できる状況にあり、多くの学校で障害のある児童生徒の学習支援に活用されている。例えば、県立高校では、筆記や座っていることが困難な生徒の支援として、チャットやオンライン授業、ファイル共有などができるチームスで板書の写真撮影記録やデジタル教材を配布することで、生徒自身が書き取りできなかった内容を確認、復習する際に役立てている。特別支援学校では、教員がパワーポイントや動画編集アプリのクリップチャンプを活用し、授業の流れや作業についての資料や動画を授業の初めに提示することによって、児童生徒が学ぶ内容を理解した上で、見通しを持って行動しやすくなるようにしている。
 また、マイクロソフト365ではないが、書くことに困難のある生徒が筆記の代替手段として端末を活用している事例もある。
【委員】
 二つ目の質問だが、通常学級の不登校傾向のある児童生徒において、マイクロソフト365を活用することで、学習意欲の向上や参加の機会が広がった事例はあるか。インクルーシブ教育としての活用の可能性について、県教育委員会の見解を伺う。
【理事者】
 不登校傾向の生徒に対して、チームスのオンライン機能を活用し、自宅など遠隔地から授業に参加して課題をやり取りすることや、生徒とチャット機能でコミュニケーションを取ることで学習意欲の向上に努めている学校がある。通常学級に在籍する聴覚に障害のある生徒に対して、パワーポイントのスライドショーで字幕機能を活用したり、ワードのディクテーション機能を用いて文字起こしをしたりすることにより、音声を可視化して学習参加の機会を広げる取組を進めている学校もある。また、視覚に障害のある児童生徒に対して読み上げ機能を活用し、情報を音声化して学習に参加しやすくしている学校もある。このような支援は障害や不登校傾向の有無にかかわらず、全ての児童生徒の学習を支える手段として効果的であると考えている。
【委員】
 続いて三つ目の質問に移るが、障害のある児童生徒への適切なICT支援を行う上で、マイクロソフト365のアクセシビリティー機能を教職員が正しく理解し、活用できるよう、どのような研修を実施しているのか、また、実施していくのか答弁してほしい。
【理事者】
 日本マイクロソフト社と2020年12月に締結した包括協定のもと、生成AIやマイクロソフト365のスペシャリストによる教員研修を実施している。今年度は、8月に各校の情報化担当教員など201人が参加する研修会において、児童生徒向けのチームスの活用事例や、デジタル版のノートであるワンノートの使いこなし方などの講義を行った。また、今月31日には、県立学校、市立特別支援学校を対象に、マイクロソフト製品に登載されているアクセシビリティー機能について、具体的な事例をもとに、その活用方法について学ぶ研修を実施する予定である。
 今後も日本マイクロソフト社と連携した研修を実施していく。
【委員】
 今、様々な答弁をもらって、一歩ずつ進んでいるという答弁だと認識した。ただ、5年前に私が発言してから5年たっているので、教育委員会に少し細かく、どのようにICTがアクセシビリティーの分野で活用されているのか調べてもらった。各学校でよい事例はないかと調べてもらったが、特別支援学校は障害のある人々を掲げているため、そういう意味ではしっかりと様々な取組をしていて、今答弁のあったことも含めて、極めて先進的な取組をし続けている。その一方で、今度は県立高校や特別支援学校以外はどうかというと、一気にそのボリュームが小さくなる。インクルーシブ教育の中でいろいろな人々が普通学級にも行っているが、その人々が、本当は能力があるが少し障害があることによってそれが生かされない。開花しないというのは本当にあってはならないことだと思う。そういう意味で、事例があるならばそれをどう横展開していくのか。そしてまた、それをさらに現場の多くの教職員が理解して、この子ならこの機能を使えれば学習意欲がどんどん出てきて学力が伸びると思うならそれを使わせてあげる、そういう教員のきめ細かさが必要だと思う。
 最後の質問であるが、マイクロソフト365の障害種別ごとの活用をさらに推進するに当たっての今後の支援体制について、教育委員会の方針を聞かせてほしい。
【理事者】
 学習面で困難があり、アクセシビリティー機能を必要とする生徒の支援については、各学校の特別支援教育コーディネーターの知識、技能を高め、学習支援体制を整えることが最も効果的であると考えている。そのため、毎年度定期的に開催しているコーディネーター研修において、障害種ごとに活用できるアクセシビリティー機能について理解を深めるとともに、その活用を促していく。さらに、コーディネーターや学校からの問合せに対応するチームスを活用した窓口を来年度当初に開設し、伴走支援を行っていく。
 また、来年度、愛知県総合教育センターが岡崎市へ移転するのに合わせて、インクルーシブ教育の教員研修やコンサルテーションなどを実施するあいちインクルーシブ教育システムサポートセンターを設置するので、今後、ICT教育推進課と総合教育センターが連携し、効果的な支援も検討していく。
【委員】
 今の答弁の中で、私個人的には期待したいと思うのが、まず、ICT教育推進課の中にチームスのチームを新設して伴走支援していくことと、来年移転する総合教育センター内にあいちインクルーシブ教育システムサポートセンターをつくって、そこでやっていく。新しいことをつくっていくわけだが、保護者にもこういう機能があることを分かってもらうことによって、保護者も子どもたちをサポートできる体制になるかと思う。ぜひとも、特に総合教育センターは、今までも不登校の児童生徒の相談窓口があったわけであり、こういうインクルーシブ教育のシステムを含めて、ここでやっていくと子どもたちの力が伸びると、そういう相談も受けられるような、幅広にセンターの組織、窓口をつくってもらうことを要望したい。今、学校にはできないことを補う支援だけではなくて、できることを広げる支援が求められていると思う。マイクロソフト365の支援機能は、まさにそのための道具である。障害のある生徒も通常学級の生徒も、それぞれの得意と苦手に合わせて学びを深めることができる時代に来ている。本県がこうしたツールを有効に活用し、誰一人取り残さない学びの実現に向けて先進的な歩みを進めることを強く期待する。
 そして、最後の質問である。
 BYODについて二点質問したいと思う。
 本県の県立高等学校におけるICT教育は、1人1台端末の整備方針を踏まえ、国のコロナ予算も活用し、今まで公費により整備されてきた。その更新期に当たり、今後はBYOD方式を進めると発表された。
 先般、私の下に中学3年生の子どもを持つ保護者から、来春子どもが県立高校に進学する予定だが、子どもが持つ端末の費用負担はどれくらいになるのか、どんな端末を購入すればよいのかと、ある意味不安交じりの声が寄せられた。本県議会の昨年の12月定例議会で議員がBYODについて質問しているが、改めて教育委員会の見解を聞きたい。
 まず一つ目である。
 BYODには二つの大きな課題があると思うが、まず第一に、家庭の経済状況による格差である。特に低所得世帯の生徒にとっては、端末の購入や修理、保守費用が重い負担となり、学びの機会が損なわれるおそれがある。本県はこのような生徒への支援をどのように具体化しているのか。また、端末購入補助、修理の支援などを含めて、その考えを伺う。
【理事者】
 低所得世帯の生徒用タブレット端末の購入に対して、10万円程度の補助を考えている。多子世帯とひとり親世帯についても、経済的負担が軽くなるよう、購入補助を検討している。
 また、端末が故障したり破損したりした場合でも、学びが途切れないようにするため、保守サービスを備えた端末購入ができるよう検討している。
【委員】
 第一の課題を踏まえ、二つ目の質問だが、第二に、BYODの自由度の裏にある運用とセキュリティーの難しさが課題となる。授業に支障を来さないためには、端末のOSや性能の基準を定め、MDM、これはモバイルデバイスの管理をいうわけだが、フィルタリングなどで適切に統制することも不可欠になってくる。端末条件やセキュリティー管理をBYODの場合どのようにするのか、県の考えを伺う。
【理事者】
 端末の仕様については、各県立高等学校及び特別支援学校高等部において推奨する性能の基準を設けることとしており、12月頃に県教育委員会で取りまとめて公表する予定である。BYODにより様々な端末が混在して利用されることになるが、授業に支障を来さないよう、全ての生徒にマイクロソフトアカウントを配布し、マイクロソフト365などの教育用のアプリを利用できるよう準備を進めている。また、生徒が端末を利用する際に困った場合やアプリの導入がうまくできない場合などが想定されるため、ヘルプデスクによる支援を検討している。
 端末のセキュリティー対策については、生徒が安全に校内ネットワークに接続してインターネットを利用できるようにするために、不適切なサイトや有害コンテンツへのアクセスを制限するウェブフィルタリングを整備する方向で考えている。
【委員】
 私からは、全国学力・学習状況調査の国語の結果と読書活動の推進について質問する。
 まず、令和7年4月17日に実施された全国学力・学習状況調査の結果について伺う。愛知県では、公立小学校及び特別支援学校小学部の合計966校、中学校及び中学部の合計420校で全国学力・学習状況調査が実施された。小学校では、国語・理科の平均正答率が全国平均を下回り、成績上位層も少ない傾向にある。中学校では国語は全国並みで、数学、理科は全国平均を上回り、上位層も多い結果だった。この結果を県教育委員会はどのように分析しているのか聞かせてほしい。
【理事者】
 委員が示したように、本県の状況は全国と比較すると、小学校では国語と理科の上位層が少なく、中学校では理科と数学の上位層が多いという結果であり、前回と同じ傾向となっている。このことから、本県では小学校から中学校になるに伴い、学力が定着していく傾向が毎年見られる。
【委員】
 この分析を踏まえて今後どのように対応するのか、特に、小学校国語力の向上に向けてどのような施策を考えているのか伺う。
【理事者】
 県教育委員会では、毎年全国の結果や本県の経年変化等を分析し、見えてきた本県の課題等を基に、指導改善のポイントをまとめた学力・学習状況充実プランを作成している。このプランには、今回の調査において、特に課題のあった項目の指導改善のポイントを掲載していく予定である。今回のテストの結果を受け、例えば、本県の小学校国語では、伝えたいことを工夫して書くことに課題があるとされたので、指導のポイントとして、友達同士で文章を見せ合う活動や、伝えたいことを詳しく書く方法を学級全体で話し合う活動が効果的であることを紹介していく。本年度はこのプランを2か月前倒して、今月中には作成し、少しでも早く各学校に周知し、全ての教員が本県の状況とその改善策を理解した上で、よりよい授業を目指し、授業を改善していけるよう働きかけていく。
【委員】
 私立中学・高等学校の教諭で、論理国語の第一人者として知られている井上志音先生はこう述べている。国語力は、全ての教科を支える基盤である。全ての教科の理解は、言葉を通じて行われるからである。どの教科でも問題文、説明文、資料、図表を読み取る力が必要である。理科の実験手順にしても数学の文章題にしても、社会の資料を読み解くにしても、まず読む力が前提になる。言葉の意味を正確に理解できないと、その内容そのものを誤解してしまう。国語力が弱いと数学や理科などほかの教科の学力も伸びにくくなる。文部科学省の学習指導要領でも、言語能力は学習の基盤となる資質、能力であると明記されている。国語は一つの教科ではなく、他の教科の学習を支える横断的スキルとして位置づけられている。県教育委員会は、たくさんの教科の中で、国語は基礎中の基礎という認識を共有しているのか。
【理事者】
 学習指導要領では、言語能力は全ての教科等における学習の基盤となる資質、能力であり、言語能力の育成を図るため、国語科を要としつつ、各教科の特質に応じて児童の言語活動を充実することや、国語科が中心的な役割を担いながら、教科横断的な視点から教育課程の編成を図ることが重要であると示されており、各学校では、これに沿った学習指導を行っている。
【委員】
 次に、読書活動について伺う。
 公益財団法人全国学校図書館協議会第69回学校読書調査によれば、2024年5月に1冊も本を読まなかった不読者率は小学生で8.5パーセント、中学生23.4パーセント、高校生48.3パーセントだった。特に中高生で顕著に増えているのは大きな問題であると思う。このデータは愛知県に限定した結果ではなく全国の調査結果だが、この状況を県教育委員会はどう捉えているのか。
【理事者】
 本県が行っている読書に関する調査によると、不読率については、本県においても全国と同様に増加傾向にあると認識している。また、本年度の全国学力・学習状況調査においても、学校の授業時間以外に、ふだん1日当たりどれくらいの時間読書するかの質問に対して、全くしないと回答した中学生は全国を上回っていたため、学校において、まずは読書する習慣を身につけさせることが大切である。
【委員】
 この第69回学校読書調査の1994年からの不読率の推移を見ると、小学生では緩やかな上昇傾向にあり、読書離れの兆しが見てとれる。中学生では年によって振れ幅が大きく、安定していない。年によってよく読書をしたりしなかったりを繰り返していて、中学生では読書習慣が定着しづらいように見受けられる。高校生は長年にわたって不読率が40パーセントから50パーセント台の高止まりとなっている。高校生の2人に1人が1か月に1冊も本を読まない状況が続いている。このことから総合的に読み取れることは、小中高と年齢が上がるごとに本を読まない率が上昇していること、小学生は徐々に上昇傾向にあり、中学生は不安定で、高校生は高止まりにあるといえる。今、授業ではタブレットやICTを多用し、教科も多岐にわたっている。限られた時間で様々な教科がある中で、本県においては、読書活動はどのように位置づけられているのか。読書を軽んじてはいないか。
【理事者】
 学習指導要領では、読書は多くの語彙や多様な表現を通して様々な世界に触れ、これを疑似的に体験したり、知識を獲得したりして、新たな考え方に出合うことを可能にするものであり、言語能力を向上させる重要な活動の一つであると位置づけられており、本県においても、これに沿って各学校が朝の読書や読書週間における教員の読み聞かせなど、工夫して読書活動に取り組んでいる。
【委員】
 朝読書や行事的な読書推進にとどまらず、日常的に本を読む文化をどう根づかせるかが大切であると考える。県教育委員会として、子どもたちが自ら読書にいそしむ気持ちを醸成させるために、どのように進めていくのか伺う。
【理事者】
 子どもたちが自ら読書にいそしむ気持ちを醸成させるには、まずは本を読むことの楽しさに気づかせることが大切だと考える。例えば教員や図書委員会の児童生徒によるお薦めの本の紹介など、読書のきっかけとなる取組を行っている学校や、地域ボランティアを活用し、図書館の中に子どもが親しみを感じる掲示物やお薦めコーナーの設置など、児童生徒が足を運びたくなる学校図書館づくりに取り組んでいる学校もある。こうした取組を市町村教育委員会の指導主事が集まる会議において紹介し、読書にいそしむ子どもの育成を図っていく。
【委員】
 最後に言い添えたいことがある。高名な数学家であり、随筆家であるお茶の水女子大学名誉教授の藤原正彦先生は、数学や理科であっても最終的には文章を読んで理解し、言葉で整理する力が必要であること、読書を通じて文章を正確に読み取る力がなければ他の学問の理解も深まらないと説いている。さらに、小説や詩歌を読むことで人の喜怒哀楽を追体験し、他者の心を理解できるようになる。藤原正彦先生は、人間としての深さや感性は読書によって養われると語り、読書は単なる知識習得ではなく、人格形成において大きな影響力があると強調している。古典文学や名作に触れることは、日本人としての文化的土台を育てることにつながる。藤原正彦先生の著書、国家の品格では、論理や効率だけではなく、情緒・形・道徳といった日本文化の強みを守るためにも読書は欠かせないと説いている。
 先日、名古屋市内のある私立幼稚園の人と懇談する機会があった。その幼稚園では英語を教えている。今、幼稚園で英語を教えることは珍しいことではなくなっている。英語の必要性は理解できるが、日本人にとって英語はスキルであり、会話の技術である。幼児の頃から英語を習得させることは便利かもしれない。しかし、役に立つからといって英語を習得させることはあまりにも実利的で功利主義ではないだろうか。日本の優れた文学を母国語で徹底的に読むことが教育の基盤ではないだろうか。
 藤原正彦先生は著書、スマホより読書で次のように述べている。幕末から明治にかけて来日した外国人は、町人たちが本屋で立ち読みをしているのを見て震撼したということである。幕末には江戸に800軒、京都に200軒もの本屋があったそうである。江戸末期の識字率は9割を上回り、ヨーロッパ人の想像をはるかに超えていた。ロシアなどは1900年になってもまだ識字率は5パーセントほどだったというのである。この時代のイギリス、フランス、ドイツと比べても、識字率は日本が断然優れていた。明治になって我が国は世界に比類なき発展を遂げられたのも、市井の人々のほとんどが字を読めて、国語力があったからである。この頃の日本人で英語が理解できて話せる人は極めて少なかったことだろう。しかし、母国の国語力においては、世界のどこよりも優れていたからこそ、世界に冠たる日本の成長を実現することができたのではないだろうか。
 本県の教育の根本に読書を置いてほしいと願っている。読書を通して情緒豊かで道徳心に根ざした人間をつくる教育を行ってもらいたく要望して質問を終わる。
【委員】
 私からは通常の学級に在籍する障害のある児童生徒への支援について伺う。
 この通常の学級に在籍する障害のある児童生徒とは、文部科学省で使用されている文言だが、世間一般的には境界知能とか境界性知能、あるいは限界知能、あるいはグレーゾーンと言われる児童生徒を指している。この境界知能、限界知能はおおむねIQ70からIQ85に該当し、知的障害者と平均値100の間を示す。ちなみに70以下の子どもは特別支援学級、学校に編入しているはずである。つまり、知的障害者とまでいわないが、健常者よりIQが低い子どもたち、このグレーゾーンの児童生徒は、社会生活を送るために必要な注意、記憶、言語理解、知覚、推論、判断という認知機能に脆弱さがあるのが特徴である。認知機能が弱いと、人間関係や感情コントロール、学業成績などに問題が出る。文部科学省の調査で、この境界知能の児童生徒は通常学級に約8.8パーセントいて、35人学級に3人の割合でいるとの報道があった。その報道によると、通常学級にいる特別な教育的支援が必要と判断された児童生徒のうち1割しか通級等の適切な対応がなされていないとのことであった。また、各学校には特別支援コーディネーターという役割の教師がいるとのことだが、教師、親など周囲の人どころか、本人も気づいていない場合があると聞いている。
 そこで聞くが、小中学校の通常の学級に在籍し、通級による指導を受けていない児童生徒のうち、特別な支援を必要とする児童生徒の数は把握しているのか。
【理事者】
 委員が示したグレーゾーンと言われる児童生徒数は、県教育委員会では把握していないが、グレーゾーンを含む数として、通常の学級に在籍し、障害の状況等に応じた個別の授業を行う通級による指導を受けていない児童生徒のうち、校内委員会等において、個別の教育支援計画を作成することが望ましいとされた児童生徒数を回答する。2024年9月1日現在、名古屋市を除く県内公立の小学校で9,280人、中学校で3,768人となっている。
【委員】
 取りあえず県教育委員会では把握しているという答えだったと思う。
 そこでもう一つ、義務教育段階で適切な対処をなすべきだと思うが、社会に出る前に通常の学級において特別な支援を必要とする児童生徒が、消費者教育や情報教育をはじめとする学習内容を理解できるようにするために、県教育委員会としてどのような取組を進めていくつもりなのか伺う。
【理事者】
 通常の学級において特別な支援を必要とする児童生徒が、消費者教育や情報教育をはじめとする学習内容をしっかりと理解し、卒業後の生活に生かしていくためには、一人一人の状態に応じたきめ細かな支援、指導を行う必要がある。そのためには、保護者の理解を得ながら、個別の教育支援計画・指導計画を作成し、適切に活用しながら指導を行っていく必要がある。
 そこで、各学校の特別支援教育に関わる教員を対象とした研修会や、保護者向け啓発リーフレットを通して、個別の教育支援計画の作成の意義や活用の仕方等の理解促進を図っている。
 また、県教育委員会では、絵カードを提示することで理解しやすくしたり、座席などの環境を調整して集中しやすくしたりといった合理的な配慮の事例について、毎年度調査を行っている。この合理的配慮の好事例をまとめた小中学校における合理的配慮事例集をウェブページに掲載しており、各学校において児童生徒への適切な支援につながるよう研修会等で紹介し、活用を働きかけている。
 さらに、特別支援学校の教員が地域の小中学校に出向き、通常の学級において特別な支援を必要とする児童生徒を含む、障害のある児童生徒一人一人に対する支援、指導方法について、小中学校の教員と話し合い、検討する機会を設けている。
 今後も県教育委員会として、通常の学級において特別な支援を必要とする児童生徒が必要な支援、指導の下で学習内容をしっかりと理解できるよう取り組んでいく。
【委員】
 県教育委員会として把握して、それなりにやっているのは理解できた。
 毎年かなり多くのグレーゾーンの人々が社会に出ているのが実態で、人口が1億2,000万人で8.8パーセントを充てると日本の人口の1,000万ぐらいがこのグレーゾーンの人々に当たるということなので、もう教育問題というより社会問題でもあるが、義務教育段階での十分な配慮が必要である。これらの人々が社会生活においてできるだけ困難な状態にならないように、義務教育段階でのしっかりした支援が必要だということは認識しているとおりだと思う。社会生活において知っておくべき基本的なこと、例えば中学生にとって難しいかもしれないが、生活保護制度や年金制度、社会保険制度、あとは、お金を借りたとき、借金したときの金利のことや先ほども話が出たが、デジタルタトゥーの危険性など、そういうことをしっかり勉強してから社会に出ていけるように配慮するよう要望する。
 続いて、教員の働き方改革について伺う。
 まず、教職員の人気が落ちてきて、全国的に成り手が不足していると聞いているが、本年度愛知県で実施した教員採用選考試験ではどのような工夫があったのか。また、志願状況はどのようであったか伺う。
【理事者】
 教員採用選考試験においては、多くの人に受験してもらうとともに、意欲にあふれる人材や高い専門性を有する人材を採用するため、一般選考と併せて特別選考を実施したり、特定の資格や技能を有する者に対して、一次試験において加点を行ったりしている。
 今年度に実施した教員採用選考試験では、国際バカロレア教員資格認定証を有している者に対して、一次試験を免除する国際バカロレア教員資格特別選考や、大学等での成績が優秀であり、大学の学長または学部長の推薦が得られた者に対して、一次試験を免除する大学推薦特別選考などを追加した。また、一次試験において、登録日本語教員登録証を有する者に対する加点を新設したり、外国語堪能者への加点点数を増やしたりするなど、様々な工夫を行った。
 今年度の志願状況は、志願者数は前年度より313人少ない5,335人だったが、募集人数も減っているため、倍率では昨年より0.1ポイント高い3.3倍となっている。
【委員】
 次に、教員の志願者を増やすためには、教員の働き方改革を進める必要がある。昨年度、県教育委員会は愛知県公立学校働き方改革ロードマップを策定してそれに基づき、時間外在校等時間の縮減などに取り組んでいると承知しているが、進捗状況はどうか。
【理事者】
 2024年9月に策定した愛知県公立学校働き方改革ロードマップでは、1か月の時間外在校等時間が45時間を超える教員を2026年度までの3年間でゼロパーセントにすることを目標とし、その達成に向けた工程表を示した。目標の達成に向け、毎年度の目安として、時間外在校等時間45時間を超える教員の割合を前年から半減できるよう取り組むこととしたが、初年度の2024年度は、小学校が25.1パーセントで昨年度比2.9ポイントの減少、中学校が37.3パーセントで昨年度比3.8ポイントの減少、高等学校が15.5パーセントで昨年度比1.2ポイントの減少、特別支援学校が2.9パーセントで昨年度比0.8ポイントの減少となっており、いずれも前年度より減少しているものの、目標には達していない状況である。
【委員】
 現状は分かった。
 ある程度の成果が上がっているのは理解できるが、十分とは言い難い状況だと思う。
 そこで、さらに働き方改革を進めていくための課題や今後の取組についてどのように考えているのか、教育委員会としての認識を伺う。
【理事者】
 働き方改革ロードマップに基づき、教員の働き方改革に取り組んでいるものの、十分な成果とまでは言い難い状況である。課題としては、小学校では授業の持ち時間数が多く、授業時間帯に教材研究等を行う時間が取れないこと、中学校では勤務時間内の会議や部活動指導のため担当する校務分掌業務を行う時間を取れないこと、高等学校では週休日の部活動の練習時間や大会への引率が多いこと、特別支援学校では児童生徒の実態に応じた指導や支援の必要性が高く、対応に労力と時間を要することなどがある。こうした課題に対応するとともに、さらなる取組の強化を進めるため、ロードマップのアップデートを行う。6月と11月に有識者会議を行い、取組の方向性などについて意見をもらっていく。新たな取組を含め、アップデートを図ることで、働き方改革の成果が上がるよう取り組んでいきたい。
【委員】
 教職員の採用の倍率を上げるためには、教職員という職業自体の魅力を上げる必要があると思う。そういう意味で、働き方改革は非常に重要なところの一つであるが、例えば、我が国にはお正月、ゴールデンウイーク、お盆と7日から10日間ぐらいの休みが確保されているが、ヨーロッパなどの先進国では20日間とか30日間ぐらいの長期休暇がざらにある。日本ではグローバル化している大企業でさえ、それぐらいの長期休暇は取りにくい状況にあるのが現状だと思う。これを逆手に取って、教職員になれば20日間とか30日間ぐらいの長期休暇が取れる状況をつくり出せば、予算もかからずに教職員という職業の魅力アップにつながると思う。30日が無理でも、3週間、21日ぐらいあれば十分にリフレッシュできるし、教員が趣味の時間等に充てることもできるので、新卒の人々にとっても結構魅力になるのではないかと思う。学校の先生が魅力的な人生を送っていることは児童生徒によい影響を与えるので、ぜひとも教員の福祉向上というか、長期休暇が獲得できる状況づくりを一考してもらえれば幸いである。
【委員】
 私から大きく二つ聞きたい。
 一つは中高一貫教育のことである。もう一つは公私比率について聞きたいと思う。
 中高一貫校については、先日、名門刈谷高等学校、半田高等学校の附属中学校を視察した。よかったと思っているが、視察して幾つか、私なりに気になったところがあるので率直に聞きたいと思う。まず、着るものが自由である。体操服を着ているところもあれば、制服だけのところもあり、制服もいろいろ着ている、それをとやかく言うつもりは全くない。半田高等学校附属中学校と刈谷高等学校附属中学校では全然違った。最初に行った刈谷高等学校附属中学校は服装がばらばらで、後で行った半田高等学校附属中学校は制服であるが、違う制服を着ているようにも見え、見たときに何となく東京の千代田区立麹町中学校を見に行ったときと同じような感覚があったので、自由なのだろうと思った。一つ気になったのは、高校へ入ってもクラスはこのままいくのかと校長に聞いたら、刈谷高等学校附属中学校はまだ今のところ様子を見て考えると言い、半田高等学校附属中学校はもう交ぜると決めていると言っていた。学校長の権限でそういうことがやれるのか、それは非常に気になった。普通は中高一貫でやる場合、私学は一貫でずっとそのまま行く特別コースみたいなものがあるという感じがあるが、交ぜるなら交ぜるで最初から言わなくてはいけないし、交ぜるという学校の副校長は、そういう子が入ったほうが刺激になって、一つのカンフル剤があってよいというようなことも言っていた。教育委員会としてそういう考え方はないのか、学校に任せるのか。
【理事者】
 附属中学校で探究学習に重点的に取り組み、探究スキルを高いレベルで習得した、附属中学から進む内進生と、高校入試に向けて各教科の知識をしっかり身につけた高校から入学してきた生徒である高入生が混合することは、お互いのよさを発揮して、共に高め合っていく点で有益である。
 一方で、中学の3年間、自分のテーマを設定して探究学習に取り組んできた内進生と、高校から探究に取り組む高入生では、探究の進度や探究スキルの習得状況に差異があることが考えられる。そのため、混合の時期については、各校における内進生の様子を踏まえながら、実情に応じて定めることが適切ではないかと考えている。
 混合の時期は、今後の学校の在り方にも関わる重要な課題でもあるので、内進生と高入生が刺激し合いながら、化学反応を起こして、共に成長していけるように、県教育委員会と学校が一緒になってしっかりと決めていきたいと思っている。
【委員】
 それは、全然答えになっていないと思う。聞いているのは、今頃そんなことを現場で決めさせてよいのかと聞きたい。教育委員会にそういう考え方がないのかということである。今の話を聞くと、どっちもありと言っている。募集するときに、特別コースで6年までは80人でいくと言うなら分かる。交ぜるなら交ぜるで最初から言わないといけないし、公立だから交ぜるのが当たり前だというなら言えばよい。今、どっちもよいからどっちもこれから考えると、そんないいかげんな話はないと思うがどうか。
【理事者】
 半田高等学校附属中学校は、既に1年生の時期から混合と決めているが、ほかの学校はまだどんな子が入ってくるかも正直分からないところもあるので、少し様子を見て、時期も含めて、学校といろいろ相談しながら決めていきたいと思っている。
【委員】
 それはそうしてほしい。教育委員会としては、きちんとした指針がないとおかしいと思う。愛知県は後発の後発であり、他県を見てくれば幾らでも答えが出ているはずだと思う。なおかつ、この何年かでそれに追いつくようにやる。それを、様子を見てやるというが、様子を見る者の感覚がおかしかったらどうするのか。
 中高一貫でチェンジ・メーカーを育成するために探究、探究といっているが、麹町中学校は期末テストや中間テストもない。担任もいない。自由にやっているが、たぶん総合学習の時間だからそういう感じだったと思う。ほかの授業はきちんと指導要領に応じて教えていると思うが、これはこれで指導要領に応じて教えて、3年間でこれだけは覚えなければいけないという、いわゆる大学受験に向けて、今までどおりの暗記を主体にしたものをやっているのか、そうではなくて、それも含めて探究するのか教えてほしい。
【理事者】
 県内調査で見た授業が、主に両校とも総合的な学習の時間であったことから、生徒のペースで自由に進めているように見えたかもしれないが、県立の附属中学校においても当然学習指導要領に基づいて授業を行っており、各教科の知識、技能をしっかりと習得させることは市町村の中学校と変わりない。評価についても、定期テストよりも教員の負担は増えるが、単元ごとにテストを実施するなど、生徒の理解度をこまめに把握するとともに、理解が不足している部分については、必要に応じてフォローしている。また、こうしたテストのほかに、レポートやプレゼンテーションなどにより学んだ知識を十分に活用できているかや、探究スキルが身についているかなど、チェンジ・メーカーの育成に向けて各校が伸ばしたい力が成長しているかなどを確認している。当然、暗記という部分も、全てではないが、そういうところも含まれてくると思っている。
【委員】
 そうすると、探究という部分での教え方の技法はどうやって変わったのか。どういうことをもって探究といっているのか。
【理事者】
 本県の中高一貫校では、生徒一人一人の興味関心に基づいて、探究学習によりチェンジ・メーカーを育成することを目指しているが、そのため、各校では工夫を凝らしながら、この間調査した半田高等学校附属中学校では外部講師を呼ぶための準備を進めていたが、そのための探究の授業を実施している。探究学習を通じてどれだけ知識が身についたか、身につけた知識を十分に活用できるか、探究のスキルの習得状況などについて、プレゼンテーションやレポートなど、様々な方法で評価している。
【委員】
 外部講師が来たから探究が深まるとは思わないので、その後のレポートとプレゼンテーションとは、それは授業の中でプレゼンテーションをさせたりレポートを書かせたりして、その人の考え方を評価するということか。いわゆる、記憶だけではない授業のやり方そのものが変わらなければ探究なんて起こるわけないと思うがどうか。
【理事者】
 毎時間プレゼンテーションやレポートを提出させるわけではないが、例えばプレゼンテーションだと相手に分かりやすく伝えられているか、データに基づいて論理的に考察できているか、適切な評価手法が取られているかなどを評価している。一律に暗記みたいなことではない形にはなっている。
【委員】
 チェンジ・メーカーに一番必要な要素は何か。
【理事者】
 端的にいうのは難しいが、失敗を恐れずに何でもどんどん問いを続けていく。すぐ目の前にゴールがあるわけではなくて、また次のゴールがあって、またその次にゴールがあるような、どんどんチャレンジしていくことが、チェンジ・メーカーになるきっかけの一つの考え方ではないかと思っている。
【委員】
 それをするために、授業にどういう変化があったかと聞いている。今までと同じ指導要領でやっていては変わらない。それではチェンジ・メーカーなど出てこない。自分の頭で考えて、自分で行動ができるという子どもたちを育てていく。そのために、暗記ではなくて自分からテーマを見つけて、そのテーマに向けて自分で取り組んでいく子を探すということだろうと思う。
 麹町中学校を見に行ったときに思ったのは、数学であれば、教えるときにクラスを三つに分けて、同じ内容をやっているが、前を向いて先生が教えているのは1クラスだけ。それについていける生徒はついていくが、あとの2クラスは何をやっているかといえば、いわゆる端末を見ながら自習して、分からないと手を挙げれば先生が来て教えていく。先生に聞いたら、私たちの仕事はやる気スイッチを入れるだけだと言っていた。要するに、その子によって数学を学ぶにもスピード感が違うので、その子のスピードに合わせて勉強すればよいということだった。麹町中学校、日比谷高等学校、東京大学という昔から非常に優秀なところなので、そんなことをやらなくてもよいのだろうと思う。結局、半田高等学校も刈谷高等学校も昔の旧制中学校で、いわゆる名門であり、そういう子たちがどうやってチェンジ・メーカーになっていくのか、私は授業のやり方がどう変わってきたのかを聞きたかった。プレゼンテーションやレポートをやるということで、暗記は暗記でやるが、十分にそれができるということである。先ほどの、生徒を交ぜることも含めて、もう少し教育委員会である程度の結論を出したほうがよいと思う。現場に任せて、その状況に応じてなんていうことを言っていてよいのかという気はするが、中高一貫教育を、これから名門校だけではなくて、いろいろなところが出てくるが、どうやって6年間を仕上げるのか、これは大変なことだと思う。私が心配するのは、高校入試があったいわゆる中学の3年間を含めて、6年間の間にどう仕上げていくかである。それも中学校と高校の先生たちが、同じ先生が6年間一気通貫でやればよいが、そうでないとすると相当な打合せと状況把握が要ると感じる。これで、やったと言って5年後、10年後の愛知県の教育の仕上げがどうなるのか、そうなっていざ分からないでは大変なことになる気がする。中高一貫校の取組について答えがあれば言ってほしい。
【理事者】
 今の中高一貫校の件について、委員から特に探究のことや授業のやり方等を示してもらい感謝している。
 我々としては、今言ってもらったように、6年間を通して人を育てるというのは非常に大事なことだと思っている。入試がないというのは今の子どもにとって中学校3年間を過ごす目標としてもこれまでとは違った形になるので、まずは6年後のゴールを目指して、教員がしっかりとグリップして、計画を立てた上でやっていく必要があると思っている。いずれにしても、中学校は中学校、高校は高校という考え方ではなく、6年間一つの学校としてそういう意識を持って、しっかりと子どもたちを育てていきたいと思っているので、また支援をもらえればと思う。
【委員】
 質問ではなく、私が視察に行って感じたことを率直に言うと、幾つか公立高校で6年の中高一貫校に聞きに行ったら、最初の頃は義務教育の中学校の先生が教えていたが、やはり高校の先生が中学校から教えることが一番よいということで、今定着しているのはどちらかというと、6年間同じ先生が、高校の先生が中学校から教えているところが多かった。
 それから、熊本県で中高一貫校をやっている学校は、全員で離れ小島へ行ってキャンプをやり、自分たちで何もないところから作るというサバイバルゲームのような体験をしているところもあった。いわゆる生きる力を育むということで、伝統的にそういう行事が始まったと聞いている。ぜひ愛知県も計画をしっかりとつくって、6年間で何をやり、この段階でどういうことを学ばせるか、今までと違うカリキュラムはここだというものをぜひつくって、大丈夫だということをしっかりやってほしい。そんな、3年たって高校に行ったら交ぜるかどうかを今の状況を見ながらやっているなんてことを言っているようでは、本当に仕上がるか心配している。
 次に、公私の比率について聞く。
 これは言わずもがなで、私学助成、今回の予算がついたことは大きな変化で、公立と私立の対比については私学が優勢になることが間違いなく、もう5年早まったのではないかと感覚的に思うが、これを今までどおり2対1で考えていたら大きな間違いである。この間も一般質問で県立高校の在り方に係る質問があって、検討すると答弁していたが、もうそういうレベルではないという気がしている。これについて、2対1の考えをまず聞きたい。
【理事者】
 全日制高校の生徒募集であるが、今はおおむね公立2対私立1の原則の下で、公私間の協議により、現在はパーセントでいうと66.7対33.3の比率で行っている。今後、中学校卒業者が一段と減少していくことに加え、高校授業料の無償化の影響により、中学生の進学動向は変化していくと見込んでいる。こうした状況の中で、中学生が安心して進学先を選択できるようにするためには、引き続き公立と私立が協調して生徒の受入れを図っていくことが重要である。公私比率については、おおむね公立2対私立1の原則を踏まえつつ、中学生の進学希望や進学実績を踏まえ、毎年度公私間の協議により柔軟に決定していきたい。
【委員】
 もうそういうことを言っているレベルではないということを言っているのであって、2対1とか、今の66.7パーセントという話ではなくなる。
 大阪府の事例を言うと、もう先進県で、相当前から私学が優位である。いわゆる年収の枠も早くから取り払い、徐々に上げて、ほとんど無償化をさきにやっているが、そのことで、大阪府立については100校ぐらい定員割れを起こしている。大阪府は条例で、3年連続で定員を割ると統合と決まっている。分かりやすい。だが、今になって大阪府立も大変なことになっており、地元の学校が3年定員割れするとなくなってしまう。地元の人たちからすると、それでよいのかという声があり、やり過ぎではないかという気はしているが、非常に分かりやすい。でも、だからこそ定員は大事であって、大阪府立は条例でいえば、地元の名門校であっても3年連続で定員割れすると学校が統合・廃校になる。そんな生ぬるい話ではないのである。この条例がよいとは言っていないが、もう公私が話し合ってというレベルではない。もう本当に私立に行く。そうすると県立高校は大きく定員割れする。そのレベルがどこまでいくかという話になって、シミュレーションはもうやっていると思うが、そんな生っちょろい話ではないと思う。あと5年後、2030年にどれくらいの着地でどれくらいを統合しなければいけないかというシミュレーションがある程度もう読めるはずである。子どもが少なくなって、なおかつ私学に取られるわけだから、県立高校の在りようをどうするか考えておかないといけない。これから特にそうやって、今日も午前中、我々は公立高校のPTAの父兄との懇談があった。本当に県立高校、公立高校の魅力化をぜひやってほしいと聞いた。校舎をはじめ、非常に施設が古くなっているという要望もあった。でも、それをやってももう追いつかないところがある。なぜかというと、全部が全部やれない。どこをやるかというのを決めなければいけない。それをやるにしても、どこだということを選定していかないと、先ほどの中高一貫校ではないが、状況を見て話し合っていくなどと言っている場合ではないと思う。非常にそういう意味では厳しい。だが、半田高等学校にしても刈谷高等学校にしても名門であり、名門の同窓会はすごいものがある。そういうところはなくならないだろうが、いずれにしてもそういう県立高校の在り方について、しっかりと考えて答えてもらいたいと思う。
【理事者】
 まず、大阪府の例を出してもらった。大阪府立学校条例のことだと思うが、欠員を3年連続すると再編していくというところであるが、愛知県の現状を話すと、欠員を出している学校は、今、残念ながら70校ほどある。約半分に近い。それから、3年連続で欠員を出している学校となると、これも残念ながら今、50校程度ある。その学校だが、都市周辺部や山間部、それから半島部、そういったところに多い傾向もある。なので、募集定員の決定には、欠員状況の考慮も大事ではあるが、地区ごとの中学校の卒業見込み者や、進路希望の状況、それから地区間、市町村間の子どもの移動の状況等もあるので、地域とよく話し合いながら決めている。いずれにしても、もし大阪府のような条例を制定すると、愛知県の状況から、県立高校を一気に減少させたり、また、都市周辺部から一気に学校をなくしてしまったりする状況にもなりかねないと思う。これは子どもたちに大変な混乱を来すことになると思うので、まず、大変分かりやすいという話ではあるが、愛知県では今のところ大阪府のような条例の制定は考えていない。
 また、私立人気ということであるが、公立も私立も両輪体制で今までやってきているので、私立の学校にも一定数の子どもを確保していくことも考えなければならない。そうした場合に、子どもが大きく減っていく中で、県立高校の減少を加速させる可能性もある。我々としては、再編のシミュレーションをしている。今、地域や学校名を言うことはできないが、現状で分かる限りで地域、学校を特定したシミュレーションもしている。それに向けて今から10年、15年向こう、子どもが、特に10年から15年ぐらい先になると大幅に減っていくので、そういったことを見越して、これから毎年検討して進めていく。全体計画として示すことはないが、個別に検討して、個別に発表して進めていきたい。
【委員】
 愛知県立三谷水産高等学校の実習船愛知丸の新造竣工式典が、大勢に参加してもらって盛大に開催された。新造愛知丸は、海洋での安全航海機能・調査に至る最新の設備がされている。次世代の愛知の海だけではなく、広く日本から世界へ挑戦するであろう若き青年たちを育成する希望の船であると信じる。
 私はこの夏、愛知県立高等学校を紹介する進学フェアのうち、名古屋市で開催された吹上ホール会場を視察した。会場には猛暑の中、7,000人を超える人々が参加したようで、その盛況ぶりには正直に驚いた。会場では、中学生と父、母及び教育関係者が事前に希望する時間帯の予約を行い、整列して入場しており、混乱のないようにとの運営側の配慮にも感心した。特に感激した光景は、自分の学校に後輩たちが入学するようにと、在校する生徒がパンフレットを配布したり、自分の学校のブースで大きな声で呼びかけを行ったり、額の汗を気にすることもなく真剣に対応する姿に、自らの学校の伝統を次世代にも伝えようとする誇りを感じた。それをサポートする教員の姿は、まさに師弟一体を体現しており、まだまだ我が愛知県の教育も捨てたものではないとすがすがしさを覚えた。
 当局はこの取り組む姿勢をどのように理解しているのか、まず答弁を求める。
【理事者】
 今年度の愛知県立高校進学フェアだが、8地区10会場で中学生とその保護者など延べ2万人に参加してもらった。このうち吹上ホールで開催した尾張地区の進学フェアには、昨年度よりも約1,000人多い7,300人余りと大変多くの人に参加してもらっている。教員だけでなく生徒が参加する高校も年々増えていて、生徒たちが懸命に自分たちの学校をPRしている姿には、来場者から、在校生から直接話を聞けて学校生活のイメージが湧いた、ホームページだけでは分からない学校の雰囲気を知ることができた、そういった好意的な意見をもらっており、各学校の魅力の発信に大きな効果があった。
 また、生徒たちが創意工夫を凝らしてPR活動に取り組むことは、通っている学校の魅力を見つめ直すよい機会となり、同時に自分の思いを他者に伝える力を養うことにもつながると理解している。
【委員】
 あれだけ大勢の中学生と父、母が各学校のブースに押しかけ、さらに15分間のステージ発表では、どこの学校も超満員だった。ふと気づいたのは、三谷水産高等学校のブースはいつも空席で、立ち寄る生徒、父、母はほとんど見かけなかった。在校する生徒が真剣に参加者にパンフレットを配ろうとするものの、それを避けるような中学生、父、母を見ていて何ともいえぬ思いを抱いた。これまでのテレビ、新聞等の報道によって、水産学校の生徒は漁業者の後継育成を連想し、カツオの一本釣りの実習の光景のイメージがどうしても重なる。
 現在の水産高校の現状を教えてほしい。
【理事者】
 三谷水産高等学校は県内唯一の水産高校であり、本科3年制と専攻科2年制を設置し、我が国の水産業や海洋関連産業の将来を担う人材育成に取り組んでいる。本科には海洋科学科、情報通信科、海洋資源科、水産食品科の4学科を、専攻科には海洋技術科を設置しており、各学科では水産・海洋分野に特化した専門的かつ実践的な教育が行われている。三谷水産高等学校は愛知丸でのカツオ一本釣りで知られているが、それだけでなく、カキやウナギの養殖などの研究、国際的な評価のあるモンドセレクションに選ばれている愛知丸ごはんなどの食品加工、ドローンを使ったプログラミング実習、ダイビング実習やマリンスポーツ実習など、多様な教育プログラムを実践している。
 また、本年度、学習環境のさらなる充実や水産業における技術革新へ対応するため、新たな愛知丸を18年ぶりに竣工した。新愛知丸は先代に比べ約2倍の大きさとなり、女子生徒用の居室の設置など、居住環境や学習環境を充実させるとともに、最新の設備により安全に国際航海ができる実習船となっている。
 卒業後は、水産関係の大学に進学したり、海運会社や食品会社へ進むなど、水産関連業界の多方面で活躍している。
【委員】
 三谷水産高等学校のパンフレットは、このイメージを払う海洋科学を探究する学習内容を含めて、ここまで高校生に教えるのかと驚くような夢と希望にあふれるものだった。現在の中学生は超少子化の中で育った一人っ子が多く、保護者に守られている傾向がある。小中学校時代には塾に通い、スポーツ、部活動も激しさよりも優しさや友情を大切にする傾向が見られる。
 三谷水産高等学校の応援歌には、1番に、くろがね色の腕あり、競う相手は猛くともティームワークの団結に、勇者の技をいざ見せん、2番には、不撓不屈の闘志あり、苦境にたとい臨むともシーマンシップの意気高くとある。
 県立高校進学フェアに来場した中学生及び父、母は、できるだけ三谷水産高等学校のブースを避けるようにしていることを肌で感じた。現在どんな生徒がこの三谷水産高等学校に在学しているのか、また、どのような生徒を募集しているのかについて、どうしても質問したく思った。現状を話してほしい。また、いかなる方法で中学校に呼びかけているかについても話してほしい。県民の貴重な税金を投入して愛知丸の新造船を造ったが、そのもとである生徒が来ない三谷水産高等学校であってはならない。答弁を求める。
【理事者】
 三谷水産高等学校では、船員、漁師、マリンスポーツ、情報通信、食品加工など、水産・海洋関連産業への進路を志し、関連した資格取得を目指す生徒が学んでいる。現在、本科生416人と専攻科生40人、合計456人が在籍しており、男女別では男子が404人、女子が52人となっている。
 生徒募集については、県全域を募集対象とし、名古屋市をはじめとする34市町村から生徒を受け入れている。遠方からの生徒には学生寮も整備されている。中学生への呼びかけについては、名古屋市、西三河、東三河地区で行われる進学フェアをはじめ、水産高校での学びに関心がある中学生が多く集まる学校説明会や体験入学、学校祭などの行事のほか、学校のホームページなどで広く情報提供し、三谷水産高等学校でしか得られない学びの魅力を積極的に発信している。
【委員】
 提案だが、三谷水産高等学校の名称に括弧つきで海洋サイエンス科学高校のようなサブタイトル等の明記はどうだろうか。答弁を求める。これには、三谷水産高等学校にあるパンフレットをとにかく中学生、父、母に見て理解してもらいたい祈りを込めている。
【理事者】
 学校名だけでは伝わりにくい学校の特色や教育活動を中学生やその保護者に伝えていくため、分かりやすいフレーズを効果的に使っていくことは大切であると考える。そのため、三谷水産高等学校では、水産高校でしかできない感動の体験、海がつなぐ、海をつなぐといったフレーズを用いながら、生徒が作成に関わった動画やSNSなどのデジタルコンテンツも活用して学校紹介をしている。
 引き続き、中学生や保護者が話を聞いてみたいと思えるフレーズを生徒と一緒に考えながら、効果的に学校が魅力を発信できるように努めていく。
【委員】
 次に、旭丘高等学校のブースで美術科のパンフレットを受け取り、学校での取組について説明を聞いた。すると、名東区に住む生徒の1人が、私に親しげに話しかけてくれた。その生徒に、今日はどうしてこの会場に来たのかと聞かれたので、私はここ3年間、県立高校に進学する中学生の中には、進路指導の先生の勧めだけで入学を決めてしまい、入学後に自分には合っていなかったと感じるケースが見られ、そうしたことが起きないよう、生徒自身が積極的に学校を理解し、納得して受験することが大切だと感じるようになったので、だからこそ私自身も学校を理解しようと思い、この会に参加したと答えた。また、地元私学の東邦高等学校美術科は、旭丘高等学校美術科に追いつき追い越せを目標としていることや、私の母校である東邦高等学校を全力で応援し、学校関係者と協力して美術棟の建設に尽力したことも伝えた。すると生徒は、自分の通う旭丘高等学校美術科の教室は老朽化しているにもかかわらず、パンフレットには竣工した当時のようなきれいな施設の写真が掲載されており、違和感があると教えてくれた。
 学校案内は作成時点の情報となってしまい、現状と異なる部分もあると思うが、最新の情報は中学生にどのように伝えているのか、答弁を求める。
【理事者】
 学校案内は性質上随時更新できるものではないため、現状と若干差異がある場合がある。そのため、各学校においては、自校のウェブページを開設し、学校の近況をはじめ、授業や学校行事の様子、卒業生の進路実績などの情報を掲載し、いつでも閲覧できるようにしている。また、ウェブページにアクセスしやすいようにするため、学校案内などにウェブページのURLや二次元コードを掲載している。
 県教育委員会では、中学生やその保護者が進学を検討している学校の最新の情報を得ることができるよう、ウェブページに掲載している情報を随時更新するよう学校に伝えていく。
【委員】
 地元の東邦高等学校の美術科の応援をした私に、今度は旭丘高等学校の美術科の応援をしてほしいといわれ、その生徒に改善の約束をした。旭丘高等学校の美術科は愛知県の美術を学ぶ若い世代の憧れである。希望の星として輝いてもらえるよう、整備改修を検討してほしい。
 旭丘高等学校からも要望が出されていると思うが、現状の説明を求める。
【理事者】
 現状についてである。旭丘高等学校の美術教室棟は、1971年に建築され、今年で建築から54年となる。2014年に耐震改修工事を実施し、これに合わせて大規模改造工事を行い、屋上防水や外壁改修、内壁の一部改修工事を行った。その後10年が経過したが、雨水が内部にしみ入り、それに伴う内壁の劣化や壁材の剝がれなどが生じていて、これらに係る修繕工事の要望を学校から受けている。
【委員】
 旭丘高等学校の美術科に入学してきた生徒が現状を見て失望しないように、改善の見通しについて答弁を求める。
【理事者】
 改善に向けた対応についてである。旭丘高等学校の美術教室棟は建築から54年経過した建物であり、築60年を迎えるのは6年後の2031年度となることから、次期長寿命化計画により内装の改修を含めた長寿命化改修を行う予定となっている。
 一方で、内壁の劣化や壁材の剝がれなどが現に生じていることから、今後、学校とよく調整しながら、改善のための対策を講じていきたい。
【委員】
 旭丘高等学校の美術棟が既に建築から54年が経過し、さらに耐震改修及び大規模改修工事で屋上防水、外壁改修、内壁の一部改修工事をして10年が経過しており、それも今、雨水が内部にしみ込み、内壁の劣化や壁材の剝がれが生じているとの答弁をもらった。既に旭丘高等学校からも県教育委員会に修繕工事の要望が提出されていること、県教育委員会も速やかに対策を講じる旨の発言もあり、理解した。それがいつ頃になるのか、完成の目標を示してほしい。こうした案件は、予定は未定で数年後のことが多い。私に面談した生徒に何と答えてよいのか戸惑っている。答弁を求める。
【理事者】
 改善に向けた対応の時期についてである。補修に当たっては、旭丘高等学校美術教室棟の劣化や不具合がどのような要因で生じているのか、それを踏まえてどのような対策を講じることが適切なのかなど、実際に専門業者等と現場を確認して検討を進める必要がある。また、補修内容によって工期も変わっていく。このため、いつまでに完成するかは明確には言えないが、まずは実際の状況を速やかに確認し、学校と調整しながら修繕に取りかかっていきたい。
【委員】
 次に、アジア・アジアパラ競技大会に関連する質問である。
 2026年開催のアジア・アジアパラ競技大会は既に1年後である。ここに至っては、当初の目標の、簡素にして心温まるおもてなしをもってスポーツの振興と、人と人が出会い、交流することで愛と友情の絆が深まる大会であることを心から願うばかりである。
 このたび自民党総裁選挙で高市早苗氏が新総裁に選出された。衆参の国会では野党勢力が過半数の議席を維持しているものの、国政の運営の基本となる財政、外交、国防等の考えの一致点すら合意できず、高市早苗氏が日本で初の女性総理大臣に選出されるであろうと思われている。この自民党総裁選挙に際し、名古屋市政の最大会派である自民党名古屋市議団が全員一致で事前に高市早苗氏を推挙する旨を公表した。その推挙の理由が、何とアジア・アジアパラ競技大会への国としての財政支援に高市早苗氏が唯一理解を示しているからである。自民党総裁選挙の名古屋演説会では、高市早苗氏はリップサービス的にアジア・アジアパラ競技大会へ支援すると発言している。
 名古屋市の広沢一郎市長は、昨年の河村たかし氏の後継者としての選挙戦で、減税政策を推進するため、今の5パーセントの減税率をさらに10パーセントにすると公約して当選している。当初2026年度の実施を考えていたが、予想以上にアジア・アジアパラ競技大会の運営費の負担が名古屋市財政を危機的にしているという理由で、政治家としての市民との約束であった一丁目一番地の減税の断念を発表した。名古屋市が減税1パーセントを実施するには20億円の財源が必要である。5パーセントから10パーセントへの減税には100億円が必要である。特にトランプ大統領による関税率の負担増は名古屋市に大きな影響があり、さらにまた、円安傾向によるエネルギー関連の負担増等々を考えると、財政非常事態を迎えるとの長期的見通しのようである。
 名古屋市も名古屋市会もアジア・アジアパラ競技大会の経費負担は深刻だと考えている。アジア・アジアパラ競技大会の経費の負担割合は、愛知県が2に対して、名古屋市は1となっている。政令都市の名古屋市と愛知県の財政規模は大きな差はないのに、名古屋市と違い、愛知県は2倍もの負担なのに全く危機感がない。大村秀章知事はアジア・アジアパラ競技大会組織委員会会長である。このたびのアジア・アジアパラ競技大会の運営費が、当初の計画と比べて予想以上、天文学的な負担増であることをどうも意図的に避けているとの県民の声が多くある。県民を代表する県議会議員が、アジア・アジアパラ競技大会の組織委員会に出向いて調査することもできないシステムである。当教育・スポーツ委員会における質疑を通じていろいろと調査の打診を行うものの、この委員会に出席する県職員ですらアジア・アジアパラ競技大会の組織委員会から的確な情報が得られないため、的確な回答ができないのが実情のようである。
 まず一つ、アジア競技大会構想を発表した当時は、総費用は850億円だった。県が400億円、名古屋市が200億円で、スポンサー支援が250億円だった。それが、アジアパラ競技大会も開催となり、資材・人件費の高騰もあって、今では3,100億円を超える。それを大幅にコストカット、削減して2,400億円としたと一部新聞で発表している。これは組織委員会の発表である。NHK名古屋放送局の特集では、1,900億円とも報道された。これらの数字は、何がどうなっているのか根拠もさっぱり不明である。今、教育・スポーツ委員会が開催されている。県当局の知る限りの情報を述べて、総額の変化の推移を時系列的に話してほしい。答弁を求める。
【理事者】
 アジア競技大会については、2016年9月に策定している開催構想で財政計画を850億円としている。その後の建設資材や人件費の高騰など、社会経済状況の変動等により大変厳しい状況にあることから、2025年度の当初予算においては、別途財源として、愛知県競馬組合からの収益金配分金など、新たに500億円を確保し、充当することで、本年2月議会に必要となる経費を予算計上している。
 また、アジアパラ競技大会については、2023年9月に示した計画額200億円から230億円に、これまでアジア大会の経費としていた宿泊施設の確保や、選手輸送に係る経費などの両大会の共通経費のうち、会場使用日数や選手数などで案分したパラ競技大会相当分120億円をパラ競技大会の経費として予算に計上しており、320億円から350億円としている。
【委員】
 我々議員でも、新聞の記事や組織委員会が流すインターネット情報から、アジア・アジアパラ競技大会の進展状況を知るだけである。教育・スポーツ委員会の委員であっても何の情報提供も受けていない。
 教育・スポーツ委員会に出席する県職員は、組織委員会で何が話されているのか、どのように進展しているのか、知る立場にあるのではないのか。答弁を求める。
【理事者】
 大会経費については、現在、大会組織委員会においてアジア・オリンピック評議会(OCA)やアジアパラリンピック委員会(APC)、各競技団体等と大会運営に係る計画作成など協議調整を進めており、必要経費の精査を行っていることから、現時点で具体的な数値を示すことができない。理解願う。また、大会運営に係る宿泊や輸送、警備などの準備状況については、不確定な情報は関係機関等との調整にも大きな影響が出ることになるので、組織委員会においては途中経過を示すことは控えている。さらに、組織委員会の各年度の事業計画や予算をはじめ、事業を進めるに当たっては理事会での承認が必要となっている。したがって、理事会での決定前に県が公表することはできない。
 なお、理事会で協議報告された事項については、適宜、組織委員会が記者発表や公式ウェブサイトへ掲載し、広く公表している。
【委員】
 ということは、我々委員は何も知ることもできない。ただインターネットや何かで見ろということと同じだと理解した。
 質問の二つ目だが、過去に今話してもらったような事案が二つあった。その例の一つは、東日本大震災の原発被災地の瓦礫について、大村秀章知事は誰にも協議を行わず、愛知県で受け入れる、碧南市の中部電力火力発電所を含む敷地に埋設処置すると独断で発表し、県内で大問題になった。その後、この瓦礫は政府資金で長期的に責任を持って財政支援し、費用を出すと発表したため、被災県である地域は瓦礫がお金になるからと愛知県への瓦礫の処理の申出を辞退し、これで愛知県内で突然起きた大騒ぎも自然に収束した。
 二つ目は、あいちトリエンナーレ、国際現代美術展に反日韓国の慰安婦像、昭和天皇の画像を焼却してわざわざ足で踏みつける映像、日本の防衛のために自らが特攻隊となって進んでいった者を毀損する展示、これらはパンフレットにも掲載せずに超極秘、秘密に大村秀章知事は展示の許可をし、当時大混乱が起きた。こういった事案はまさにこの二つだけでも大村秀章知事の独裁、独断そのものである。この人物が、アジア・アジアパラ競技大会が一旦は福岡県で開催決定したが、大会運営費が膨大となるため辞退したのに、あえて愛知県が手を挙げ、当時の河村たかし市長との蜜月時代もあり、県が2、名古屋市が1の負担となった。
 政令都市の名古屋市は、市民生活を維持するのに財政非常事態のような対応を考えているようである。名古屋市の2倍もの負担の愛知県がこれまでどおりの対応でよいのか。令和8年度における県教育・スポーツ委員会に係る予算が削減されるようであってはならないとの考えから質問する。当局の所見を求める。
【理事者】
 両大会の開催都市である愛知県、名古屋市の組織委員会への負担金の割合は2対1となっているので、愛知県の負担割合についてはこれまでどおりの対応に変わりはない。
【委員】
 それしか答えられないだろうが、愛知県の財政は大丈夫か。2倍である。名古屋市が緊急事態のように備えて、広沢一郎市長自らが一丁目一番地の看板まで引き下げて撤回した。そういった緊急財政を組むと言っているのに、愛知県は何をしているのか、皆分からないだろう。私はそれを尋ねているが、この委員会の理事者は答える権限がない。だから残念だが、皆にははっきりとここで認識してもらって、これからこういったものについてどうなっていくかだけは注目してもらいたいと思って、あえて話をしている。
 次に、今年の7月1日の教育・スポーツ委員会で、私はアジア・アジアパラ競技大会における質疑を行った。特に、クルーズ船における選手団宿泊地の契約が遅れているがその理由は何か、問題点があるのかと問うと同時に、私が2月の県議会の予算質疑において、私の真剣な調査でイタリアの船であるコスタ・セレーナであるとはっきりと明言した。これは昨年の秋、既に県職員、名古屋市職員が中国まで出向いて、香港から沖縄県那覇市に向かったコスタ・セレーナに乗船して体験している。この船が選手団宿泊の選手村に代わる。相ふさわしいと私は調査の結果提言している。認めているのである。2回も議会で発言したが、一切この件についての答弁を拒否し、わざとはぐらかして何も答えなかった。もう1年前に内定していたはずで、議員の質問に対して答弁の無視は何だったのか。7月の当委員会では、理事者は、クルーズ船を宿泊ホテルに代用するのはロシアの侵略戦争に対するある種の制裁があり、その制約を解決しなければ難しいこと、これを既に承知していたのかどうか。私の質問にそれでも答えなかったのはなぜか。答弁を求める。
【理事者】
 選手団の宿泊施設の確保については、組織委員会が準備を進めており、6月定例議会の時点ではクルーズ船の使用に係る契約の締結に向け、関係者との調整等を行っている段階だったが、個別具体の交渉事項について県は承知していなかった。
 なお、現状としてクルーズ船の選手団の宿泊に係る契約上で、特定の国に居住、所在する個人や団体について制限はないと聞いている。
【委員】
 この話、今の答弁を聴くと、組織委員会は知っていても、県の大会推進局は理解していなかった。私が言いたいのは、こういう問題を共有するような情報提供までしなければおかしいのではないかということである。大体、愛知県は366人も組織委員会に職員を出している。ここの委員会だけでも70人近い人たちがいるわけだろう。これだけのことをしていて、何の情報も得られないこと自体が異常である。これは船舶の、要するにコスタ・セレーナだけの問題なのか、コンテナ宿舎についても、この問題についていろいろな問題があるのか、ないのか、それを伺う。
【理事者】
 ガーデンふ頭における移動式宿泊施設の選手団についても、先ほどのクルーズ船と同様に、特定の国、居住等について、居住の制限はないと聞いている。
【委員】
 このことを知っていて、どういうふうに選手を迎え入れるかは当然聞くことになるが、これについて質問しても、どういう形になっているかも分からないから、今の委員会のでは答弁ができない。ぜひ、こういう問題はきちんと同じように問題点を共有して、私たちに知らせるようにしてもらいたい。
 それと、6月定例議会の委員会でも尋ねたが、大型のクルーズ船は特別室、一等客室、二、三等から部屋がいっぱいある。絶対に選手団が平等に入れるわけがない。アスリートにはそれぞれのいろいろな状況もあるかもしれないが、宿泊環境による格差は特に神経質になっている。これをどのように考えているのか。知る限りの情報を公表してほしい。海側のベランダ側のほうはものすごく風通しがよくて見通しがよい、ストレスも解消できる。ところが、エンジンルームの近いところだと、どこもここも窓すらないという部屋がある。これがこの船にだけ平等に組まれるはずがないが、どのような工夫をして、こういう課題に取り組んでいるのかというぐらいは話ができるのか。これも答えてほしい。知る限りの情報は得られていないなら、そのとおりで結構である。問題点は必ずあるのでいつかは出てくる。それをどうするかはいつ発表してもらえるかである。特にもう逃げ口上ではなく事実なのだろうが、組織委員会が決定することで私たちは全く関知しないというが、366人も出していて、何の情報も得られないことはおかしい。本体は県だろう。だったら情報の共有ぐらいは必要だと思う。客室は1,500室である。これをどのようにやるのか、こういった点についても答弁できるだけのものについて答えてほしい。
【理事者】
 組織委員会からは、競技団体ごとで配宿する方針の下、各選手団に対して、客室のグレードや割当て、その部屋数を丁寧に説明し、交渉、調整を行う予定であると聞いている。
 また、同一の競技参加選手、チーム役員については、機能やサービスについて既存の宿泊施設の活用等により同一水準の滞在環境を提供する。
【委員】
 答えはそのとおりだと思う。しかし、この船の中に競技ごとの選手団が並ぶといっても、敵対国やいろいろなものもあるわけだろう。国の財政の大小もあるだろう。そういった問題が非常に出てくる。国際問題になるなど、いろいろすると、これは組織委員会ではなく、結果的にいうと、問題は愛知県、名古屋市の責任になる。そういった点を十分心得てもらいたいと切に訴えて、もう一度その在り方等も含めてやってほしい。
 ところで、この巨大クルーズ船で何か問題がまだあるはずである。インフルエンザ、新型コロナウイルス感染症のときにどうだっただろうか。船舶の問題は、かつて新型コロナウイルス感染症で問題になったダイヤモンド・プリンセス、あの深刻な事態の記憶が重なる。どのような医療体制で臨むのか伺う。
【理事者】
 組織委員会では、新型コロナウイルス感染症をはじめとする感染症対策について、手洗い、手指消毒等、これまでの知見を生かした対策を講じるとともに、保健所をはじめとした県、市、公衆衛生当局とも連携し、準備を進めている。また、医師、看護師を配置した医務室を設置するとともに、状況に応じて大会指定病院等へ搬送し、医療提供を行うなど、医療体制の整備に向けて検討、調整が進められている。
【委員】
 今の回答はそのとおりだが、この話はインフルエンザ程度の対応である。当時の新型コロナウイルス感染症はどうだったのか。同時にまた、今、新型コロナウイルス感染症の変異株が現実にはやっている。また来年も同じようなことがあるかも分からない。あのときは、藤田医科大学の新しい病院がまだできていなかった。丸ごと病院が空っぽですいていた。そこに医者も看護師もいた。だからずばっと受け入れられたが、あんな奇跡は本来なかったはずである。あれでやっと解消できたが、何かの臨戦態勢のときに、こういうものに臨む体制も築かなければいけないと今、訴えている。今の話は、ホテルの一角の中の対応ぐらいなものであって、地域のインフルエンザ対策と一緒である。感染力が強いのだから、そういうことも含めてもう少し深掘りしてもらわないと、ある程度問題になったというのでは困る。船は、全部が密室だから問題がある。台風だってそうだろう。そういう備えはどうなっているか、我々も聞きたい。でも、聞いても対応できないという話ばかりではないか。だからそういったことも的確に、委員会のときにこういうふうになっているという話ぐらいはしてほしい。一般の県民から聞かれたときに、答えられない県議会議員、教育・スポーツ委員会に所属している委員が何にも分からないでは通じないと言っている。そういった私の訴えていることを、この委員会を軽視するのではなく、もっと尊重してほしいと話している。次の12月定例議会のときまでに答えてほしい。
 コンテナ型の宿泊施設について尋ねる。
 日本を代表する家具の大手の株式会社ニトリが請け負うことが発表された。コンテナハウスの家具や内装は株式会社ニトリが整備し、北海道千歳の住宅メーカー、株式会社アーキビジョン21がコンテナを用意するとの発表だった。請負金額は、52億2,724万5,000円が契約額である。パートナー企業、要するにスポンサーに就任して、協賛ランクは上から2番目のTier2だそうである。協賛金額は、アジア競技大会が10億円で、アジアパラ競技大会が1億円だそうである。信頼できると考えられる企業だけに、必ず工期も含めてやってくれるものと信じる。
 ところで、これまでパートナーとしてスポンサー企業になって協賛している企業の協賛金の総額は、現在どれぐらいの金額で、目標としている額の何パーセントぐらいになっているのか尋ねる。
【理事者】
 まず、本日現在のパートナーシップ契約等の状況についてであるが、アジア競技大会については21社とパートナーシップ契約、またはパートナーシップ契約に係る覚書の締結をしている。協賛ランクの内訳は、Tier1は6社、Tier2は8社、Tier3は3社、Tier4は4社であり、協賛ランクに応じた協賛基準額は、Tier1は20億、Tier2は10億、Tier3は5億円、Tier4は1億円となっている。
 また、アジアパラ競技大会については、17社とパートナーシップ契約、またはパートナーシップ契約に係る覚書の締結をしている。協賛ランクの内訳については、Tier1は5社、Tier2は7社、Tier3は2社、Tier4は3社であり、協賛ランクに応じた協賛基準額は、Tier1は2億円、Tier2は1億円、Tier3は5,000万円、Tier4は1,000万円となっている。
 なお、各企業からの協賛額については、組織委員会とパートナー企業との契約上の制約により非公表とされているため、総額については答えることはできない。
 次に、組織委員会の自主財源となるチケット収入やスポンサー収入などについては、アジア競技大会は当初の財政計画を策定した際に、850億円のうち行政負担600億円を除く250億円を、また、アジアパラ競技大会は同様に50億円を確保する。少しでも多くのスポンサーを確保できるように努力していく。
【委員】
 今の話を聞いているだけでよく分からない。総額は言えない。しかし、数字を足していけば出るだろう。何で言えないのか。この数字いかんによって、愛知県が、名古屋市がその足りない分を負担することになる。重要なことである。内緒にすること自体が異常である。だからこれは、可能な限り、この委員会を通じてでもよいが、私たちも知る権利がある。これは県民を代表する議員としての責任である。今の答弁に私は納得できない。集まらなかったら、組織委員会が赤字を持ってくれるわけではないだろう。だったら何をするのか。協賛金が集まらなかったならば、経費を削減するしかないだろう。それができないとなれば、特別に許しを請うべきだろう。これが議会の在り方ではないかと私は訴えている。どうしても納得ができない。この委員会は、空虚なものであってはいけない。だから私は大きな声を出して言っている。もう一度言う。名古屋市の負担が1、愛知県が2である。2倍である。本当に2倍負担できるだけのものがあるのか。私はそれが言いたい。時間もあるが、大きな声ばかり出していても誰かが何かを言わなければいけないから、私が話をしているだけのことである。議員が話をしないからおかしいのである。これはあくまでも、大会組織委員長で最高責任者である大村秀章知事に、きちんと委員長も含めて厳しく申し入れてもらわなければいけない。そうでないと、トリエンナーレのときと同じで、また何か起きる。特に、今度は市民や県民の負担分が出てくるから、秘密は駄目である。1人で演説をやっているわけではないから、これぐらいにしておく。もう一度言う。公益財団法人日本オリンピック委員会(JOC)、国際オリンピック委員会(IOC)、こういったスポーツ業界は特に伏魔殿である。よく考えてほしい。請負金額をもらうわけだろう。何十億である。その前に寄附するのだろう。競争入札ではないのである。お金をさきに出しておけばもらえる仕事ではないか。これは異常だと思わないのはおかしいのである。私自身がそういう思いがあるから、皆にも訴え、ぜひこういった疑念を皆も抱いてもらって、特に、委員長含めて皆がこの委員会で質問してほしい。今日はこの程度にしておく。ばかにされていると思うから、怒っている。これは、県民に選ばれた者として信託に応えられない、返事ができないようなことでは、ぼーっとしていたらいけないのだと、51年目の県議会議員だが、それを身にしみて分かっている。だから訴えているのである。

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